アクアリウムコラム

海水魚が高いのは天然個体が原因?! 海水魚の最新養殖事情に迫ります!

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投稿日:2025.11.27

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アクアリウムの中でも海水水槽は高級だというイメージをお持ちの方は多いでしょう。
大きな水槽やハイスペックな機材が必要なのはもちろん、海水魚自体が淡水魚よりも高額なのもその理由です。

種類にもよりますが小型の淡水魚が一匹当たり数十円~数百円程度で購入できるのに対し、海水魚は一番安価なコバルトスズメダイでも1匹400円~700円程度と、値段の差は圧倒的。
では、なぜ海水魚は高値で取引されるのでしょうか。そこには、流通量や捕獲コスト、養殖の難しさなど様々な事情が絡んでいます。

ここでは、海水魚が高額になりやすい理由とブリード個体が多く出回る海水魚の種類をご紹介します。
海水魚の最新養殖事情ブリード個体のメリットにも触れていきますので、ぜひご覧ください。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとに海水魚の値段とブリード事情を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

鑑賞用に流通している海水魚は淡水魚に比べて高額になりやすいとされてきました。
飼育難易度が高く養殖が難しいとされる海水魚ですが、近年は比較的安価なブリード個体が出回ることも増えてきています

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、海水魚の値段とブリード事情を解説します。

海水魚は高価?淡水魚よりも値段が上がる理由


鑑賞用に流通している魚は、全般的に淡水魚よりも海水魚の方が高額になりやすい傾向があります。

飼育環境が特殊な海水魚は安定して養殖を続けるのが難しく、ワイルド個体が主流であることや、採取に手間がかかる点が大きな理由です。

ここでは、海水魚の値段が上がる理由を詳しく解説します。

天然個体が主流

海水魚の養殖技術は年々向上していますが、それでも安定供給に繋がっている品種はまだまだ少なく、流通しているのは野生から採取してきた天然個体がほとんどです

このようなワイルド個体は、採取量が変化しやすくその時々で希少性が大きく変わります。
また状態についても個体差が大きいことから、品質の良い海水魚は高額になりやすいです。

さらに、海で目的の魚を見つけて生きたまま採取してくるのはかなり手間がかかりますし、輸送にも淡水に比べてコストが掛かるところも価格が上がる理由でしょう。

海水魚の養殖は難しい?

淡水・海水に関わらず魚の値段は、供給量の多さによって決まります。
常に一定量が供給されていればおのずと値段は下がるもの。つまり、安価に購入できるようになるためには養殖技術の発達が欠かせないわけですが、鑑賞用の海水魚の養殖に成功している事例は、現状あまり多くはありません

そもそも野生の海水魚は人工餌に餌付きにくく、環境を整えるのにも手間がかかる事から、安定して飼育し続けるのがプロでも難しいです。
繁殖となると更に成功率が下がりますし、一代のみならず長く繁殖を繰り返していくとなると、夢のような話になる魚種もいるでしょう。

このような事情から、海水魚の養殖個体はあまり出回ることが無く、高価なワイルド個体に頼らざるを得ない状況が続いています。

養殖が盛んな海水魚


海水魚の中にも、養殖技術が確立している魚種がいます。
これらの魚種はブリード個体が多く市場に出回っており、比較的安定した価格で購入が可能です。

ここでは、養殖が盛んな海水魚の種類を解説します。

カクレクマノミの仲間

(海水魚)カクレクマノミ(国産ブリード)(3匹)熱帯魚

鑑賞用海水魚の養殖で最も歴史が古いのが、カクレクマノミです。

カクレクマノミのブリード個体が注目されたのは、アニメ映画の影響で人気に火が付いた2000年代前半の頃。当時は、突然のブームに供給が追い付かず、大量捕獲の影響で自然界からカクレクマノミがいなくなるのではないか、とまで危惧されていました。

そこで注目されたのがカクレクマノミの養殖です。

アメリカで養殖業を手掛けていたORA(OCEANS REFFS & AQUARIUMS)という会社がクマノミ類の養殖も行っていましたが、この時のブリード個体は色や状態が不安定で、質はワイルド個体に大きく劣るものも少なくなかったと言われています。
しかし、需要があることがわかると各所でカクレクマノミの養殖が行われるようになり、品質がどんどん向上していきました

現在ではワイルド個体と遜色ないほど丈夫で美しいブリード個体が、多く流通しています。
主流のカクレクマノミはもちろん、バンドや色の異なる亜種が多数ブリードされているのもクマノミ類の特徴です。

キイロハギ


海水魚の中でも特に鮮やかなイエローの体色を持つキイロハギ。以前はハワイ産のものが主流でしたが、近年ハワイで海水魚の商業捕獲が規制される動きが活発化しており、流通量がすっかり減少してしまいました。

そんな現状を打破するようにキイロハギの養殖を成功させたのが、日本のカミハタ養魚株式会社です。

カミハタでブリードされたキイロハギは、人工餌に餌付きやすく飼育がしやすいのが一番のメリット。野生種に比べるとやや体色が薄めではありますが、成長とともに色が揚がる可能性はありますし、養殖技術の向上により、今後さらに美しい個体が生まれることが期待されています

ヤッコ類


ヤッコ類の養殖は国内、海外ともに盛んで、様々な品種のブリード個体が市場に流通しています。

国内ではやはりカミハタ産が主流です。小型ヤッコのココスピグミーエンゼルシマヤッコ、中型のレンテンヤッコなどが、クオリティの高い個体が一点ものとして出回っており、10万円を超える高値で取引されることも珍しくありません。

大型種ではイナズマヤッコのブリード個体を見かける機会が増えてきています。こちらも決して安価というわけではありませんが、流通量が安定すれば入手しやすくなる可能性は十分にあるでしょう

養殖個体を選ぶメリット


鑑賞用に養殖された海水魚は少しずつ市場に出回りつつありますが、まだまだ高額な上に鑑賞性がワイルド個体に劣ることも多いため、ブリードの海水魚を選ぶ機会は少ないかもしれません。
しかし、ブリード個体には野生種にはないメリットもたくさんあります

ここでは、養殖の海水魚ならではのメリットをご紹介します。

餌付けがしやすい

Hikari(ヒカリ)ひかりプレミアム海藻 70 S サイズ

ブリード個体を選ぶメリットとして、人工餌に餌付きやすく飼育がスムーズに進む点が挙げられます。

海水魚飼育で一番苦労するのが餌付けですが、小さなころから人間に育てられた魚はほとんどが人工餌に慣らされており、自宅で一から餌付けをする手間がありません
水槽に入れたその日からスムーズに飼育を開始できるので、特に初心者の方はブリード個体を選ぶと失敗しにくいでしょう。

丈夫で安全性が高い

丈夫で安全性が高いのもブリード個体のメリット。

ワイルド個体は捕獲されるときにストレスやダメージを受けることが多く、ショップに並ぶ頃には弱ってしまっていることも少なくありません。
白点病などの病気を持っていて飼育直後に発症してしまうといった事例も多いです。

その点、徹底した水質管理の元育てられたブリード個体ならば病気を持っている心配が少ないでしょう。
また、特に国内産は輸送のストレスも抑えられており、元気な状態から飼育を開始できます。

比較的性格が穏やか


生存競争にさらされることなく育ったブリード個体は、野生種に比べると縄張り意識が薄く性格も穏やかな印象です。
もちろん、ブリードだからと言って魚同士の相性はしっかり守らなければなりませんが、一緒に飼育ができる品種同士ならば、比較的混泳させやすいでしょう。

まとめ:海水魚が高いのは天然個体が原因?! 海水魚の最新養殖事情に迫ります!


海水魚が高額になりやすい理由や、近年の養殖事情についてご紹介しました。

海水魚は養殖が難しく、鑑賞用に流通しているほとんどが野生から採取してきたワイルド個体です。そのため、流通量が安定せず値段が高くなりやすいと考えられます。
またほとんどが海外から輸入されていて、運搬コストが掛かる点も高値になる要因でしょう。

しかし、近年は養殖技術が発達しておりカクレクマノミやハギ類、ヤッコ類といった定番の海水魚のブリード個体が出回るようになってきました
国内での養殖も行われており、安定供給がされるようになれば今よりも手軽に購入できる日が来るかもしれません

マリンアクアリウムをいつまでも楽しめるよう、海水魚は大切に飼育しましょう

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執筆者 アクアガーデン

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