ベタ飼育の失敗・やってはいけないこと7個!水換え・餌など飼育の基本とは

投稿日:2024.06.20|
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ベタは観賞魚としての歴史が長い魚です。
一時期は「コップで飼える」という触れ込みで販売されていましたが、現在では飼育方法が浸透し、最初から水槽設備でベタ飼育を始める人が増えています。
しかし、「アクアリウムは初心者だけれど、ベタなら飼育しやすそう!」ということでベタ飼育を始めたものの、うまくいかないことも。
実際、ベタは小型水槽で飼育できるので、熱帯魚のなかでは飼育しやすいでしょう。とはいえ、生き物ですので、飼育中に控えたほうが良いことも存在します。
今回は、アクアリウム初心者・ベタ飼育初心者さんに向けて、ベタ飼育でやってはいけないことについてお話ししていきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにベタ飼育でやってはいけないことを解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
ベタはアクアリウムでおなじみの観賞魚ですが、熱帯魚でもあるので水温など気を付けなければいけない飼育ポイントもあります。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ベタ飼育でやってはいけないこお7個を解説します。
ベタ飼育でやってはいけないことを動画で解説!
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
アクアリウム初心者にも人気のベタですが、実際に飼育してみると上手くいかないなぁ・・と悩むこともあります。
そんなベタ飼育で「やってはいけないこと」や失敗しないコツを解説している動画です。
トロピカではYouTubeチャンネル『トロピカチャンネル』を公開しています。
ベタ飼育でやってはいけないこと7個

アクアリウムは奥深く、飼育に慣れている場合でも失敗することがあります。
はじめて熱帯魚を飼育するならなおさらです。
特にこのコラムで紹介する「ベタ飼育でやってはいけないこと」は基本のことではありますが、おさらいとしてチェックするのも良いでしょう。
ベタ飼育が初めてでうまくいかない場合には、以下の7個のポイントをチェックしてみましょう。
- 強い水流で飼育する
- 餌を欲しがるだけ与えてしまう
- 飼育水の保温をせずに飼育する
- 粘膜保護剤を入れすぎる
- 水換えをあまりしない
- 小型すぎる容器で飼育する
- 枯れた水草を放置する
やってはいけないこと1:強い水流で飼育する

ベタに強い水流はNGです。
一番やってはいけないことが、この「強い水流で飼育する」ことです。
ベタは元々タイの流れが緩やな池や沼・河川の水溜まりといった場所に棲息している熱帯魚です。
また、流通している改良品種はヒレも大きいため強い水流はとくに苦手と言えます。
水流が強いとベタは体力が落ちてしまうので、病気にかかりやすい状態になるなど、短命になってしまうこともあるんです。
ベタは、こまめな水換えを行えばろ過フィルター無しでも飼育できる魚ですが、水質安定を目指す場合にはやはりろ過フィルターを使用するのが最適です。
メダカ用のフィルターなど、水流が優しい・水流を調整できる機種を採用しましょう。
また、どうしても水流が気になる場合には、以下の対策がおすすめです。
- 吐出口を壁面に向ける
- 横幅の広い飼育水槽を用意する
水面の幅が広いほど、水流は拡散し、穏やかになります。
やってはいけないこと2:餌を欲しがるだけ与えてしまう

餌を多く与えれば、成長が早くなることも多いですが、短期間でより大きく成長させようとすると寿命はその分短くなる傾向にあるんです。
ベタは小さな魚にもかかわらず大食漢で、餌を与えてもすぐに欲しがって、おねだりする傾向があります。
しかし、ベタの消化機能や肛門は強くないので、与えすぎると消化不良や脱腸などを起こしてしまいやすいです。
消化不良で終わればよいのですが、そこから菌に感染してしまい腹水病を発症してしまうこともあるので、餌は少な目を意識しましょう。
また、各メーカーの餌のパッケージには、給餌量の目安が掲載されていますので、それを超えて与えないようにしましょう。
てゃいえ、ある程度成熟したベタは1日5粒程度でも問題なく飼育可能です。
お腹の膨れ具合を見て、給餌量をきめると便秘などになりにくいです。
ベタの病気については、こちらのコラムをご覧ください。
やってはいけないこと3:容器の保温をせずに飼育する

ボトルや金魚鉢でベタを飼育している場合にやってしまいがちなのが、保温せずに飼育することです。
著者は子供の頃に「コップでずっと飼える」を信じて、ベタを大きめの金魚鉢で飼育していました。
しかし、季節が変わり水温が低下したことで、ぐったりとさせてしまったのは苦い思い出です。
その後、水槽用ヒーターを購入し復活したからよかったものの、事前に知識を持っておくのは大切だと学びました。
ベタは熱帯魚なので、24度以下の水温になると活性が鈍くなります。
水温が低いとコンディションや体力、食欲が落ち、病気になりやすくなってしまうのです。
27℃あたりがもっとも病気になるリスクを抑えやすいです。
ベタの飼育を想定した水槽用ヒーターは自動で26℃程度に保ってくれるオートヒーターが多いので、その点は楽でしょう。
ボトルなど水槽用ヒーターが容器内に入らない場合には、ペット用のパネルヒーターや、エアコンで水温を一定に保つのが良いです。
ベタにおすすめな水槽用ヒーターについては、こちらをご参照ください。
やってはいけないこと4:粘膜保護剤を入れすぎる
アクアリウムの商品は毎年発売され、近年では特に充実しています。
そのことから、粘膜保護など機能をもったコンディショナーやカルキ抜き剤も、ホームセンターやアクアショップでよく見かけるようになりました。
粘膜保護剤は種類問わずオールマイティなものから、ベタ専用のものまで販売されています。
しかし、問題になるのは粘膜保護剤の量です。
「保護してくれるなら多く入れれば、粘膜が厚くなるかも」と多めに投入を考える方もいますが、いれすぎると水の粘度が増してしまいます。
結果として水面に泡が発生したり、水中の溶存酸素量を減らしてしまう原因になってしまうことがあるんです。
そのため、粘膜保護剤や、保護剤入りの水質調整剤を使用する場合には、しっかりと容器に記載されている容量を守って使いましょう。
粘膜保護剤については、こちらのコラムをご参照ください。
やってはいけないこと5:水換えをあまりしない

ベタは体を守るためのぬめりが薄いとお話しましたが、薄いということは防御力が弱いということ。
急な水温や水質の変化に対して他の熱帯魚と比べると弱いということになります。
そのため水換えは定期的にこまめにおこなって水質を一定に保つことと、水槽用ヒーターなどを使用して水温を一定にすることで、長期飼育しやすい環境を作ることができます。
水温が上昇する夏や室温の高い場所で飼育する場合や、小さな容器で飼育している場合には、水が汚れやすくなります。
ろ過フィルターを使用していない場合は、水の汚れ具合によって、週に2~3回水換えをおこなう必要があることも。
「ベタは丈夫な魚」という人もいますが、やはり水質が悪化してしまうと体力が落ちます。
病気の原因菌なども増えてくるので、ろ過フィルターを使用していない場合は、普段から小まめな水換えをおこなう習慣をつけましょう。
水換えについては、こちらのコラムをご参照ください。
やってはいけないこと6:小型すぎる容器で飼育する

ベタはコップでも飼える熱帯魚として一時期広まりました。
最近では少ないですが、小さな瓶に詰められて販売されているのを見たことがある方もいるのではないでしょうか。
そのため、小さな容器で飼育できると思われがちですが、実はこれはNG。
短期間だったり、水質を見極めてこまめなメンテナンスができるのならば小さな容器でも飼育できますが、基本的にベタ1匹の飼育でも最低10L以上の水量が望ましいです。
アクアリウム初心者の場合は、小さくても25~30cmのキューブ水槽でベタ飼育を始めたほうが、水量を多めに確保できて失敗しにくいです。
やってはいけないこと7:枯れた水草を放置する
ベタ飼育水槽には、ウィローモスやマツモのような、葉の柔らかい水草を入れることができます。
しかし枯れ落ちた葉や、傷んだものを入れたまま放置していると、水質悪化を招いてしまう原因になってしまうことも。
変色してしまったり、枯れて溶けてきてしまっているものは、きちんとトリミングをすることと、水槽の底に落ちている水草や茎は網などで取り除くようにしましょう。
水草については、こちらもご参照ください。
まとめ:ベタ飼育の失敗・やってはいけないこと7個!水換え・餌など飼育の基本とは

ベタ飼育でやってしまいがちなNG行為について紹介しました。
もしも該当するものがあったのなら、今日から改善していきましょう。
ベタは、複雑な飼育機材が必要ない魚なので、アクアリウム初心者から飼育することができます。
しかし、ちょっとしたことで、ベタが調子を崩す原因に繋がることも。
このコラムで紹介したのは、ベタ飼育の基本的なことが多いですが、是非参考にしてみてください。
飼育しているベタを健康に育て、楽しい癒し時間を過ごしてください。
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