別名の「トミニサージョンフィッシュ」の”サージョン”とは医者が手術で使用する「メス」のこと。
尾びれの付け根に突起があり、その切れ味が鋭いことからその呼び名が付きました。
これはハギの仲間に共通する特徴で、ハギの仲間はみな英語ではサージョンフィッシュと呼ばれています。
トミニエンシスタンは、グレーに近い体色から地味と思われがちな魚です。しかし、その活発な泳ぎによってオレンジのヒレが映え存在感を発揮してくれる魚でもあります!
パウダー状のサンゴ砂を敷くと、より映えるので愛嬌ある表情も鑑賞できるでしょう。
また、水槽に生えてくる藻類(茶ゴケ)も食べてくれる頼もしい一面も。
草食性が強めなので、植物性の餌を与えると健康に育てることができますよ。ライブロックを多めに入れてあげるとコケを食べるために良くつつきますし、休み場所にもなります。
飼育水槽は60cm~120cmなど、十分に泳ぎ回れるサイズがおすすめです。
混泳魚は同種以外ならおおむね可能で、カクレクマノミやナンヨウハギとも飼育できます。
野生では群れをつくるものの、水槽飼育では近縁種とケンカになるため、複数飼育は厳禁です。
とはいえ、1匹いるだけでもエキゾチックな雰囲気から、本格的な南洋をイメージさせてくれます。魅力に気づくと気になってしまう「通好み」の魚種と言えるでしょう。