
KAKErU(カケル)とは!水槽の外掛け式クーラーをゼンスイに取材
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アクアリウムで有名な水槽用クーラー『ZC』『ZR』『ZTK』そして『TEGARUⅡ』などを製造しているアクアリウムメーカー・ゼンスイ株式会社。
KAKErU(カケル)は2024年にゼンスイから発売された新しいタイプの水槽用クーラーで、水槽のフチに掛けるだけという簡単な設置のみで使えます。
ゼンスイ株式会社に開発のきっかけや特長、冷却力、そして使用ポイントや今後の展開など、KAKErUについてさまざまなことを東京アクアガーデン編集部が取材しました。
夏に向けて、水槽冷却機材を準備する際の参考になれば幸いです。
目次
KAKErU(カケル)とは
KAKErU(カケル)は、ゼンスイ株式会社様が開発・発売した外掛け式の小型水槽用クーラーです。
商品名の通り、水槽に掛けるだけで飼育水を冷却できます。
外部フィルターやポンプに接続することが必須だった水槽用クーラーのなかで、ついに誕生した革命的な機種と言えるでしょう。
水槽壁面に引っ掛けるだけで使えるので、投げ込み式フィルターやスポンジフィルターなどの水槽でも、簡単に飼育水を冷却できます。
近年の猛暑で、水槽用クーラーの重要性は高まっていますが、外部フィルターに向かない金魚などの生体は冷却ファン一択、という状況が続いていました。
しかし、カケルはどのろ過フィルターでも使用でき、効率よく飼育水を冷やせます。
熱帯魚・メダカ・金魚・エビ・海水魚など、さまざまな生体の情報を発信している東京アクアガーデンとしても、冷却機材の新しい選択肢としておすすめしたい機種です。
そこで、ゼンスイの開発担当者様にカケルの特長などを詳しく取材しました。画像も多数ご提供いただいております。
外掛け式水槽用クーラー・KAKErU開発の背景
画像提供:ゼンスイ株式会社
さっそく、カケルが開発された経緯についてゼンスイの開発担当者の方に伺いました。
以下では、インタビューをもとに開発経緯を簡潔にまとめています。
30~45cmの小型水槽の場合、外部フィルターを使用する小型熱帯魚だけでなく、スポンジフィルターを使用するメダカや小さな金魚、小型シュリンプなども多く飼育されています。そのため、小型水槽では、投げ込み式フィルターや外掛けフィルターを使っている、というアクアリストが多いです。
そんな中、「小型水槽に水槽用クーラーを接続したくてもできない・・・」という悩みの声がよく上がっていたそうです。
このような背景から、30~45cmの小型水槽でも使用できる小型外掛式クーラーを開発することになり、カケルが誕生しました。
KAKErUの特長!従来の水槽用クーラーとの違い
画像提供:ゼンスイ株式会社
そのため、水槽に”ひっカケル”だけで水の冷却を行えます。ただし、水槽内に水の流れは必要です。
一般的に、水槽用クーラーを接続するにはホースが必須アイテムですが、カケルは外掛け式のため、そのまま冷却パイプを飼育水に差し込むだけで冷却が可能です。
これは、水槽用クーラーとしては革命的な使用方法で、今までにない設置の手軽さを実現しました。
ホース接続が必要な水槽用クーラーは、水流を機体内の冷却部に通過させることで温度を下げる構造をしています。
機体に通水する必要がないカケルなら、穏やかなろ過フィルターを使うベタ水槽などでも稼働できるのです。
また、冷却パイプはステンレス製のため、海水水槽でも使用できます。
KAKErUの冷却能力と電気代
画像提供:ゼンスイ株式会社
カケルは、30cm~45㎝水槽向けのペルチェ式水槽用クーラーです。
フタを併用することが前提ですが、しっかりと水温を冷やしてくれるでしょう。
ゼンスイが公式サイトで公開している冷却目安は、以下の通りです。
水槽サイズ | 冷却水温目安 | |
---|---|---|
30cm規格水槽 | W30×D18×H24cm | 気温30℃:約22~24℃、気温35℃:約27~29℃ |
30cmキューブ水槽 | W30×D30×H30cm | 気温30℃:約23~25℃、気温35℃:約28~30℃ |
45cm規格水槽 | W45×D30×H30cm | 気温30℃:約24~26℃、気温35℃:約29~31℃ |
使用しているろ過フィルターの種類によって、冷却力は異なります。水流が水槽内にいきわたるほど、効率よく冷やすことが可能です。
例えば、気温35度のときに、30cmキューブ水槽でカケルを使用すると、ろ過フィルターによって次のような差が生まれます。
- 水中ポンプ併用なら約28℃
- 投げ込み式フィルターなら約28℃
- 外部式フィルターは約30℃
投げ込み式フィルターは水流こそ弱めなものの、水槽内にまんべんなく行きわたらせるのが得意です。そのため、水中ポンプ並みの冷却力を発揮できます。
また、1日10時間程度の稼働を想定した場合、電気代の目安は1ヵ月で562円ほど。
多くの魚が32度以上の水温を苦手としているため、こうした確実な冷却力は猛暑が続く日本ではもはや不可欠なものでしょう。
KAKErUの使用方法について
画像提供:ゼンスイ株式会社
カケルは冷却パイプがあるため、板厚8mm以内・高さ20cm以上のフレームレス水槽に設置可能です。
また、ろ過フィルターによって効率よく冷却力を高める配置があります。
水流が活かせる位置に掛けましょう。
一般的に、水槽用クーラーはファンで排気を行うことで排熱します。
カケルは背面から吸気し、側面から排気をするので、壁からは5cmほど離して設置しましょう。
KAKErUの安全性!アラーム機能付きで管理しやすい
画像提供:ゼンスイ株式会社
電化製品であるのに、水がかかりやすい位置に設置する必要がある、という矛盾がカケルの弱点でした。
それを克服するため、大切な部分の防水設計がしっかりと行われているため安心です。
このように、水温管理もしやすいよう工夫が施されています。
ACアダプターの接続も簡単なため、アクアリウム初心者から扱いやすい点も魅力でしょう。
KAKErUの使用ポイント
低水温を好む生体や、45cm規格水槽以上の水槽サイズには、ZC-100αなどのワンランク上の機種をおすすめします。
ZCシリーズは、東京アクアガーデンでもほぼすべての水槽に使用している、信頼度の高い水槽用クーラーです。
カケルの稼働には外部フィルターや水中ポンプが必要ですが、飼育水を空気に触れさせずに冷却するため、より厳密で強力な水温管理ができます。
もちろんそのまま使用できますが、水槽側面に断熱材を貼ると省エネや冷却能力の向上が見込めるでしょう。すべての保温機材に共通することですが、カケルも断熱材やフタを併用すると冷却効果をアップできるのです。
部屋が暑すぎて思うように冷えない場合は、エアコンや断熱材と併用しましょう。
今後の開発予定!
まだ検討段階ですが、別カラーや機能追加したバージョンの開発も議論しているところです。
水槽に直接掛けるカケルは必ず目に入るため、別カラーなどが登場するとアクアリウムの内容に合わせて選べるのがうれしいですね。また、追加機能も今から気になるところです。
カケルは外掛けするだけで使用できる画期的な製品のため、これまでクーラーを設置できなかった水槽にも活用できるでしょう。
今までなかった、飼育生体やアクアリウムの可能性を広げる製品だと言えます。
まとめ:KAKErU(カケル)とは!水槽の外掛け式クーラーをゼンスイに取材
ゼンスイのKAKErU(カケル)は、ホースとの接続が必要ない画期的な水槽用クーラーです。
アクアリウム初心者も扱いやすい機能性はもちろん、今後、本体カラーや機能などがバージョンアップしていく可能性も含めて注目していきたい製品でしょう。
1日10時間程度の稼働を想定した電気代の目安は、1ヵ月で約562円(東京都の場合)と電気代が控えめなのもうれしいところです。
今年も猛暑が予想されるため、早めに用意したい水槽用クーラー。
ろ過フィルターの制限を受けないカケルも、ぜひ候補に入れてみてください。
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