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エビが死んだ!水槽のエビが死ぬ原因とかかる病気を解説いたします!

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コケや餌の食べ残しなどを食べて水槽の中をきれいにしてくれるエビ類

小型水槽やボトルアクアリウムで飼育されている姿を良く目にするためか、何となく丈夫な生き物というイメージを抱かれていますが、実は水質に敏感で、水の汚れや水温の変化についていけず死んでしまうことが多いのです。

エビ類は体が小さいため環境変化の影響を受けやすく、また魚ほど体調不良の症状がはっきりと出現しないため、死因が特定できないことも少なくありません。

そこで今回は、水槽のエビが死ぬ原因と対策、かかる病気について解説します。
エビを長生きさせるために欠かせない内容ですので、ぜひご覧ください。

プロアクアリストたちの意見をもとにエビが死ぬ原因とかかる病気を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

お掃除生体や水槽の彩りとして、様々な水槽で飼育されているエビ類ですが、導入直後に死んでしまったり、姿を消してしまうなどのトラブルに見舞われることがあります。
実は水質に敏感な面があり、なかなか長生きさせるのが難しいエビ類ですが、死んでしまう原因を探り対策をすることで、長期飼育が可能です。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、エビが死ぬ原因とかかる病気を解説します。

エビの主な死因5つと対策


水槽に入れたエビが死んでしまう場合、考えられる主な原因は以下の5つです。

  • 水質悪化
  • 過密飼育
  • 水温の急変や高温
  • 酸欠
  • 魚に食べられてしまう

上記のような飼育環境ではエビも体調を崩してしまいます。また、魚に比べて小さくて症状がわかりづらい上に、体力が少ないため、治療が間に合わずに死んでしまうことも多いので、体調不良を予防することが何より重要です。

ここでは、死因と合わせて効果的な対策・予防方法もご紹介しますのでぜひご覧になってみてください。

死因1:水質悪化

エビがすぐに死んでしまうとき、まずは水質の悪化を疑いましょう。

水が汚れる主な原因は餌の食べ残しやフンなどですが、これらはバクテリアによって分解されて硝酸塩になります。エビは水質に敏感で硝酸塩に弱い傾向があるため、水中に硝酸塩が溜まって水質が悪化すると死んでしまうことが少なくありません。

対策:水槽環境の清掃・メンテナンス

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水質悪化は水槽の清掃やメンテナンス不足が原因ですので、次の3つが対策として効果的です。

  • 底床の清掃
  • ろ材の清掃や交換
  • 水換え頻度の見直し

底床には特に汚れが溜まりやすい場所です。加えてエビが接することが多く影響を受けやすいため、清掃が欠かせません。
水換えのついでに底床に溜まった汚れやゴミをプロホースを使って水と一緒に吸い出せば、簡単に掃除できます。

また、ろ材に汚れが蓄積すると、本来のろ過能力が発揮されず水質が悪化しやすいです。定期的に洗浄したり、汚れがひどい場合には交換したりして良い状態を保ちましょう。

底床・ろ材の清掃に加えて、こまめに水換えすることも重要です。水中に蓄積した硝酸塩は水換えで外に排出するのが一番効果的なので、1~2週間に1回、水槽の1/3程度の水量を目安に水換えすることで、きれいな水質を維持しやすくなります。

エビが死んでしまう場合は、水換え足りていないことが考えられるので頻度を増やすことも検討してみてください。

死因2:過密飼育


エビは環境が整っていると繁殖しやすいため、過密飼育になりがちです。

水槽の大きさに対してエビの数が多すぎると、餌の量が増えて、食べ残しやフンなども増加しますので、水質が悪化しやすくなり、死んでしまう原因になることがあります。

対策:新しい水槽を用意する など

小さなエビ類は、5匹程度であれば30cm以下の小型水槽やボトル、10~20匹でも45cm程度の水槽で飼育することができます。
ただ、繁殖しやすいことを考えると、最初から大きめの水槽で飼育を始めることをおすすめします。

また、増えてしまって基準よりも過密気味になった場合は、新しい水槽を用意して分けて飼育するのが一番ですが、どうしても水槽を増やしたくないときには、ろ過フィルターを増設して水質の悪化を遅らせることが可能です。

ただ、エビは強い水流を好みませんので、30cm以下の小型水槽でろ過フィルターを増設するのはおすすめしません。45cm以上の水槽であれば、水草や流木などで水流の弱い場所を作りつつ、ろ過フィルターを増やすことが可能です。

死因3:水温の急変、高温

エビは、水質だけでなく水温の急変や高水温にも弱いです。
特に高水温で死んでしまうことが多いため、夏場の水温管理には気を配りましょう。

対策:水槽用ヒーターや水槽用クーラーで管理する

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エビに適した水温は20~25度、上限は28度程度です。適水温の幅が狭いので、基本的には水槽用ヒーターやクーラーを使って水温を管理します。
エビ水槽の温度管理には、1台で冷却と加温ができる『ゼンスイTEGARU2』が便利です。

ただ、屋外のビオトープなどでも飼育されることの多いミナミヌマエビやヤマトヌマエビは、低水温に比較的強いので、加温しなくても飼育することができます。この場合は、日よけなどを設置して高水温に注意してください。

これらの特徴から他の魚と混泳する場合、ミナミヌマエビやヤマトヌマエビは金魚やメダカなどの水槽用ヒーター無しで飼育できる魚と、チェリーシュリンプなどの淡水エビ類は水温を一定に管理している熱帯魚水槽での飼育がおすすめです。

死因4:酸欠

酸欠は水中の酸素が少ない状態で、エビの大量死につながることがあります。
酸欠の主な原因は次のとおりです。

  • ろ過フィルターを使用していない
  • 過密飼育
  • 水温が高い

ろ過フィルターは水をきれいにするだけでなく酸素を供給する能力もありますので、使用していないと酸欠になりやすいです。また、過密飼育ではエビの数が多いことで、酸素を消費しやすくなります。
酸素は水温が高いほど水中に溶け込む量が減りますので、夏場などは特に酸欠に注意する必要があります

対策:エアレーションをする

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酸欠の解消には、エアレーションを設置するのが一番効果的です。
ただ、エアレーションで水流が強くなるとエビの負担になるため、空気の吐出量を調節できるエアーポンプを使ったり、細かい泡が出るエアーストーンを活用したりして水流をやわらげましょう

過密飼育や高水温などが原因で酸欠が疑われる状況では、早急に対処しないと大量死につながります。
水換えをすると一時的に酸素を供給できますので、ひとまず水換えで対処しながらエアレーションを用意しましょう。過密飼育対策、高水温対策を合わせて行うと状況が改善することが多いです。

死因5:魚に食べられてしまう


いつの間にかエビの数が減っている、死骸が見つからないといった場合は、混泳魚に食べられてしまっている可能性があります。
特に稚エビは要注意で、食べられてしまいやすいです。

対策:エビを隔離する

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魚の口に入るサイズだとエビが食べられてしまうことが多いので、混泳前にサイズを確認します。大きな魚には、成長したヤマトヌマエビが比較的大きいのでおすすめです。
ただし、肉食魚にはどんなサイズでも食べられてしまうので混泳は避けたほうが良いでしょう。

また、どうしてもエビの数が減ってしまう時や、稚エビが生まれたときには魚とエビを隔離して飼育することを検討してください。

隔離水槽を用意するか、同じ水槽に隔離ケースを設置するのでも問題ありません。
稚エビならば、成長した後は元の水槽に戻すことも可能です。

エビの繁殖をメインに考えている場合は、他の魚との混泳はせずにエビ水槽を立ち上げる方が効率繁殖できます。

エビがかかる病気の症状


ここからは、エビがかかりやすい病気の症状について解説します。

エビはあまり体力がないので、病気にかかると残念ながら死んでしまうことが多いのですが、病気の種類によっては改善する可能性もありますので、諦めずに治療をしてみることが大切です。

1匹から始まった病気が水槽内に蔓延してしまう前に、初期の段階で対処できるよう病気についての知識を身に着けておきましょう。

白濁

体調不良や高水温、老化によってコンディションが落ちたエビは体が濁ります。透明感がなくなったり、くすんだりしている場合は要注意で、そのまま死んでしまうことも少なくありません。

水温が適温の場合は水質悪化が疑われます。複数のエビに症状現れたときは、水換えして対処しましょう。

底床の掃除もおすすめですが、体調不良のエビが複数いる環境で、水換えと同時に行うのは避けてください。水質が急変して、ただでさえ弱っているエビにダメージを与えかねません。
少し手間ですが、3日~1週間ほど水換えとタイミングをずらして行うほうが無難です。

赤い斑点

エビの体に赤い斑点が現れる場合は、細菌感染症の症状です。

グリーンFゴールド顆粒』などで治ることもありますが、病気にかかった個体は基本的に死んでしまいます。

不衛生な環境ほど発症しやすいため、水換えや底砂・ろ材掃除を徹底して感染を広げないようにしましょう。なにより、普段から水質や水温を管理して予防することが大切です。

甲羅が開く

頭部と胴体の甲羅が開く場合は、背割れの状態です

脱皮の兆候である背割れは問題ありませんが白濁と同様、体調不良のエビに起こることもあります。背割れのエビが増えてきたり、同時に白濁している個体が現れた場合には、水換えや掃除による水質改善がおすすめです。

脱皮不全

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エビは脱皮して大きくなりますが、脱皮に失敗して死んでしまうことがあります。触覚や脚などがうまく脱皮できずに、体の一部が取れてしまうことも多いです。

脱皮不全はカルシウムやマグネシウムなどのミネラル不足で起こることがあるため、エビ専用の添加剤で補う方法が効果的です。
添加量を間違えると水質が急変しますので、容器に記載されている使用方法を守るようしてください。

まとめ:エビが死んだ!水槽のエビが死ぬ原因とかかる病気を解説いたします!


今回は、水槽のエビが死ぬ原因と対策、かかる病気について解説しました。

エビは体が小さくて、体力もあまりないため、体調不良や病気になると死んでしまうことが少なくありません。
このような生体には、病気にならない飼育環境を整えることが、何よりの対策になりますので、

  • 底床やろ材などの清掃
  • 1~2週間に1回の水換え
  • 水槽用ヒーターやクーラーを使った水温管理
  • 飼育密度の調節
  • エアレーションによる酸素の供給

といったことを徹底しましょう。
生存率が上がりますし、状態が良い個体が増えると繁殖率も向上して、良い循環が生まれます。

エビ水槽の維持にも最適ですので、ぜひご紹介した内容を参考に実践してみてください。

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このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答

  1. 境田 より:

    先日エビが全滅しました。
    それに伴い、水槽がとても濁りました。
    そういう時は水を変えたほうがいいのでしょうか?
    わからなかったので、半分だけ変えたのですが、全くわからないので教えてください。

    それと、魚が死んだ際の処理はどうしたらいいか知りたいです

    • アクアガーデン編集部 より:

      その場合は水を大幅に換えるのが良いです。
      魚が死んでしまった場合には、網ですくい、かわいそうですが生ゴミとして処理します。
      土に埋めても良いのですが、魚のサイズによっては衛生的な問題が発生することがあります。

      こちらのコラムもご参照ください。

      ・飼っていた熱帯魚が死んでしまったらどうする?行うべき対処法とは
      https://t-aquagarden.com/column/fish_dead

      よろしくお願いします。

執筆者 高橋風帆

アクアリウム歴20年以上。飼育しているアーモンドスネークヘッドは10年来の相棒です。魚類の生息環境調査をしておりまして、仕事で魚類調査、プライべートでアクアリウム&生き物探しと生き物中心の毎日を送っています。

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