メダカの飼い方
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ゾウリムシの増やし方!水換え、保管、活用法から培養に便利なアイテム

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水槽でメダカの赤ちゃんが生まれたとき、お悩みポイントとなりやすのが餌についてです。
稚魚用の人工飼料や砕いた成魚用の餌を与えるのが一般的ですが、少しでも早く大きく成長させたいときはゾウリムシが向いています。

微生物の一種であるゾウリムシならば、口が小さな稚魚でも食べることができますし、活餌なので栄養も豊富。稚魚の育成をしっかりサポートします。
また、ゾウリムシは一度種を用意したらその後は自分で培養して増やすことができるので、コスパも抜群です。

ここでは、ゾウリムシの培養方法と与え方や活用方法を解説します。初心者でも簡単に実践できる管理法をご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとにゾウリムシの増やし方や保管方法を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

人工餌に比べて水を汚しづらく栄養も豊富なゾウリムシは、アクアリムではメダカなどの稚魚を大きく健康に育てたいときに活用されています。
自分で培養して簡単に増やすことができるので、ぜひ飼育に取り入れてみてください。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ゾウリムシの増やし方や保管方法を解説します。

ゾウリムシとは


ゾウリムシは繊毛虫の仲間に分類される微生物の一種です。顕微鏡で覗いてみると草履のような楕円形をしていることから、この名前が付けられました。

アクアリウムではメダカや熱帯魚の餌として活用されることが多く、栄養満点で小さな魚を早く大きく育てることができる餌として、稚魚の育成で特に重宝されています。

また、ゾウリムシは一度種を購入すれば、それを元に誰でも簡単に培養することができるため、常に新鮮な状態で魚に与えることができるのが魅力。

メダカブームなどの影響もあって、最近は魚の飼育・繁殖に挑戦する方が増えており、ゾウリムシを培養して餌にするテクニックも広く認知されるようになりました。

ゾウリムシの増やし方


ゾウリムシは種と容器を用意すれば、誰でも簡単に培養できます

ここからは、ゾウリムシの増やし方を具体的にご紹介します。

用意するもの

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ゾウリムシを培養するときは、以下のものを用意しましょう

  • ゾウリムシの素
  • 空のペットボトル
  • 漏斗

ゾウリムシの素は、インターネット通販などで入手できます。田んぼなどに自生しているゾウリムシを採取してきて種にする方法もありますが、この場合は害虫などの混入を防ぐために、ゾウリムシだけをこしとって使用するようにしてください。

培養するための容器は、保存のしやすさからペットボトルがおすすめです。今回は500mlペットボトルを例に解説します。

漏斗は必須ではありませんが、ゾウリムシの素や水を注ぐときにあると効率よく作業できます。

ゾウリムシを培養する

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準備が出来たらさっそく、ゾウリムシを培養してみましょう。

手順はとても簡単です。

  1. ゾウリムシの素をペットボトルに半分程度まで注ぐ
  2. カルキ抜きした水をペットボトルの9分目辺りまで注ぐ
  3. 1日1~2回ボトルを振って撹拌する
  4. 1~2週間程度で培養完了

ゾウリムシは、環境が良ければ1~2週間程度でボトルいっぱいに増殖します
容器の中で白い点のようなものがたくさん動いている様子が確認できて、水全体が白く見えるようになったら完了です。

以下からは、培養する際の注意点やコツを解説します。

ボトルの蓋は開けておく

水を振って撹拌する時以外は、基本的にボトルの蓋は口に被せるだけにして、閉めないようにしましょう

酸欠を防止するための対策で、水中の酸素が豊富だとそれだけゾウリムシが活発になって早く増殖します。
また、同じく酸欠を防止するために、水を満杯まで入れてしまうのも避けてください

キャップはあくまで被せておくだけなので、倒したり中身を漏らしてしまわないように、安定性のある場所に配置して培養を始めましょう。

水温は15℃以上をキープ

水温が低い環境では、ゾウリムシがうまく増えません。最低でも15℃以上を保つように工夫しましょう。

暖かい方が増殖速度は上がりますが高すぎても良くないので、20~26℃を目安に調整するのがおすすめです。

ゾウリムシの餌について

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培養にあたり、ゾウリムシにも餌やりをします

ゾウリムシの餌は、乳酸菌や酵母菌といったバクテリアです。身近なものでは米のとぎ汁や、ドラッグストアなどで購入できる『エビオス錠』『強力わかもと』といった、ビール酵母や乳酸菌を含んだ錠剤が使用できます。

まずは培養を始めるタイミングで、米のとぎ汁ならば20~50ml錠剤ならば砕いて粉末にしたものを1粒分入れてください。

投入直後は培養液が白く濁ることがありますが、ゾウリムシが食べることで少しずつ透明になります。
数日経って水が透明に戻ったら、また追加で餌やりをしましょう。

なおゾウリムシの培養では、できるだけ余計な成分を混入させないことが成功のポイントです。清潔な環境を維持できるよう、不純物の混入には注意してください。

ゾウリムシの水換え

ゾウリムシは培養開始から1ヶ月ほど経過したあたりで、水が悪くなって数が減っていってしまいます
そのため、培養が完了したらそれを種水に、新たな容器で培養を繰り返していくのがおすすめです。

ローテーションの一例ですが、

一本目の培養が完了したら新たな空ボトルに50ml程度移し、これを種水に二本目の培養を開始します。一本目は魚の餌などにしたのち、1ヶ月を目安に破棄してください。この頃には二本目の培養が進んでいるので、今度は二本目を種水に三本目を作ります。

ゾウリムシを魚の餌にする場合、絶えず供給を続ける必要がありますが、この方法を繰り返していけば、ゾウリムシが途切れてしまう心配がありません
不安な場合は、もう少し本数を増やしても良いです。管理している魚の数に合わせて、ちょうど良い頻度で、ローテーションしていきましょう。

ゾウリムシの保管場所


ゾウリムシの保管場所は、直射日光が当たらない場所ならば 室内、屋外どちらでも問題ありません

水温が安定しやすいのは室内ですが、ゾウリムシを培養している容器は臭いがするので、気になる場合は屋外がおすすめです。屋外に置くときは水温が上がり過ぎないよう、日陰の風通しの良い場所に設置しましょう。

いずれの場合も、容器が倒れると中身がこぼれてしまうので、安定感のある場所は必須条件です。

また、酸欠を防ぐため容器の蓋は開けておきますが、軽く蓋を乗せておくかアルミホイルを被せておくと、雑菌や埃の混入を防げます。

ゾウリムシのメリットと与え方


魚の餌には様々な選択肢がありますが、手間をかけてゾウリムシを与えるメリットは何があるのでしょうか。

ここでは、ゾウリムシを魚の餌にするメリットと、与えるときのコツをご紹介します。

ゾウリムシを餌にするメリット

ゾウリムシを魚の餌にする場合、以下のようなメリットがあります。

  • 稚魚や口の小さな魚でも捕食できる
  • 栄養豊富で稚魚を早く成長させられる
  • 成魚には良いおやつになる
  • 食べ残しても水を汚しにくい

まず、ゾウリムシを主食として食べるのは、メダカや熱帯魚の稚魚です。特に人工飼料を口にできないぐらい小さな生まれたての稚魚は、ゾウリムシが良い栄養源となります。

稚魚は成長のために好きな時に好きなだけ餌を食べれる状態が最適なので、水槽にゾウリムシを入れておけば自由に食べられる環境が整いますし、十分に栄養を摂取することで、通常よりも幾分早く体を大きくすることもできるでしょう。

また、例え食べ残したとしても、生きているゾウリムシならば水を汚す心配がないのも利点です。

成魚の主食にするにはやや物足りないサイズではありますが、水槽に入れておけばオヤツとして捕食するので、余裕があれば与えておくのも良いでしょう。

ゾウリムシの与え方

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ゾウリムシを稚魚に与えるとき、以下のものがあると便利です

  • コーヒーフィルター
  • スポイト

まず、スポイトでゾウリムシ入りの水をすくい、コーヒーフィルタ―に流し込んでゾウリムシだけをこし取ります
ゾウリムシを培養している水は、水質の急変を招く可能性があるため、水槽には入れないよう注意してください。
ゾウリムシを適量用意出来たら、軽くすすいで水槽に投入します。

まとめ:ゾウリムシの増やし方!水換え、保管、活用法から培養に便利なアイテム


ゾウリムシの増やし方について解説しました。

ゾウリムシの培養は慣れてしまえば難しい作業はありません。

種さえ用意できれば、空のペットボトルで培養することができます。ただし、ゾウリムシは培養から1ヶ月程度で水が悪くなってしまうため、定期的に容器を変えながら培養を繰り返すことが大切です。
メダカなどの餌にゾウリムシを与え続ける必要があるため、ペットボトル数本分をストックしておけるようなペースで培養すると、安心でしょう。

少し手間はかかりますが、栄養満点な生餌を自宅で用意できるのは大きなメリットです。
特にメダカの繁殖に挑戦している方は、ぜひゾウリムシを稚魚の育成に活用してみてください。

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執筆者 アクアガーデン

アクアガーデンのスタッフが水槽レンタル・リース、メンテナンス、引っ越しサービスなど様々なサービスを通して得たアクアリウムの経験や知識をコラムで発信しています。

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