
コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
稚魚の育成は、アクアリウムの中でも特に繊細で奥深いイベントです。誕生したばかりの小さな命が水の中を泳ぎ始める姿には、多くのアクアリストが心を奪われるでしょう。
そんな稚魚を健康に育てていく上で悩みの種になるのが、与える餌ついて。
稚魚は成長に多くの栄養を必要としますが、口が小さくて遊泳力も低いことから食べられる餌がかなり限定されるため、効率よく栄養を摂取できる餌を選ばなければなりません。
人工餌か活餌か、餌のサイズ感や栄養バランス、消化のしやすさなど稚魚の状態や成長具合に合わせた慎重な選択が求められる場面も多いです。
そこで今回は、東京アクアガーデンがおすすめする稚魚の餌を10種類ご紹介します。
メダカ、金魚、熱帯魚など幅広い魚種の稚魚に対応できるものを中心に、効果的な与え方や特徴を解説しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに稚魚の餌おすすめ10選を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
水槽で生まれた稚魚を無事、成魚まで育て上げるには餌の選択が重要です。
口のサイズ感や体、消化器官の発達具合に合わせた餌を使って健康的に育成しましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、稚魚の餌おすすめ10選を解説します。
稚魚の餌は魚種ではなくサイズ感で選ぼう
成魚の餌は、メダカ用や金魚用、小型熱帯魚用など魚種に合わせた商品を選びますが、稚魚の餌の選び方は少々異なります。
生まれたばかりの稚魚はどの魚種も非常に小さくて食べられるものが限られるため、魚種による餌の違いがあまりありません。そのため、口に入るサイズということを第一に餌を選定していくのが一般的です。
最も小さい針子(孵化直後の稚魚)の間は、消化に良くなおかつエネルギーが豊富なインフゾリアから始まり、少し成長したらブラインシュリンプやゾウリムシなどのプランクトンにステップアップします。
特にブラインシュリンプは淡水魚・海水魚を問わずどんな魚種にも使える、稚魚飼育の定番です。
体がある程度大きくなって遊泳力が付いてきたら、口に入る小さなサイズの人工餌に切り替えを検討してください。
体力の少ない稚魚の頃は、餌がうまく食べられずに餓死してしまう危険が最も高い時期でもあります。
とにかく食いつきの良い餌を与えて、早く体を大きくすることを優先しましょう。
魚の餌は共通でも問題ないことが多い
稚魚向けの餌は魚種を問わず与えられますが、実は成魚においても違う魚種用の餌を与えても特に問題ないケースが多いです。
もちろん違う魚種用の餌だけを与え続けるのは良くありませんが、複数種類の魚種を飼育する混泳水槽では、ある程度餌をまとめたほうがコスパ良く飼育できます。
幅広い稚魚におすすめの餌10選
ここからは、幅広い魚種に与えることができるおすすめの稚魚の餌を10種類ご紹介します。
人工餌、活餌、サイズ感など多種多様な餌を厳選しました。それぞれに特徴があるので、ご自身の飼育スタイルや飼育している魚種に合わせて選定してください。
また、固体によって食いつきに差があるようなときは、複数種類の餌を組み合わせて与えるのもおすすめです。
ブラインシュリンプ
『ブラインシュリンプ』は体長15mmほどの小さなエビの仲間です。
アメリカの塩湖に生息していることから、海水・淡水どちらの水槽にも適応できる万能さを持っています。
冷凍のブラインシュリンプも販売されていますが、稚魚に与えるならばサイズが小さく食いつきが良い生まれたてのブラインシュリンプがおすすめ。
ブラインシュリンプの乾燥卵を専用の孵化器に入れておくと、24時間程でブラインシュリンプが誕生します。
孵化させる手間はあるものの、生きたブラインシュリンプは栄養価が高く、稚魚の成長を促進させるのに最適です。
ビタクリン ベビーブライン
ブラインシュリンプをもっと手軽に与えたい、という方には冷凍タイプの『ビタクリン ベビーブライン』がおすすめです。
冷凍餌なので孵化や管理の手間がなく保存も簡単。給餌のときに必要な分量を飼育水で解凍するだけで与えることができます。
生きたブラインシュリンプと比べるとどうしても食いつきは劣りますが、ビタミンなどの必要な栄養素がしっかり添加されているので、稚魚の育成にも十分対応可能です。
キョーリン ビタクリンコペポーダ
海洋性動物プランクトンのコペポーダを冷凍した『キョーリン ビタクリンコペポーダ』も稚魚にぴったりの餌です。
先程のブラインシュリンプと同じく甲殻類の仲間でありながら、DHAやEPAといった高栄養の脂肪酸を豊富に摂取できるのが大きな特徴で、栄養のバランスが良く、稚魚の免疫力を高めて健康な育成の手助けをします。
海水性のプランクトンですが淡水魚・海水魚どちらにも使用できます。
ベビーブラインと同じく、保存性も高いのも嬉しいです。
ゾウリムシ
『ゾウリムシ』はメダカの稚魚の育成では定番の活餌です。
孵化直後の針子でも口にできるちょうど良いサイズ感で食いつきも抜群。
屋外飼育のメダカ水槽に生きたゾウリムシを入れておけば、稚魚がいつでも餌を食べられるベストな環境を整えられるでしょう。
また、ゾウリムシはお店で販売されているものを元に、自宅で簡単に培養できるのも特徴の一つです。
ペットボトルにゾウリムシと米のとぎ汁やビール酵母を入れておくと、1週間程度で増殖するのでかなりコスパ良く餌を用意し続けることができるでしょう。
ただ、培養中は独特の匂いがするので換気が十分にできる屋外で管理することをおすすめします。
GEX メダカ元気 生きたプランクトンフード
『GEX メダカ元気 生きたプランクトンフード』は、水槽内に餌となるプランクトンを発生させることができる、画期的な飼育アイテムです。
使い方は、ネットに入った本製品をそのまま水槽に沈めておくだけ。ネットの中の粒子にプラントンの種が含まれており、水温20~30℃程度の環境ならば1~2日程度でプランクトンが発生します。
効果は最大2ヶ月ほど持続するのもポイントです。
他の活餌のように、培養したり解凍したりといった手間をかけずに餌やりができるので、初めて稚魚の育成にチャレンジする方でも取り入れやすいでしょう。
ただ、発生するプランクトンはとても微細で肉眼では確認ができないため、パウダー状の人工餌と併用することをおすすめします。
キョーリン パラクリア パウダー
『キョーリン パラクリア パウダー』は針子から与えられる粉末タイプの人工飼料です。
病気を予防する効果があるハーブの成分が含まれており、摂取することで免疫力が向上して体内から病気や寄生虫に打ち勝つ力を育てます。特に体調を崩しやすい季節の変わり目や、水質が不安定になりやすい時期におすすめです。
なお、病気予防効果は継続して与え続けることで持続しますので、体が大きくなってきたら同シリーズの顆粒タイプに切り替えると良いでしょう。
キョーリン ひかりプランクトン 前期
『キョーリン ひかりプランクトン 前期』は、孵化から2日程度のごく小さな針子用に開発されたパウダーフードです。
水に溶けにくく水中で長い時間が形を保てるので、遊泳力が低い稚魚でもしっかり餌を食べることができます。また結果的に食べ残しを減らして水を汚しにくいのも高ポイントでしょう。
ちなみに同シリーズには粒の大きさが異なる『中期』『後期』が展開されており、成長段階に合わせて餌を選択できます。
ニチドウ めだか膳 針仔フード
『ニチドウ めだか膳 針仔フード』は、メダカの稚魚(針子)専用に開発された人工餌です。
コペポーダやサナギ抽出物といった高タンパク・高栄養な成分で、稚魚の健全な育成をサポートします。
微細な顆粒で水に浮きやすく消化吸収も良いので、孵化して初めての人工飼料としてもおすすめです。
セラ ミクロンNature
『セラ ミクロンNature』はドイツ製の高品質な稚魚用飼料です。
オキアミなどの動動物性たんぱく質とスピルリナ(海藻)などの植物質がバランスよく配合されていて、稚魚に必要な栄養素をこれ一つでしっかり補うことができます。
植物質が含まれていることから、雑食性の魚種はもちろん草食性の強い魚種からオタマジャクシ、孵化したブラインシュリンプまで幅広い生き物に与えられるのもメリットです。
特にブラインシュリンプはこちらの餌を与えて育てることで、餌となった時の栄養価を高めることが可能で、『セラ ミクロンNature』に含まれる栄養を間接的に稚魚に摂取させることができます。
人工着色料や防腐剤を使用していないので、ナチュラル志向の方におすすめです。
フジクス 人工プランクトン
活餌は栄養価が高く食いつきが良い一方で、管理に手間がかかるのがデメリット。そのような弱点を補う目的で開発されたのが、人工プランクトンです。
『フジクス 人工プランクトン』は淡水、海水どちらの稚魚にも与えることができる超微粒子の人工餌です。
水槽内をフワフワと漂う様子がプランクトンの動きに似ていることから、稚魚の食べが良く、活餌の代替品として非常に優れています。
粒一つ一つがカプセル状で水に溶けにくい仕様のため、水に入れた後に栄養が流出しづらいのも魅力です。
まとめ:稚魚の餌おすすめ10選!メダカ・金魚・熱帯魚の育成に向いた餌とは
おすすめの稚魚の餌を10種類ご紹介しました。
稚魚を育成する上で、餌選びは成長に直結する非常に重要なポイントです。
ブラインシュリンプやゾウリムシといった活餌は栄養が豊富で稚魚の食いつきが良いので、ある程度大きくなるまではこうしたプランクトンをメインに与えましょう。
成長してきたら、栄養バランスに優れた人工餌に切り替えを検討します。
いずれにしても、稚魚のうちは餌が食べられないと餓死しやすいです。餌を口にできているかを確認し、上手く食べられていないときは他の餌を併用するなどの工夫を行いましょう。
今回ご紹介した餌はどれも栄養価に優れた扱いやすい餌ばかりですので、ぜひ繁殖にお役立てください。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。