遊泳性ハゼとは!活発に泳ぐハゼの仲間・ハタタテハゼなど10種を紹介

投稿日:2026.06.20|
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ハゼというと、底砂を掃除してくれる底生生物というイメージがありますが、実は海水ハゼの中には遊泳性ハゼと呼ばれる、水槽の中層から上層をふんわりとホバリングするように泳ぎ回る仲間がいます。
ハゼ特有のユニークな顔立ちはそのまま、サンゴやライブロックの周りをゆらゆらと漂う姿は非常に可愛らしいです。体色は派手過ぎず、カラフルながら周りと調和する優しい印象の品種が多いので、様々なレイアウトの水槽に取り入れやすいでしょう。
今回は、遊泳性ハゼの特徴や魅力、そしておすすめの10種類をご紹介していきます。
それぞれの性格や飼育時の注意点も解説しますので、ぜひ海水魚選びの参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに遊泳性ハゼの特徴とおすすめ品種を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
遊泳ハゼの仲間は、比較的穏やかな性格でサンゴをつつくようなこともないため、海水魚の中でも貴重な混泳がしやすい魚です。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、遊泳性ハゼの特徴とおすすめ品種を解説します。
遊泳性ハゼとは!

遊泳性ハゼは一般的なハゼの仲間とは違い、水槽の中層から上層をよく泳ぎ回る活発なハゼの総称です。
どこか神秘性を感じる繊細なカラーリングに愛嬌のある顔立ち、温和で混泳させやすいといった特徴から、様々な海水魚水槽で親しまれています。
泳ぎが魅力の小型海水魚

遊泳性ハゼの仲間の泳ぎ方は、どこかふわふわとしていてとても個性的。止まったり前進したりを繰り返しながら素早く泳ぐ姿は見ていて飽きることがありません。
カラフルな生体が多い海水魚水槽で悪目立ちすることがない遊泳ハゼは、周りに調和しながら水景をしっかり引き立ててくれる貴重な存在です。
穏やかな性質なので、カクレクマノミなど他の海水魚と一緒に飼育することも可能。サンゴを痛めるような行動をすることもないので、リーフタンクの主役としても重宝します。
ただし、同種間ではケンカをすることもあるため、水槽のサイズや匹数には注意が必要です。
性格はとっても臆病
遊泳性ハゼの性格は穏やかな反面、やや臆病な様子を見せる種類が多いです。
驚いたときに水面へ向かって飛び出すことがあるので、水槽には必ずフタを設置しましょう。
特に導入直後は照明の点灯・消灯時、ちょっとした振動でも飛び出しやすいです。落ち着ける隠れ場所を作りつつ、振動や大きな音を立てないように注意してください。
「遊泳性」という名前から常に泳いでいると思われがちですが、実は物陰に隠れていることも多いので、しっかりと安心できる環境を整えてあげましょう。
遊泳性ハゼの仲間10選

遊泳性ハゼには、定番種からやや珍しいものまで様々な仲間がいます。
それぞれ体色や泳ぎ方、向いている水槽が異なるため、見た目だけでなく性格や飼育環境も確認しながら選ぶことが大切です。
ここではおすすめの遊泳性ハゼの仲間を10種類ご紹介します。
ハタタテハゼ
ハタタテハゼは、遊泳性ハゼの代表種として知られる人気の海水魚です。
白から赤へグラデーションする体色にピンと立った細長い背びれが特徴で、水槽内でも一際目を引きます。
小型で性格も比較的大人しく、餌付けも良好。価格もお手頃なので、初めて遊泳ハゼ飼育に挑戦する方や海水魚初心者にもおすすめです。
水槽内では、ライブロックやサンゴの近くでホバリングする姿がよく見られます。やや臆病な性格で、飼い初めの頃は驚くと一瞬で岩陰に隠れてしまうこともありますが、環境に慣れてくれば前面に出てきて自然な姿を見せてくれるようになるでしょう。
シコンハタタテハゼ

シコンハタタテハゼは、別名”パープルファイヤーゴビー”や”ヘルフリッチ・ダートフィッシュ”とも呼ばれるハタタテハゼの仲間です。
パステル調のパープル、ピンク、イエローが混ざり合った体色の美しさは、数ある海水魚の中でもトップクラス。
やや深い場所に生息することから流通量がそれほど多くなく、希少性から価格がやや高めですが、苦労してでも手に入れた唯一無二の魅力を備えています。
性格はハタタテハゼと同様に臆病で、落ち着ける隠れ場所を用意してあげることが大切です。飛び出し対策のフタは万全にしておきましょう。
人工餌への餌付きはよいので、慣れてしまえば飼育しやすいです。
アケボノハゼ

アケボノハゼは名前の通り朝日が昇る空を連想させる、乳白色の頭側から紫・赤紫にグラデーションするカラーリングがとても神秘的です。
ハタタテハゼと比べると背びれはやや短めですが体はひとまわり大きく、全体的に落ち着いた雰囲気を持っています。
水槽内では中層付近をゆったりと泳ぎ、その上品な色合いがサンゴ水槽によく映えるでしょう。水槽に調和しやすいので、派手すぎない魚を入れたい場合にもおすすめです。
性格は大人しいので混泳も可能ですが、気の強い魚と一緒にする場合は、様子をよく観察してください。ハタタテハゼほど臆病ではないものの、やはり驚いたときには隠れてしまうこともあります。
ライブロックで隠れ場所を作り、静かな環境でじっくり慣らしてあげましょう。
クロユリハゼ

淡いブルーグレーから黒へのグラデーションがシックな印象のクロユリハゼは、ペアや複数匹で寄り添うように泳ぐ習性があり、群れでの飼育を楽しめます。
体長は約8~12cmほどとやや大きくなるため、飼育には90cm以上の水槽が理想です。
小さな水槽では窮屈になりやすくストレスの原因にもなりかねないため、複数匹をゆったり泳がせられる環境を整えてあげましょう。
落ち着いた色合いはカラフルなサンゴとも相性抜群。環境が合えばサンゴの周りを群れで優雅に漂う本来の姿を楽しめます。
こちらも驚くと隠れる性質があるため、必ずライブロックなどで隠れ家を作ってあげてください。
オヨギイソハゼ
オヨギイソハゼは、体長2〜3cmほどの非常に小さな遊泳性ハゼです。
透明感のある体に入る赤い模様が特徴的で、小型魚ならではのすばしっこい泳ぎや、水流に向かって斜め上を向きながら群れでホバリングする姿は見ごたえ抜群。
小型のサンゴ水槽との相性がとてもよく、30cmキューブ水槽のような小さな環境でも飼育を楽しめます。群れで泳がせることで、小さな水槽にも奥行きのある動きが生まれるでしょう。
ただし、体が小さいぶん大きな魚との混泳では捕食されるリスクがあるため、混泳相手の選定には気をつけてください。
同サイズ程度の温和な種類と組み合わせると安心です。
ゴマハゼ
ゴマハゼも、体長1.5~2cmほどの非常に小型のハゼです。その名前のとおり半透明の体にゴマのような細かいブチ模様が入ります。
ちょこちょこと動きながらホバリングする姿は、いつまでも見ていられるような和やかな光景です。
一方、飼育面ではやや難のある品種で、まず口が小さいことから餌はブラインシュリンプなどの細かいものを用意しなければなりません。また、他種との混泳にもあまり向いておらず単種飼育か、混泳するにしても同程度のサイズの生体との組み合わせを考える必要があります。
賑やかな混泳水槽に入れるよりは、小さな専用水槽でじっくり飼いこむほうが、ゴマハゼの魅力を最大限に堪能できるでしょう。
キンセンハゼ
オレンジ色の鮮やかなストライプが華やかなキンセンハゼの特徴は、遊泳性ハゼとベントス(底生)ハゼの中間のような性質を持っているところにあります。
普段は中層域を泳ぎつつ、時折低層まで潜ってライブロックのコケや底砂を口に含むことがあり、観察していると非常に面白いです。
水槽の中では、底砂を攪拌してくれるお掃除生体としての活躍も期待できるでしょう。
とは言え、水槽内のコケや有機物だけでは長期飼育できません。幸い人工餌料にも餌付きやすい種類なので、適宜沈下性の餌を与えて健康を維持してください。
アカメハゼ

透明な体にルビーのような赤い目が印象的なアカメハゼは、自然ではミドリイシといった枝状サンゴの枝の隙間を縫うように移動しながらホバリングする習性があります。水槽の中でも同様に枝状サンゴをレイアウトすると、自然な姿を観察することができるでしょう。
体長2cmほどの小さな体なので、環境を維持できるのであれば大きな水槽よりも小型のサンゴ水槽でじっくり飼い込むのがおすすめ。
臆病な性格で環境が合わないと物陰に隠れてばかりになってしまうところからも、単種で専用の環境を用意してあげるのがベストです。
ゼブラハゼ

ゼブラハゼは、淡いグリーンから黄色系の体色に細いしま模様が入る遊泳性ハゼです。
体長は約12〜15cmほどと遊泳性ハゼの中では大きめで、しっかりとした存在感があります。
泳ぎはダイナミックかつスピーディーで、水槽内を活発に動き回る姿は必見。大型水槽でのびのびと飼育してあげると、ゼブラ模様が水を切る見事な泳ぎを披露してくれるでしょう。
ほかの遊泳性ハゼとは一味違った、力強さを楽しみたい方にぴったりの種類です。
キイロサンゴハゼ
キイロサンゴハゼは、黄色の体にチークを入れたようなピンクのほっぺたが可愛らしいです。
丸みのある体型で、枝状サンゴの上や隙間にちょこんと乗る姿がよく見られます。
活発に泳ぎ回るタイプではありませんが、サンゴからサンゴへ気ままに移動する姿は見ていて癒されること間違いなしです。
ミドリイシと共生関係にあるためミドリイシ水槽での飼育がベスト。状態よく飼育するためにも、サンゴを必ずレイアウトしてあげましょう。
ただ、繊細な種類のサンゴの場合キロサンゴハゼが寄り添うことで、ポリプが開かなくなる可能性がある点には注意してください。
見た目は繊細ですが、人工飼料にも慣れやすいので、小型のサンゴ水槽におすすめです。
まとめ:遊泳性ハゼとは!活発に泳ぐハゼの仲間・ハタタテハゼなど10種を紹介

遊泳性ハゼは、水槽の中層から上層を泳ぐ姿を楽しめる小型海水魚です。
サンゴをつつくことが少なく、リーフタンクの主役にも脇役にもなれる存在として、多くのアクアリストに愛されています。
初めて遊泳ハゼに挑戦するならば、人工飼料に餌付きやすく飼育が容易なハタタテハゼやアケボノハゼがおすすめ。
小型のサンゴ水槽には、オヨギイソハゼやアカメハゼ、キイロサンゴハゼといった小型種がぴったりです。
一方、大きめの水槽で群泳を楽しみたい場合は、クロユリハゼやゼブラハゼのような種類を選ぶとよいでしょう。
どの種を飼育する場合も、驚いたときに飛びだしやすいので水槽のフタが必須です。
遊泳性ハゼは種類ごとに体色や大きさ、性格が異なり、選ぶ楽しさもあります。お気に入りの一匹を見つけて、ご自宅の水槽に動きと彩りを加えてみてください。


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