野菜とアクアリウム！野菜は水槽レイアウトや魚の餌にできるのか？

投稿日：2025.07.23｜更新日：2025.07.23

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春から秋の暖かい季節には、庭やベランダの家庭菜園で野菜を育てている、という方も多くいらっしゃるでしょう。

最近は100円ショップなどでも野菜の種が販売されており、野菜を育てることがより身近になってきました。

そんな中、「野菜は水槽にレイアウトできるの？」「野菜は魚の餌になる？」といった疑問の声も聞こえてきます。

今回のコラムでは、野菜はアクアリウムにレイアウトできるのか、魚の餌になるのか、ということについて解説します。
アクアリウム周りで栽培がおすすめな野菜も紹介しますので、水槽で魚やエビを育てながら、同時に野菜栽培も楽しみましょう。

プロアクアリストたちの意見をもとに野菜とアクアリウムについて解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

いきいきと育った野菜は見た目も美しく、やはり味もおいしいものです。
アクセサリー的に水槽レイアウトの一部として活用したい、魚の餌として与えてみたい、と考えるアクアリストもいらっしゃるでしょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、野菜とアクアリウムについて解説します。

まずは、野菜はアクアリウムにレイアウトできるのかどうかについて考えます。

アクアリウムと野菜の、最適なコラボレーション方法を探ってみましょう。

結論から言うと、野菜を水槽に直接植え付けるのは困難です。

大きな理由としては野菜を育てるためには野菜育成に適した土づくりが必要なためです。

野菜は、成長のためにさまざまな養分を必要とします。そのため、野菜育成に合わせてしまうと、水生生物に適した水質を保てなくなってしまうのです。

また、野菜は食用を目的として改良された植物のため、収穫時期を過ぎると枯れてしまうことがほとんど。中には多年草で継続育成できる野菜もありますが、予想以上に大型化することもあり、水槽内で枯れてしまうと水質悪化に直結します。

野菜の中にはキャッチーな見た目のものもありますが、水草や観葉植物のようにレイアウトするのには向いていないと言えるでしょう。

AQUAPONICS (アクアポニックス)

野菜とアクアリウムを両立させるには、野菜を育てるための専用水槽である『アクアポニックス』を使用しましょう。

アクアポニックスには、野菜を植え付ける土が水質に影響を与えないように、野菜植え付け用の専用パーツがあります。

また、「ハイドロボール」と呼ばれる水に溶け出しにくいボール状の用土を使用するため、野菜を衛生的に育てつつ水槽の魚たちも安全に育てられます。

ジュン (JUN)

水槽で野菜が育てられるアクアポニックスですが、スイカなど水はけのよい土を好む野菜や大型化する野菜の育成は、やはり難しいです。

新鮮な野菜は、魚などの生体の餌としてもアクアリウムで活用できるのです。

野菜を魚の餌にする場合の注意点と、どんな生き物がどんな野菜を食べるのかについて解説します。

ライフコーポレーション

茹でたホウレンソウや小松菜、グリーンピース、ブロッコリーは、魚やその他の生体向けに餌として与えられることがあり、餌付けなどにも使用されます。

ただし、農薬を使った野菜は、エビなどの生体に悪影響を与えることがあります。また、野菜からはアクも出るため、無農薬でも必ず茹でてから与えましょう。

魚種によっては、農薬が使用されていても茹でてしまえば平気なこともありますが、餌として与える野菜はやはり無農薬が安心です。

無農薬野菜は魚の餌として使えますが、やはり栄養バランスは人工飼料が勝ります。
野菜はあくまで簡易的・補助的な餌として与え、人工飼料に切り替えていくのが良いでしょう。

オトシンクルス	餌付けに茹でたホウレンソウが使われることも。なお、ホウレンソウ以外の葉物野菜も積極的に食べてくれます。
金魚	便秘気味の金魚には、消化を助けるために茹でたグリーンピースを与えるアクアリストも。
オタマジャクシ	茹でたものであれば、比較的どんな野菜も積極的に食べてくれます。
ナンヨウハギ	藻類を好む海水魚は、野菜を食べることも。レタスを与えている水族館もあります。
ウニ	キャベツを餌として与えても、大きく育つことが知られています。