バイカラー・マルチカラーのベタ特集!特徴と主な品種を8つ紹介

投稿日:2026.10.26|
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ベタは観賞魚として古い歴史を持つ魚で、原産地の東南アジアでは、オスどうしの気の強さを競う「闘魚」としても飼われてきました。最近は気の強さよりも美しさに磨きがかかり、カラフルな改良ベタが次々に登場しています。
改良品種の中でも、特に人気が高まっているのがバイカラーやマルチカラーの鮮やかなベタです。タイをはじめ、インドネシアやシンガポールなどでも品種改良が盛んで、毎年のように新しい改良ベタが生まれています。
今回のコラムでは、バイカラー・マルチカラーのベタの特徴と、主な8品種のそれぞれの個性をご紹介します。赤や青といった単色のベタとはひと味違う、バイカラー・マルチカラーのベタの魅力をのぞいてみましょう。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにベタの品種を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
ベタにはさまざまな品種がおり、コントラストが強いバイカラーや、複雑な体色のマルチカラーの個体も人気を集めています。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、バイカラー・マルチカラーのベタについてとおすすめの品種を解説します。
バイカラー・マルチカラーのベタとは

バイカラー・マルチカラーのベタとは、複数の色が入った改良ベタのことです。「バイカラー」は2色、「マルチカラー」は3色以上の色が複雑に混ざり合います。
なお、バイカラー・マルチカラーは「色の入り方」の呼び名で、ハーフムーンやプラカット、クラウンテールといったヒレの形の呼び名とは別の分け方です。そのため、同じバイカラーでもヒレの形はいろいろで、「ハーフムーンのマスタードガス」のように、色とヒレの形を組み合わせて呼ばれます。
改良ベタには長い歴史があり、赤や青などグラデーションのない単色の「ソリッド」をベースに、ヒレの形や大きさなどでも細かく品種が分けられています。その中でも、特に「泳ぐ芸術品」として世界中のアクアリストに愛されているのが、バイカラー・マルチカラーのベタです。
バイカラー・マルチカラーの魅力

バイカラー・マルチカラーのベタのいちばんの魅力は、「世界に一匹だけ」という特別感です。単色のソリッドとは違い、色の乗り方や境目のグラデーション、模様の散らばり方は一匹ごとにまったく違います。同じ個体は一匹もいません。
そのため集める楽しさがあり、自分だけのお気に入りを探す「宝探し」のような楽しみ方ができます。
特にマルチカラーのベタは、見る角度や光の当たり方でも色の濃さや表情が変わるので、個性あふれる一匹を探し求める愛好家がたくさんいます。
それぞれの特徴

バイカラーとマルチカラーは、どちらも複数の色が入りますが、特徴や評価のポイントが少し違います。
バイカラーは、体とヒレの色が違うパターン(例: 体は青、ヒレは赤など)が代表的です。2色の境目がくっきり分かれている個体ほど評価が高く、高い値段で取引されます。
マルチカラーは、3色以上の色が複雑に混ざり合うので、配色はまさに千差万別です。「マーブル因子」と呼ばれる、あとから体の色が変わる遺伝子を持つ個体が多く、成長や飼育環境によって体の色が大きく変わることがあります。大切に育てるうちにガラッと姿が変わるかもしれないのも、マルチカラーの大きな魅力です。
体の色が決まる仕組み

ベタの体には、黄・赤・黒の色素の層と、光を反射してキラキラ光る層の、あわせて4つの層があります。この4つの層の重なり方によって、体の色が決まります。
たとえば、ベタには緑や紫の色素はありません。グリーンやパープルに見えるベタは、光る層の青い輝きが、下の層の色と重なってそう見えているのです。
バイカラーやマルチカラーは、この層の出方が体の場所ごとに違うことで生まれます。さらに「マーブル因子」を持つ個体は、成長とともに層の出方が変わるため、模様が大きく変わることがあります。
バイカラー・マルチカラーのベタ品種8選

バイカラー・マルチカラーのベタにはたくさんの品種があり、それぞれに個性があります。ここでは、流通量が多く、比較的お迎えしやすい8品種をご紹介します。
マスタードガス

体にはグリーンやブルー、ブラックなどの濃い色が入り、ヒレには明るいイエローやオレンジが入る、コントラストが鮮やかなバイカラーです。
マスタードガスはバイカラーの中でも歴史のある有名な品種で、ヒレの縁(エッジ)に体と同じ濃い色が入る個体は、特に高く評価されます。濃い色の重厚感と、ヒレの鮮やかな発色のインパクトが強い、バイカラーの定番です。
ブルーパンダ
パンダという名前のとおり、白や淡い肌色をベースに、顔のまわりやヒレの一部に濃いブルーが入るバイカラーです。
ブルーの模様が入る場所や広さは個体差が大きく、顔のまわりが青くなる個体は、まさに「ブルーパンダ」の名前どおりで愛嬌があります。ブルー模様の広さや濃さ、斑点の数は、成長とともに変わることが多い品種です。
ホワイト&レッド
水槽の中でもよく目立つ、白と赤のコントラストが特徴のバイカラーです。特に中華圏の愛好家の間では、縁起のよい色の組み合わせとしても親しまれています。
いちばんベーシックな配色は、純白またはプラチナの体に深紅のヒレです。中でも鱗が分厚く金属のような光沢を放つ個体は「レッドドラゴン」と呼ばれ、愛好家の間で高い人気があります。
トリバンド
トリバンドは、3色が帯(バンド)のように分かれて入るマルチカラーのベタです。いちばん評価が高いのは、体・ヒレの内側・ヒレの外側がそれぞれ違う色に染まる個体で、特にヒレの内側と外側がきれいに50%ずつ分かれている個体は希少とされています。
トリバンドは、ヒレの縁が白く抜ける改良品種「バタフライ」から生まれることが多く、3色が同心円のように並んだ個体がヒレを全開にしたフレアリング(ヒレを大きく広げる姿)は圧巻の美しさです。
オーキッド
オーキッドと呼ばれるタイプのベタは、体やヒレが濃い色をベースにしていて、その上に細い筋状のメタリックブルーやスチールの色が乗るバイカラーです。
オーキッドの代表は「ブラックオーキッド」と呼ばれる品種で、ブラックの中にメタリックカラーが輝く姿は、なんとも妖艶でミステリアスです。派手なベタというより、シックで高級感のある品種で、宝石のような美しさを楽しめます。
ラベンダー
ラベンダーは、観賞魚では珍しいパステル調の色を持つベタで、淡いパープルやピンクがベースカラーです。体からヒレにかけて、淡いイエローや白、透明へとグラデーションで変わり、とてもやわらかい印象です。

水草との相性もよいので、水草レイアウトの水槽でベタを飼いたい方や、パステルカラーが好きな方から高い支持を集めています。
ストロベリー
ストロベリーは、プラチナコッパー系の体に赤いヒレを持つ品種で、金属光沢の中に赤が映えるのが特徴です。
ストロベリーよりやわらかい印象の「ストロベリーミルク」と呼ばれるバイカラーもあり、こちらはプラチナホワイト系の体に赤いヒレを持ちます。どちらも赤がワンポイントで入ることで、鮮やかなコントラストを楽しめます。
マーブル(ギャラクシー・コイなど)

コイベタやギャラクシーと呼ばれる、いくつもの色が複雑に混ざり合うマルチカラーは、「マーブル因子」と呼ばれる、あとから体の色が変わる遺伝子を持っています。そのため特徴的なまだら模様は、成長とともに色が抜けたり、逆に広がったりすることがあります。
コイベタは、大正三色など日本の錦鯉の配色にそっくりなことから名付けられ、赤・墨・白の複雑なまだら模様が魅力です。錦鯉の色が世界的に人気であることや、同じ色・模様の個体が1匹としていないことから、マルチカラーの中でも特に人気があります。
ギャラクシーは、コイベタの模様の中に、さらにメタリックな輝きが星くずのように散りばめられた品種で、とても豪華な印象です。イリデセンス(光の当たり方で色が変わって見える性質)を持ち、見る角度で輝きが変わる玉虫色なのも魅力で、最新の改良品種の中でも特に人気があります。
バイカラー・マルチカラーのベタの選び方

バイカラー・マルチカラーのベタは一匹ごとに色が違うので、お店で実際に見て選ぶのがおすすめです。選ぶ時は、次のポイントを見てみましょう。
- 色の境目:バイカラーは、2色の境目がくっきりしているほど美しく見えます
- ヒレの状態:ヒレが裂けたり、ちぢれたりしていないか
- 体の状態と元気さ:体に傷や白い点がなく、よく泳ぎ、エサに反応するか
- 色が変わる可能性:マーブル因子を持つ個体(コイベタ・ギャラクシーなど)は、お迎えした後に色や模様が変わることがあります。今の色だけでなく、変わっていく姿も楽しめる方におすすめです
まとめ:バイカラー・マルチカラーのベタ特集!特徴と主な品種を8つ紹介

ベタは次々に新しい品種が生まれていて、バイカラー・マルチカラーもこれからさらに増えていきそうです。でも、どれだけ新しい品種が生まれても、「大きなヒレ・好奇心旺盛な性格・鮮やかな体色」というベタ本来の魅力は変わりません。
また、ベタは水槽で繁殖にチャレンジすることもできるので、改良ベタの奥深い世界にハマってしまう人も多いはずです。世界に1匹だけのお気に入りのベタを探して、ショップを巡るのもきっと楽しいですよ。


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