アクアリウムコラム

カクレクマノミは1匹がいいのか?ペア・複数飼育の難易度とコツを解説

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アニメ映画の主人公に抜擢されてから一躍人気者となったカクレクマノミは、海水魚の中では比較的飼育が容易なことから、マリンアクアリウムの入門種としても知られています。

オレンジの体色に白のバンド模様がとても華やかで見応えも抜群ですが、一方、水槽に一匹だけだと少し寂しく感じてしまうことも。
物語のように、同種や海の仲間と仲良く混泳させたいと考える方もいるでしょう。

実はカクレクマノミはポップな見た目に反して縄張り意識が強く、特に狭い水槽では同種間で小競り合いを起こしがち
体が小さくて弱い個体がいじめられてしまうといったトラブルに繋がるため、混泳のコツを抑えて環境を整えてあげることが大切です。

この記事では、カクレクマノミの飼育数やイソギンチャクの必要性、飼育に必須のアイテムをご紹介します。

プロアクアリストたちの意見をもとにカクレクマノミの飼育匹数と複数飼育の難易度を解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

カクレクマノミというと群れで生活しているイメージをお持ちかもしれませんが、実は単独飼育でも問題がないほど自立心の強い魚です。
縄張り意識が強めなため、同種混泳を成立させるならば水槽の大きさやレイアウトなどに気を配りましょう

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、カクレクマノミの飼育匹数と複数飼育の難易度を解説します。

カクレクマノミは1~2匹での飼育がおすすめ


可愛らしいカクレクマノミがたくさん泳ぐ水槽は、きっと明るく楽しい水槽になるはず。
しかし、自宅で飼育するならばカクレクマノミは一つの水槽に1~2匹程度に留めておくのがおすすめです。

ここでは、カクレクマノミに少数飼育が向いている理由を解説します。

同種間での縄張り意識が強い!

(海水魚)カクレクマノミ(国産ブリード)(3匹)熱帯魚

カクレクマノミは可愛らしい見た目に反して縄張り意識がとても強く、テリトリーに侵入してきた相手を攻撃して退ける気の荒さを持っています。

住処が豊富な海の中ならばお互いにけん制し合いながら共存することができますが、空間が限られる水槽だとどうしても縄張りが被ってしまい、小競り合いに発展しやすいです。

劣勢になった個体がいじめられてしまうこともあるため、個体数は少なめにしてお互いに干渉しづらい環境を作ってあげる必要があります。

水槽内で序列ができやすい

カクレクマノミは性転換をするという特徴から、群れの中に序列を作る傾向が強いです。

カクレクマノミはオスメスどちらでもない状態で産まれ、十分に成熟すると群れの中で一番大きな個体がメスその次に大きな個体がオスに転換して繁殖します。
メスをトップに次にオス、選別から漏れた個体は未成熟のまま、という明確な序列を形成して群れを維持しているのです。

この序列は、水槽内では絶対的な力関係となり、序列の低い個体は常に強い個体からの圧力を受け続ける状態になりかねません。
時には複数匹が1匹を集中的に攻撃して弱らせてしまうこともあるため、できるだけ序列を作らせないよう、1~2匹程度に個体数を絞って管理するのが良いです。

また、もしストレスを受けている個体がいるときは、隔離をして物理的に距離を離してあげましょう

カクレクマノミの個体数別難易度


カクレクマノミは、水槽に導入する匹数によって飼育の難易度が大きく変わります

たくさんのカクレクマノミが泳ぐ水槽は確かに見応えがありますが、個体数が多いとその分混泳トラブルが起きやすくなるため、水槽の大きさや飼育レベルに合った数を知っておくと長期飼育に繋がりやすいでしょう。

ここでは、匹数ごとの難易度を段階に分けて解説します。

難易度1:1匹

初めてのカクレクマノミを飼育するときは、1匹から始めると安全です。
1匹ならば当然、縄張り争いや餌の取り合いが起こりませんし、穏かな性格を維持できるため他の海水魚との混泳も上手くいきやすいでしょう。

また海水魚飼育自体が初めてという方には、カクレクマノミの単独飼育もおすすめ。
カクレクマノミ1匹ならば30cm水槽でも飼育ができるので、省スペースで飼育コストを抑えつつマリンアクアリウムに挑戦できます。

1匹に注力できるので、長生きさせやすいのもメリットです。

難易度2:2匹(ペア)


海水魚飼育に慣れてきたら、ペアでの飼育も選択肢に入ります。

カクレクマノミを2匹導入するときはできれば60cm以上の水槽を用意し、2匹同時に導入するのが混泳を成立させるコツです。
体長的には30cmキューブや45cm水槽でも飼育できますが、やはり広い方が小競り合いが起こりにくいですし、2匹同時に導入することで縄張りを主張しにくくなります

また、最初から体格差のある幼魚同士を選んで導入すれば、成長とともにそれぞれがオスメスに性転換して、繁殖を狙うことも可能。
環境適応力が高いブリード個体ならば、さらに安定した飼育に繋げることができるでしょう。

ただし、どんなに工夫をしても個体同士の相性が悪くてケンカになってしまうケースはあります
導入直後は2匹の様子を観察しつつ、最悪の場合を想定して隔離できる準備を整えておくと安心です。

また、値段はあがりますが、最初からペアとして販売されている2匹を購入すると成功率がアップします。

難易度3:3匹以上

(海水魚)ヒレナガハギ(1匹)

3匹以上になると飼育難易度が格段にアップします
海水魚飼育に精通した上級者向けで、水槽サイズ的にも家庭では成り立たせるのが難しいです。

3匹以上の群れで飼育するには、飼育開始時点から匹数を決めて幼魚を同時に導入するのが大前提です。
途中から数を増やすと、先住の個体が縄張りを主張してケンカになってしまうため、注意してください。

さらに90cm以上の大きな水槽ライブロックを多めに配置して隠れ家を確保し、ストレスを軽減します。
また、他種の混泳魚を導入して攻撃対象を分散させるといった工夫も有効です。例えばヒレナガハギロイヤルダムセルのような気が強めで素早い魚種と混泳させると、同種同士での小競り合いが減少する傾向があります。

これだけ気を配ってもいじめのリスクを完全に排除することはできないため、力関係に変化がないか常に観察を続け、異変があればすぐに対処できるよう準備もしておきましょう。

イソギンチャクはケンカのもと?!

(海水魚)サンゴイソギンチャク Mサイズ(1匹)無脊椎動物 北海道航空便要保温

カクレクマノミといえばイソギンチャクと共生する姿が有名ですが、水槽環境においてはイソギンチャクは必須ではありません
むしろ、複数飼育ではイソギンチャクの取り合いが激化して、ケンカの原因になります。

そもそもイソギンチャクは飼育が難しい生き物で、水槽内を移動してフィルタ―の吸水口に入り込んでしまったり、調子を崩したイソギンチャクが溶けて水質を悪化させたりなど、水槽全体に関わるトラブルの素となることも多いです。
特に初心者の方だとイソギンチャクの管理に手を取られやすいため、まずはイソギンチャクなしで安定した環境を作り、余裕が出てきたら導入を検討すると良いでしょう。

カクレクマノミの長期飼育に必須のアイテム


カクレクマノミの飼育を長く楽しむには、導入数の調整と共に、基本的な飼育環境を整えることが大切です。

ここでは、カクレクマノミの長期飼育に欠かせないアイテムを厳選してご紹介します。

ライブロック

(海水魚)Sグレードライブロック Sサイズ(1kg)(形状お任せ)

ライブロックは単なるレイアウトアイテムにとどまらず、カクレクマノミの隠れ家となったり、水質を維持する効果が期待できたりと、多方面で役立つ便利アイテムです。

特に水質維持の効果は非常に高く、多孔質なライブロックに多く定着する微生物やバクテリアが魚から発生するアンモニアや亜硝酸などの有害な物質を分解して、水をきれいに保ちやすくなります。

複数匹飼育の環境ではもちろん、単独飼育でもライブロックを導入することでカクレクマノミが安定しやすくなるため、積極的に取り入れたいアイテムです。

人工海水

ジェックス GEX 人工海水シーウォーター 水道水をそのまま使える中和剤入り ドライタイプ25L用

海水魚飼育に必須の人工海水は、各社から様々な製品が販売されています。
カクレクマノミの場合、何か特別なものを選ぶ必要はなくベーシックな人工海水で飼育が可能ですが、同じブランドの物を使い続けることは意識した方が良いでしょう。

人工海水の種類を急に変えると、水中の成分バランスが変わって生体にストレスを与えてしまいます
また、人工海水を作るときはしっかり比重を計算し、比重計を使って間違いがないか確認することも重要です。

水槽用クーラー

テトラ (Tetra) クールタワー CR-1NEW 冷却 アクアリウム 水槽用 クーラー 水温上昇防止

海水魚は淡水魚に比べて高水温に弱いことから、必ず水槽用クーラーを設置して水温を管理しましょう。

カクレクマノミは比較的丈夫ですが、28℃を超えるような環境ではさすがに体力を消耗してしまいます
さらに混泳魚がいる場合は、高水温のダメージが出やすいため注意が必要です。

夏場だけでなく一年を通じて安定した水温を維持することが、長期飼育のカギとなります。

まとめ:カクレクマノミは1匹がいいのか?ペア・複数飼育の難易度とコツを解説


カクレクマノミの飼育数について解説しました。

カクレクマノミは可愛らしい見た目に反して、強い縄張り意識と群れの中で明確な序列を持つ魚です。
ついついたくさん飼育したくなりますが、匹数が増えるほど混泳トラブルが起こりやすいため、初めての方はまず1匹から飼育に挑戦してみてください。
飼育に慣れてきたら2匹ペアでの導入も可能ですが、複数匹飼育するときは必ず同時に水槽に導入するのがポイントです。

また、混泳水槽では力関係に異変がないかいじめなどは起きていないかなど、様子を注視しましょう。

混泳に気を使う面はありますが、単独飼育であれば飼育しやすいのは間違いありません。
複数で飼育する場合は、今回の記事を参考に環境を整えてみてください。

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執筆者 のべじ

幼少の頃より生き物が大好きです。身近な川魚から熱帯魚、両生・爬虫類までさまざまな生き物を飼育してきました。大学で海洋生物学を学び、水族館で働いた経験も併せて、アクアリウムが楽しくなるようなコラムを紹介していきます

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