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ビーシュリンプは難しいのか?飼育で難しいポイントと悩まない解決策

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カラフルな体色に、ちまちまとした動きがとても可愛らしいビーシュリンプ
小型水槽はもちろん、環境を整えればボトルアクアリウムにも導入できることから人気の高いエビですが、その一方で、飼育が思うように軌道に乗らないと悩んでしまうことも。

エビ類というと何となく飼いやすいイメージがあるかもしれませんが、改良品種であるビーシュリンプは水質にうるさく繊細な一面を持つ、少し難しい生き物です。小さいがゆえにちょっとした変化が命取りになることがあり、気づいたらどんどん数が減ってしまっていたといった事態になりかねません。

そこで今回は、ビーシュリンプの飼育で難しいと感じるポイントと、その解決策をご紹介します。
ビーシュリンプ飼育にお困りの方やこれから飼育に挑戦しようと考えている方は、ぜひご覧になってみてください。

プロアクアリストたちの意見をもとにビーシュリンプのお悩みポイントと解決策を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

エビ類の中でもビーシュリンプは少し繊細な面を持つことから、飼育が難しいと感じる方は多いです。
甲殻類特有の事情はありますが、軌道に乗れば繁殖してどんどん増えていく姿も楽しめる生き物ですので、ぜひポイントを押さえながら飼育をしてみましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ビーシュリンプのお悩みポイントと解決策を解説します。

ビーシュリンプ飼育で難しいと感じるポイントとは


ビーシュリンプは、そこまで特殊な水質を好む生き物というわけではありませんが、体が小さいため少しの水質の変化にも大きな影響を受けやすく、命を落としてしまいやすいです。このことがビーシュリンプ飼育を難しくしている大きな要因と言えるでしょう。

ここでは、特に初心者の方に向けて、ビーシュリンプ飼育のつまづきやすいポイントを解説します。

ポイント1:水質の変化に敏感

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水質のちょっとした変化にも影響を受けてしまう点は、ビーシュリンプ飼育でも特につまづきやすいポイントです。

最大体長3~4cm程度ととても小さい生き物であるビーシュリンプは、主に小型水槽やボトルで飼育されますが、これらの容器は省スペースで手軽に設置できる一方で、水量が少なく水が汚れやすいのがデメリット。
一見安定しているように見える水槽でも、実は水質の悪化が進行していて生き物が影響を受けてしまうということが良くあります。それが水質に敏感なビーシュリンプとなると、わずかな変化でポツポツと数が減っていってしまう事態になりかねません。

熱帯魚以上に常に水の汚れに気を付けていなければならないことから、管理が大変で面倒という印象を抱かれやすいです。

ポイント2:過密飼育や酸欠を起こしやすい

ビーシュリンプは環境が整っていれば、水槽の中でも比較的簡単に繁殖します
この時、増えることを想定して大きめの水槽を用意していれば問題ないのですが、予想外に増えてしまうと、水槽が手狭になって過密飼育や酸欠を引き起こす危険も。

小さなビーシュリンプは数が増えてもあまり過密に見えないため、気づいたときには水槽容量をオーバーしていたといったことが起こりやすいです。

過密気味の水槽は水が汚れやすくなりますし、酸欠は命を落とす直接的な原因になるため、飼育数や増やし過ぎには十分に注意しましょう。

ポイント3:餌の量がわかりにくい

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餌量の調整が難しいというのも、初心者の方が悩みやすいポイントです。

ビーシュリンプは比較的餌食いが良い生き物で、餌を与えるとしっかり反応を示してくれます。そのためつい多めに餌を与えてしまいがちなのですが、小さな見た目の通り、必要な餌の量はそこまで多くはありません

給餌の回数は1~2日に一度程度で十分育ちますし、水槽内にウィローモスなどの柔らかい水草を入れていれば、餌やりをしなくても水草と自然発生する微生物だけで飼育できることもあります。

むしろ、餌の量が多すぎると水が汚れて水質の悪化が早まる可能性がありますので、餌は様子を見ながら控えめを心がけましょう。

ただし、稚エビの場合は餌になる微生物の数が少ないと餓死してしまう危険があります。
稚エビが多い水槽で個体数が減ってしまう時は、微生物の素などの粉末状の餌を少し追加して様子をみましょう。

ポイント4:購入するシュリンプの見極めが難しい

ビーシュリンプは熱帯魚に比べて、元気な個体を見極めるのがとても難しいです。
弱っている個体を連れ帰ってしまうと、導入時の環境の変化についていけずに命を落としてしまうこともあるため、購入時には以下のポイントを確認しながら健康な個体を厳選しましょう

  • 入荷から時間が経っているか
  • 水槽内で落ち着いて餌を食べているか

ビーシュリンプが一番弱りやすいタイミングというのが実は輸送時で、輸送によるストレスやダメージが原因で体調を崩してしまいがちです。入荷から間もない個体はまだ疲れが癒えておらず体調が安定していない可能性が高いため、購入は見送りましょう。お店の人に入荷した日を確認すると安心です。

また、実店舗で購入する場合は水槽内のシュリンプの様子をよく観察してみてください。落ち着いていてツマツマと餌をついばんでいる個体が多い水槽は状態がよい証拠で、このような場所から購入すると、家に連れ帰ってからもスムーズに導入できます。

変化に弱い傾向がありますので、導入時には念入りに水合わせをすることを徹底しましょう。

ビーシュリンプ飼育に役立つお悩み解決策


熱帯魚飼育とは少々勝手が違うことから、難しいと感じる方が多いビーシュリンプの飼育ですが、トラブルの原因を見極めて一つずつ解決していけば、飼育を軌道に乗せることができます。

ここでは、ビーシュリンプ飼育で悩みやすいポイントの解決策を一つずつご紹介します。
まずは基本となるポイントをおさえて、飼育のベースを作りましょう。

飼育を軌道に乗せるベース作りを徹底しよう

環境の変化に弱いビーシュリンプの飼育において、飼育の基本となるベース作りはとても重要です。
ここではトラブルを防ぐ飼育の基本として、

  • 水換えの頻度
  • おやつの必要性
  • 最適なソイルの選び方

の3点について解説します。

水換えのやりすぎは逆効果

水質の悪化に弱いからといって、水換えのやり過ぎは逆効果となる場合があります。
水換えは少なからず水質に変化をもたらすものですし、水中やソイルに住みつく硝化バクテリアやビーシュリンプの餌となる微生物が流出してしまう危険があるからです。

そもそもビーシュリンプはそこまで水を汚す生き物ではありませんので、エビメインの水槽ならば、多くても10日に一度、1/8~1/10程度の水量を変えるだけで環境を維持できます。状態が安定していて水質も問題ないときは、足し水だけで十分です。

また、ビーシュリンプは薬剤の影響を受けやすい性質があるため、水換えで使用するカルキ抜き剤の量にも注意してください。入れ過ぎは禁物で規定量を必ず守るか、ほかの方法でカルキ抜きをするのがおすすめです。

ちなみに甲殻類であるビーシュリンプは必要に応じてミネラル剤を添加すると、調子が上がりやすくなります。

餌量の調整にはいつでも食べられるおやつがおすすめ

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餌量の調整が難しいときは、ビーシュリンプがお腹がすいたときにいつでも食べられるおやつを入れておくと良いです。

水槽の中に常備しておける食べ物としては、

  • ウィローモスなどの水草
  • マジックリーフ
  • ヤシャブシの実

などが挙げられます。

水草はおやつや隠れ家、水質浄化の効果など多方面で活躍する、エビ水槽のお供。入れておくと何かと便利でエビ達も安定しやすいので、葉の柔らかいものを必ず導入してあげましょう。

マジックリーフヤシャブシの実は、飼育水をブラックウォーター化するために使用されるアイテムですが、ビーシュリンプにとっては良い食料にもなります。

ちなみにブラックウォーターはアマゾン川流域の水質を再現した飼育水で、弱酸性の軟水に維持しやすいのが特徴です。水質的にもビーシュリンプ飼育に適したものになるため、必要に応じて活用していきましょう。
ヤシャブシの実をビーシュリンプに与えるときは、熱湯に15分ほど浸してアク抜きをしてから与えるのがおすすめです。

ソイルの選び方

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ビーシュリンプ飼育の底床材の定番であるソイルには、水槽内に栄養を供給する栄養系ソイルと、水中の汚れや有害な物質を吸着する吸着系ソイルの2種類があります。

基本的には水槽の状態や飼育スタイルに合わせて種類を選択すれば良いですが、初心者の方や立ち上げ直後の水槽を管理しているときは、両方を混ぜて使用すると水槽が安定しやすいです。

栄養系ソイルにはエビの成長に必要不可欠な栄養素が豊富に含まれているため、ビーシュリンプ飼育に利用すれば稚エビの成長が促進されます。しかしその一方で、水中の栄養バランスを取るのが難しく水槽の立ち上がりが遅くなりやすいといったデメリットも。
そこで吸着系ソイルを混ぜて使用すると、アンモニアといった有害な物質が吸着されて水質が安定しやすくなります。

ソイルは各社から様々な商品が販売されていますので、どれにしようか迷ったときは養分と吸着力のバランスが取れた『JUN マスターソイルネクスト』やエビ専用のソイルなどがおすすめです。

飼育に関する情報を収集しよう

ビーシュリンプの飼育でつまづいたり問題が発生したりした時は、インターネットで解決法を検索してみましょう

世界中で人気のビーシュリンプにはたくさんの愛好家がおり、それぞれが最適な飼育環境を求めて日夜試行錯誤を続けています。高い飼育技術と豊富な知識や経験に裏打ちされた独自の飼育ノウハウを、YoutubeやSNSで発信している方も多いです。

初心者の方に向けた基本的なことからトラブルの対策まで、わかりやすく解説されていますので、困ったときはぜひ参考にしてみてください。
また、SNSは情報交換にも最適です。困りごとをこちらから発信すると、どこかの飼育者が解決法を提示してくれることもありますので、積極的に活用していきましょう。

水質維持方法を研究する

南米ウィローモス(水中葉)(無農薬)(1カップ)

ビーシュリンプの飼育を安定させるには、水質の維持が何より重要と言っても過言ではありません。

特に水の汚れと呼ばれる硝酸塩の値は重要なので、定期的に水質検査薬を使ってチェックし、水槽の状態を正確に把握しましょう。
必要に応じて水換えの量や頻度を微調整するなどして、できるだけ変化のない環境を整えます。

また先ほども軽く触れましたが、水草は硝酸塩を栄養として吸収して水をきれいにしてくれるため、水槽に入れておくと水質が安定しやすいです。
ウィローモスブセファランドラマツモなどの成長が早い水草は硝酸塩の吸収効率が良いため、環境に合わせて選定しましょう。

アクアリウム用浄水器はエビに最適!


カルキ抜き剤にも影響を受けてしまうことがあるビーシュリンプ飼育において、アクアリウム用の浄水器はとても有用です。

カルキを抜けるのはもちろん、不純物を取り除いて水質をフラットにしてくれるので、エビ用のコンディショナーでお好みの栄養を添加した、最適な飼育水を作ることが可能。水道水の硬度が高い地域では、浄水器を使用することで軟水に整えやすくなるのも大きなメリットです。

最近では、マーフィードの『シュリンプ スタンダード』を始めとしたシュリンプ専用の浄水器が登場しており、よりシュリンプ飼育に浄水器を取り入れやすい環境が整いつつあります。
始めて浄水器を使用する方には同じくマーフィードの『スタンダード・クラシック』などのシンプルな使い心地の浄水器もおすすめです。

まとめ:ビーシュリンプは難しいのか?飼育で難しいポイントと悩まない解決策


今回はビーシュリンプの飼育について、つまづきやすいポイントや解決策をご紹介しました。

小型水槽や小さな飼育容器でも飼えることから人気のビーシュリンプですが、体が小さいがゆえに水質や環境の変化に敏感で、飼育が難しいと感じる方が多いようです。

ビーシュリンプの飼育を軌道に乗せるには、水質の変化に気を付けながらビーシュリンプに合った環境を整えることがとても重要となります。
また、餌は思っているよりも少なめに与え、足りない分は水草やヤシャブシの実といった常設しておけるおやつで補うと、水質と栄養のバランスを取りやすいです。

愛好家の方たちがインターネット上で公開してくれている飼育ノウハウなどの情報をチェックしながら、ぜひ自分だけのエビ水槽作りにチャレンジしてみてください。

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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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