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パルダリウムのカビ対策法!カビを増やさない・持ち込まないコツ

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熱帯雨林のようなしっとりとした情景を水槽に再現するパルダリウムは、アクアリウムとは違い観葉植物を水槽の中で育てるイメージに近いので、水草よりも植物の管理が簡単だと感じる方は多いです。

しかし、その一方でパルダリウム特有の悩みの種となりやすいのがカビの発生
パルダリウムで育てるのは苔類やシダ類などの湿度を好む植物や、カエル、イモリなどの両生類が中心なので、性質上どうしてもカビが発生しやすくなります
放っておくと水槽内がカビだらけになって、生き物や植物の成長にも影響が出てしまいますので、しっかり対策をして環境を守りましょう。

今回のコラムはパルダリウムのカビ対策として、カビを増やさない・持ち込まないコツと、発生してしまったカビの処理方法を詳しく解説します。

プロアクアリストたちの意見をもとにパルダリウムのカビ対策を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

水を張らない代わりにミストを使って湿度を保つパルダリウムでは、カビ対策が必須です。
気が付くと水槽内にカビが生えてしまうことも多いため、しっかり対処しましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、パルダリウムのカビ対策を解説します。

パルダリウムのカビとは


熱帯雨林のような高温多湿の環境を水槽内に再現するパルダリウムは、性質的にとてもカビが生えやすいです。

一般的に、カビは温度20~35℃程度、湿度60~80%ほどの環境を好むとされていますが、これはパルダリウム水槽内の最適な環境とほぼ条件が一致します。
その上、パルダリウム水槽は、

  • 湿度を保つために密閉環境になりやすく空気の流れが悪い
  • 植物育成のための養分が豊富である

といったカビにとっての好条件が重なるため、一度発生するとあっという間に水槽内にカビが繁殖してしまうことも少なくありません。

カビは、土やレイアウトだけでなく苔や植物にも発生します。カビが付着した葉は溶けるように分解されて枯れてしまうため、カビを増やさない、持ちこまない対策を徹底して景観を守りましょう。

パルダリウムのカビ処理方法


パルダリウム水槽では、土や苔、流木や植物など各所にカビが生える可能性がありますが、中でも土にカビが生えると処理が非常に厄介です。

ここでは、パルダリウムでカビが生えてしまった場合の処理方法をご紹介します。

カビが生えた部分はすぐに取り出す

胞子で増えていくカビは、少しの量でもあっという間に全体に広がっていきます。放置していると手に負えなくなってしまいますので、カビを見つけたら素早く水槽から取り出しましょう

土や苔にカビが発生した場合は、その部分をしっかり取り除きます
表面だけを削り取ってもカビの胞子が残っていると再発することがあるため、多めに除去しておくと安心です
カビが付着したミズゴケや用土は再利用せずに破棄してください。

また、カビの除去と並行して水槽内の環境の見直しを行います。

基本的にカビが生えた場所は、パルダリウム全体の中でも特に調子が悪い箇所です。
例えば、何らかの原因で苔や植物が枯れるとそれを養分にして、カビが発生しやすくなります

そのため、カビを除去したら終わりにするのではなく、日頃の管理方法を振り返りつつ、植物をより健康的に育てる情報を集めて改善することを心がけましょう。

流木や岩は洗浄する

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流木や岩などにカビが発生した場合も、まずは見つけた段階で水槽の外に取り出してください
これらのレイアウトは土や苔とは違い、洗浄すれば再利用が可能です。

取り出した流木や岩を水道水で良く洗い流した後、木酢液を塗りつけて全体を消毒します。木酢液には殺菌効果があるため、カビの原因となる胞子や菌の除去に効果的です。
洗浄が終わったらしっかり天日干しをして、水槽に戻しましょう。

ちなみに木酢液は希釈すれば、水槽内のカビに直接噴射することができます

  • 植物が生えていない土部分に生えたカビ:100倍
  • 流木やレイアウトに生えたカビ:200~400倍
  • 苔や植物の葉に生えたカビ:500~1000倍

を目安に、噴射する場所に合わせて木酢液を水で薄めて使用してください。
この方法を覚えておくと、レイアウトを崩したくないときや外に取り出すのが難しい場合にも慌てず対処できます。

パルダリウムのカビ対策


カビはパルダリウムの大敵です。生えてしまったカビに対処するのはもちろんですが、合わせてカビを生やさない環境作りにも着手していきましょう。

ここでは、パルダリウムにカビを発生させないために有効な方法をご紹介します。

1日1回換気する

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定期的な空気の入れ替えはパルダリウム管理の基本です。
換気はカビの抑制にも大きな効果が期待できますので、1日1回はパルダリウムの容器を開放して空気を循環しましょう。

また、容器内でも特にカビが生えやすいと感じる場所は、レイアウトなどに流れが阻害されてしまい、うまく空気が流れていない可能性があります。
このような場合は、小型のサーキュレーションで風を当てて、人工的に空気を流すことで環境を改善することが可能です。

通気性と湿気のバランスをとる

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多湿というとまとわりつくような少々不快な空気をイメージする方もいるかもしれませんが、多湿な環境と蒸れている環境というのはイコールではありません

特にパルダリウム水槽では、中が蒸れてしまうと空気が淀んでカビが生えてしまいやすいため、多湿でありながら適度に空気が通る環境を維持することが大切です。
このことから、完全に密閉されてしまう普通のガラス水槽よりも、蓋や背面など一部がメッシュになっている爬虫類用の飼育ゲージの方がパルダリウムに向いています。

また、パルダリウムで必須の加湿も実はカビ予防に効果的です。
ミストが容器内に付着したカビの胞子を洗い流してくれますし、適度な湿度が保てれば植物が枯れずに健康に育つため、カビの栄養となる有機物が発生せずにカビの成長を阻害できます

パルダリウム内の環境を保つため、霧吹きミスティング装置を使って湿度をしっかり管理しましょう。

定期的にトリミングする

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植物のトリミングも、カビの予防に効果的です。
この場合のトリミングは、主に以下の二つに重点をおいて行いましょう。

  • カビの栄養となる枯れた植物の除去
  • 適度にボリュームを落として通気性を確保する

先述した通り、枯れたり腐食したりしてしまった植物があるとそこからカビが大繁殖してしまいますので、できるだけ早急に取り除いてカビの成長を抑制することがとても大切です。
また、植物の葉が伸びて密集している場所は空気の通りが悪くなりやすいので、適度にトリミングをして蒸れるのを防止しましょう。

もちろん見映えも重要ですので、通気性とレイアウトのバランスを取りながら少しずつ整えていくのがおすすめです。

カビ抑制剤などを使う

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より確実にカビを撃退したいときは、カビ抑制剤を使用するのが良いです。

パルダリウムで使いやすいのは『GEX アクアテラリキッド』や、パルダリウム用のコンディショナーである『ヒバオイル』などの精油類。
ヒバオイルに含まれる抗菌性がカビや雑菌の繁殖を抑制するため、オイルを1、2滴加えた水を霧吹きするだけで効果が期待できます

もし生き物を飼育している場合は、抑制剤を直接吹きかけないように注意してください。

ただし、カビ抑制剤はあくまで環境を整えるサポートをしてくれるものなので、過信することなく、ご紹介してきた換気や湿度管理といった基本的なお世話は継続して行いましょう。

カビを持ち込まない

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パルダリウムでカビの発生を防ぐために最も重要なのが、できるだけ容器内にカビを持ち込まないことです。
カビの胞子はいたるところに存在しているため完全に取り除くことはできませんが、カビを意識して対策するだけでもかなり抑制できます

例えば、新しい植物を植え付けるときは根についた土を丁寧に落として、可能ならば水道水で洗浄してから容器に入れると良いです。苔も同様に水で洗ってから導入しましょう。
水道水には消毒成分であるカルキが含まれているので、カビや雑菌をしっかり洗い落とせます

また、枯れた部分や余分な根をカットしてから植栽すると、トリミングの負担を軽減できておすすめです。
土は清潔は新しい用土や、水耕栽培が可能ならば無菌のハイドロボールなどを使用することで、カビや雑菌の持ち込みを予防できます。

最後に、植物や苔を選ぶときは、枯れている部分が無いかなどよく確認し、状態の良いものを選んで購入しましょう。

まとめ:パルダリウムのカビ対策法!カビを増やさない・持ち込まないコツ


パルダリウムの大敵であるカビの発生を防ぐには、まずカビを持ち込まないことが大切です。

植物や苔をパルダリウムに導入する際には、雑菌を持ち込まないようによく水道水で洗いましょう
カビは空気がよどんで有機物が溜まると発生しやすいため、通気性と湿度のバランスを適切に保つことも大切です。定期的な換気と植物のトリミングを行い、枯れ葉や生き物の排泄物を見つけたらすぐに取り除いてください。

また、カビが発生してしまったときは、その部分を素早く取り除くことで被害を最小限に抑えられます。
カビが付いた用土や苔は広めに取り除き流木や岩は水道水でよく洗浄しましょう。

カビ対策は植物や生き物の健康を守るために欠かせません。ぜひ、ご紹介した内容を参考にパルダリウムのカビに対処してみてください。

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執筆者 Hara.kazu

子どもの頃から魚や昆虫を飼育し、アクアリウム歴は約30年になります。
グッピーやプラティ、ネオンテトラなどの入門魚飼育から始まり、シクリッドのブリーディングなどを経て、最近ではアクアテラリウムのレイアウトを楽しんでいます。

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