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熱帯魚・観賞魚の原種とは!種類と特徴、魅力をご紹介します!

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流通している熱帯魚や観賞魚には、野生の姿そのままの原種と、原種をもとに作出された改良品種がいます。

改良品種の多くは目を惹く鮮やかな姿のものが多いです。
一方、野生種とも呼ばれる原種は、スマートな体型や素朴な色合いなど、ナチュラルな魅力があります。

また、原種の方が流通量が少ないことが多く、希少性が高いことから「一度は飼育してみたい!」と考えるアクアリストも少なくありません。

ここでは、熱帯魚・観賞魚の原種について種類と特徴・魅力を合わせてご紹介します。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとに原種についてを解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

熱帯魚や観賞魚には、改良のもととなった『原種』が存在します。原種はなかなか目にする機会が少なく、ややマニアックな印象があるかもしれません。
しかし、じっくりと観察すると、その自然な姿と美しさに魅了されるでしょう

また、繁殖を楽しむ飼育方法もあります。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、熱帯魚の代表的な原種を紹介します。

熱帯魚・観賞魚の原種とは

熱帯魚・観賞魚の原種とは、主に改良品種のベースとなった野生種のことです。
近年流通している、鮮やかな体色と美しいヒレのベタやグッピー、輝くウロコを持つメダカなどは実はすべて改良品種であり、これらにも原種が存在します。

魚達の品種改良では、観賞性を高めるために、

  • 体型やヒレを長く・短くする
  • 体色を鮮やかにする

など、人の目から見て美しい、もしくは個性的に改良していくことがほとんどです。
一方で原種は野性で生きていたそのままの姿のため、体型や見た目はシンプルで、自然な印象をしてることが多いです。

一見すると落ち着いたイメージですが、婚姻色などは目を見張る美しさがあります。
その野生あふれる姿と、一筋縄ではいかない飼育方法は原種にしかない魅力となり、多くのアクアリストを惹き付けてやみません。

原種系熱帯魚の魅力

原種系熱帯魚・観賞魚の大きな魅力は次の2つです。

  • ワイルドさ・野趣のある姿
  • 強健であることが多い

好みや飼育スタイルとかみ合えば、改良品種以上に惹きこまれる方もいます。

ワイルドさ・野趣のある姿

原種の魚は人の手が加わることなく自然の水辺で泳いでいたままの姿なので、ワイルドさや野趣があります。

一見素朴に見えますが、飾らないスマートな体型やしぶい体色・模様に心をくすぐられる人も少なくありません。
それでいて婚姻色などはギラギラと鮮烈な場合が多く、そのギャップも魅力でしょう。

また、改良品種と比べると流通量が少なく希少性が高い魚種も多いので、目新しさもあります。「変わった魚がほしい!」という理由で原種系の熱帯魚・観賞魚を集める人もいるほどです。

神経質だが強健であることが多い

原種系の魚は本来、厳しい自然で暮らしているだけに強健なことが多いです。

飼育環境さえ間違えなければ、長生きすることも少なくありません。
改良品種は水質や水温が安定した場所で、体型や体色を優先して改良されることも多いため、環境の変化に耐性が乏しいことがあります。

ただ、丈夫とはいえ水槽環境に馴染みにくかったり、他の生体と比べてあまり姿を見せなかったりなど、神経質な場合も
人工餌に餌付きづらく生餌しか食べないこともあるため、総じて飼育の難易度は高めです。

アクアリウムに慣れ、ステップアップを図るときにもお勧めの魚種と言えるでしょう。

おすすめの原種系熱帯魚・観賞魚7選

ここからは、おすすめの原種系熱帯魚・観賞魚を7種類ご紹介します。

  • 他の人が飼っていない魚がほしい
  • 落ち着いた印象の熱帯魚を探している

といったときにおすすめの魚種です。

ワイルドベタ

ワイルドベタ オス シャムオリエンタリス 08M0925-006 熱帯魚 生体

品種改良が盛んなベタはたくさんの改良品種が存在しますが、それらの原種にあたる『ワイルドベタ』も、1つのジャンルとして根強い人気を誇っています。

体色は茶褐色ベースが多く、ワイルドな鱗の質感とスマートな体型、そしてベタ特有の顔立ちが相まって、野趣という言葉がよく似合う魚です。

鯉ベタなどのような複雑なカラーは少ないものの、鮮やかな青や赤が美しいワイルドベタもいます。
野生種でやや神経質なので、ろ過装置と水槽用ヒーターを使って、水質・水温管理は万全にしましょう

原種系卵胎生メダカ

(熱帯魚)キシフォフォルス・ピグマエウス(1ペア) 北海道・九州航空便要保温

卵ではなく稚魚を産む卵胎生メダカといえばグッピーやプラティが有名ですが、その原種にあたるのが『原種系卵胎生メダカ』です。

体色やヒレの大きさでは改良品種ほど目立たないものの、控えめな模様や自然な色味が優し印象で、そのシンプルさを好んで飼育する愛好家も少なくありません。

原種系の中では飼育しやすい部類で、繁殖も簡単です。しかし、グッピーなどの他の卵胎生メダカと一緒に飼育すると、交雑してしまう可能性がありますので、混泳相手には注意しましょう。

黒メダカ

【めだか街道】黒めだか 10匹セット(メダカ生体)

黒メダカ』は、日本の河川や湖沼に生息している野生のメダカです。

厳密には『ミナミメダカ』と『キタノメダカ』の2種類いますが、アクアリウムでは総称として黒メダカと呼ばれます。改良メダカの原種にあたり、黒~茶色の体色が名前の由来です。

野趣という言葉がぴったりな小型魚で、和風のビオトープには非常にマッチします。原種といっても神経質なことはなく、餌もよく食べる強健で飼いやすいメダカです。


ビーシュリンプ

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ビーシュリンプ』は黒~褐色と白縞模様が特徴の小型エビで、原産国は香港とされています。
※画像の個体は白黒がより際立つように改良された『ブラックビーシュリンプ』です。

ビーシュリンプといえば『レッドビーシュリンプ』が有名で流通量も多いですが、こちらはビーシュリンプの改良品種。ビーシュリンプから生まれた赤い突然変異個体がレッドビーシュリンプの始まりです

近年では改良品種のレッドビーシュリンプにおされて、流通量が少なく高価です。育て方はレッドビーシュリンプと変わりませんが、水質に敏感な点には注意して管理する必要があります。

アルタムエンゼルフィッシュ


アルタムエンゼルフィッシュ』原種エンゼルフィッシュのなかでも大型に育つ種類で、ヒレを含めた体高は最大で30cmほどにもなります。

体型が特に美しい、迫力のある人気の品種です。

ただし、飼育難易度は高めで上級者でも手こずるほど。まず、体高に合わせて最低でも45cm以上の高さがある水槽が必要です。また水質は酸性を好みますが、水質に敏感な面があり環境の変化や菌にも弱いため、徹底した水質の管理が要求されます。

それでもエンゼルフィッシュの中で随一とも称される、美しいプロポーションに魅了されて飼育を目指すアクアリストは多いです。

ピグミーグラミー

(熱帯魚)ピグミー・グラミー(3匹) 北海道・九州航空便要保温

ピグミーグラミー』は、大きくても4cmほどの小型グラミーで、薄い灰色に茶褐色のラインやスポットが入ります。

一見地味な印象ですが、体・ヒレの各所や目が光沢のある青色に輝くため、シンプルでありながらも美しい魚種です。

同じ小型グラミーの『ゴールデンハニードワーフグラミー』(改良品種)と比べると、スリムな体型で控えめな体色ですが、シンプルゆえにどんなレイアウトにも合わせることのできる万能な熱帯魚でもあります。複数匹で飼育すると水槽全体にまとまりが出て、魅力が引き立ちますのでおすすめです。

飼育は簡単ですが、水流があまり得意ではないので弱めに調節しましょう

グリーンネオンテトラ

(熱帯魚)グリーンネオンテトラ(ワイルド)(10匹) 北海道・九州航空便要保温

名前や見た目から改良品種と思われがちですが『グリーンネオンテトラ』も原種の熱帯魚です。アマゾン川に生息しており、ネオンテトラより赤みが少なく爽やかなブルーグリーンを特徴としています。

飼育難易度はそれほど高くなく、初心者でも飼育が可能です。

ただし、元々群れる習性のある魚種なので、仲間の少ない環境は苦手10匹以上で群泳させると落ち着きやすいでしょう。群れで泳ぐ姿は非常に美しく迫力もありますが、通常のネオンテトラよりも主張が控えめなので、混泳魚や水草とバランスが取りやすいです。

飼育環境や方法はネオンテトラと同様ですので、こちらも参考になさってください。

まとめ:熱帯魚・観賞魚の原種とは!種類と特徴、魅力をご紹介します!

今回は、種類と特徴・魅力をふまえて、熱帯魚・観賞魚の原種をご紹介しました。

改良品種のもととなった原種は、体色や奇抜な模様のある魚種は少ないです。
しかし、原種ならではの野趣あふれる見た目に魅了されたり、心をくすぐられたりする人は少なくありません

  • 落ち着いた印象の熱帯魚がほしい
  • 新しい魚種に挑戦してみたい

という方は、原種系の熱帯魚・観賞魚を水槽に迎えてみてはいかがでしょうか。



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執筆者 アクアガーデン

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