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屋外飼育のハクビシン対策!ビオトープに近づく理由と被害・対策を紹介

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庭先で飼育していたメダカや金魚の数が減っていた、鉢の中が荒らされるといったトラブルは、野生動物による被害が考えられます。

中でも近年、都市部を中心に件数が増加しているのがハクビシンです。ハクビシンは植物から魚などの小さな生き物までなんでも食べる雑食性で、水のある場所を移動経路や排泄場所として利用する習性があることから、夜間に人気がなくなる庭のビオトープは格好の餌場。さらに、繰り返し利用するうちに屋根裏や床下へ入り込み、そのまま住み着いてしまうケースにも注意が必要です。

今回は、屋外飼育におけるハクビシン対策を解説します。
ビオトープに近づく理由や実際の被害などを詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとにビオトープのハクビシン対策を解説

脚立に乗り大型水槽をメンテナンスする作業員
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

近年、ビオトープがハクビシンに荒らされるトラブルが増えています。
都市部でも目撃する機会が増えていますので、しっかり対策をして生き物を守りましょう

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ビオトープのハクビシン対策を解説します。

ハクビシンはなぜビオトープに現れる?

リンゴを食べるタヌキのような動物と花
ハクビシンが庭先のビオトープや飼育容器の付近に繰り返し現れるのには、いくつかの理由が考えられます。

  • 移動ルートになっている
  • 餌場として認識されている
  • トイレにされている

移動ルートになっている

夜行性のハクビシンは、日が沈むと毎日決まった道を通って移動する習性があります。

水のある場所や餌のある場所はルートに組み込まれやすく、条件を満たすビオトープもハクビシンが毎日立ち寄る場所として認識されやすいです。

餌場として認識されている

果物を好む印象が強いハクビシンですが実際は雑食性で、特に野生の個体は生きるために、農作物や昆虫、鳥の卵、水生生物、生ごみなど様々なものを食べます。

個人宅のビオトープは夜になると静かで人気もなく、邪魔をされることなく魚や昆虫を捕まえられるため、餌場として活用されてしまいやすいです。
ちなみに庭先になっている柿やミカンなどの果物も、捕食の対象になります。

同様の被害としてアライグマによるものも多発しています。

トイレにされている

ハクビシンには、決まった場所排泄する溜め糞と呼ばれる習性があり、ビオトープに繰り返しフンが落ちているときは、トイレ代わりに利用されている可能性が高いです。

繰り返し排泄されているうちに、臭いや糞尿のシミがついて落ちなくなってしまうと鑑賞性が著しく低下しますし、水中に排泄されてしまうと水質に影響が出てしまうこともあるため、早急に対策をしましょう。

ハクビシンがビオトープに与える影響と被害

水面に浮かぶ緑の葉と赤い金魚
ハクビシンがビオトープに与える影響は多岐に渡ります。
飼育しているメダカやエビが食べられてしまったり水質悪化の原因になったりなど、基本的にあまり良い影響はないため、事前に起こりうる被害を想定し対策をしておきましょう。

ここでは、ハクビシンが魚たちやビオトープに与える影響を具体的にご紹介します。

金魚やメダカが捕食される

ハクビシンの被害で特に多いのが、水中のメダカや金魚が捕食されてしまうことでしょう。

食欲旺盛なハクビシンにかかれば、一晩で小さなビオトープの魚を食べつくしてしまうことも珍しくありません。
また生き残った個体でも、襲われたときに傷を負っていると、そこから体調を崩してしまうことがあります。

魚の数が減っている、泳ぎ方がおかしいなどの異変が見られたら、明るい時間に状態を確認し、必要に応じて隔離して治療を行うなどの措置を検討しましょう。

ハクビシンの排泄物が水質悪化の原因に!

ハクビシンのフンや尿が飼育水に入ると、短時間で水が濁ったり悪臭が発生したりすることがあります。
水量が少ない小さな容器ほど排泄物による影響が顕著なため、十分注意が必要です。

夜間に排泄されると、朝気づいた時には水質が急変していて中の生き物が弱ってしまっているということにもなりかねません。また、野生動物の排泄物には寄生虫や病原菌が混ざっている可能性があるのも怖いところです。

菌は人間にも影響があるためフンを見つけたときは素手で触らず、手袋や道具を使って取り除きます。魚の状態を見ながら汚れた水を交換し、容器の縁や周囲もきれいに掃除しましょう。

レイアウトが崩される・容器の破損

ハクビシンが水中や飼育容器の周辺を手で探るときに、水草を引き抜かれたり整えていたレイアウトが崩されてしまったりする被害も、軽視できません。

ただ崩されただけならば整え直せばよいかもしれませんが、飼育鉢自体が倒されてしまうと、水と一緒に生き物が外に放り出されて全滅してしまう危険がありますし、水がこぼれて水位が減るだけでも生き物には大きなダメージです。

被害を確認したら、魚や植物だけでなく容器のひび割れや設置場所のぐらつきも点検してください。再び侵入される前に、安全な状態へ戻すことが重要です。

ハクビシンは住み着く可能性がある!

顔に白い模様がある小型の哺乳類
ビオトープに訪れていたことがきっかけで、ハクビシンが家屋に住み着いてしまうケースも増えています。
人の出入りが少ない場所に餌と水が確保できるビオトープがあって、風雨がしのげる家屋の屋根裏や床下は、ハクビシンにとって理想的な根城です。

ハクビシンが家屋に入り込む主な侵入口は、床下換気口や縁の下、軒下、屋根の接合部など。体が柔らかく、頭が入る程度の隙間であれば通り抜けられるため、8cm四方ほどの隙間でも侵入されるリスクがあります。

家屋内へ侵入されると、走り回る音や鳴き声、フン尿による悪臭など、人間もトラブルに悩まされることになるでしょう。
同じ場所で排泄を続けるため、天井裏に大量の排泄物がたまり、そこからカビや天井の染み、断熱材の汚損、木材の腐食に発展する点も注意が必要です。
屋根裏で出産や子育てを始めれば、その分滞在期間が長くなり被害も大きくなります。

夜になると天井から足音がする、室内で原因不明の臭いが続く、換気口の周辺に足跡や毛がある場合は侵入を疑い、まずは状況の確認と駆除などの対策を検討してください。

ビオトープのハクビシン対策

水草と小さなメダカの群れ
ハクビシンからビオトープを守るには、水中に手を入れられないよう対策をするのが一番です。
また、忌避剤などを活用して、そもそも寄せ付けない工夫をしておくのも有効でしょう。

どの対策も一つの方法にこだわらず、複数を組み合わせて多方面からアプローチするとより高い効果を得られます。

ここではビオトープのハクビシン対策をご紹介します。

飼育容器に頑丈なフタをする

ハクビシンからの攻撃を避けるため、飼育容器の上部に目の細かい金網や丈夫な防獣ネットを取り付けて、物理的に水中に手を届かないよう工夫をしましょう。

鑑賞性が気になるときは、ハクビシンが訪れやすい夜間だけでもフタをしておくと安心です。
夕方の餌やりやお世話を終えたタイミングで網を被せる習慣をつけておけば、閉め忘れの心配もありません。

この時、ネットを軽く被せるだけでは前足で持ち上げられる可能性があるため、容器との間に隙間ができないよう、重りや紐、固定バンドを使ってしっかり固定してください。
柔らかく破れやすい網は避け、押されても水中へ沈み込まない強度があるものを選ぶことも重要です。容器より一回り大きな枠に金網を固定すると、魚が泳ぐ空間を確保しながら侵入を防ぎやすくなります。

また台の上に睡蓮鉢や小型容器を設置している場合は、縁に乗られても倒れない安定感があるかも確認しておきましょう。

ビオトープの周りに餌を置かない

ビオトープにフタをしていたずらされないよう工夫をしても、周辺に別の食べ物があると結局ハクビシンは侵入してきてしまいます
庭で柿やイチジクなどの匂いが強く甘い果実を育てているときは、実をそのままにせずこまめに収穫、地面に落ちたものは片づけるようにしましょう。

また、屋外に犬や猫用のペットフードを放置するのも避けてください。食べ残しや食べ終わった後の食器は、すぐに片づけると良いです。

さらに生ゴミや野菜くずなども餌になるため、屋外に出すときは蓋付きの容器で保管することをおすすめします。コンポストを使用している場合は、簡単に開けられたり掘り返されたりしない構造になっているか今一度点検してみてください。

家屋への侵入経路を絶つ

ビオトープの対策と合わせて、家屋へ侵入できる経路がないかも確認します。
屋根裏や床下へ続く隙間や換気口がないか点検し、もし隙間を見つけたら丈夫な金網やパンチングメタルを使って塞いでおきましょう。

またハクビシンは木登りが得意なため、上から侵入されないよう、隣接する庭木の枝を定期的に剪定しておくのも効果的です。

ただし、すでに家屋内へ入り込まれている状態で出口を塞いではいけません。閉じ込められた個体が暴れて壁や柱に傷をつけたり、屋根裏に子どもが取り残されたりする恐れがあります。

足音やフン、獣臭などの侵入形跡がある場合は忌避剤を使って再侵入を防ぐか、住み着かれてしまっているならば、自己判断で対処せずに自治体の窓口や害獣対策の専門業者へ相談してください。

庭と家屋をまとめて対策することが、被害を減らす近道となります。

ハクビシンの捕獲は自治体に相談しよう

タヌキのような動物の顔と体の一部
ハクビシンは鳥獣保護管理法により、一般の人が許可なく捕獲・駆除することが禁止されています
ビオトープや家屋への侵入被害が続いていても、自己判断で対処すると法律違反になる可能性があるため、注意してください。

被害にあったらまずは、各自治体の害獣対策や環境衛生を担当する窓口へ相談するのがおすすめです。自治体によっては「有害鳥獣捕獲許可申請」の案内を受けられるほか、条件を満たせば箱罠を借りられる場合もあるでしょう。

捕獲許可の申請方法や捕獲方法、罠の貸し出し、捕獲後の対応は自治体ごとに異なるため、対策をする前にお住まいの地域の制度をよく確認しておくことが重要です。

また、もしハクビシンを捕獲した場合、自分で適当な場所に放すのも厳禁です。捕獲個体の扱いは地域の決まりがあるため、こちらも必ず自治体の指示に従ってください。

自治体で対応してもらえない場合は、専門の駆除業者に依頼する方法もあります。特に屋根裏などに住み着いた場合は箱罠だけでは捕獲できない可能性が高いです。
お金はかかってしまいますが、プロに依頼したほうが確実ですし、申請や捕獲後の処理などの手間がかからないので、慣れない方は駆除業者を頼ることをおすすめします。

まとめ:屋外飼育のハクビシン対策!ビオトープに近づく理由と被害・対策を紹介


ビオトープのハクビシン対策について解説しました。

水や餌が集まるビオトープは、ハクビシンの移動経路や餌場、排泄場所として利用されやすいです。
侵入されると、メダカや金魚が食べられるだけでなく、排泄物による水質悪化や水草の掘り返し、容器の転倒につながることもあるでしょう。

夜間だけでも目の細かい金網や丈夫な防獣ネットを設置しておくと、被害をかなり抑えられます。合わせて果実や生ゴミなど、ハクビシンの餌になるものを片づけることも重要です。屋根に接する枝や家屋の隙間も確認し、ビオトープ周辺に居着かせない環境を整えましょう。

もしハクビシンの被害に気づいたら、自己判断で捕獲に乗り出さずに自治体や専門業者へ相談してください

ハクビシンに繰り返し狙われない環境を整えることが、屋外飼育しているメダカや金魚を守り、ビオトープを長く楽しむためのポイントです。
日頃から容器や生き物の様子を観察し、小さな異変も見逃さないよう心がけましょう。

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執筆者 のべじ

幼少の頃より生き物が大好きです。身近な川魚から熱帯魚、両生・爬虫類までさまざまな生き物を飼育してきました。大学で海洋生物学を学び、水族館で働いた経験も併せて、アクアリウムが楽しくなるようなコラムを紹介していきます

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