ベタの飼育方法と改良品種を総まとめ!初心者向け飼育ポイントを解説
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ベタは美しい姿と人懐っこい性格で人気の熱帯魚です。
華麗な熱帯魚のイメージとしてポスターなどのメディアに採用されていたり、品評会も盛んに開催されています。
ベタはこまめな水替えと水温管理さえ行えば、ろ過装置が無くても飼育できるため、アクアリウム初心者にもおすすめしたい熱帯魚です。
今回は、ベタの特徴や主な品種6種と、
- 熱帯魚を飼ってみたいけれど、大きな水槽が用意できない。
- 水質管理が簡単な熱帯魚を飼いたい。
という方に向けて、小型水槽・容器でベタを飼育する方法などについて解説いたします。
目次
プロアクアリストたちのアドバイスをもとにポイントを解説
このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するプロのアクアリストたちの意見や経験をもとに作成しています。
- ベタは長いヒレ・鮮やかな体色が美しい観賞魚!熱帯魚のなかでも、長い品種改良の歴史があるよ!
- ベタ飼育におすすめの容器東京アクアガーデンとしては小型水槽がおすすめだけど、ボトルや金魚鉢でも飼育可能!
- ベタ飼育には水槽用ヒーターが必要!水温は26~27度に維持しよう!ヒーターが入らない小型容器の場合はエアコン管理が良いよ
- 購入するときにはベタの状態をしっかり確認しようヒレや体表に異常がある、パッキング袋やカップが汚れている場合は購入を控えよう
このように、気軽なイメージのあるベタでも、飼い方にはいくつかのポイントがあります。
ベタの豊富な改良品種や基本的な飼育方法、病気の対処法について紹介いたします。
人気のベタと飼育方法を動画で知る
人気のベタ7選と飼育方法は、YouTube動画でもご覧いただけます。
ベタの飼育の基本から注意点を音声付きで解説しています。
トロピカでは人気の記事やアクアリウムの制作方法などを随時まとめ、YouTubeチャンネル「トロピカチャンネル」でご紹介しています。
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ベタとは
ベタは長く鮮やかなヒレと強い気性を持つ、スズキ目の小型淡水魚です。
ベタは約1000年ほど前から品種改良が行われてきたと言われているほど歴史の長い観賞魚で、世界中から親しまれ、日本でも品評会が行われています。
程よい体長や小型水槽で飼育できることから、アクアリウム初心者の方にも人気がある魚です。
カラフルな体色やヒレ意外の大きな特徴とて、ベタにはラビリンス器官という呼吸器官があり、エラ呼吸だけでなく空気中からも酸素を得られるため、エアレーションなどはなくても飼育可能です。
このことから、ベタがコップやガラスボトルなど小さな容器で飼育ができる手軽に飼育できる熱帯魚というイメージを持たれていると言っても良いでしょう。
ペットショップやホームセンターなどで販売されているベタは、トラディショナルやハーフムーンなど、品種改良された種類が多く並びます。
改良品種ではないワイルドベタは細長い体つきをしており、ヒレは丸くそれほど大きく広がりませんが、野性味のある魅力から愛好者も多いです。
もともとは縄張り意識の強さを利用した「闘魚」としてブリードされていましたが、次第に見た目の美しさを競わせるようになり、現在のような多様な品種が誕生しました。
そのためか、気が強い個体が多く、単独飼育が基本です。
ベタの種類とは
ベタはタイのメコン川原産の熱帯魚で、野生下で生息する原種をワイルド・ベタと呼びます。
一方、店頭に並ぶことの多い色鮮やかで美しいヒレが特徴的なベタは、ほとんどが品種改良されたベタです。
この項目ではベタの代表的な改良品種を全部で7種類ご紹介していきます。
トラディショナル・ベタ
改良品種の中ではもっともスタンダードで長い歴史を持っているのが、トラディショナル・ベタです。
オスは長いヒレが特徴的で、ベタの中ではもっとも丈夫で飼育しやすいことでも知られています。
ペットショップやホームセンターなど、アクア専門店以外の店舗で販売されているベタは、大抵の場合トラディショナル・ベタです。
店によっては並ベタやトラベタとも呼ばれています。
ショーベタ
ショーベタとは品評会(コンテスト)に出品するために改良されたベタのことで、尾ヒレの形状やバランス、色合いなどによってさまざまな呼び名があります。
ここではショーベタの代表的な種類として、
- ハーフムーン
- スーパーデルタ
- クラウンテール
- プラカット
- ダンボ
- ダブルテール
こちらの6品種について解説いたします。
■ハーフムーン
ハーフムーンとはその名の通り、尾ヒレが半月のように180度開く品種です。
優雅な泳ぎ姿から大変人気のショーベタですが、ヒレが大きいので引っ掛かりやすく、裂けやすい傾向にあるため、水槽内のレイアウトはなるべくシンプルにしましょう。
ヒレの癒着を防ぐために、一日5分程度のフレアリングは欠かさないようにするのが、美しさを保つポイントです。
ハーフムーンをさらに改良し、背ビレを含め正円に近づいたタイプをフルムーンと呼びます。
■スーパーデルタ
スーパーデルタとは、尾ヒレが120度~180度未満に開く品種のことを指します。
価格的にはハーフムーンよりも少しリーズナブルで、カラーバリエーションも豊富なことから、近年注目を集めている人気の高いショーベタです。
ハーフムーンと同様にヒレが傷つきやすいので、水槽内に先の尖ったレイアウト素材を配置しないように注意しましょう。
■クラウンテール
クラウンテールとは、ヒレの軟条(ヒレを構成する筋)が突出し伸長したものを固定化させた品種です。
フレアリングでヒレを開いた姿が王冠に見えることから、この呼び名が付きました。
クラウンテールには派生品種が多く、
- 尾ヒレの先がY字に分かれた『キングテール』
- 尾ヒレの先がが櫛のように細かく広がった『コームテール』
- クラウンテールとハーフムーンに、後述するダブルテールをかけ合わせた『ハーフサン』
などが挙げられます。
他のベタと比べて若干ヒレの重量が軽いため、動きは機敏な傾向です。
■プラカット(プラガット)
プラカットは原種に近いタイプのショーベタで、オスでもメスと同様にヒレが小さいのが特徴の品種です。
原種に近い分、他の改良品種と比べると縄張り意識や闘争本能が強く、病気になり難い強健種でもあります。
ヒレの長さが小ぶりなのでレイアウトに引っかかることも少なく、ショーベタの入門種としてもふさわしい飼育しやすい品種です。
定番の『メタリカ』以外にも、近年では、錦鯉のような体色を持つ『鯉ベタ』やオレンジの鱗が鮮やかな『ニモ』『キャンディ』など、かわいらしい品種が増え、女性人気も高まっています。
ヒレが小さい分、改良品種のなかでは最も泳ぎが上手いため、東京アクアガーデンではより初心者に向いている品種と考えています。引っ掛かりにくいので水草をレイアウトした水槽にもおすすめです。
■ダンボ ベタ
ダンボとは胸ビレが象の耳のように大きく色づいた品種を指します。
この特徴的な胸ビレがディズニーキャラクターの『ダンボ』を連想させることから、この呼び名が付きました。
ハーフムーンのダンボや、プラカットのダンボなど、他の品種と組み合わせて作出されることが多いです。
■ダブルテール
ダブルテールとは、尾ヒレが上下に分かれた品種のことを指します。
背ビレが大きくなるのも特徴のひとつです。
通常、ベタのメスはオスと比べると地味な品種が多いのですが、ダブルテールのメスは尾ヒレが綺麗に分かれているため、ハートマークのようにも見えて可愛らしく人気があります。
ベタ飼育におすすめの水槽と容器
続いてはベタの飼育に向いた水槽や容器についてご紹介をしていきます。
初心者には小型水槽がおすすめな理由
ベタは金魚鉢などの容器でも飼育は可能ですが、容器が小さくなればなるほど水質管理が難しくなります。
アクアリウム初心者は、最低でも20cmキューブ水槽ほどの大きさの容器でベタの飼育を始めましょう。
水量でいうと、6~8L以上がおすすめで、10L程度あるのが理想です。
ベタは浅めの水位を好むので、30cm水槽なら7割程度の水位でも10L以上となり、余裕をもって飼育できます。
最近では、ベタを飼育する最低限の設備をセットにした水槽も販売されています。
ベタ飼育に慣れている方は、複数匹のベタを仕切り付き水槽で飼っていることがあります。東京アクアガーデンのオンラインショップでは、ベタを多頭飼育できる『ベタマンション水槽』を制作しています。
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水槽以外のガラス容器でも飼育できる
いきなり水槽を購入するのが難しい場合は、ガラス容器で飼育することも可能です。
ただし、あまりにも小さな容器は水質が悪化しやすいということを念頭に置いておきましょう。
ベタを飼育するガラス容器は、
- 安定性が良い
- 水が最低でも5L以上入る
この2つの条件を満たしているものがおすすめです。
また、ベタは勢い余って容器の外に飛び出すことが多い魚なので、フタはあったほうが安心です。
ただし蓋を閉めると密閉されてしまうような場合は、蓋と容器の縁に隙間を開けて、空気の通り道を作りましょう。
フタはメダカ用のネットのようなものでも構いませんし、100均で販売されているプラバンなどを好みのサイズ・形に切って載せておくだけでも問題ないです。
その際も、通気穴や隙間は必ず開けます。
金魚鉢は大きいものを選ぼう
ベタはろ過装置が無くても飼育できる魚なので、金魚鉢での飼育にも向いています。
なるべく大きく水容量がある金魚鉢を選びましょう。
ベタに最適な水温とは
ベタの適水温は25~28℃なので、基本的には26℃前後に保つのが理想です。
夏など暖かい季節によっては常温でも飼育可能ですが、春・秋・冬はベタの適水温を下回ってしまいます。
低水温になるとベタは弱ってしまうため、最適な水温を維持できる小型の水槽用ヒーターを使用しましょう。
ベタ専用のものも発売されていますが水量に合ったワット数のものを購入し、飼育容器に設置します。
水温計も設置しておくと、ヒーターに異常があった場合ひと目で気付くことができるので安心です。
■小型容器でベタを飼育する場合のヒーター
ベタを飼育する容器が小さく、水槽用ヒーターを設置すると遊泳スペースがあまりにも狭くなってしまうような場合は、水槽の底に敷くタイプのパネルヒーターを使用するのがおすすめです。
ただ、パネルヒーターは水槽内に入れるヒーターと比べると水を保温する力が弱く容器の板厚によっは、うまく保温されないこともあります。水温にもむらがでますので、容器を置く部屋をなるべく暖かく保つなどの工夫をしましょう。
状態の良いベタの見分け方
ホームセンターや雑貨店でも販売されているベタですが、混泳ができない性質から基本的に小さな個別容器で販売されています。個別容器は水槽よりも水量が少ないため、体調を崩しているベタがいる場合もあります。
ベタを購入する際は、下記の5つのポイントをよく確認しておきましょう。
■ベタ購入時のチェックポイント5つ
- ヒレが破れていたり、溶けていないか
- エラや口元、体の表面が充血していないか
- 体にできものができていたり、綿のようなものが付いていないか
- ベタの入っている容器の水が極端に汚れていないか
- 入荷直後かどうか
ヒレが裂けていたり体の充血やできものが確認できる場合は、残念ながら弱っている可能性が高いです。
また、容器の中にベタのフンや餌の食べ残しが極端に放置されているようなときも、購入を控えたほうが無難です。
そして見落としがちなのが入荷時期について。
一見、入荷したての個体のほうが安心できそうな気がしますが、店舗が仕入れたばかりのベタは輸送時のストレスで疲弊している場合が多いです。
入荷直後の個体は避け、店舗に入ってから3日以上経たベタがおすすめです。
■通信販売は運任せになる
熱帯魚は通信販売でも購入することができるので便利ではありますが、生体を実際に確認できないぶん、運任せな部分があります。
生体の紹介画像も、通販の性質上イメージ写真が使われていることが少なくありません。
また、生き物を通販で購入する以上、どうしても輸送時に生体が弱り死着してしまうリスクが付きまといます。
- 家に着いた際に死んでしまっていたらきちんと保証してくれる
- 魚の状態を質問できる
- 実際に販売する個体の画像を使用している
できれば、こういった条件の揃った利用者の評価が高いショップを利用しましょう。
ベタは単独飼育が基本
ベタは原産国タイでは『闘魚』としても知られる魚です。
縄張り意識が強く、同種同士ではどちらか片方が命を落とすまで喧嘩をすることもあるため、基本的には一つの水槽にベタ1匹だけを飼育しましょう。
■ベタは混泳には向かない
ベタは同種同士だけでなく、他種との混泳にもあまり向いていません。
ベタの縄張りに他の魚が侵入すると、しきりに追いかけ回したり突いて攻撃することがあります。
反対にベタの大きなヒレを他の熱帯魚にかじられてしまうこともあるので、基本的には単独飼育をおすすめします。
しかし、水量5L以上のサイズの容器で飼育する場合は、他の魚と混泳させることも不可能ではありません。
- オトシンクルス
- コリドラス
- クーリーローチ
これらの熱帯魚は性格が大人しく、水槽の底の方を好んで泳ぐ魚なので、1~2匹程度であればベタと混泳ができます。
混泳させる場合は、隠れ家となるような水草やシェルターを水槽に入れてやりましょう。
また、ベタの性格によっては上記に挙げた魚に対しても攻撃する場合があるので、小競り合いが長引くようなら隔離させることも大切です。
■混泳の例外は繁殖時のみ
ベタのオスは同種であればオス・メス関係なく小競り合いをしますが、気の合うメスに対してだけは攻撃することはなく、優しく接します。
つまり気の合うベタ同士の繁殖時だけは、混泳ができるようになるのです。
ただし、ペアリング(ベタのお見合い)が成功して産卵を終えると、ベタのオスはメスに対して攻撃を仕掛けてしまう場合があります。
産卵を終えたメスは速やかに隔離し、卵や稚魚の世話はオスに任せましょう。
ベタの繁殖については下記の記事で詳しく解説しています。
ベタのオスとメスの見分け方
ベタのオスとメスの違いについて、それぞれの特徴をご紹介していきます。
■オスの特徴
ベタのオスの特徴としてまず挙げられるのが、長く美しいヒレを持っているという点です。
例外としてプラカットのベタはオスでもヒレが短いのですが、ほとんどのベタはメスよりもオスの方がヒレが長いという特徴を持ちます。
また、メスと比較すると攻撃性が非常に高く、多種との混泳だけでなく、ベタのオス同士の混泳は厳禁とされています。
健康で水槽環境に馴染んだオスのベタは、口から粘液を出して水面に泡巣(泡のかたまり)を作ります。
調子が悪く水質に問題があると感じているベタは泡巣を作らないことが多いので、飼育しているオスのベタがこんもりと泡巣を作っている場合は、適した水槽環境で育てられていると考えて良いでしょう。
そして、フレアリングという威嚇行動をする点もオスのベタの特徴です。
ベタのオスは縄張りに侵入した生き物に対し、自身の存在を認識させるため、全身のヒレとエラを広げて体を大きく見せる行動を取ります。
フレアリングは威嚇であると同時に、全身の血行が良くなることから、人間で言うところの筋力トレーニングのような効果もあります。
ヒレを広げる機会が減ると長いヒレが癒着してしまい、美しさが損なわれてしまうので、1日2~3分を目安にフレアリングをさせてやりましょう。
正しいフレアリングの方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。
■メスの特徴
メスのベタはどの品種であってもヒレが短く、色も控えめな個体が多いです。
気性はオスと比べると穏やかですが、同種同士だと喧嘩をすることもあるので注意しましょう。
メスのベタはオスと比較すると目を引くような派手さが無いせいか、取り扱っている店舗が少ない印象です。
メスも販売しているアクアショップは、ベタに力を入れているお店だと考えて良いでしょう。
ベタの水換え頻度は?
アクアリウムでは水質を正常に保つため、『水換え』作業が大切です。
もちろんベタの飼育でも例外ではありません。
ここからは、
- 小さな容器で飼育している場合
- 小型水槽で飼育している場
この2パターンに分けて適切な水換え頻度を解説していきます。
水換えには水槽用クリーナーを使用し、フンなどの汚れも吸い出して清潔に保つことで病気のリスクなどを減らせます。
■1:小さな容器でベタを飼育している場合
ベタを小さなガラス容器などで飼育している場合は、3日に1回のペースで全水量の1/2を換水します。
新しい水は古い飼育水と同じ水温になるよう調節することも大切です。
水換えにはカルキ抜きが必要ですが、少ない水量の場合は液体タイプのほうが、量を調整しやすく使いやすいです。
■2:水槽で飼育している場合
20cmキューブや幅30cmほどの小型水槽で飼育している場合は、ろ過装置を設置しているかどうかで水換えの頻度や量が変わってきます。
- ろ過装置を設置している場合:2週間に1回、1/2の量を水換え。
- ろ過装置を取り付けていない場合:週1回2/3~全量を換水します。
いずれの場合も、小型水槽・容器は水が蒸発しやすいので随時、足し水をします。
水量や水温によって水の劣化具合も変わってくるため、ベタの様子を見て掃除頻度を調整しましょう。
このことから、10L以上の十分な水量で飼育したほうが、楽に管理できます。
ハーフムーンやワイルドベタなど水質に敏感なベタに対しては、3日に1回、1/3の量程度の水換えがおすすめです。
少ない量をこまめに行うことで、水質の急変を防げます。
ベタに適した餌の種類と餌やりの方法
続いてはベタの餌について、
- 適した餌の選び方
- 餌やりの方法
こちらの2つのポイントを解説していきます。
■餌の選び方
ベタは肉食性の魚なので、動物性タンパク質が豊富な餌を好みます。
遊泳域は上層を好み、口の形状が上向きのため、浮上性の餌の方が食いつきが良いです。
また、若齢のベタやメスのベタは口が小さいため、餌の粒が大きいとうまく食べられず吐き出してしまう場合があります。
必ずベタ専用の餌を与えてください。
おすすめな餌は、取り扱い店舗が多く、ホームセンターのペットコーナーにも置いてあることが多いキョーリン ひかりベタや、ひかりベタ アドバンスです。
ただし浮上性の餌は浮きやすくするため、やや硬めにつくられており、年老いたベタにとっては噛み砕きにくいという難点があります。
老齢のベタを飼育している場合は、冷凍赤虫など柔らかく嗜好性の強い餌を少量ずつ与えましょう。
ベタの餌について詳しくは、下記の記事で解説しています。
■餌の与え方
ベタの餌やりは、一日2回に分けて与えるのがベストな方法です。
極小粒の餌の場合は、朝と夕方の一日2回、1回あたり3~5粒を目安に給餌しましょう。
回数はベタの様子に合わせて、1日1回でも問題ありません。
お腹が膨れている・泳ぎが活発でないなど体調を崩しているような兆候がありましたら、3日ほど断食させてやることで体調を整えやすくなります。
ベタは賢い魚なので飼育者に餌をねだるような仕草を見せることがありますが、餌の与えすぎは肥満につながり、水質悪化の原因にもなってしまうので、与えすぎないように注意します。
食べ残した餌はスポイトで取り除きましょう。
ベタが病気になったらどうする?
続いてはベタによくある病気と対処方法についてご紹介していきます。
■ベタ水槽にできる泡の正体
オスのベタを飼育していると、口から気泡を出して水面にたくさんの泡を作っていることがあります。
ベタ飼育初心者だと病気かと心配になってしまう人も多いのですが、こちらは先述した通り、泡巣という粘液を含んだ泡のかたまりです。
泡巣は繁殖適齢期のオスが作るものなので、心配ありません。
■病気になったら水温を高めにして塩浴しよう
ベタがかかりやすい病気としては、尾腐れ病や皮膚炎(細菌性感染症)、白点病などが挙げられます。
これらの病気の原因菌は高水温を苦手としているので、水温を30度まで上げて治療をしましょう。
ベタの適温は28度までですが、30度でも耐えることができます。
ただし、水温はいきなり上昇させるのではなく、一日1℃ずつ高くしていきます。
水温を上昇させるのと同時に、飼育水の塩分濃度を0.5%(10リットルで50グラムの塩)にして、塩水浴させるのも効果的です。
塩水浴はベタの体の負担を減らすのとともに、病原菌に対しての殺菌効果を発揮します。
ベタによくある病気や正しい塩水浴保の方法についてはこちらの記事をご覧ください。
■魚病薬は最終手段
ベタが病気になり塩水浴では改善が見込めない場合は、魚病薬を使うことになります。
しかし、ベタは薬に弱い熱帯魚です。
どうしても病気が治らないときに、最終手段として市販されている薬を使いましょう。
魚病薬を使うときは、長期間使用しないように用法を守ることが大切です。
規定量よりも多く薬を投入すると、ベタがショック死してしまうことがあるので注意しましょう。
ベタの繁殖は難しいのか
最後に、ベタの繁殖についてお話していきます。
先述した通り、ベタのオスは繁殖期のみ、気の合うメスには優しく接します。
しかしこの『気の合う』というのがとても難しく、相性の良い繁殖相手を見つけるのは運の要素が強いです。
水槽をオス・メス隣同士でくっつけ、威嚇する様子が見られなかったりしても、同じ水槽に入れた途端にオスがメスを攻撃してしまうことがあります。
このように、気の合うメスを探す段階で苦労しますが、無事に産卵が終われば一安心です。
オスに子育てを任せても良いですし、多くの稚魚を確実に孵化させたい場合は、親と卵を隔離して人の手で育てましょう。
下記の記事ではベタのペアリングのコツや稚魚の育て方について解説していますので、繁殖に興味のある方はぜひご一読ください。
ベタの飼育方法についてまとめ
今回はアクアリウム初心者さんに向けて、ベタの飼育方法についてお話しました。
コップなど小さな容器では水質管理が難しいため、アクアリウム初心者は20cmキューブ以上の小型水槽で飼育することをおすすめします。
ベタは飼いこめば飼い込むほどに、その魅力に引き寄せられる、そんな熱帯魚です。
模様や色の具合など全く同じものがいないのも、魅力の一つです。
ぜひ機会がありましたら飼育に挑戦してみてください。
【関連記事】
ベタ飼育について良くあるご質問
ベタはコップでも飼育できますか?
水量が少ない=溶存酸素が少ない・水が汚れやすいので、ベタにストレスを与えてしまいます。
5L以上~理想は10L以上の水量で飼育できる容器や小型水槽です。
ベタ飼育に必要な設備とは?
ベタのおすすめ品種を教えてください
長く美しいヒレを持つ品種としてはダブルテールやハーフムーン系が、ユニークなかわいらしさではダンボ、クラウンテールなど、タイプによってさまざまな品種があるのもベタの魅力です。
ベタは1匹でないと飼育できませんか?
オスは強い縄張り意識と攻撃性を持っています。同種には特に攻撃的ですので絶対に混泳は避けてください。
例外として繁殖期の間のみ、相性の良いメスと同じ水槽に導入できます。
メスは個別の性格と水槽環境にもよりますが、他の魚種と混泳可能です。
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お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。
このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
今ベタを飼っています、オス1匹メス2匹です、水槽内で仕切りを入れてオス、メス別々に、オスが泡を作り出したので、メスを一匹入れたら相性が良かったのか、産卵を初めました、2,3日したら 卵が孵化してヒレが見えてきた、オスだけでメスは別の水槽に、孵化した子どもが泡から離れているので、ゾウリムシを与えたのですが、次の日に見たら何処に行ったのか、全然みわたりません、親が食べてしまったのか、排水口に吸われたか?水草も入れている、浄化槽のない水槽でやった方が良いのですか?2回目も失敗みたいです、
ベタの稚魚はとても小さいので、ちょっとした水の流れでもトラブルが起こることがあります。
状況からしますと、水流が強く泡巣から稚魚が流されてしまったのではないかと考えられます。
対策としては、ろ過フィルターの電源を切って育成するか、水槽内に隔離ケースを用意して泡巣ごと隔離し、流されないように育成するのが良いです。
弊社運営のアクアリウム情報サイトに掲載している、こちらの記事もご参考になさってください。
・ベタを繁殖させたい!泡巣を作らないなどお悩みから餌などについて解説!
※外部サイトが開きます。
https://tropica.jp/2020/06/27/post-38590/
初めましてm(*_ _)m
本日ベタの雄を買って来ました
水槽でなく、大きめの瓶です。
水草など入れた方が良いですか?
コメントありがとうございます。
ベタは水草を特別に入れなくても飼育できますが、あると隠れたり寝床にするなど落ち着きます。
ただ、長いヒレをひっかけやすいので、5L以上入るようなボトルでない場合は入れないほうが安心です。飼育ボトルのサイズに合わせて入れるのがおすすめです。
こちらのコラムも、ぜひご参考になさってください。
・ベタにおすすめの水草5選!ベタに水草は必要?ヒレを傷つけない水草とは
https://t-aquagarden.com/column/betta_aquatic_plants
こんにちは。
ベタの行動についてお尋ねします。
1月前にベタ(トラディショナル)を購入。
金魚鉢にヒータを入れています。
最初はとても元気で餌も良く食べていましたが、4~5日まえからヒーターに身体を横にピッタリへばりついて殆ど動かなくなりました。
餌もほとんど食べません。水槽に手を持っていくとビックリしてその瞬間は動きますが、又ヒーターの影に隠れてへばりついています。
ベタの飼育は2匹目です。前回は約1年位元気でいましたが、突然死んでしまいました。ヒーターを入れてなかったのでかな?と思い、今回は専用ヒーターを入れました。
又死んでしまうのでは無いかと心配です。
実際に拝見しておりませんので正確な回答ではないことをご了承ください。
飼育容器の水量と、ヒーターの適合水量は合致しておりますか。水温は適切に保たれているでしょうか。
ベタは25~27度程度が適温です。もしかしたら寒いのかもしれません。
水温を確認しつつ、フタを被せるなど、暖かさが逃げないように対策を行うと良いかと考えています。
小型飼育容器での保温についてはこちらのコラムもご覧ください。
・水槽用小型ヒーター特集!小さな容器にも使える水槽用ヒーター5選と注意点!
https://t-aquagarden.com/column/small_aquarium_heater
よろしくお願いいたします。