マンジュウイシモチとは!いちごパンツの可愛い海水魚!特徴と飼育法
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マンジュウイシモチは丸い体に黒い線、赤~茶色のドット模様がかわいらしく、一度見たら忘れない特徴的な小型海水魚です。
その姿から「いちごパンツ」というあだ名も。
飼育は容易でアクアリウム初心者でも挑戦しやすいですが、温和で泳ぎがゆっくりなため餌を他の魚種に食べられやすいことや、気が強い魚種にはいじめられてしまうなど、飼育上の注意点もあります。
このコラムでは、マンジュウイシモチの特長や性質から向いている水槽、導入事例などをご紹介します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにマンジュウイシモチについてを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
マンジュウイシモチはアクアガーデンの海水魚水槽でもよく採用される温和な魚種です。
しかし大人しいので複数匹で飼育しないと隠れて弱ってしまうことがあるなど、飼育する上で少し注意したいポイントもあります。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、マンジュウイシモチの特長や飼育についてを解説します。
マンジュウイシモチの特徴
見た目の特徴
頭部は黄色~褐色を帯びたメタリックな銀色で、体側には黒色の幅広い横帯があります。
なんといっても特徴的なのは赤~茶色のドット模様です。英名の「Pajama cardinalfish(パジャマカージナルフィッシュ)」はそのユニークな模様にちなんでいます。
日本では「イチゴパンツ」と呼ばれることも。
成魚では第二背ビレの軟条が長く伸び、黄色っぽい色をしています。
このように、非常に特徴的な見た目の魚ですので、一目見てマンジュウイシモチであると、わかりやすいでしょう。
大きく成長するとやや茶色っぽい体色になっていきます。
生息地と特性
マンジュウイシモチはインド洋や西・中部太平洋に広く分布しており、日本では奄美諸島より南の暖かい海に生息しています。
主にサンゴ礁で群れをつくりながら生活する、温和な海水魚です。
寿命は約2~3年ほどです。
食性はプランクトンや小型の甲殻類で、野生ではサンゴの間で餌を探しています。
このことからマンジュウイシモチは飼育下でもサンゴと相性が良く、サンゴ水槽のタンクメイトとして楽しめます。
また、メスが産卵した卵をオスが口内で保護し、孵化させる『マウスブルーダー』としての習性を持っているなど、見た目だけでなく面白い特性を持つ魚でしょう。
マンジュウイシモチの飼育方法
飼育環境
マンジュウイシモチは暖かい海に生息する魚なので、水温は24~26度程度が最適です。
体長は約6~8cm程度なので、45cmほどの小型水槽でも飼育可能ですが、60cm以上だと安定して飼育できます。
外部式フィルターでも飼育できますが、4匹以上の群れで飼育する場合やサンゴと混泳させる場合にはオーバーフロー水槽がベストです。
また、群れで留まるように泳ぐことが多いですが、他の海水魚同様に適切な水流があるのが望ましいです。
底砂はサンゴ砂を敷き、ライブロックでレイアウトしてあげましょう。
擬岩の品質もどんどん向上しており、海水魚だけなら擬岩でも問題ないですが、サンゴを飼育する場合は必ずライブロックをレイアウトします。
ちなみに、穏やかな魚なので、海藻とも比較的相性が良いです。
マンジュウイシモチの餌について
マンジュウイシモチは餌付けしやすく、口も大きいので餌で困ることはほとんどありません。
人工飼料としておなじみのメガバイトレッドSや冷凍イサザアミ、コペポーダなどの動物プランクトン、クリルなどの乾燥餌をよく食べます。
餌食いが悪い場合は、こまめに少量を与え慣らすのが良いです。
ただ、マンジュウイシモチは通常、泳ぎがかなりゆっくりな魚です。
そのため、他の泳ぎが早い魚に餌を食べられてしまうことがあります。必ずマンジュウイシモチまで餌が行き渡っているかを確認しましょう。
マンジュウイシモチの混泳について
マンジュウイシモチは温和な性格をしているため、さまざまな海水魚との混泳に向いています。しかし、ルリスズメダイやフグ類など、気が強い魚・肉食性が強い魚との混泳は避けましょう。
カクレクマノミなどテリトリーがあまりかぶらない魚種や、キンセンイシモチなど、似た性質の魚種との混泳は成功しやすいです。
デバスズメダイやアカネハナゴイ、ハギ、ベラなどの温和な魚種や、スカンクシュリンプなど比較的大きめエビ、マガキ貝などの貝類と相性が良いです。
また、万が一のために他の魚から攻撃されないように、隠れ家となる岩組やアクセサリーを設置すると安心です。
幅広い隠れ場所は、マンジュウイシモチに安心感をもたらし、ストレスを軽減してくれます。
もともと、サンゴの隙間でじっとしていることが多い魚種なので、岩を高く組んでやると安心しやすくなります。
マンジュウイシモチの病気について
マンジュウイシモチは比較的病気に強い魚ですが、水質の悪化やストレスが原因で病気にかかってしまうことも。
マンジュウイシモチがかかりやすい病気としては『白点病(クリプトカリオン・イリタンス)』があります。
予防のためには殺菌灯を導入しておくことや、水流ポンプでクリプトカリオン・イリタンスが好むような淀みを無くすのが効果的です。
基本的には水槽の清掃や水換え、ろ過フィルターのメンテナンスを適切に行い、水質を常に良好に保つことが病気予防の鍵となります。
また、多くの生体を飼育する場合はろ過能力の強いフィルターを採用しましょう。
60cm水槽以上ならオーバーフロー式がベストです。
そしてなにより、病気の初期症状を見逃さないように、日常的な観察はしっかり行いましょう。
マンジュウイシモチの水槽導入例
マンジュウイシモチは温和で群れをつくる性質から、小型水槽~大型水槽まで飼育を楽しめる魚種です。
ここでは60cmワイド水槽と180cmの大型サンゴ水槽の導入事例をご紹介します。
法律事務所の60cm海水魚水槽
W600×450×450mmの中型水槽にマンジュウイシモチを導入した事例です。
こちらの水槽は高層階に設置しており、安全性を考慮してライブロックではなく擬岩でレイアウトを行っています。
高く組み上げられた擬岩には隠れ場所になるアーチも作られており、マンジュウイシモチが過剰なストレスを抱えないように調整しています。
オフィスの180cmサンゴ水槽
オフィスに設置したW1800×D600×H600mmの大型サンゴ水槽へマンジュウイシモチを導入した事例です。
こちらの水槽ではサンゴのそばで群れをつくり、泳いでいます。
マンジュウイシモチは中~上層部分に留まるように泳ぐため、大型水槽でも常に目に入る位置にいます。
水槽の鑑賞性をアップさせる意味でもお勧めの生体です。
まとめ:マンジュウイシモチとは!いちごパンツの可愛い海水魚!特徴と飼育法
マンジュウイシモチはそのユニークな見た目と観賞性の高さに加え、飼育が比較的容易という特性を持っています。
初心者から楽しめる海水魚のなかではかなりカラフルな部類なので、ちょっと目を惹く生体を導入したい場合にもおすすめです。
この記事を参考に、マンジュウイシモチの飼育に挑戦してみてはいかがでしょうか。
適切な環境で愛情をもって育てれば、きっと鮮やかな色彩と魅力で楽しませてくれるでしょう。
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