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【プロ直伝】水槽の水換えの頻度・タイミングと方法について

水槽の水換えについて

水槽の管理はさまざまな作業で構成されています。

  • ・魚やエビ、水草などの状態確認
  • ・コケの掃除
  • ・機材の動作チェック など

その中で代表的な水槽メンテナンスが、『水換え』という作業です。
今回はプロアクアリストが教える正しい水槽の水換えについて解説します。

水換えをしなければならない理由や、水換えによる水質の変化についても詳しくご紹介いたします。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

水槽の水換えの頻度と方法を動画で知る

このコラムの内容は、YouTube動画でもご覧いただけます。
水換えのタイミング判断方法などを音声付きで解説しています。

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水槽を運用するうえでの生まれる素朴な疑問から水槽のレイアウトの対策・ポイントまで、続々アップしていきます。
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水槽の水換えを重要視する理由

水換えは、水槽管理をしていく中ではとても労力を使う部類の作業です。
水槽内の飼育水を吸い出して取り換える、シンプルですが効果的に行う方法は経験で習得していきます。

お客様のなかには、水槽内の魚や砂・レイアウト品をすべて取り出し水槽を丸洗いし、せっかく1日がかりで水槽の水を換えたのに、今まで元気だった魚たちが死んでしまった…という方がいらっしゃいました。

水槽のお掃除(メンテナンス)は重要なのですが適切でないと、苦労した作業がマイナスに働いてしまうことがあります。

そもそも、『なぜ水換えは必要なのか?』を知り正しく行うことで、水槽は活力を持ち始めます。

なぜ水槽の水換えは必要なのか?

『水換え』とは言ってもきれいにするのは水だけでなく、写真のように砂利に溜まったフンなどの汚れを吸い取る作業や落したコケを吸い出す作業など、行う内容は多いです。

水槽の水換えをする主な目的は、魚にとっての有害物を除去し、水質を状態良く維持することです。
有害物と言っても性質はさまざまで、はじめは無害でも時間の経過によって有害なものに変化してしまうものもあります。

水槽にとって何が有害か、水換えが必要になる原因を少し詳しく見ていきましょう。

水換えが必要な原因1:魚の排泄物

最も分かりやすい有害物といえば、魚の排泄物です。
しかし、フンだけではなく尿、体表の粘膜、怪我をした際ににじみ出る体液など、魚も人間同様にさまざまなものを代謝しながら生活しています。

フン以外は目に見えにくいものばかりですが、これらが飼育水の中に溶けだすと余分な養分となり、水質を悪化させていきます

魚が生きる上では仕方がないものばかりなので、抑制することはできません。
特にフンは目立つため観賞性にも影響があります。どれくらい低床に落ちているかを確認しつつ、掃除ペースを決めていきましょう。

水換えが必要な原因2:餌の食べ残し

餌は魚にとって重要な栄養源です。

しかし、食べ残しが多くあると水質に悪影響を与えます。

餌から出るタンパク質や油分は水槽の水を汚していきます。

餌には人工飼料や生餌がありますが、種類関係なく食べ残しは水質悪化の主要な原因です。
餌を食べている姿はとても可愛らしいですが、与えすぎは健康にも良くありません。食べきれる量を与えましょう。
餌の量を間違えて、与えすぎてしまったときは速やかに観賞魚用ネットやクリーナー(プロホースなど)で取り除くことで水質悪化を防げます。

水換えが必要な原因3:生体の死体

フン、エサの食べ残しが有毒物質になってしまう事を解説しましたが、生体の死体も有毒物質に変化します。

死んでしまった生体からは、タンパク質、脂質、その他有機物などが大量に発生します。

これらはすべて水質を汚染させる主要原因物質です。

放置するとことで有害物は多く流出し、他の生体につつかれたり、水温が高かったりすることで発生スピードは加速します。

死体を見つけたら、かわいそうですが、すぐに回収を心掛けることで水質悪化を防げます。

水槽の水換え頻度と量について

水換え頻度と量の考え方

上記で紹介した有害物を放置しておくと、魚が水槽の有害物を吸収し死んでしまうため水槽の水換えをする必要があります。

では、どの程度のタイミングで水を換えることがベストなのでしょうか。一般的には、下記の頻度が推奨されています。

水換えの標準的な頻度の目安

1週間~2週間に1回、水槽内の3分の1程度

しかし、水槽内の魚の匹数や餌の量、ろ過フィルターの種類により水槽の水換えの頻度・量は変化していきます。
どの水槽も同じように水換えを行うのではなく、それぞれの水槽によって目安が変わってきます。

例として、水槽は60cm水槽、生体はネオンテトラ、ろ過フィルターは外部式の場合でも、飼育匹数と給餌頻度で水換えの目安は変わります。

  • 1)飼育数20匹、1日1回給餌=週1回
  • 2)飼育数5匹、2日に1回給餌=2週に1回

上記1、2で、より汚れるのは1の水槽です。このように、水槽の水換え頻度と量は、水槽内の仕様により異なります

水換え頻度を変える要素は複数ありますが、その中の一つがフィルター(ろ過装置)です。ろ過フィルターには、さまざまな種類があり、水槽サイズや飼育する生体でベストなフィルターは変わります。

水槽のろ過フィルターの選び方については、こちらも合わせてご覧ください。

大量の水換えを行うときの注意

水換えの量は水量の1/3程度とお伝えしましたが、極端に水槽が汚れてしまった場合、通常より多めの水換えを行わなければならないこともあります。

1回の水槽掃除で半分以上水換えをしたいときは、注意が必要です。

基本的に、よほどのことがなければ多量の水換えを一気に行うことは控えてください
水質を計測し、悪い値が出た場合は3日に1回など、こまめに少量ずつ水換えを行います。

なぜなら一気に水を換えてしまうと、水は透明になりますが魚が水質の急激な変化についていけず、pHショックという症状で突然死してしまう可能性があるからです

これがはじめにお話しした、水槽を丸洗いして魚が死んでしまったお客様の原因でした。

水換えを行いすぎたために、飼育水の水質が急変してしまい、飼育魚を死なせてしまっていたのです。
1日かけて行った水換えの作業も飼育魚にとっては快適な環境に必ずなるわけではありません。
適度な量・頻度で水換えを行うことが大切です。

水質の悪化を測定しよう

水槽の水は、濁っているかはすぐに判りますが、目に見えない物質の方が水質を大きく左右します。危険な濃度に達していないかは、水質試験紙で確認できます。
有名なアクアリウム用試験紙の商品では、テトラ社の6in1などが発売されています。手軽にpH(ピーエイチ)や塩素などの6項目を同時に計測できるためおすすめです。

特に、pHとNO2-(亜硝酸塩)、NO3-(硝酸塩)の3点を計測すると水換え目安がつきやすいです。

pHの測定

pH(ピーエイチ、ペーハー)とは、水の酸性・アルカリ性傾向を表す数値です。
7を基準として、それよりも低いと酸性傾向、高いとアルカリ性傾向であることがわかります。

飼育している生体によってpHの適正値は異なりますが、飼育生体に適正なpH±1程度を基準に考えましょう。
それよりも大きくpHの値がずれている場合、水質が悪化していると考えてよいでしょう。

pHはレイアウトに使用する岩、流木、低床の影響を受けやすく、安定させるのには時間もかかりますし、技術が要求される場合もあります。

しかしpHは目に見えないので、計測するしか判断する手段がありません。
しっかり確認して、水換えが必要かを判断します。

NO2-(亜硝酸塩)の測定

NO2-(亜硝酸塩)は規定値を超えてしまうと、生体が中毒症状を起こして死んでしまいます。

亜硝酸塩のもとはアンモニアです。
アンモニアを硝化バクテリアが分解し亜硝酸塩になり、さらに分解され毒性の低い硝酸塩に変わります。

水槽内の有毒物質変化のながれと水換え

  1. フンなどからアンモニア(毒性:高)が発生
  2. アンモニアが亜硝酸塩(毒性:中)に変化
  3. 亜硝酸塩が硝酸塩(毒性:低)に変化
  4. 水換えで硝酸塩を排出
  5. 1に戻る(再び分解が始まる)

たまった有毒物質は水換えで排出します。硝酸塩まで変化しても、毒性があることには変わりありませんから定期的な排出が必要です。

アンモニア>亜硝酸塩>硝酸塩の順に毒性が高く危険ですが、水質が安定していない場合にもっとも溜まりやすいのが亜硝酸塩です。
ろ過フィルターや水槽内に硝化バクテリアが繁殖していれば常時変換されるため、硝酸塩だけが検出されるようになり、すぐに魚がダメージを受けてしまうことは無くなります。

しかし、新品の水槽にカルキ抜きした水を注いで運用を開始した場合、そのレベルまでバクテリアを増やすには約1ヶ月程度がかかります。

水槽を設置したての頃は亜硝酸塩をしっかり計測し、水換えで水質を維持していきます。
はじめの水質管理は、亜硝酸塩が少しでも検出されたらすぐに水換えという意識で行います。

まとめ:【プロ直伝】水槽の水換えの頻度タイミングと方法について

水槽の水換えのメカニズムについて解説しました。

大切な飼育魚を状態良く管理したいけど、メンテナンス作業は簡単にしたいという意見は多いです。最初は少し手間取ってしまう作業も、慣れてくれば時間も短くなっていきます。飼育生体が快適に過ごせるように水換えを行うことが大切です。

例外ですが、素晴らしいサンゴ水槽を水足しだけで10年以上管理しているスペシャリストも世の中にはいます。
ただ、これは水質を保つために、プロテインスキマーという高価なろ過装置を設置しているため、今度はろ過装置のメンテナンスという別の手間が発生します。

こちらの写真がプロテインスキマーです。オーバーフロー水槽のろ過槽の中に設置する水質浄化装置です。

このカップの中に水中の汚れ(過剰なタンパク質など)が溜まるので、それを定期的に掃除しなくてはいけません。
それでも手間をかけるのも熱帯魚飼育の魅力の一つです。大切な熱帯魚だから大切に愛情もって飼育することはもちろん、きちんとした知識、情報を得て、水換えなどのメンテナンスを行いましょう。

水槽の水換えについて良くあるご質問

水槽の水換えはなぜ必要なのですか?

魚などの生き物を飼育していると、必ずフンなどの排泄物が出ます。
汚れた飼育水はろ過できれいになりますが、分解しきれない物質もあります。それを排出するのが水換えです。
水槽は密閉空間ですので、一般的には定期的な水換えを行うことで水質を保ちます。

水換えの頻度を教えてください

水換えの標準的な頻度は1~2週間に1回、3分の1程度の量です。
目安が幅広いのは水槽サイズやろ過フィルター容量・飼育している生体で換水量が変わるためです。
飼育魚の匹数が多い・水量が少ない場合は頻度を上げて水換えを行います。1/5程度をこまめに換える方法もあります。

水換えにはどんな道具が必要ですか?

  • バケツ(10L以上の容量がおすすめ)
  • 水槽用クリーナー
  • カルキ抜き

この3つがあれば問題なく水槽の水換えが行えます。作業中は水が滴りがちなので、タオルも用意すると安心です。
水槽用クリーナーはプロホースや砂利クリーナーなど、水と汚れを同時に吸い出せるものがおすすめです。

水換えと水槽掃除は同時に行ってはいけないですか?

バクテリアの激減を防ぐために、水換えを行う場合、水槽掃除は控えめか別日に行います。
目安として、水換えを行う日の砂利掃除は半面のみにします。
ただ、水槽の汚れ具合によっては、掃除をこまめにしっかりと行ったほうが良い場合もあります。

 

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このコラムへのコメント

  1. Jake より:

    初めて投稿します。
    約1年半(春〜冬〜初夏)元気に育ったメスベタ
    3匹混泳が同時期に死亡してしまいました。

    また、同時期に職場で飼育していたメスベタ2匹も
    同じ様な症状で弱ってしまったため
    隔離塩浴し、個別にカップで養生しています。

    その内の1匹は回復し、餌も多く食べるように
    なったため(塩浴中は給餌厳禁と後で知りましたが…)
    自宅の本水槽に戻したところ、1週間位はとても元気だったのに
    また元の様に弱ってきたため、再塩浴させています。

    本水槽に戻すと再発、という事は
    本水槽の環境が悪いのでしょうか?
    (w30×h30×d15cm水槽 27° 水草とコリドラスは元気 
    素人目には問題無し)

    とても健康だっただけに理由が分からず
    困っています。アドバイス下さい。

    • アクアガーデン編集部 より:

      コメントありがとうございます。
      実際に飼育環境を拝見しておりませんので、正確な回答はできないことをご了承ください。
      ベタの寿命は、およそ2~3年です。販売されている段階で生後約3~6カ月ほど経っていることがほとんどですので、飼育開始から1年半ほどで寿命を迎えることが多いです。
      本水槽に戻すと弱る場合は、水質や水温があっていない可能性があります。
      こまめに水換えなどを行い、調整していくと良いかと考えられます。よろしくお願いいたします。

      ベタの飼育環境については下記のコラムでご紹介しています。
      ご参考になさってください。
      ・ベタの飼育方法と改良品種を総まとめ!初心者向け飼育ポイントを解・
      https://t-aquagarden.com/column/betta_breeding

熱帯魚業界歴もうすぐ20年!
海水やアクアテラリウムなど、さまざまな水槽を担当してるアクアリストです。
アクアリウム専門のYouTubeチャンネル『アクアリウム大学』も配信中!よろしくお願いいたします!

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