ホロホロシュリンプ(ピクシーシュリンプ)とは!特徴や飼育方法を解説
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ホロホロシュリンプは、ハワイの潮だまりに生息する小型のエビで、その体長はわずか1.5cm程度です。
鮮やかな赤色と小さな体格から「ピクシーシュリンプ」とも呼ばれています。
さまざまな水質や温度に適応できるため、飼育が容易です。
また長寿であることから飼育に最も手がかからない生物とされています。
このコラムでは、ホロホロシュリンプの特徴や魅力、飼育に必要な設備や飼育方法についてを解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにホロホロシュリンプについて解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
小型シュリンプのなかでも、ひときわ小さなホロホロシュリンプは、ピクシー(妖精)と呼ばれるほど透き通った体と繊細なツマツマ(餌を探す行動)が美しいエビです。
そんな繊細な見た目ですが、餌を与えなくても育ち長生きする強靭さを持っています。
このコラムでは、実務経験から得た知識をもとに、ホロホロシュリンプの特徴や魅力、飼育や向いているレイアウトについてを解説します。
ホロホロシュリンプとは
ホロホロシュリンプは「オパエウラ(オパエウラシュリンプ)」または「ピクシーシュリンプ」「ハワイアンレッドシュリンプ」「スカーレットシュリンプ」とも呼ばれ、ハワイ島やオアフ島などの潮だまりに生息する小さなエビです。
その体長は約1.5cm程度と非常に小さく、飼育できるエビのなかでは最小クラスです。
しかし、その小ささとは反対に耐久性が強く、幅広い塩分濃度や温度の変化に対応できます。
さらに小型の身体に対して非常に長生きで、飼育下でも平均2~5年から、長寿なものだと10~20年以上生きるとさえ言われています。
この数値の開きはホロホロシュリンプの生態がまだ未解明であるためで、本当の寿命などは分かっていません。
体色は透明から濃い赤色で、飼育環境により変化します。
小さな体格と環境適応力から、ボトルアクアリウムでも多く楽しまれているエビです。
ホロホロシュリンプの魅力
ホロホロシュリンプは、その小さな体と鮮やかな赤い色合いで人気のある汽水エビです。
別名スカーレットシュリンプとも呼ばれるように、明るい赤色の身体は飼育容器の中で際立ちますし、繊細な動きも可愛らしさに拍車をかけています。
餌や水換えの手間が無く、特別な設備も必要ないため「手間がまったくかからない生き物」という点も魅力的とされています。
さらに、ホロホロシュリンプは幅広い水質や温度の変化に適応する能力を持っているため、他の小型シュリンプよりも容易に飼育することができる点も魅力です。
ホロホロシュリンプの飼育方法
飼育にほぼ手間がかからないエビですが、汽水を維持するなど飼育ポイントはあります。
また、生え初めのコケも食べるので、ある程度日光が当たる場所で飼育しましょう。
飼育容器・水槽・底砂
ホロホロシュリンプは日光が差し込む透明度があるものなら、どんな容器でも飼育できます。
1.5cmと非常に小型ですので水を汚しにくく、後述しますが自然発生するコケなどを餌とするため、多少の淀みのあるような飼育環境がおすすめです。
もともと潮だまりに生息しているので、ボトル飼育と相性抜群と言えます。
しかし、安定して長生きさせる・繁殖を狙う場合には小型水槽への切換えもおすすめです。
水槽飼育の場合はスポンジフィルターで弱めの水流を作りましょう。容器が広くなると淀み部分も大きくなりがちだからです。
底砂はパウダー状のサンゴ砂や田砂など、細粒のものが向いています。
サンゴ砂はpH低下を防いでくれる底砂ですが、もともとの白さから、やや汚れが目立つ点はご留意ください。
水質に影響を与えない化粧砂(カラー砂など)も水質を管理しやすく良いです。
ホロホロシュリンプに向いている水質・水温
ホロホロシュリンプは汽水域に生息しています。
しかし、高い適応力のため、海水から淡水でも飼育可能です。
この条件を考えると、汽水を維持してあげるのが最もベストで専用の飼育水も販売されています。
温度変化には強いので15~18度程度でも問題なく飼育できます。
多くの匹数をボトルで長期飼育するのは難しいとされており、気づいたら数が減っていることも。
しかし、自然と淘汰されていきボトル内の匹数が減ることで、残ったホロホロシュリンプが長生きする例もあります。
ホロホロシュリンプに水換えは必要ない?!
基本は足し水のみで長期飼育できます。
ボトル飼育の場合は、フタがついているので蒸発もほぼなく、数年間放っておいてもそのまま生き続けることがあります。
水槽飼育の場合はどんどん蒸発していくので、汽水を継ぎ足して管理していきます。
ボトルの水も、多く減ってしまったら汽水を足し水してやりましょう。
ホロホロシュリンプの餌
ホロホロシュリンプには餌を与えません。
正確には、飼育容器内に自然発生するコケや微生物を食べるので与える必要が無い、ということです。
ホロホロシュリンプの小さな体なら、人工飼料が必要ないのです。
水を汚すことがほとんどなく、この特性から「ボトルアクアリウムの水を一度も変えたことが無いけれど長生きしている」という飼育者が多くいます。
実際に、販売時に「餌を与えないでください」という注意書きがあったりします。
余分な養分を必要としないホロホロシュリンプは、手軽な生き物と言えるでしょう。
ホロホロシュリンプの繁殖について
ブリードとして流通していることが多いホロホロシュリンプですが、確実な繁殖方法は不明とされています。
ただ、汽水で飼育することで自然と抱卵することがあるようです。
水質の極端な変化を避け、多数で飼育していると稚エビが生まれることがあります。
溶岩石や飾りサンゴ(化石サンゴ)などで安心できる隠れ家を多く作ってやりましょう。
ホロホロシュリンプに向いているレイアウト
ボトル飼育でも水槽飼育でも、ホロホロシュリンプの美しさを楽しむためには、レイアウトが欠かせません。
ここでは、ホロホロシュリンプに向いたレイアウトアイテムをご紹介します。
人工水草や飾りサンゴを使う
汽水に維持するため、水質に影響がない人工水草や、水質をアルカリ性に保ちやすい飾りサンゴ(化石サンゴ)をレイアウトするのが良いです。
飼育環境が良ければホロホロシュリンプが抱卵することもあります。
隠れ家にもなるのでおすすめです。
ホロホロシュリンプに向いている水草
ホロホロシュリンプは、汽水や弱アルカリ性傾向の水質を好む生物であるため、適応できる水草を選ぶことが重要です。
ただし、底砂をサンゴ砂にする場合は水草は植え付けられません。レイアウトを楽しむ場合は溶岩石などの石材に活着したものがおすすめです。
ウィローモス
ウィローモスは頑丈で幅広い水質に耐えることができ、pH7.5程度までなら育成可能です。
ホロホロシュリンプが隠れたり、バクテリアなどの食物を探したりするのに適した隠れ場所を作れます。
アヌビアス・ナナ
アヌビアス系は多少の塩分がある環境でも成長できます。さらに比較的低水温にも強く、ホロホロシュリンプの飼育環境に向いた種類と言えるでしょう。
その葉は厚くて丈夫なので、シュリンプが登ることで観賞性が高まります。
とはいえ、アヌビアスナナを育てる場合は、pHは7.5程度に保つようにしましょう。
マリモ
もともとは海に生息していたと言われているマリモは汽水でも十分に育つ水草です。
サイズ感からもボトルアクアリウムやホロホロシュリンプにもピッタリで、レイアウトに向いています。
ただし、pH8.0以上になると成長力が低下するので、pH7.5程度に維持するのが良いでしょう。
ホロホロシュリンプの混泳
ホロホロシュリンプは、温和な貝類との混泳に向いています。
体長1.5cmほどと、ホロホロシュリンプは非常に小型のため、熱帯魚では捕食されてしまう可能性が高いです。
また、ホロホロシュリンプが好む水質に適している貝は意外と存在しています。
- カノコガイ
- イシマキガイ
- カラーサザエ石巻貝
飼育容器に生えてくるコケも食べてくれるので一石二鳥です。
ただ、ホロホロシュリンプ自体のエサも生え始めのコケや微生物なので、入れすぎると餌が足りなくなる可能性があるので、匹数は少なめにしましょう。
まとめ:ホロホロシュリンプ(ピクシーシュリンプ)とは!特徴や飼育方法を解説
ホロホロシュリンプは、約1.5cm程度の体長ですが耐久性が高く、飼育下でも2~20年ほどまで生きるとさえ言われています。
さらに、ホロホロシュリンプは汽水域に生息し、食餌は飼育容器内に自然発生するコケや微生物で、基本的には人工飼料は必要ないです。
繁殖は完全に理解されていないものの、汽水で飼育すると自然に抱卵することがあるようです。
レイアウトは人工水草や飾りサンゴを使うのが良く、混泳は温和な貝類との組み合わせが推奨されます。
おしゃれなボトルの中で生活するホロホロシュリンプは癒しの生き物としても人気です。
ボトルアクアリウムで飼育する生体で悩んだら、ぜひホロホロシュリンプをご検討ください。
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