水深200m以上の大陸棚よりも深い場所に生息している魚や甲殻類などを「深海魚」と呼びます。皆さんはどのような深海魚を思い浮かべますか?
リュウグウノツカイを思い浮かべる人が多いかもしれませんね。最近は容姿の可愛さから、メンダコやダイオウグソクムシなどの人気が高いです。
人間が行くことのできない、深い場所に生息している深海魚や深海生物は、実は水族館での展示も近年では増えてきています。
今回は知名度の高い深海魚や深海生物の紹介と、深海魚・深海生物に会うことのできる水族館を7ヶ所ご紹介していきます。
目次
深海魚とは
日本ではリュウグウノツカイやラブカ、メンダコやダイオウグソクムシなどの知名度が高いです。
深海魚は、その名のとおり深海に生息している魚や生物のことです。
深海とは水深200mの大陸棚よりも下の場所のことを指し示す言葉で、水深が深くなればなるほど、太陽の光が届かなくなり暗くなり水圧も上がっていきます。
そのため深海に生息している生物は、生息場所に適した独自の進化を遂げているので、私たちが普段目にしている魚やエビと比べると、独特な容姿や生態系を持っているものが多いです。
その独特な生態や風貌が人気の秘密ですが、個人宅のアクアリウムでは水圧などの調整ができないため、飼育は不可能です。
調査時に撮影されYouTubeや特定サイト、テレビ番組などで公開された動画や、水族館で生きているものを鑑賞するのが一般的となっています。
人気の深海魚・深海生物たち
世界的に見て海水魚は約15,800種知られていますが、その中でも深海魚は2,000種類以上はいるといわれています。
そんな深海魚の中から今回は、姿が可愛らしく人気のあるものや、独特な外見を持つものなど、7種類ご紹介しましょう。
メンダコ
深海魚のアイドル的存在になっているメンダコは、飼育している水族館ではお土産用のぬいぐるみやキーホルダーといったグッズになっていることもあります。
私たちが知っている8本足のタコとは外見が異なっていて、脚の半分以上は膜に覆われていて動かすことのできる部分はほんの少し。そして一般のタコは吸盤が2列になっていますが、メンダコは吸盤が1列しかなく、炭を吐いて敵から逃げることもできません。大きさは約20cmで、水深200~1,000mあたりに生息しています。
ダイオウグソクムシ
こちらもじわじわと人気が高まった深海生物です。ダイオウグソクムシは、キリッ!とした目つきがかわいいですよ。
西大西洋周辺やメキシコ湾などの水深200~1,000mの海底砂泥地で生息しています。フナムシやダンゴムシなどと同じ等脚類の仲間で、世界最大サイズです。平均すると20~40cmですが、大きなものだと50cm近くになることも。
あまり動かないといわれていますが、時折物凄いスピードで動きます。
水族館でたまたま餌やりのときに見たことがあるのですが、よほどお腹がすいていたのか、それとも餌が嬉しかったのか素早い動きで餌に飛びついていました。
ボウズカジカ
ボウズカジカは世界中の海に生息している深海魚で、幅広い水深に生息しています。海底付近を泳いでいる「底生性魚類」の仲間で、丸みを帯びている頭に側扁している体は、オタマジャクシを連想させます。
大きさは最大で20cmほどで、水深237~740m当たりに生息していて、きょとんとした顏がかわいらしいです。身体が受ける圧力の影響を和らげるために、ゼリー状の厚い皮膚を持っています。
キンメダイ
市場などの鮮魚コーナーで販売され、煮つけ料理や粕漬けなどが有名なキンメダイも実は深海魚の仲間です。
目が金色に見えることから、漢字では「金目鯛」と表記されます。
幼魚と成魚で泳ぐ階層が異なるという特徴があり、幼魚の場合は水深100~250m、成魚になると水深200~800mあたりに生息している深海魚です。
色鮮やかな赤い色と、その大きな目が特徴的で、泳いでいる姿を水族館で鑑賞するのもよいですよ。
オウムガイ
オウムガイは水深100~600mあたりに生息している軟体動物で、「生きた化石」として有名です。ちなみに殻は水深800mを超えると、水圧に耐えることができなくなって壊れてしまうそうです。
餌を取るために使う触手は90本も持っていて、泳いでいる姿は圧巻ものです。
キホウボウ
キホウボウは魚なのに、「歩いて移動する」ことが面白いと人気の高い深海魚です。東シナ海の水深120~500mあたりに生息していて、歩くときは『ひれすじ』という胸びれの一部を器用に使って、海底を歩いています。
体はとても硬い骨盤で覆われていて、頭の先方には前に伸びる2本の突起があり、下あごにはヒゲがあるという独特な顔つきもかわいらしい魚です。
深海サメ
深海にもサメの仲間がたくさんいます。
近海でも30種類以上はいるといわれており、過去には400歳を超える長生きな深海サメが見つかっています。
有名なところでは、以下のような深海サメがいます。
- ミツクリザメ
- ホシザメ
- メガマウス
- ラブカ
どのサメも、ホホジロザメとはまた違った、独特な魅力のある深海ならではの姿をしています。
深海魚・深海生物にあえる水族館8選
それではここからは、実際に深海魚や深海生物に会うことのできる水族館をご紹介していきます。
近くの方は休日に訪れたりデートで訪れるのもよいですし、遠方の方は旅行時の観光コースに入れてみてはいかがでしょうか。
※入館料に関しては2019年8月時点での料金になります。
新江ノ島水族館【神奈川県】
神奈川県藤沢市にある「新江ノ島水族館」はテーマ水槽などいていて楽しい、そして美しい水槽が多いです。定番のイルカやアシカ・ペンギンのショーのほか、3Dプロジェクトマッピングやウミガメやイルカに触れたり、カピバラや魚に餌を与えるというふれあいプログラムなど家族で楽しめるプログラムや体験学習などが盛りだくさんの水族館です。
歩き疲れたときには館内のお食事処で休憩もでき、16時からはアルコール・ノンアルコールのカクテルの提供も行っているので、大人のデートにもおすすめです。
新江ノ島水族館の基本情報
- 住 所:神奈川県藤沢市片瀬海岸2-19-1
- 駐車場:なし
- 営業時間:指定期間内で変動があるのでHPで確認してください
- 休館日:年中無休
- 入場料:大人2,400円/高校生/1,500円/小中学生/1,000円/園児(3歳以上)600円/年間パスポートあり
沼津港深海水族館~シーラカンス・ミュージアム~【静岡県】
静岡県沼津市にある「沼津港深海水族館~シーラカンス・ミュージアム~」は、生きた化石のシーラカンスの世界レベルで希少価値の高い冷凍固体なども見ることができる水族館です。
深海生物を世界各地から集めているので、深海魚好きにはたまらないスポットでもあります。
水深の浅いところに生息している生物や、へんてこ生物、深海魚が揃っており、管内は深海をイメージしたディープブルーな幻想的な世界が広がっています。
沼津港深海水族館~シーラカンス・ミュージアム~の基本情報
- 住 所:静岡県沼津市千本港町83番地
- 駐車場:なし
- 営業時間:10:00~18:00(夏季・陶器・繁忙期は変動する場合あり)
- 休館日:年中無休
- 入場料: 大人(高校生以上)1,600円/こども(小・中学生)800円/幼児(4才以上)400円/65歳以上は証明書を提示すれば100円引き
あわしまマリンパーク【静岡県】
静岡県沼津市にある「あわしまマリンパーク」は、小さな島に作られた水族館で、陸から船で移動しますが、園内はペット厳禁で施設内に有料で犬の預り所があります。
島内には散策エリアがあり、淡島神社の参拝も可能。
水族館だけでなく、体験広場や生き物広場、カエル広場など、深海魚以外にもたくさんの生物と出会い触れ合うことができます。
あわしまマリンパークの基本情報
- 住 所:静岡県沼津市内浦重寺186
- 駐車場:有料駐車場あり
- 営業時間:9:30~17:00(入園は15:30まで)
- 休館日:年中無休
- 入場料:大人(中学生以上)1,800円/小人(4歳~小学生まで)900円(入園料は陸と島の往復の乗船料と、ショーの閲覧料込)
海のはくぶつかん 東海大学海洋科学博物館【静岡県】
静岡県静岡市にある「海のはくぶつかん」は、メガマウスのオス・メスのはく製が揃っている珍しい博物館です。一般的な海水魚のほか、リュウグウノツカイやラブカの標本、駿河湾の深海生物を見ることができます。
学芸員が常駐しており、ガイドツアーやレクチャーコス、体験コースがあり、小さなお子さん向けのコーナーも充実しています。
海のはくぶつかん 東海大学海洋科学博物館の基本情報
- 住 所:静岡県静岡市清水区三保22389
- 駐車場:有料駐車場あり
- 営業時間:9:00~17:00(最終入館時間は16:30す)
- 休館日:毎週火曜日(祝日の場合は営業)・年末・館内整備休館(詳細はHPの営業日カレンダー参照)
- 海洋科学博物館のみの入場料:大人(高校生以上)1,500円/小人(4歳以上)750円/シニア(65歳以上)750円
- 自然史博物館との共通券:大人(高校生以上)1,800円/小人(4歳以上)900円/シニア(65歳以上)900円/年間パスポートあり
伊豆三津シーパラダイス【静岡県】
静岡県沼津市にある「伊豆三津シーパラダイス」は、伊豆箱根鉄道が運営している水族館です。
ペンギンやオットセイ、アザラシ、イルカなどの飼育スペースが広く、駿河湾の深海生物を集めた深海大水槽「DON底(ドンゾコ)」で、深海魚を見ることが可能。冬季には季節ならではの珍しい深海生物が展示されることもあります。
小さなお子さん向けのスペースも多く、生きた魚と触れ合えるコーナーもあり飽きることがありません。
伊豆三津シーパラダイスの基本情報
- 住 所:静岡県沼津市内浦長浜3-1
- 駐車場:あり(17:00まで)
- 営業時間:9:00~17:00 最終入館16:00/GW・夏季・年末年始などの繁忙期は営業時間延長あり)
- 休館日:無休
- 入場料:大人(中学生以上)2,200円/4才~小学生1,100円
海遊館【大阪府】
大阪府港区にある海遊館は世界一の規模を持つ水族館として知られています。常設コーナーでは日本だけでなく、世界中の河川や湾を再現した水槽を見ることができ、太平洋コーナーでは生きたジンベイザメを見ることも可能。日本海溝コーナーでは水深200~400mに生息している生きた深海生物を見ることができます。
ガイドツアーや夜の海遊館、ワークショップなどのイベントやおとまりスクールなど、楽しい企画が盛りだくさんで、家族連れだけでなくカップルでも楽しむことのできる水族館です。
海遊館の基本情報
- 住 所:大阪市港区海岸通1-1-10
- 駐車場:有料駐車場あり
- 営業時間:9:30~20:00(繁忙期は変動あり/最終入館は閉館の1時間前まで)
- 休館日:年内は休まず営業
- 入場料:大人(高校生・16歳以上)2,300円/子ども(小中学生)1,200円)/幼児(4歳以上)600円/シニア(60歳以上で身分証提示のある場合)2,000円
まとめ:深海魚をまとめてみました!有名な深海魚の種類と会える水族館を紹介します
今回は知名度の高い深海魚の紹介と、実際に深海魚を見ることができる水族館をご紹介しました。深海の生き物は、今回ご紹介したもの以外にもまだまだたくさんいて、面白い姿のものや、思わずゾッとしてしまうような恐ろしい姿ものもなどもいます。
水族館は魚やカニなどの生物だけでなく、ペンギンやイルカなどの生き物もいるところが多いので、動物園のようにデートスポットとしても人気があり、小さなお子さんなら普段見ることのできない珍しい生き物に目をか輝かせることでしょう。
是非一度、水族館で生きた深海魚や深海生物を見てください。
その神秘的な姿、そして謎に包まれた生態に、興味がわいてきますよ。
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