コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
底面式フィルターは、底砂利に埋めて使用できるため、水槽内をすっきりさせることのできるろ過装置です。
しかし、粒の細かすぎる底砂だと目詰まりするなど、メリット・デメリットや向いている生き物などを把握する必要があります。
そこで今回は、底面式フィルターの特徴やだけでなく、おすすめ商品、実際に立ち上げ時の画像を用いて底面式フィルターの設置手順などを解説していきます。
目次
底面式フィルターの特徴にはどんなものがある?
水槽設置のときに一番はじめに底面フィルターを設置し、その上に砂利やソイルといった底砂を敷いて、底床そのものをろ材として使用する構造です。
水槽内の一番下から水槽内を循環させる水流を発生させ、淀みなくろ過するという仕組みなっているのです。
「ろ過に必要なバクテリアが発生するのか?」と疑問に思うアクアリウム初心者がいそうですが、このシステムでもきちんとバクテリアは繁殖します。
なぜなら生物ろ過に必要なバクテリアは、一般的なろ材だけではなく、底砂にも定着するからです。
水が底砂を通じて循環することで、酸素も十分に供給できるため、バクテリアを定着させるには理想的といえる環境を底床部に作り出します。
底面式フィルターを使うメリットとデメリット
底面式フィルターには、リーズナブルに運用できるといったメリットもありますが、デメリットも存在します。メリット・デメリットを理解したうえで使用すると、導入時にトラブルが起こりにくいです。
底面式フィルターのメリット
底面式フィルターには、以下のようなメリットがあります。
■使用できるろ過材の種類が多い
底面式フィルターは底砂をろ材として使用するため、底床になるものすべてがろ材になり、上部式フィルターや外掛け式フィルターよりも、ろ材として選べる素材が豊富です。そのため、他の簡易尾的なろ過方法と比べて、底面式フィルターは高いろ過能力を発揮できます。
■見た目がスッキリする
外掛け式フィルターや上部式フィルターのように、水槽周りにフィルター本体を設置することがありません。そのため水槽の上の空間が空き、水槽周りも綺麗に見せることができます。また底砂の下に水を落とすので、他の方法のように給水口が水槽内で見えることがなく、水槽内のレイアウトもすっきりとした空間を作ることが可能です。
■比較的安価で手軽に導入できる
底面式フィルターは、本体のほかに底砂とエアーポンプさえあればすぐに設置することができます。水槽のサイズや底砂の種類・量、選ぶ本体製品により金額は異なりますが、外部フィルターの半額くらいの費用で済むことがほとんどです。
底面式フィルターは導入コストが安く、ろ過能力が高いというメリットがありコスパに優れています。
■止水域が少ないので有害物質がたまりづらい
外掛け式や上部フィルターの場合、水流は発生しますが底砂の中にまでは水流が発生しません。そのため底砂内は「止水域」になってしまい、有害物質発生の原因になってしまう「嫌気性細菌」の温床となってしまいます。
しかし底面式フィルターの場合は底砂自体がフィルターの役目を果たすため、底砂内に止水域が発生しにくいため嫌気性細菌が発生するをの抑え、有害物質が発生しにくくなるというメリットがあります。ただし、餌の食べ残し・生き物のフンなどのごみが底床にたまるので、適度なメンテナンスは必要です。
■酸素不足に陥りにくい
底面フィルターではエアレーションを使うのが一般的です。このエアレーションは水中に水流を作るだけでなく、酸素を供給する役割を果たしているので酸素不足になりにくい環境を作ることができます。
■稚魚など小さな生き物の吸い込み事故がない
外掛け式や上部フィルターなどは水槽内に給水口があるため、稚魚や稚エビといった小さなサイズの生物が吸い込まれてしまう事故が起きやすいです。しかし底面式フィルターは、底床の下に水が吸い込まれていく仕組みいなっているので、生き物がろ過フィルターに吸い込まれるという事故を防ぐことができます。
底面式フィルターのデメリット
良いことばかり、と思えそうな底面式フィルターですが、デメリットも存在します。きちんとデメリットも把握しておきましょう。
■他の方法と比べて水流が弱い
これは飼育する生き物によってメリットにもなりうることですが、底面式フィルターはエアレーションで水流を作ります。エアレーションで起こる水流はかなり弱いので、強い水流が必要なら他のろ過方法を選択するか、他のろ過フィルターと連結させるという方法を選びましょう。
■底砂に根を張るタイプの水草とは相性が悪い
底面式フィルターは、底砂がフィルターの役目を果たすので、底床に根を張ってしまう水草とは相性が非常に悪いです。
万が一、水草が底面式フィルターで底床に根を張ってしまった場合、本体部分のフィルターに根ががっちりと絡まってしまい、引き抜きにくくなるだけでなく通水性が悪くなるというデメリットがあります。さらに栄養面でもソイルなどを敷いた場合、土の成分に含まれている栄養分がろ過されて流れ出てしまうため、短い期間で水草が栄養不足に陥りやすいです。
そして、底砂を厚く敷きすぎると通水性が悪くなってしまうため、基本的に底床は薄く敷く必要があります。そのため水草が根を張りにくい状況になります。
これらのことから、水草水槽に底面式フィルターは向きません。底面式フィルターを使用する場合は、底床に根を張らせない活着水草か、マツモのような植えつける必要が無いタイプの水草を採用しましょう。
■底床のメンテナンスが面倒
底面式フィルターでは、底床で生物ろ過も行われますが餌の食べ残しや生き物のフン、枯れ落ちた水草の葉などが底床にたまってしまいます。汚れがたまりすぎると、底床の下に水が落ちなくなってろ過能力が落ちてしまうので、他のろ過方法よりはこまめに底床の掃除をする必要があります。
底床全体がろ材になっているため、水換えのタイミングで「プロホース」を使い、水と一緒に底床を吸い上げゴミを取り出すのが一番楽な方法でしょう。
■取り出すときはリセット作業に近い
底面式フィルターは、水槽の一番下に設置するものです。そのため一度設置して底砂に埋もれてしまうと、取り出しが非常に困難になります。底面フィルターの位置を変更したいとなった場合、水槽内のレイアウトアイテムはもちろん、底砂も取り出さなければならず水槽レイアウトの崩壊は免れません。
またフィルターの調子が悪いかと調べようとする場合も、一度埋まっている本体を取り出す必要があるため、ほぼリセットに近い作業になってしまいます。
底面フィルターは必ず、水槽サイズに合ったものを使用し、移動は避けましょう。
底面式フィルターに向いている生き物とは?
底面式フィルターは次のような生き物の飼育に向いています。
- 強い水流が苦手な生き物
- 底層で活動している生き物
- 稚魚や稚エビ
水流が弱いので、ベタやメダカといった強い水流を嫌う魚やエビ類の飼育や、他のろ過方式だと吸い込まれやすい稚魚などの育成水槽に向いています。またクーリーローチやコリドラスといった底層にいる魚や生体は、底床の有害物質の影響を強く受けるので、底床に通水性ができる底面式フィルターでの飼育がおすすめです。
他のろ過方式と連結させることも可能ですし、高いろ過能力を持っているので、水質に敏感な生き物の飼育にも向いています。
底面式フィルターのおすすめ製品をご紹介!
ここからは底面式フィルターの市販品で、お手頃価格のおすすめの商品を3つご紹介していきましょう。
ジェックス マルチベースフィルター
ジェックスの「マルチベースフィルター」には、外掛け式や上部フィルター・外部フィルターに連結でき、ろ過面積を自分で調整することができます。別売りオプションでベースフィルターもあるので、使い勝手がよい商品です。
水作ボトムフィルターシリーズ
「水作ボトムフィルターシリーズ」は別売りの増設用プレートを購入することで、さまざまな水槽環境に合わせた底面式フィルターを作ることができます。
ニッソーバイオフィルター
ニッソーの「バイオフィルター」は、縦にも横にも接続可能なベースなので、自分の好きな形状でフィルターを設置することが可能です。30cmと小さな水槽向きのものがあるのもポイント。底砂がフィルターの内側に入りにくい作りになっています。
底面式フィルターの設置事例を解説!
最後に、底面式フィルターを実際に設置したときの画像を使用して、設置て順を解説していきましょう。今回はシクリッド水槽に底面式フィルターを設置しました。
底面式フィルターの設置手順
フィルター本体のみでポンプがない状態はこんな感じです。
まずは他に何も入っていない状態の水槽にフィルターを設置します。
フィルターにポンプを装着しましょう!
ポンプが曲がったりしていないか、きちんと差し込めているかのチェックを忘れずに!
上手く濾過システムが働くようにするため、背面以外は余裕をもって設置します。
フィルターがズレてしまわないないように、石で仮止めしますが、この石はろ過の邪魔になるので底砂を投入したら取り除きます。
底砂はあまり細かいとフィルターが目詰まりしてしまいます。そのため底砂は目詰まりしないよう、粗目のものにしました。
フィルターを底砂に埋めていきますが、きちんと厚さが均一になるようにします。
水とレイアウト物を投入していきます!
水を入れるときには一気に入れてしまうと、底砂やフィルターがずれてしまうので、少しずつ入れるようにしましょう。水はもちろんカルキ抜き済みです!
さらに人工水草などを配置して、レイアウトが完成!
ポンプを動かしてみて、きちんと気泡が出て水流ができていればOKです。
底面式フィルターの設置が完了しポンプがきちんと動いている状態で、そのまま1~2週間放置しておけば水槽立ち上げが完了します。設置自体はそれほど難しくないのでアクアリウム初心者でも簡単に設置できます。
まとめ:底面式フィルターのメリット・デメリットと立ち上げ事例を解説します!
底面式フィルターにはたくさんのメリットがありますが、強い水流を好む生き物や、根を張るタイプの水草には向かないというデメリットがあります。
きちんとメリット・デメリットを把握し、適切な運用を行っていればよい環境を維持しやすいろ過方法です。
水槽周りや水槽内をすっきりさせることもできるので、今使用しているろ過方法がいまいちという場合や、水槽レイアウトをすっきりさせたいと悩んでいるのなら、底面式フィルターの導入を検討してみてください。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。