

錦鯉の屋外飼育!はじめての飼育方法・プラ池などおすすめの飼育場所も紹介
コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
神社や公園の池でよく見かける錦鯉。鮮やかで大きな錦鯉が泳ぐ姿はダイナミックで、とても見ごたえがあります。
その美しさから、自宅の庭やビオトープで飼育してみたいと思う方もいるのではないでしょうか。
近年は水槽で錦鯉を飼育する方も増えていますが、やはり錦鯉は屋外で飼育したほうが本来の魅力を感じやすいです。
自宅でもプラ池や池を設置できるスペースがあれば、錦鯉の飼育に挑戦できます。
そこで今回は、錦鯉の屋外飼育について解説します。
基本的な飼育方法や、おすすめの環境などをご紹介しますので、ぜひご覧ください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに錦鯉の屋外飼育を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
公共施設の池などで見かける錦鯉は、設備を整えれば自宅でも飼育が可能です。
特にプラ池や池を設置して行う屋外飼育は、錦鯉の魅力を存分に堪能できるでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、錦鯉の屋外飼育を解説します。
錦鯉の飼い方とは!初心者向けの飼育方法
まず最初に、錦鯉の基本的な飼育方法を項目を分けてご紹介します。
最大で1m近くまで大きくなることもある錦鯉飼育では、屋外であってもろ過設備やメンテナンスに気を使うと健康に育てやすいです。
ここでは、初心者の方がつまづきやすいポイントを重点的にご紹介しますので、飼育環境づくりの参考にしてみてください。
飼育スペースを確保する
錦鯉を飼育する上で最初の難関になるのが、飼育スペースの確保です。
錦鯉は飼育スペースに合わせて成長具合が変わるため、多少狭くても問題なく成長します。ただ、より健康的に育てるならば、十分に泳げる広いスペースを用意してあげるのがおすすめです。
錦鯉は最大で60cm~1m程度まで成長しますので、横幅1m×奥行き60cm以上の飼育容器を用意してあげるのが理想でしょう。
水深が60cm以上確保できるとさらに良いです。
ちなみに、水深が1m以上あると鳥や猫などの外敵から身を守りやすくなるというメリットもあります。
ろ過フィルターは必要!
水質の変化に強くアオコで少し濁っているぐらいの水を好む錦鯉ですが、汚れた水で飼育できるというわけではありません。
そのため、屋外飼育でも『水作 ジャンボ』や『ゼンスイ まりもDX』など池用のろ過フィルターを設置して環境を整えましょう。
ろ過フィルターは水をきれいにしてくれるのはもちろん、水を循環させて水温を均一にしたり、水中に酸素を多く供給したりと錦鯉飼育におけるメリットが豊富です。
酸素が豊富な環境ではバクテリアの繁殖が促進され、水質の悪化を防ぐことにも繋がります。
錦鯉飼育の水換え・メンテナンス
錦鯉の屋外飼育における水質の管理で一番理想的なのが、かけ流しです。
水質のよい井戸水を汲み上げて池やプラ池に流し込むことで、常に新鮮な水を供給し続けることが出来ます。室内水槽でいうとオーバーフローのようなイメージです。
ただこれは、井戸水が湧く環境に自宅がある場合に実践できる方法であり、水道水を使ったかけ流しはコスト面や水質面(カルキ抜きができない)などの事情から現実的ではありません。
かけ流しが難しい場合は、1日にバケツ1~2杯程度の新しい水を補充する方法がおすすめ。かけ流しに比べると効果は劣るものの、これならば自宅の水道事情に関わらず池の水を入れ換えることができて、水質が維持しやすくなります。
室内水槽のように定期的に水換えをして水質を維持するならば、全体の1/3程度の水量を週1~2回の頻度で交換します。頻度は水の汚れ具合に応じて調整してください。
屋外飼育は水量が多いので、給排水用水中ポンプを使うと効率が良いです。
また、水位が下がってきたら適宜足し水をして水量を維持しましょう。
屋外では落ち葉やさまざまなゴミが入るので、タモを使って取り除く作業も大切です。
錦鯉におすすめの餌
餌は1日1~2回、人工飼料をメインに与えます。
錦鯉は大食漢で何でもよく食べるので、餌付けに困ることはあまりないでしょう。
錦鯉は古くから飼育が続けられている人気の観賞魚なので、各社が研究を重ねた専用の餌が多数販売されています。
どの餌にも特徴がありますが、迷ったときは浮上性ならばSmacの『錦鯉』、沈下性ならば消化に良いキョーリンの『ひかり胚芽』がバランスがよく使いやすいです。
また錦鯉はエビ類を好むため、乾燥川エビをおやつとして与えるのもよいでしょう。
錦鯉飼育に向いている容器・場所
続いて、錦鯉を屋外で飼育するのにおすすめの容器や飼育場所について解説します。
大きく成長する錦鯉は、大きな飼育容器や池でのびのび飼育してあげるのが一番です。
また、外気の影響を受けやすい屋外飼育では、容器の設置場所にも気を使いながら計画的に環境を整えましょう。
適度な木陰・風通しの良い場所
適度な木陰になっていて風通しの良い場所は、飼育容器を設置するのに最適です。
木陰は直射日光や外敵から錦鯉を守ってくれるので、水温の急変や錦鯉に掛かるストレスを軽減できます。錦鯉が安心して過ごせるので健康面にも良い影響を与えるでしょう。
また、風通しが良い場所というのも重要で、水温を安定させやすくなるほか、蒸れやカビ、淀みなどの発生リスクを減らすことができます。
最近は特に真夏の暑さが激しいので、これらの環境選びがとても大切です。
近年はベランダにビオトープを作って錦鯉の飼育に挑戦する方も増えていますが、この場合もすだれや植物を使って日よけを作ってあげましょう。
プラ池は錦鯉飼育の定番
屋外飼育で使用する錦鯉の飼育容器としては、プラ池が定番です。
メダカ飼育などで用いられるトロ舟よりも水深があって頑丈なので、大きくパワフルな錦鯉の飼育にも十分に耐えられます。
池を一から作るよりも手軽なので、初心者の方から挑戦しやすいのも魅力です。
プラ池はそのまま地面に置くだけでも使用できますが、
- 地面を掘ってプラ池を埋め込む
- プラ池の周りに木枠を作る
- 砂利を敷き詰める
といった工夫をすると安定性が増して、見栄えもかなり良くなります。
また、プラ池より値は張りますが、大きくて丈夫で紫外線に強いという点ではFRP水槽も錦鯉飼育におすすめです。
庭に池がある・作る場合
庭に生き物を飼育していない池がある場合は、水質改善に取り組みましょう。
まず、池のごみや汚れを取り除き、ウォータークリーナーを設置して水を循環させます。
錦鯉は酸素消費量が多いため、水の循環とエアレーションが必須です。
プロに成功してもらえば土が崩れたりする心配がなく安全に運用できますし、錦鯉の飼育に必要なろ過システムや濾過槽を飼育場所に最適な設計で取り付けてもらうことも可能です。
飼育する錦鯉の選び方
錦鯉は品種がとても多い上に、模様の出方が個体によって大きく異なります。
ここでは、屋外飼育で見栄えのする錦鯉を選ぶポイントをご紹介します。
最終的には自分の好みの個体を選ぶのが一番ですが、どの個体にするか迷ったときは模様の見え方にも注目してみましょう。
屋外飼育におすすめの錦鯉品種
錦鯉の屋外飼育におすすめの品種は以下です。
- 紅白:王道の定番種で、白地に入る赤模様がシンプルながら美しく、屋外の池で非常によく映えます。
- 大正三色・昭和三色:白地に赤と黒の模様が入るのが大正三色、黒が多めのものが昭和三色です。それぞれ墨の入り方が異なるため、好みに合った個体を探す楽しさがあります。
- 山吹黄金:金色の体色がゴージャスで、池の中で一際目を引きます。金運上昇のシンボルとして選ばれることも多いです。
- 銀鱗系:強い光沢が特徴で、日光の下で輝く姿が美しい品種です。近年は海外でも人気が高まっています。
- 丹頂系:頭部に赤い模様があり、他の品種と区別しやすいです。シンプルながら目を引く美しさがあります。
- 白写り:白地に墨の模様が入る、シックで落ち着いた印象の品種です。他の品種と混泳させてもよく映えます。
錦鯉はどの品種も屋外の飼育に適応できますので、気に入った色柄を持つ品種・個体を選ぶのが一番です。
成長に伴って模様が変化する品種もありますので、成長後をイメージしながら選ぶのも楽しいでしょう。
錦鯉の品種は、こちらのコラムも参考にしてください。
上から見て美しい個体を選ぼう
屋外飼育では上から覗き込むように鑑賞する上見が基本です。そのため、上から見たときの美しさを重視して個体を選んでいくのが良いでしょう。
体形は、左右対称で均整の取れていることが健康的で美しい個体の条件です。
模様は白が濁りの無い純白で、赤や黒とのコントラストがはっきりしている個体が見栄えが良いとされています。
艶がある個体は、太陽光の下で観賞した時に鱗が輝いて神々しくより見応えがあるので、そういった固体を選ぶのも良いでしょう。
また、健康な錦鯉は動きも滑らかで活発ですので、選ぶ際はその動きも観察してみてください。
成長後の体長を考えて匹数を決めよう
錦鯉は幼魚の頃は金魚とあまり変わらないサイズですが、成長すると体長が60cmから1m近くになる大型魚です。
そのため、購入時点で成長後のサイズと池や飼育容器の許容量を計算しながら、飼育する匹数を決定しましょう。
一般的に、飼育スペースが広いほどたくさんの個体を飼育できますが、多すぎると過密飼育になって、水質の悪化やストレスからの体調不良を引き起こします。
目安として、横幅1m×奥行き60cm程度の池に3~4匹程度が適切です。
屋外飼育の場合、池が手狭になったからといって簡単に飼育スペースを広げることはできません。
飼育容器水量と成長後のサイズを考えながら、しっかりと計画を立てて飼育を始めましょう。
まとめ:錦鯉の屋外飼育!はじめての飼育方法・プラ池などおすすめの飼育場所も紹介
錦鯉の屋外飼育について解説しました。
屋外で日光を浴びながら泳ぐ錦鯉は、水槽飼育の観賞魚とは違った美しさがあります。
飼育には広いスペースがいるため公共施設で見かけることが多い魚ですが、しっかりと環境を整えれば、自宅の庭やベランダでも飼育が可能です。
- 十分にスペースを確保し、余裕を持って飼育する
- ろ過フィルターを設置し、水を循環させる
- 木陰、風通しのよい場所に設置し、環境を安定させる
などのいくつかのポイントを意識することで、安定して錦鯉の飼育を楽しむことができます。
特に購入時点では小さな個体でも、飼育を続けるうちにかなり大きくなる点には注意してください。
飼育を始める前に、十分なスペースで飼育しきれるのかを考えましょう。
錦鯉は寿命が長い観賞魚です。お気に入りの個体を見つけて、じっくりと向き合ってみてください。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。