アクアポニックスとは!作り方から育てられる魚や植物・野菜をご紹介
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『アクアポニックス』は、熱帯魚を飼育する容器の中で一緒に植物や野菜を水耕栽培する、ユニークな飼育方法です。
一般的な熱帯魚水槽では、 魚のフンや餌の食べ残しによって飼育水が汚れたら水換えで改善しますが、アクアポニックスでは植物が水の中の栄養を吸収してくれるため、水換えの頻度やコケの発生を抑えることができ、綺麗な水質を維持しやすくなります。
生き物と植物の自然なサイクルを利用した画期的な飼育方法とも言えるアクアポニックスは、『熱帯魚』と『植物』両方の育成を楽しみたい方におすすめです。
ここでは、飼える魚や育てられる植物・野菜をふまえて、アクアポニックスについて解説します。
目次
プロアクアリストによるアクアポニックスの解説
このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するアクアリストたちの経験・意見をもとに作成しています。
東京アクアガーデンでは5000件を超える水槽を設置してきた経験がありますので、アクアリウムの他にもアクアテラリウムやパルダリウムも扱っていることから、最適な魚や植物についてご紹介できます。
向いている植物や野菜9種、魚8種をふまえてアクアポニックスについて解説していきますので、ぜひ、ご覧ください。
アクアポニックスとは
熱帯魚を飼育している容器の水で、同時に植物の水耕栽培を楽しむアクアポニックス。一般的には、『お魚畑』として、農作物の水耕栽培と魚の養殖を組み合わせた生産スタイルのことを指します。
野菜などの農作物を栽培する際、同時に水槽やため池などで魚を飼育することで、その栄養豊富な飼育水を農作物の育成に役立てます。一方、ため池側も、魚を飼育しているとどうしても水中に溜まってしまう硝酸などの成分を植物が栄養として吸収してくれるため、水質を管理しやすくなるという利点があります。
『双方の特徴を活かして自然なサイクルで魚と植物を同時に育てる』
これがアクアポニックスの考え方です。
最近ではアクアリウムの世界にも浸透してきており、アクアポニックスを応用した小型水槽なども販売されています。
特に初夏から真夏の高水温期は、水が傷みやすく水換えの頻度が高くなりやすい時期です。
水換えの頻度が高まることは、アクアリストにとって悩みの種でもあります。そのような場合にアクアポニックスを活用すると、水換えの頻度を下げて手間を減らすことが可能です。
アクアポニックス水槽の作り方
アクアポニックス水槽の基本的な構造はとても単純です。熱帯魚を飼育している水槽の上に水耕栽培用のプランターを設置し、そこに植物や野菜を植え付けます。植物の根が伸びて、水槽の飼育水から水を吸い上げられるようになれば完成です。
水槽とプランターは、お手持ちのものがあればそちらを使って作ることができます。最近では水槽とプランターが一体になったアクアポニックス専用の容器も販売されていますので、新たに用意する場合は専用のキットがおすすめです。
また、植物の根が飼育水に届いていれば、浸けておくだけでも育成することができますが、より効率良く養分を吸わせたいときには、水中ポンプを使用してプランターに水を汲み上げると良いでしょう。
水中の養分は水槽の底の方に溜まります。ポンプを使って水槽の底の水を汲み上げ直接プランターに届けることで、たくさんの養分を吸わせることが可能です。
それにより飼育水を浄化することができます。
アクアポニックスで水換え回数を減らせる理由
水槽内で熱帯魚やエビなどの生き物を飼育していると、
- 魚の排泄物
- 餌の食べ残し
- 枯れた水草
といったものから毒性のある物質・アンモニアが発生します。
アンモニアは水槽内のバクテリア(菌類)が亜硝酸、硝酸塩へと分解してくれますが、硝酸塩は水槽内に残ります。分解される前より毒性は低いものの、硝酸塩も蓄積すると水槽内の熱帯魚や生体が体調をくずしたり、病気になったりなど悪影響を及ぼすことも少なくありません。
水槽内に溜まった硝酸塩は、定期的な水換えで取り除くのが一般的です。しかし、水質の悪化が早い(硝酸塩が溜まるのが早い)水槽の場合、頻繁に水換えをする必要が出てきてしまい、作業の負担が大きくなることも。
このようなときに、アクアポニックスでは魚と一緒に栽培する植物や野菜が、水槽内の硝酸塩を養分として吸収してくれますので、水質の悪化を防ぎ水換えの回数を減らすことができます。
アクアポニックス水槽で、完全に水換えは必要なくなるのか?
植物が水を浄化してくれるなら…と水換えはしなくていいと思われることもありますが、アクアポニックス水槽であっても水換えは必要です。
野菜や植物が水中の栄養を吸収して水質悪化を防いでくれるものの、魚の飼育数や餌の量によっては、水質が悪化するペースがそれを上回ってしまいます。また、底床にはフンやゴミなどの汚れがたまりやすいため、定期的に掃除しないと病気などのトラブルにつながることもあります。
飼育水の臭いや濁り、魚の動きに異変がないかなどを確認し、水質が悪化している可能性がある場合は水換えをしましょう。とはいえ、飼育する熱帯魚の数と水耕栽培する植物や野菜の種類によっては、2週間~2か月以上、差し水だけで管理できることもあります。
水槽内の有害物質とされる、
- アンモニア
- 亜硝酸
- 硝酸塩
- 窒素
といったものは、よく見ると野菜や植物の肥料の成分表記と共通しています。
アクアポニックス水槽にすることによって、魚にとって不要な水槽内の有害物質が植物の養分になりますので、結果的に水槽内の水質が改善するというサイクルを実現することが可能です。
アクアポニックスでの栽培に向いている植物や野菜と注意点
アクアポニックス水槽では、ハイドロカルチャーによる栽培や水耕栽培できるタイプであれば、ほとんどの種類の野菜や植物を育てることができます。
ただし、家庭で熱帯魚と一緒にアクアポニックスを楽しむ場合は、水温に注意が必要です。
熱帯魚飼育では、一般的に水温を25~26度程度に保つ必要があり、常に水槽用ヒーターで加温し続けることになります。
そのため、低水温で育つ野菜(例:ワサビなど)や植物は、熱帯魚水槽のアクアポニックスには不向きです。
また、魚の飼育技術だけでなく水耕栽培のテクニックについて知っておくことも重要です。いくら向いている植物だからといって、適当に水槽に入れておくだけでは枯れてしまいます。植物を育てる知識を付けた上で、アクアポニックス専用の水槽やハイドロカルチャー用の土を利用すると、上手にアクアポニックスを始めることができます。
アクアポニックスにおすすめな観葉植物3選
ここでは、アクアポニックスにおすすめな観葉植物を3種類ご紹介します。
丈夫で育てやすかったり、水温の上がりやすい熱帯魚水槽での栽培に向いていたりなど、植物の種類によって特徴がありますので水槽に合ったものを選ぶことが重要です。
■アイビー
アイビーの「ハートリーフ」はハート型の葉が可愛らしい観葉植物で、一般的なアイビーに比べ丈夫で育てやすいのが特徴です。
一般的なアイビーは鉢植えから直接水耕栽培に移行すると枯れてしまうことがありますが、アイビー・ハートリーフは丈夫なため水耕栽培に移行しても枯れにくいというメリットがあります。
■一般的な葉の形のアイビーをアクアポニックスに使う時の注意点
ハートリーフでない一般的なアイビーであっても、水耕栽培を始める前に、
- 切り枝を水に差し込む
- 水中で根が出てから水耕栽培する
といった手順を踏むことで、アクアポニックスに使うことができます。
この手順ではなく鉢植えからそのまま水耕栽培に移行すると、上記の写真のように根腐れや水分過多が原因で枯れてしまう場合がありますので注意してください。
■ガジュマル
ガジュマルは熱帯域に分布している植物で、日本では沖縄や屋久島のものが有名です。
温暖な場所で育つ植物ですので、水温が上がりやすい熱帯魚水槽のアクアポニックスにも向いています。生命力が強く、切り枝を水に挿しておくだけで根を伸ばして育ちます。
■ポトス
ポトスは代表的な観葉植物の一つです。
葉が美しく、鑑賞性抜群ですし水耕栽培に良く向いています。
亜熱帯原産のため寒さには弱いですが、5度程度までなら耐えられるため、室内なら簡単に冬越しできる丈夫さが魅力的です。
アクアポニックスにおすすめな野菜6選
一般的な水耕栽培向きの野菜であれば、アクアポニックス水槽に使用できます。
ハーブやスプラウト系の野菜などがアクアポニックスに取り入れやすい種類です。珍しい種類ではなく、普段食卓で見かけるものも少なくありませんので、鑑賞だけでなく自家栽培したものを食べてみたい方にもおすすめです。
■クレソン
クレソンは、栽培が簡単で繁殖力が高いアクアポニックス向きの野菜です。
植え付けるだけで簡単に増えていきますので、初めてアクアポニックスに挑戦する方にも向いています。10度を大きく下回るような低水温にならなければ、室内で年中栽培できます。
ボリュームがでますので、背丈が伸びてきたら摘み取りましょう。オランダガラシとも呼ばれる通り、少し辛みはありますが後味がさわやかな野菜です。
■パセリ
アクアポニックスでは、パセリを栽培することもできます。
成長速度は速くありませんが簡単に栽培できますし、年中収穫することが可能です。苗を入手して植え付ける方法が簡単で、しっかり定着して茎や葉を伸ばすようになればすぐに収穫できます。
種から栽培する場合は、水を含ませたスポンジなどに種をまいて発芽・成長させてから植え付けましょう。スポンジはアクアリウム用のウールマットでも代用できます。
細かったり、色が悪かったりする茎を間引くことで育ちやすくなります。
■ミニトマト
ミニトマトをアクアポニックスで栽培すると「成長速度が速い」というメリットがあります。
室内であれば水温は水槽用ヒーター、光量は照明で管理できますので年中栽培を楽しむことも可能です。パセリと同様、種から栽培できますが、苗を入手して植え付ける方法が早く簡単に栽培できますのでおすすめです。
背丈がやや高くなるため、水槽上部の空間を確保するようにしましょう。
■ブロッコリースプラウト
ブロッコリースプラウトは、ブロッコリーの種を発芽させた新芽です。
収穫期が早く、種をまいてから7~10日で収穫できます。
栽培方法も簡単で、湿らせたキッチンペーパーやスポンジに種をまくだけなのでアクアポニックスに取り入れやすく、初心者でも気軽に挑戦しやすい野菜です。
発芽してもしばらくは光を当てず、4~5cm程度に成長してから照明の当たる場所に置くことで栄養価が上がります。水気を保ち、光量の調節だけできれば栽培できますので、手間をかけずにアクアポニックスを楽しみたい方におすすめです。
■カイワレ大根
食卓に並ぶことも多いカイワレ大根も、アクアポニックス水槽で栽培できます。
栽培方法はブロッコリースプラウトと同じで、湿らせたスポンジやウールマットに種をまき、5cm以上に成長したら光の当たる環境に置くだけです。アクアポニックスと相性がよいため、カイワレ大根がお好きな方は、ぜひ、挑戦してみてください。
■リーフレタス
リーフレタスは、成長速度が速く手軽に収穫を楽しめるアクアポニックスで人気の野菜です。
スポンジやウールマットで発芽させて2週間ほどしたら、ハイドロボールを敷いたアクアポニックス水槽に移行します。水槽に移して1ヶ月もすると収穫できる大きさに成長します。
室内照明だけでは成長が悪い場合がありますので、小型の照明を用意することをおすすめします。適水温が20度程度のためアカヒレやメダカ、レッドチェリーシュリンプなど、低水温に比較的耐性のある熱帯魚や生体と相性がよいです。
アクアポニックス水槽で飼育しやすい熱帯魚8種
ここからは、アクアポニックス水槽で飼育しやすい熱帯魚を8種類ご紹介します。
丈夫で混泳させすい種類ですので、初心者の方でも安心して飼育することができます。
初心者の方におすすめの熱帯魚は、こちらの記事でも詳しく解説しています。
■アカヒレ
アカヒレは、水温や水質の変化にも強く飼育しやすい種類の魚です。
アクアリウムでは熱帯魚として扱われますが、厳密には熱帯より涼しい気候の温帯域に生息する温帯魚です。水槽用ヒーターを使わなくても飼育できますので、リーフレタスのような加温しなくても栽培できる野菜や植物とのアクアポニックスにも向いています。
植物の緑にアカヒレの赤がよく映えますので、観賞魚としてもおすすめです。
アカヒレについては、こちらの記事をご覧ください。
■金魚
金魚は丈夫で飼育しやすいだけでなく、人懐っこい観賞魚です。
特に、丸い体型の琉金タイプよりも細長い体型の和金タイプのほうが消化不良になりにくく、アクアポニックスの環境に馴染みやすいです。
フンが多いため、底床掃除はしっかり行う必要が合いますが、植物が必要とする養分の供給力は高いと言えるでしょう。
■ラスボラ
ラスボラはコイ科の小型熱帯魚です。
水質の変化に強い丈夫な魚で、飼いやすい熱帯魚として名前が挙がることも少なくありません。派手な体色ではありませんので、落ち着いた雰囲気のアクアポニックス水槽にしたい方におすすめです。
また、こちらも性格が温和なため他の熱帯魚との混泳に向いています。ラスボラの持ち味であるシャープな色合いは、他の華やかな熱帯魚の中で良いアクセントとなるでしょう。
ラスボラについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。
■プラティ
色鮮やかな体色を持つプラティは品種改良が盛んで、たくさんの品種が存在します。
柄も色も個性的な種類が多く、なかでも尻尾の付け根に有名なキャラクターのシルエットの形にそっくりな斑点があるプラティはとくに人気があります。とても丈夫な種類ですので、水換え頻度の少ないアクアポニックス水槽でも問題なく飼育できることが多いです。
プラティについて詳しく知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
■メダカ
メダカは、人気の小型観賞魚です。
水槽用ヒーターを使用しなくても飼育できるため、手軽に飼育でき、さまざまな植物を育てられます。
小型容器で簡単に飼育できる点もおすすめです。
■コリドラス
コリドラスは、アクアリウムでは有名なナマズ科の小型熱帯魚です。
底に沈んだ餌の食べ残しを食べてくれる「水槽の掃除屋」で、性格も温和なため上層~中層を泳ぐ魚の混泳相手に向いています。
コリドラスに食べ残しを処理してもらいアクアポニックスで水質悪化を抑えることで、水が汚れにくい水槽を作ることができます。
コリドラスについては、こちらの記事をご覧ください。
■ネオンテトラ
ネオンテトラは、その体色の美しさと飼いやすいさから人気があります。
アクアリウムショップや通販などで購入しやすく価格も安価なため、入手しやすいのも嬉しい点です。ネオンテトラは3cm前後と小さく、水槽のサイズによって数を調整しやすいです。
1匹よりも複数で飼育すると落ち着きますし、群泳している姿は見応えがあります。大人しい性格をしているため、他の魚種と混泳させることも難しくありません。
アクアポニックスの水質浄化能力を活かして、ネオンテトラと小型熱帯魚が群れる水槽もよいですし、華やかなネオンテトラだけを5~10匹程度入れて観賞性を保ちつつ水換えの手間を減らした水槽も、ナチュラルな雰囲気のインテリアとしておすすめです。
ネオンテトラについては、こちらもご覧ください。
■レッドチェリーシュリンプ
レッドチェリーシュリンプは、赤い体色がきれいな小型のエビです。
見た目が華やかなうえに水槽に生えたコケも食べてくれますので、お掃除生体としても重宝されます。
レッドチェリーシュリンプの他にも品種改良によって、
- イエローチェリーシュリンプ
- ブルーチェリーシュリンプ
- オレンジチェリーシュリンプ
といった品種がいますので、好みや一緒に育成する植物・野菜の色合いに合わせて選ぶこともできます。
レッドチェリーシュリンプを含むエビ類は水質に敏感な面がありますが、アクアポニックス水槽はきれいな水質を維持しやすいため相性は悪くありません。また、20度を下回る少し低い水温でも飼育できますので、加温せずに栽培できる野菜や植物とも相性がよいです。
その他にも、ミナミヌマエビやヤマトヌマエビなども、丈夫で飼育しやすいアクアポニックス向きのエビです。一方でビーシュリンプは、水質にとくに敏感で飼育が少し難しいため、専用のエビ水槽で飼育することをおすすめします。
エビについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
まとめ:アクアポニックスとは!作り方から育てられる魚や植物・野菜をご紹介
アクアリウム水槽のラインナップの1つとして定着しつつある、アクアポニックスについて解説しました。
アクアポニックス水槽に使用できる植物や野菜は、一般的な水耕栽培に使える種類とほぼ差はありません。
飼育できる熱帯魚も淡水魚であれば、とくに制限なく飼育することが可能です。また、大量のフンで水を汚しやすい、金魚や錦鯉などの飼育にもアクアポニックスは向いています。
お好みの植物や野菜と熱帯魚を組み合わせて、オリジナリティーあふれる癒しのアクアポニックス水槽を作ってみてはいかがでしょうか。
アクアポニックス以外で水槽を管理する手間を減らしたいという方は、水槽設置・メンテナンスの専門業者に依頼するのも1つの手です。東京アクアガーデンでも承っておりますので、お困りでしたらお気軽にご連絡ください。
水槽をメンテナンスするサービスです。水槽の水換え、掃除、機材調整、レイアウト変更、リセット、リニューアル、水槽撤去など様々な水槽メンテナンス業務を行います。水槽に関してお困りのことがございましたら東京アクアガーデンまでご相談ください。
アクアポニックスについて良くあるご質問
アクアポニックスとは、どんな水槽ですか?
アクアポニックスは、その仕組みで作られた水耕栽培を行う水槽です。
大型の施設から小型水槽まであり、個人宅では魚を飼育しながら、植物を育てる楽しみも一度に味わえるため注目されています。
アクアポニックスに向いている魚種とは?
アクアポニックスを行うメリットとは?
アクアポニックスの注意点とは?
底砂にたまった汚れはクリーナーポンプで吸い出し、側面のコケはメラミンスポンジなどできれいにしましょう。
水が減りやすいので足し水を必ず行います。水位が下がらないように、毎日確認をすると良いです。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。
このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
初めまして、私は魚の糞で野菜を育てるアクアポニックスを実践しています。水槽を立ち上げて1ヶ月以上経ちますが、亜硝酸塩の濃度が高く、栽培層の野菜も発育が悪く感じます。調べると魚の糞だけではカリウムが不足することが多いとあったので、重炭酸カリウムを購入しました。
ですが重炭酸カリウムはうどん粉病等の殺菌剤にもなる資材のようで、硝化細菌まで殺菌してしまうのではないかと心配しています。しかし一方で炭酸カリウムがKHを上げるという記事もあり、硝化作用を促進する働きもあるのか疑問です。
・重炭酸カリウムが魚や硝化細菌に悪影響があるのかどうか
・重炭酸カリウムはKHを上げるのかどうか
以上2点について、もしご存じでしたらご回答頂けると幸いです。
実際に拝見していないため正確な回答ではないことをご了承ください。
亜硝酸が検出されるということは、硝化のサイクルがまだ完成していない状態と言えます。通常1カ月程度で立ち上がりますが、それは適切な水換え作業を経ることで実現します。
立ち上がった水槽(=硝化サイクルが出来上がった水槽)では硝酸塩のみが検出されます。この硝酸塩が野菜の養分になるため、まずは水槽の立ち上げをしっかり行ってから育成したほうが良いです。
亜硝酸塩は水換えで濃度を下げますが、1~2日に1回は1/3~1/2程度の水をかえます。
硝酸塩が検出されるようになれば硝化バクテリアが増えている証拠です。亜硝酸塩が検出されなくなったら「水槽が立ち上がった」状態になります。
カリウムは確かに有効ですが、まずは水槽部分の最適化を優先するのが良いです。
また、添加するカリウムは魚や生き物に無害なアクアリウム用の液肥が適しています。
硝化菌への影響はわかりませんが、重炭酸カルシウムはアクアリウムには向かないです。
こちらのコラムもご参照ください。
・水槽の立ち上げに失敗!水槽の立ち上げ初期によくあるトラブル5つとは
https://t-aquagarden.com/column/fish_tank_failure
よろしくお願いします。