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冬のベタ管理ポイント5個!水槽を保温する方法と無加温飼育の危険性

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ベタは、熱帯魚の中でも特に鮮やかな体色を持つ人気の魚種ですが、寒い冬になると注意したいのがベタ水槽の水温管理です。

ベタは、ラビリンス器官によって空気から直接呼吸ができるため、小さな容器でも飼育できます。そのため、なんとなく丈夫そうな印象があり、ベタ水槽の冬の水温管理は見落とされがちです。

このコラムでは、冬におけるベタ水槽の5つの管理ポイントと、無加温飼育の危険性について解説します。
また、冬におすすめなベタの保温機材についても紹介しますので、参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに冬のベタの管理ポイントを解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

小さな容器で飼育できることもあり、手軽に飼育できる熱帯魚というイメージのあるベタ。

しかし、水温の変化には敏感な魚であり、特に冬季は水温の管理がペタ飼育のポイントになってくるのです。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、冬のベタの管理ポイントを解説します。

冬のベタ管理のポイント5個

小さな容器で飼育されることも多いベタですが、熱帯魚ですから冬には保温が必要です。

冬でもベタを健康的に飼育するための管理のポイントを5つ解説します。

ポイント1:水温を26度程度に温めよう

ジェックス クリスタル水温計 S アクアブルー

原種ベタの生息地は、熱帯であるタイの沼や池などの止水域です。また、改良ベタもやはり温かい水温を好むため、低水温では活性が落ちていきやがて消化不良を起こして体調を崩します。

ベタにとっての最適な水温は26〜28度程度で、水温が18度くらいになると体調不良に陥る危険性が高まるでしょう。

そのため、冬のベタ水槽の保温には、水槽用ヒーターを使うのがベストです。ただし、小さなボトルなどで飼育している場合には、エアコンで室温を維持すれば簡単に保温できます。

エアコンで保温管理する場合には、夜間や外出時にもエアコンをつけっぱなしにする必要があるため、ご注意ください。

ポイント2:水温が高ければ、餌は変わらず与えてOK

冬以外の季節でも、ベタは消化不良を起こしやすい魚種です。

水温が24度以下になると消化不良になりやすいので、冬は餌を控えめにすると良いでしょう。

ヒカリ (Hikari) ベタ アドバンス 5グラム (x 1)

ただし、水槽がしっかり保温され26度以上に保たれている場合は、季節に関係なく同じ量の餌を与えても問題ありません。

古い酸化した人工飼料を与えると消化不良になりやすいため、消費期限を常に確認しつつ、新鮮な餌を与えてあげましょう。

ポイント3:水換え時には水温を揃えよう

寒い冬になると、水道水の温度も低下するため、水槽の飼育水との温度差が大きくなります。そのため、冬の水換えの際には温水を使い、飼育水と同じ水温に整えてからカルキ抜きを行うのがおすすめです。

ベタは小型熱帯魚なので、わずかな水温差であったとしても、コンディションに影響が出やすくなります。あまりに温度差があるとダメージを受けてしまうため、飼育水と交換する水の温度差は、±1度程度の差に収めるようにしましょう。

ポイント4:大きめの水槽に移しても良い

普段使っている飼育容器が小さく、水槽用ヒーターなどの保温機材が設置できない場合には、冬季だけ大きめの水槽に移すのも良いでしょう。

小型熱帯魚のベタであれば、20cm〜30cm水槽くらいの小型ガラス水槽を用意すれば、越冬のためには十分なサイズです。通常よりも水量の大きな「冬越し水槽」を用意しておけば、水換えの際の水質変化もマイルドになります。

「冬越し水槽」は、必ずしもガラス水槽でなくてもかまいません。保温性に優れた容器を用意してあげましょう。

ポイント5:水換えペースは適宜変えよう

冬は乾燥する季節のため水槽の飼育水が蒸発しやすく、蓋を設置していない場合には蒸発していく水量もさらに大きくなります。

特に小型水槽に水槽用ヒーターを設置していると、1日で1cmほど飼育水が蒸発してしまうことも。水槽内の水が蒸発し続けると、水中の成分が濃くなり、水質が酸性に傾きやすくなります。

このように、冬は水槽内の水質悪化のスピードが通常よりも速まりやすいので、蒸発の具合によって水換えペースを調整するのがおすすめです。また、定期的に差し水をして水質悪化を防ぐことも有効ですよ。

ベタを無加温で飼育するとどうなるのか

小さな容器で飼育ができ、水質悪化にも強いベタは、無加温でも1年を通して飼育できると思えるかもしれません。しかし、四季がある日本では、ベタは無加温では飼育できません。

水温が20度を下回っても加温せずにいると、ベタは消化不良気味となり、活性も落ちてほとんど動かなくなってしまいます。それでもいきなり死んでしまうことは稀ですが、低水温によるダメージが体に蓄積すると、長生きできなくなってしまうのです。

熱帯地方原産のベタを低水温で飼育することは、強いストレスを与えてしまいます。冬季には必ず保温器具を設置し、適切な水温を保ってベタを健康的に飼育することで、長生きにつなげましょう。


冬におすすめ!ベタの保温機材

冬季には、ベタ水槽のための保温機材が必須です。

しかし、小さなベタ水槽にどんな保温機材が合っているのか、迷ってしまう場合もあるでしょう。

ここでは、冬におすすめなベタの保温機材をご紹介します。

エヴァリス プリセットオートヒーター 30W ベタ

エヴァリス プリセットオートヒーター 30W ベタ

『エヴァリス プリセットオートヒーター 30W ベタ』は、ベタ専用のサーモスタット内蔵型水槽用ヒーターです。ありそうでなかった30Wの機種で、約7Lまでの水量に対応できます。

本体サイズは、幅5.0×奥行2.3×高さ9.8cmとコンパクトな大きさで、縦が長めの設計で小さな容器でも設置しやすいフォルムです。

また、制御温度範囲は25.5〜29.5度と、ベタ好みの少し高め設定になっています。

20cm水槽や水量を少なめにした25cm水槽にぴったりなサイズの、ベタ用保温機材です。

ジェックス ボトムヒーター20

ジェックス ボトムヒーター20 観賞魚用ヒーター 16W じんわり加熱 季節の変わり目 水草の根張り 均等に効率よくあたたまる PTCパネルヒーター W20×D20cm以下小型水槽用 ブラック

水槽内にヒーターを入れられない場合におすすめなのが、小型容器向けの『ジェックス ボトムヒーター20』です。

ボトムヒーターとは、小型水槽や容器の下に敷いて、底面からじんわりと保温するタイプの保温機材です。秋から冬への季節の変わり目などだけでなく、水草の根張り促進にも効果が期待できます。

ただし、ボトムヒーターの保温力は室温に大きく左右されるため、注意しましょう。
ベタ好みの水温である26〜28度をキープするためには、室温が20度前後の必要があるため、ボトムヒーターとエアコンを併用するのがおすすめです。

飼育容器の設置環境を考慮しながら、水槽用ヒーターとボトムヒーター、どちらを設置するのが良いのか選定しましょう。

断熱シート

断熱クン アルミ気泡入り緩衝材シート シングル 600×1000×4(mm) 60cm水槽用

飼育容器を断熱シートで包むだけでも、飼育水の保温力をアップできます。

断熱シートの効果を最大限発揮するためには、観賞面だけ残して容器全体を断熱シートで覆うようにしましょう。断熱シートを、飼育容器とできるだけ密着させるようにするのもポイントです。

しかし、断熱シートは発熱するわけではないため、水槽用ヒーターやエアコンとの併用が必須です。この点からも、冬のベタ飼育法としては、「冬越し水槽」を用意しておくのが最も手早く確実な管理方法といえるでしょう。

まとめ:冬のベタ管理ポイント5個!水槽を保温する方法と無加温飼育の危険性

冬のベタ管理ポイントや無加温飼育の危険性、ベタにおすすめ保温機材について紹介しました。

ベタがもともと生息しているのは熱帯域であり、冬の保温は必須です。ベタを健康的に飼育するためには、冬でも水温を26度程度にキープしてあげましょう。

適切な水温を保っていれば、冬でも通常通りの量の餌を与えて問題ありません。また、冬は飼育水の蒸発量が増えるため、水換えの頻度を高めるようにして、水温を合わせてから水換えしてください。

小さな容器では水槽用ヒーターを設置できない場合もあるため、ベタの越冬用に大きめの「冬越し水槽」を用意してあげるのが最もおすすめです。

ベタは適応能力の高い、魅力的な熱帯魚です。今回のコラムを参考に、冬もベタを健康的に飼育してあげましょう。

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執筆者 Hara.kazu

子どもの頃から魚や昆虫を飼育し、アクアリウム歴は約30年になります。
グッピーやプラティ、ネオンテトラなどの入門魚飼育から始まり、シクリッドのブリーディングなどを経て、最近ではアクアテラリウムのレイアウトを楽しんでいます。

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