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丈夫な水草アヌビアス・ナナの育て方、増やし方、コケ掃除などすべて教えます

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アクアリウムに導入したいものといえば、まずは熱帯魚。その次に考えるのは「どんな水草を入れようかな…!」ということではないでしょうか。

水草は本当にたくさんの種類がありますから、選ぶのに迷いがちです。

ショップで「水草初心者なんですが、おすすめの水草を教えてください」と聞いたら、ほぼ出てくる回答の1つが「アヌビアス・ナナ」です。丈夫であり、深い緑の葉が可愛らしい種類の水草です。

こちらのページでは、そんな「アヌビアス・ナナ」の育て方・増やし方・コケ掃除など、「アヌビアス・ナナ」と上手につきあっていく方法をご紹介します。

アヌビアス・ナナってどんな水草?

(水草)アヌビアスナナ(水上葉)(1ポット分) 北海道航空便要保温

濃い緑色の丸い葉をつけます。茎も葉もしっかりした厚いものなので、水にそよぐ感じではありません。

大きさは10センチ程度、葉のサイズが3~4センチといったところです。

こちらのページでは、アヌビアス・ナナを中心に解説させていただきますが、アヌビアスは種類が多く、大型になるもの・逆に小型のもの・葉の細いもの・変わった形の葉・斑入りの葉をもつものなど、様々です。

日陰・二酸化炭素添加無しでも生育します

アヌビアス・ナナがおすすめされる理由の一つは「とにかく丈夫」であること。

他の水草であれば生育できないような日陰でも大丈夫ですし、二酸化炭素の添加も必要ありません。ですがもちろん植物ですから、光合成をして成長します。適度な光と二酸化炭素があったほうが、生育は早くなります。

ソイル・礫で生育し、流木に活着させることも可能

アヌビアス・ナナは本当に丈夫で手の掛からない水草で、植えつける場所も選びません。ソイル・礫で普通に生育できますし、流木や岩石に活着させることもできます

流木や岩石に活着した水草は、なんともいえない自然な雰囲気を出してくれます。しかも、流木などに活着させれば、ソイルや礫を洗浄したくなった時や、トリミングなどの手入れをする時に、流木ごと取り出せますので、管理がとても楽です。ぜひ、ご挑戦ください。

成長がゆっくりなので頻繁なトリミングが不要です

他の水草にくらべ、成長がゆっくりです。「成長がゆっくり」と聞くとガッカリしてしまう方もいるかと思いますが、考え方によっては逆です。

筆者も初めはそう感じ、成長の早い水草を導入したのですが、どんどん成長しすぎたため、水槽内のレイアウトが予想外に早く変わってしまいました。一部の水草だけが生い茂り、他の水草を覆い隠してしまったのです。

そうなったら、トリミング(水草をハサミなどで切る)や、植えなおしが必要になります。それが楽しい方であれば問題ないのですが、水草初心者だった筆者にとっては負担で、「成長がゆっくり=お世話がラク」というイメージを持ちました。

アヌビアス・ナナはゆっくり成長しますのでお世話もラクラクです。

ライトグリーンの「ゴールデン」もあります

(水草)下処理済み アヌビアス ナナ ゴールデン(水上葉)(1ポット分) 北海道航空便要保温

この画像では、アヌビアス・ナナとアヌビアス・ナナゴールデンが寄せ植えになっているので、色彩の違いがわかりやすいです。

水槽の中を明るい彩りにしたい場合は、ゴールデンがおすすめです。育て方は普通のナナと変りなく、丈夫な水草です。

アヌビアス・ナナを導入する時に気をつけたいこと

どんな水草に関しても共通していることですが、たいていの水草はポットに植えられた状態で販売されています。

ポットのまま置いてもいいのですが、成長したら根詰まりを起こすこともありますし、ロックウールにコケや残留農薬があると、それも水槽に入れてしまうことになります。

ですからまずポットから外しましょう。葉をつかんで引張ると葉が傷みますので、根本を持ってそっと引き抜いてください。それからロックウールを取り除き、キレイに洗いましょう。根がロックウールに絡んでいた場合は、根を切っても大丈夫です。

株分けをして植えよう

販売されているアヌビアス・ナナはたいてい、複数の株がポットの中に入っていますので、それを分けましょう。そのままの状態だと過密すぎて上手く成長しない場合があります。

折れたものは切り取ろう

ポットから外すときに茎や葉が折れてしまう場合がありますが、折れた部分は切り取ってしまいましょう。いわば「植物に出来たキズ」なので、そこから雑菌が入り、アヌビアス・ナナ全体に腐敗が広がる場合もあります。古い、元気のなさそうな葉・黒ずんだ根がある場合も同様です。

水草が腐れば水質もダウンしますので、注意が必要です。そういったケースを避けるためにも、丁寧に株全体をチェックしてから植えつけましょう。

残留農薬・コケ・スネール等の持込みに注意

アヌビアス・ナナは成長がゆっくりであるため、ショップで長い時間をかけて生育されています。そのため、残留農薬に注意が必要です。他にもコケがわずかについていたり、スネール(巻貝)の卵が隠れて付着している場合もあります。

こういったものを水槽内に持ち込むと、駆除するのは本当に大変ですから、アヌビアス・ナナに限らず、新しいものを水槽に持ち込むときは細心の注意が必要です。

不安な場合は下のようなアイテムを使うと安心です。

アヌビアス・ナナを増やしたい!どうしたらいい?

株分けで増やします

アヌビアス・ナナは、横へメインの茎を伸ばして成長します。基本になる茎が横に伸び、その上に葉のついた細い茎(葉柄といいます)をつけ、下に根をつけていくタイプです。専門用語ではランナー・匍匐枝(ほふくし)と呼ばれます。

その横に伸びている茎を切り分け、複数の株にすることで、どんどん株を増やすことが可能です。ただし、「葉を3枚くらいつければいいや…」という勢いでカットすると、さすがに生育できません。株分けする場合は以下のポイントを押さえましょう。

  • 葉は5枚以上つける
  • 葉・茎・根の全てがそろった状態にする
  • これから成長しそうな新芽や白い根がついている

こうして増やした新株を、ソイルなり礫なり流木なりに植えつけてください。

ただし上でもお話したように、アヌビアス・ナナは成長がゆっくりな水草ですので、気長に成長を待ってあげましょう。

アヌビアス・ナナにコケが生えた!対策を知りたい

コケが生えにくい環境づくり

まずは、コケの生えにくい環境づくりをしましょう。コケの生えやすい条件は

  • 栄養分が多い:水質が悪化すると富栄養化しやすいので、水換えをする
  • 光の量が多い:アクアリウムに直射日光は厳禁
  • 二酸化炭素が多い:お掃除生体(ヌマエビなど)を導入しましょう
  • ろ過能力が低い:水槽に遭っているパワーのフィルターかを確認します

といった具合ですね。思い当たる節があれば見直してみてください。

コケを食べてくれる生物の導入

コケが生えてしまったら、それを食べる生物を導入するのがひとつの方法です。有名なのは、ヤマトヌマエビです。

(エビ)ヤマトヌマエビ(10匹)(+1割おまけ) 北海道・九州航空便要保温

コケを食べることで有名な、かわいいエビです。アオミドロのような糸状のコケがお気に入りですので、生えたコケのタイプが糸状であればおすすめです。

他には、ガラス面に生えたコケをけずるように食べるオトシンクルスもいます。

(熱帯魚)オトシンクルス(3匹) 北海道・九州航空便要保温

オトシンクルスはコケのような植物を餌としていますので、コケがなくなってしまうと食べ物がなくなります。その場合は、オトシンクルス用の餌を与えるか、柔らかくゆでた葉物野菜(コマツナやホウレンソウ)をあげてください。

他にもいろいろなコケ掃除生物がいますので、お好みやコケの種類に応じてお選びください。

コケを人為的に取り除く

コケとりしてくれる生物を導入するとコケを食べて除去してくれるのがありがたいですが、生き物ですので、こちらの思い通りには動いてくれない場合もあります。そういうケースでは、やはり人の手で取り除く必要が出てきます。

ピンセットなどで摘み取る、柔らかなクロスなどでそっとこするなどがあります。

他に、お酢や木酢液等でコケを枯らすという手法もあります。その場合は、アヌビアス・ナナを水槽から完全に取り出し、コケにサッとその液体をつける感じになります。木酢液はとてもにおうので、お酢のほうがマイルドではないかと個人的には思います。

ただコケを枯らすということは、アヌビアス・ナナにも影響がありますので、それを理解した上で行なってください。コケにとって有害な物質は、アヌビアス・ナナにとっても、水槽内のほかの生物にとっても有害です。処理を行なった後はきっちり洗い、残留のないようにして水槽へ戻しましょう。

人の手で葉に生えたコケをきれいにするのは難しいです。
やはり、美しく維持するためにはヌマエビなどのコケ取り生体を導入しましょう。

コケがとりきれなければトリミングしよう

いろいろ手を尽くしても、思ったようにコケがとれないケースもあります。その場合は、コケが生えた葉なり茎を切り取るしかありません。

成長が遅いといっても、アヌビアス・ナナは丈夫な水草です。また新芽を出して成長してくれますので、こちらも検討してみてください。

アヌビアス・ナナを育てて美しいアクアリウムを

アヌビアス・ナナについて、解説しました。

成長はゆっくりで扱いやすく、様々な種類のあるアヌビアスは本当に人気のある水草です。上手に付き合い、にぎやかで美しいアクアリウムを楽しんでいただけたらと思います。

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執筆者 高井るりこ

遺伝子学が専門分野で、高校の理科教師として、日々、生徒たちに自然の偉大さを教えています。アクアリウム全般が好きで、現在はアベニーパファーのトリコ。ピンセットでアベニーにアカムシを食べさせるのが日々の癒しです。

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