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自然界に生きる動物たちは、天敵から身を隠すために様々な方法で擬態をすることがあります。
これは魚も同様です。熱帯魚の中にも体の作りや色を変えて周囲の風景に上手に溶け込む、隠れんぼの名手がおり、もちろん飼育することも可能です。
擬態を得意とする魚達はカラーリングこそ少し地味ではありますが、生態や見た目がユニークなものが多いので、水槽に入れると良いアクセントになること間違いなし。
人とは違う変わった魚をお探しの方に、特におすすめです。
今回のコラムでは、隠れたり擬態したりが得意な淡水の熱帯魚や生き物をご紹介します。
水槽に新しく導入する面白いタンクメイトをお探しの際は、ぜひこのコラムを参考にしてみてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに擬態する淡水熱帯魚7選を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
熱帯魚の中には、底砂や水草など周囲の風景に自分を似せて身を隠す、擬態という習性を持つ種類がいます。
もちろん水槽の中でも存分にその特性を観察することができますので、特徴的な生きものをお探しの際はぜひ候補に入れてみてください。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、擬態する淡水熱帯魚7選を解説します。
擬態する熱帯魚・生き物7選【淡水版】
自然界では、生き物たちが生き残るために様々な工夫を凝らしています。
その中の一つが擬態です。周囲にあるものに自らを似せて敵の目を欺くこの特性を持つ魚達は、非常にユニークな見た目をしたものが多く、水槽の良いアクセントになるでしょう。
今回は淡水域に生息する生き物の中から、隠れる・擬態するために工夫を凝らしている、熱帯魚・生き物7選をご紹介します。
リーフフィッシュ
リーフフィッシュは名前の通り、水面を漂う枯れ葉に擬態する熱帯魚です。
別名コノハウオとも呼ばれており、体高の薄い体に特徴的な体色はまさに枯れ葉そのもの。
泳ぎ方も普段は流れる葉に似せてゆったりと漂うようですが、その実肉食性で餌を食べるときだけは非常に素早い動きを見せます。
薄い体を利用して正面から獲物にそっと近づき、相手がリーフフィッシュを認識する前に伸縮する大きな口を伸ばして捕食するのです。その様子は、普段の動きからは考えられないほどダイナミックで、見るものを魅了します。
水槽内では、流木や枯れ葉をレイアウトして本来の生息地に近い様子を再現すると、リーフフィッシュの擬態を存分に観察できるでしょう。
パイプフィッシュ
別名ヨウジウオとも呼ばれるタツノオトシゴの仲間です。海水~汽水魚ではありますが、種類によっては淡水水槽でも飼育できます。
体色によって名前が区別されており、飼育用としてはレッドラインパイプフィッシュやインドグリーンパイプフィッシュといった種類が知られています。
蛇のような細長い体を利用して、自然環境下ではテープ状の葉を持つ水草や水中を漂う木の枝にまぎれて生活をしています。
水槽内では、バリスネリア・スピラリスなどの細長い水草を配置すると、水草の一部に擬態するような姿を観察できるでしょう。
といっても、実際には積極的に擬態を行うわけではないので、水槽内ではゆっくりですが比較的活発に泳ぎ回ります。
胸ビレをパタパタと一生懸命動かして泳ぐ姿は愛嬌たっぷりなので、擬態を抜きにしてもとても楽しめる熱帯魚です。
コリドラス・ハステータス
体長2~3cmほどの小さなコリドラスです。
大きさや見た目、泳ぎ方など様々な面でハステータスカラシンやテトラオーロといった、小型のカラシン類によく似ており、生存競争を生き抜くため何らかの理由でカラシンそっくりの見た目になったのではないか、言われています。
実際、原産地ではハステータスカラシンと混泳している姿もよく見られるようです。
水槽内でももちろん一緒に飼育することができるので、コリドラスとカラシンの異種混泳を楽しむのも良いでしょう。
またコリドラス・ハステータスは、繁殖が比較的容易なコリドラスとしてもよく知られています。
小型で面白い生態を持ち、水槽内で繁殖まで楽しめる盛りだくさんな熱帯魚です。
ブラキラムディア
ピメロディア科に分類される小型のナマズです。見た目がコリドラスそっくりですが、コリドラスはカリクティス科に属する魚なので、分類上は別種。
そのため、 ブラキラムディアの仲間の多くがそれぞれコリドラスのどれかに擬態しているのではないかと考えられています。
中でも
- ブラキラムディア・メエシとコリドラス・ナッテレリィ
- ブラキラムディア・ランバラニとコリドラス・アドルフォイ
- ブラキラムディア・イミタートルとコリドラス・メラニスチウス
の3種は同種と見間違えられるほど酷似しています。
実際、原産地ではコリドラスと一緒に生活する姿が確認されており、流通しているブラキラムディアの多くがコリドラスに混ざって輸入されるほど。このことからも、両種が普段から行動を共にしていることが推察されるでしょう。
ミナミヌマエビ
身近な小型エビであるミナミヌマエビも、実は体色の変化によって擬態のような効果を発揮する生き物です。
ミナミヌマエビは、生活している環境の砂の色や餌に合わせて体色の濃さを変化させることができます。
体色は時間を掛けてゆっくり変化していくので、「擬態している!」と気づくことは少ないかもしれませんが、最初の頃と見比べてみると水槽内でも色が変化していることを確認できるでしょう。
体色の違いで選別された個体が販売されていることもあるので、お好みのミナミヌマエビを選んで水槽に導入するのも楽しいです。
バジス・バジス
カメレオンフィッシュとも呼ばれるバジス・バジスは、成長具合や飼育環境、混泳するメスや気分など、様々な要因で体色を変化させる、まさに七変化の魅力を持つ熱帯魚です。
アクアリウムショップで販売されている時は地味な体色が多いですが、飼育を続けていくうちに赤、青、黄色、黒と本当に同じ魚か疑うほど、多種多様な変化を見せてくれるので、飽きることがありません。
特別何かに擬態しているというわけではありませんが、頻繁に色が変わるので飼育していてとにかく面白い熱帯魚です。
淡水カレイ
淡水に生息するカレイの仲間で、北南米や東南アジア、ニューギニアなど世界中の様々な地域に生息しています。
生息域によって体長に違いがあり、小さい10cm程度のものから東南アジア産の約20~30cmまで成長する大型種まで様々です。
ただ、どの種も共通して砂の中に潜って隠れる習性を持ちます。これは海水性のカレイも同様で、砂の中に全身を隠して同化する姿はまさに擬態そのもの。そこから目だけを出して周囲を伺う様子はとてもユニークです。
体を良く見ると底砂に同化しやすい迷彩柄のような細かな模様が確認できるので、どこに隠れているのか探してみるのも楽しいでしょう。
飼育する際には、人工飼料に対する食いつきが悪いため、冷凍赤虫やイトミミズ・ブラインシュリンプなどの餌を中心に与えます。
本来は夜行性が強い魚なので、消灯後に餌を与えるようにすると餌を食べやすいです。
テトラオドン・ミウルス
アフリカのコンゴ川が原産の淡水フグです。別名ナイルフグと呼ばれることもありますが、実はナイル川には生息していません。
淡水カレイと同じく底砂に擬態する習性があり、砂の中に潜ってキョロキョロした目だけを出している姿を観察できます。
愛嬌がある見た目も魅力で、上向きで自由自在に動く目や小刻みに動くヒレ、ひょっとこ口と見た目がとてもチャーミングです。
ただ、ひょうきんな姿に似合わず食性は肉食で、砂に隠れて近くを泳ぐ魚や甲殻類を捕食する待ち伏せ型のフィッシュイーターの顔を持ちます。
体長約12~15㎝ほどの小型フグなので、比較的小さな水槽でも飼育を楽しむことができますが、生餌を好むので水の汚れには注意してください。
砂によく潜るほかに、物陰に身を隠す傾向も強いため、流木や石などの隠れ家を適度に入れてあげると水槽に早く馴染めるでしょう。
また、フグの仲間は性質の荒い品種が多く、テトラオドン・ミウルスも他の魚と混泳すると齧って傷つけてしまいますので、単独飼育でじっくり飼い込むのがおすすめです。
まとめ:隠れる・擬態する熱帯魚と生き物7選【淡水版】!面白いタンクメイト
水槽の中で隠れる・擬態する面白い習性を持つ熱帯魚や生き物を7種ご紹介しました。
自然環境下では、敵から身を守るために擬態をする生き物は多いです。
枯れ葉にそっくりなリーフフィッシュを始めとした環境由来のものに擬態するもの、コリドラス・ハステータスなどの別種に擬態して群れに混ざるもの、淡水カレイのように底砂に紛れ込むものなど、擬態の仕方は多種多様で、観察してみるとそれぞれに違った面白さがあります。
また、擬態をする生き物は一見地味ですが、色とりどりの魚が泳ぐ水槽の中に入れると、逆にその色合いが映えて良いアクセントになることも。
とてもユニークで楽しい擬態する熱帯魚や生き物をぜひ、新たなタンクメイトとして検討してみてください。
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