【簡単水抜き】サイフォンの原理を使えば熱帯魚水槽の水がすぐ抜ける!?
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水槽の水換えや掃除。水は重いし冷たいし、こぼしたら後始末が大変だということもあり、ついおっくうになってしまいますね。でも飼育している熱帯魚たちのことを考えれば定期的に行ってあげたいものです。
ですから、水を抜くのはできるだけ簡単に行えるのが理想です。
実は、ホースとバケツがあるだけで「サイフォン」という方法を使って簡単に水を抜くことができます。
電源なしに、高価な器具も使わずに簡単に水が抜ける「サイフォン」についてご説明します。
目次
サイフォンの原理とは:電源を必要としない水の移動方法です
原理というとなんだか難しく思えますが、とても簡単でかつ皆さんが普段から何気なく使っているアイテムにも使われています。
例えば「灯油をタンクから入れ替える際に使う、赤色のポンプがついているホース」、あれもサイフォンの原理を使用しています。
簡単に説明すると、水も重力を受け下に向かいますが、ホースなどがあればある程度その方向を曲げることができます。
難しいのでこれ以上の解説は割愛しますが、より詳しくは調べると沢山出てきます。
水槽から水を抜く際も、この方法を使うと楽に作業できます。
ポンプ付きクリーナーでの水の抜き方
ポンプ付きクリーナーを使った、簡単な水の抜き方をご紹介します。
水槽の水を抜く際、上の写真のようなポンプ付きクリーナーを使う人が多いのではないでしょうか。
使用方法は灯油のポンプと同じで、白い広がっている方(吸い込み口)を水槽の底砂に当て、青いポンプ部分を複数回押すだけです。次第に水が吸いあがってきますので、あとは手を離せば水が抜けてきます。
ただし吸い込み口から小さな熱帯魚やエビなどを吸い上げてしまわないように注意して使用してください。
こういったポンプ付きクリーナーは最近では100円ショップでも販売されていることがありますので、探してみてはいかがでしょうか。
このホースもサイフォンの原理を使用しています。
青色のポンプを押すのはさほど力もいりませんし、自動的に水が流れていきますので非常に簡単・便利です。
普通のホースを使った水の抜き方
「普通のホース」を使った簡単な水の抜き方もあるのでご紹介します。
ポンプなどが付いていない普通のホースでもサイフォンの原理を用いて簡単に水を抜くことができます。
ここでは3つの水の抜き方を説明しますので、ご自分のやりやすそうな方法を見つけてください。
ホースを水槽に入れて水を抜こう
この方法は、水槽が60センチ以上で、ホースが短めな人におすすめの方法です。
- ホース全体を水の中に入れます。ホースを水槽に入れる前に、ホースが綺麗な事を確認してから、水槽にいれましょう。
- ホースの中の空気を抜き水を入れましょう。少しくらいなら空気が残っていても問題はありません。
- ホースの片方の先端を指で隙間なくピッタリ押さえましょう。親指の腹を使って押さえるのがコツです。この時、うまくいかない場合はホース先端を折っても大丈夫です。
- そのまま、手に持った先端をバケツに入れましょう水槽からホースを高く上げすぎないのがポイントです。
- 手を離せば水が抜けていきます。
息を使って水を抜こう
この方法は、ホースが長い人におすすめです。「呼び水」などとも呼ばれる方式です。
- ホースの先端の片方を水槽に入れます。この時、水槽に入れた先端の空気を少し抜いておくとやりやすいです。
- もう片方のホースの先端を手で覆います。ホースの穴部分は塞がないようにしましょう。
- 手に口をつけて吸います。とにかく思いっきりやりましょう!
- すぐに口を離し、ホースをバケツに入れます。ずっと口を付けたままだと口内にドバっと水が来ますのでご注意を!
- 水が抜けていきます。
簡単に言えばストローで飲み物を飲むのと似たような感じです。
この方法はホースが短いとそのまま口の中に汚い水が入ってきたり、少しコツのいる方法です。
最初のうちはうまくいかないかも入れませんが、慣れるととても便利な方法です
蛇口を使って水を抜こう
この方法は、ホースに吸盤が付いているか二人いる場合、ホースが蛇口に届くくらい長い人におススメです。
- ホースの先端を水槽に入れます。2人の場合は、押さえておきましょう。1人の場合は、水槽に入れるホースの先端に吸盤をつけておくと良いです。
- もう片方のホースの先端を蛇口にセットします
- 蛇口を捻って、水を出します。勢いが強すぎても、弱すぎてもダメです。
- 水槽に水が入ったら、すぐに蛇口を止め、蛇口からホースを外します。2人いる場合は、水槽でホースを持っている人が声かけしてください。1人の場合は数秒出したら蛇口からホースを外す。これを水が流れるまで何回かやってみて下さい。
- 水が抜けていきます。
水槽を置く高さを変えることで水を抜く速度を調節できる
水を抜く際、バケツに水がたまるのが遅い…と感じた事はありませんか。
これには原因がいくつか考えられますが、水槽の高さが一番関連性があります。
この写真、左のピラニアが入っている水槽と右下の流木が入った水槽、どちらの水槽の方が早く水が抜けると思いますか。
正解は左の水槽です。
水槽の位置が高い方が水槽の水が早く抜けるので、より素早く水槽の換水をすることができます。
これはサイフォンの原理を理解すると納得できると思います。
上に置かれた水槽から下に置かれたバケツなどへ水を抜くことになると思いますが、水槽とバケツの間にあるホースの中の水、その水の重さに引っ張られて水は水槽から抜けていきます。ですから、ホースの中の水が多ければ多いほど(=水槽とバケツの間の高低差が多いほど)、早く水が抜けるのです。
この性質を上手に利用すれば、好みの速度で水を抜くことが出来ます。
慎重にやりたい場合は、高低差を少なく、手早くたくさんの水を抜きたい場合は、高低差を大きくする、これで解決です。
ちなみにですが、写真の右上の水槽は爬虫類を飼育しています。水槽は爬虫類飼育にも適していますよ。
サイフォンの原理で水を抜く時の注意点
水を抜いくにあたり注意点を2つご紹介します。
やり始めてから大失敗!ということがないように、実際に行う前にぜひチェックしておいてください。
バケツと水槽を交互に見よう
バケツで水を抜いている時、見ていなくても勝手に水が抜けていくからとよそ見をしていると、水が溢れてしまうこともあります。
バケツから水が溢れてしまうと床が水浸しになってしまいますので清掃が大変です。
水槽の水を抜きすぎてしまっても、魚が苦しそうにすることもあります。
サイフォンの原理は見ていなくても水が流れて便利ですが、よそ見はせずに水槽とバケツ、両方をしっかり見ておきましょう。
バケツに水をためてから捨てることで、どのくらいの水を水槽から抜いたかを確認できます。
ホースの先端が生体に当たってないか注意
ホースの先を水に水を抜いていると、間違えて砂などを吸い上げてしまうことありますよね。
これがもし砂ではなく魚だったら、大変なことです。
ホースの先で生体を傷つけてしまう可能性もあります。傷がつけばそれが元で病気になることもありますし、もちろん命を落としてしまうことも考えられます。
水を抜くためにホースなどを入れると、興味をもって近づいてくる魚もいますので、ホースの先をよく見て行いましょう。
ポンプ式ホースの先端は、魚などを吸わないようになっているものも多いですが、それでも目を離さずに、ホースの先端には注意をしましょう。
水抜きだけじゃない!注水にも使えます
このサイフォンの原理を利用すると、水を抜くときだけではなく、水を注ぐときにも便利に使えるんです!
注水速度を調節できるので便利です
上でお話しした通り、サイフォンの原理を利用すると水を出し入れする速さを調節できます。例えば水合わせの時などは水を少しずつ注ぎたいですね。そういった場合に便利です。
注ぎたい水を、水槽よりも少し高い位置に置きます。そして細いチューブとコックを用いれば、点滴のように少量ずつ水を注ぐことができるのです。こうして水合わせを行えば、魚たちへのショックは限りなく少なく抑えられるので、水質変化に敏感な生体の飼育でも安心して水換えや水合わせが行えます。体の小さい生体は勢いよく水を注ぐと舞い上がってしまいますが、点滴式水合わせなら心配いりません。
デリケートな魚の水合わせのために点滴キットも販売されていますので、興味のある方は利用してみてはいかがでしょうか。
応用編:サイフォンの原理を活用!塩ビ管で水槽を繋げられる
応用的な使い方ですが、サイフォンの原理を活用して、2つの水槽を繋げることができます。こうすると、2つの水槽を1つの器具で管理することが可能です。ろ過装置やヒーター、クーラーは1つで1つの水を管理し、その水を2つの水槽に分けるといった感じでしょうか。
Aの水槽から外部フィルターで水を吸い上げてBの水槽へ送ります。そのままだとBの水槽の水があふれますが、塩ビ管を利用したサイフォンで繋げていればBの水はサイフォンパイプを通ってAへ移動していくのです。
このような仕組みにより、器具1セットで2つの小さな水槽を管理できます。2つの水槽で水を共有するイメージです。
一番大切なのは、サイフォンパイプ内の空気を抜くことです。上で説明した時も、ホースの口をしっかりふさいでもらったりしたのは、ホース内に空気を入れないためでした。サイフォンパイプ内に空気がたまりすぎると、サイフォンの原理が働かなくなってしまうのです。
ですからサイフォンパイプから空気を抜く仕掛けを作る必要がありますね。パイプの中央に逆流防止弁を付けたエアチューブをつければ空気が抜けるでしょう。
この方法は、毎日こまめに水槽のメンテナンス・チェックが行える人向けです。サイフォンパイプに空気がたまっても気づかずに放置すると、水槽から水があふれ出ます!
また、サイフォンを使って2つの水槽をつなぎますが、ポンプのパワー・サイフォンパイプの太さを調整しないとうまくいきません。ポンプのパワー>サイフォンパイプの処理能力となると、水があふれてしまいます。
そして水が水槽内にまんべんなく巡回するかも水槽の環境に依存します。こういった注意しなければならない点がいくつかあるのですが、なかなか面白い方法ではあります。
あくまでも自己責任で利用してみてください。
まとめ:サイフォンの原理を利用して手軽に水換えしよう
水槽の水換えや掃除は面倒なもの。でもそれを怠れば大切に育てている熱帯魚たちにとっては命取りですから、きちんと頻度を守って水換えしたいものですね。
面倒な水換えも、サイフォンの原理を利用すれば手軽に行うことができますので、ぜひ一度チャレンジしてみてください。
水換えをしっかり行って、健康できれいなアクアライフを楽しみましょう。
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