

ベタは初心者向けの熱帯魚なのか?飼いやすい理由と気を付けたいポイント
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大きなヒレと赤や青の鮮やかな体色、ヒレを揺らしながら泳ぐ優雅な姿が印象的なベタ。CMなどに起用されたり、量販店でボトルに入れて売られていたりと、何かと目にする機会があるので、ご存知の方は多いのではないでしょうか。
そんなベタは、小さなボトル容器でも飼育できることから、初心者でも飼いやすい観賞魚として知られています。
しかし、実際に飼育してみるとすぐに体調を崩してしまって上手に飼育できなかったという話を耳にすることも。
確かにベタは丈夫な魚ですが、長く楽しむには水換えの頻度やレイアウトなどいくつか気を付けたい点がありますので、飼育前に確認しておきましょう。
ここでは、初心者にもおすすめのベタについて、飼いやすい理由や長生きさせるためのポイントをご紹介します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに初心者向けのベタが飼いやすい理由と注意点を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
熱帯魚らしい鮮やかさが魅力のベタは、ボトルアクアリウムなどでも定番の飼育しやすい観賞魚です。
しかし、長く楽しむためにはいくつか注意点がありますので、確認しておきましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、初心者向けのベタが飼いやすい理由と注意点を解説します。
ベタは初心者向けなのか?
ベタは初心者向けと言われることが多いですが、本当に熱帯魚飼育が初めてでも飼うことができるのか気になる方は多いのではないでしょうか。
結論から申しますと、ベタは基本的なお世話をしっかり行って環境を整えれば初心者の方でも十分飼育を楽しむことができる魚です。
そんなベタが初心者向けと言われる所以は二つ、流通量の多さと飼育のしやすさにあります。
リーズナブルで色鮮やかな熱帯魚
ベタは観賞魚としてとてもポピュラーな魚で、アクアリウムショップやホームセンターのペットコーナーはもちろんのこと、雑貨屋などのアクアリウムとはあまり関係が無いような店舗でも、可愛らしい容器に入れられたベタが販売されていることがあります。
価格は、広く出回っている品種ならば一匹500円程度ととてもリーズナブル。
また、ビビットな赤や青の体色にゴージャスな長いヒレという、見るものを引き付ける熱帯魚らしい見た目も、初心者に人気があるポイントです。
丈夫で飼育がしやすい
ベタはラビリンス器官という空気中からも酸素を取り込める特殊な器官を持っており、酸欠に強い魚種として知られています。
また、比較的丈夫なので初心者の方でも飼育がしやすいです。
しかし、この丈夫さを過信して、水換えや容器の保温などの基本的なお世話を怠ると、体調を崩して残念な結果になってしまうことも。
ベタを長く楽しむためには、基本的なお世話の方法を確認した上で、大切に育てることを意識してみてください。
ベタが飼いやすい理由
ベタが初心者の方でも飼育がしやすいのには、入手のしやすさや丈夫な性質以外にもいくつかの要因があります。
ここでは、ベタが飼いやすいと言われる理由を様々な面から解説します。
小型水槽で飼える
ベタは、
- 酸欠に強い
- 基本的に単独飼育
という特徴から、ボトルアクアリウムや小型水槽でも飼うことができます。
小さな水槽ならば家にある棚やテーブルに設置することができるため、比較的省スペースで飼育を始められるというのは、初心者の方でも手を出しやすいポイントではないでしょうか。
ただ、以前はコップでも飼育できると話題になったこともあるベタですが、長期飼育を考えるならば、7~10L以上の水量が入る容器が望ましいです。
小さな容器だと水が汚れやすくなるため頻繁な水換えが必要ですし、水温の変化も激しいのでベタに負担を掛けてしまいます。
20cmキューブ水槽の水量が約7Lなので、この辺りを目安に大きな水槽を用意してあげてください。
複雑な飼育機材が必要ない
熱帯魚飼育というと複雑で高額な設備が必要と思われがちですが、ベタはかなりシンプルな設備で飼育が可能です。
元々ベタは自然界では止水域に生息しており、高水温や低酸素にも耐える生命力があります。
この頑丈さは特筆するものがあり、ベタの飼育ではろ過フィルターを使わずにこまめな水換えのみで水質を維持する飼育方法も広く浸透しているほど。
低水温にはやや弱い傾向にあるため水槽用ヒーターなどを使った保温は必要ですが、それ以外の機材は無くても飼育が可能です。
餌をたくさん与えなくていい
餌の量が少なくてすむというのも、ベタが飼いやすい理由です。
ベタは消化不良を起こしやすい傾向があり、与えすぎると脱腸になる可能性があることから、餌は1日1~2回程度、少量を与えれば十分と言われています。
餌の種類によってベストな量は変わりますが、少量でも弱ることがないので水が汚れづらく管理がしやすいです。
また、与えやすいベタ専用の人工餌から冷凍赤虫などの活餌まで、何でも選り好みなく食べてくれるのもポイントで、ベタの体調に合わせて餌を変えることができますし、餌を食べなくて困るということもほとんどないでしょう。
鮮やかな体色を手軽に楽しめる
熱帯魚は色鮮やかな品種が多いですが、実は色揚げと言われる、体色を美しく発色させるための工夫をしないと、本来の色を出せないことがあります。
その点、ベタは元々鮮やかな体色なので、特に何もしなくても見ごたえのある熱帯魚らしい姿を堪能することができます。
とはいえ、ストレスや体調不良があると体色がすくんでしまうこともあるため、注意深く発色を観察し、異変を感じたら早めに対処することが大切です。
繁殖量を調整しやすい
熱帯魚飼育の楽しみの一つが繁殖です。
水槽内で新しい生命が誕生するのを見れるのはとても素敵な経験ですが、気を付けなければならないのが、繁殖しすぎて飼いきれなくなってしまったという失敗。
繁殖するならば個体数を調整するのが理想ですが、グッピーやプラティなどの繁殖しやすい熱帯魚だと、調整する間もなくあっという間に増えて手に負えなくなってしまう危険があります。
一方ベタは、オスメスをペアで飼育すれば水槽内でも繁殖を楽しめますが、基本的に単独飼育が推奨されているため、繁殖を意識した環境を作り出さない限り、水槽内で増えてしまうことがありません。
飼育と繁殖を分けて考えることができるので、まずは一匹を飼いこむことに注力し、慣れてきたら繁殖にチャレンジする、というような流れを組みやすく、初めて熱帯魚を飼育する方でも個体数を管理しやすいです。
ベタを長く飼育するために
流通量の多さや飼育のしやすさなどから、ベタは初心者の方から飼育を楽しめる熱帯魚だとご紹介してきました。
しかし、手に取りやすい一方で長く飼育を続けていくにはコツがいるのがベタ飼育です。
ここからは、ベタを長く健康的に飼育するためのポイントについて解説します。
水換え頻度に注意!
ベタ飼育で使用することが多い小型のボトルや水槽は、設置がしやすい反面、水が汚れやすく水質の管理が難しいです。
水換えや掃除を怠るとすぐに水が悪くなり、ベタが病気になってしまう可能性がありますので、定期的な掃除を怠らないようにしましょう。
水換えの頻度はろ過フィルターの有無によって異なります。
ろ過フィルターを設置していない水槽や小さなボトルで飼育している場合は、3~7日に1回ほどの頻度で全換水をしてください。
また、コケや汚れが付着していたり、底砂を敷いている場合は水換えのタイミングで合わせて掃除をします。
飼育容器が小さいほどこまめに水換えを行うことが大切です。10Lほどなら7日に1回を目安に水換えをしましょう。
レイアウトアイテムは最小限がおすすめ
ヒレが長いベタは、泳ぎがやや苦手です。水槽内に物をたくさん配置してしまうと、遊泳スペースが不足したり、ヒレを引っ掛けて傷付けたりしてしまう危険がありますので、シンプルなレイアウトを心がけましょう。
ベタは一匹でもかなり存在感があるので、水槽に何も入れなくても十分鑑賞できますが、もし何かレイアウトするならば、
- 角の丸いオブジェ
- 水草・人工水草
など、ベタを傷つけず、なおかつベタを引き立てるアイテムを選んでみてください。
中でも、水草や人工水草は泳ぎ疲れたベタの休憩場所になるため、有用性も抜群です。
水草ならばマツモやアナカリスなどの、葉の柔らかい品種が最適。
人工水草は、ベタ専用の寝床として開発された『水作 ベタのおやすみリーフ』がおすすめで、葉の上に横たわるベタの可愛い姿を見ることができます。
底砂は無くても問題なし
ベタは何でも選り好みなく餌を食べ、よくフンをします。底砂を敷くと砂の中にフンが溜まってしまうため、掃除のしやすさや水質管理の観点から、底砂を敷かないベアタンク式を選択する飼育者も多いです。
特に飼育容器が小さい場合は底砂の汚れから、水質が悪くなりやすいので敷かないほうが管理がしやすいと考えられています。
一方、小型水槽でろ過フィルターを設置している場合は、水質をきれいに保ちやすいので、底砂を敷いて見映えを良くするのも良いでしょう。底砂を敷けば水草を植え付けることができるので、レイアウトの幅も広がります。
ベタ飼育でよく使用される底砂は、大磯砂やソイル、カラフルなグラスサンドなどで、ベタの体色や水槽の環境に合わせて選ぶのがおすすめです。
ベタの調子が悪いと感じたら
比較的丈夫で病気にもなりづらいベタですが、生き物ですので体調を崩すこともあります。
ベタが調子を崩しているときに現れる兆候は、以下の通りです。
- 体色がくすんでいる、いつもよりも薄い
- ヒレを閉じて泳いでいる
- 水槽の底に沈んで動かない
- 腹が異常に膨れている
- 体にできものがある
- エラやヒレに血が滲んでいる
- 泳ぎにキレがない
体調不良の原因によって現れる症状は様々ですが、早期に発見して対処ができれば、持ち直す可能性も高まります。
ベタの状態を日頃からよく観察し、わずかな変化を見落とさないことが大切です。
もし、ベタの体調に異変が見られたら、塩水浴や薬浴などの適切な治療を行いましょう。
まとめ:ベタは初心者向けの熱帯魚なのか?飼いやすい理由と気を付けたいポイント
ベタは流通量も多く、価格的にも入手しやすい初心者向けの熱帯魚です。
小型水槽で飼育することができて特別な飼育機材も必要ないため、気負うことなく飼育をスタートすることができます。
また、熱帯魚らしい派手な見た目はとても魅力的ですし、餌やりも簡単なので初めて熱帯魚を飼育するという方でも、アクアリウムの楽しさを感じやすいでしょう。
長く飼育を続けるには定期的な水換えやレイアウトへの配慮が必要ですが、飼育ポイントを押さえていればそれほど難しいことではありません。
初心者から経験豊富なアクアリストまで、幅広い層を虜にしてやまないベタ。
ぜひ大切にお世話をして、ベタの飼育を長期的に楽しんでみてください。
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