クマノミ飼育にイソギンチャクはいらない?イソギンチャクの影響を解説
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クマノミは可愛い魚です。イソギンチャクにもふもふと入っている様子はその可愛さをさらにアップさせ、他にはない癒しがあります。
しかし、海水魚初心者からおすすめできる飼育難易度のクマノミにたいして、イソギンチャクは飼育が難しい生き物です。
イソギンチャクを導入することで、水槽の難易度が跳ね上がります。
そのため、実はクマノミにはイソギンチャクがないほうが健康的に飼育できるケースがほとんどです。
今回はクマノミとイソギンチャクの関係、クマノミ飼育にイソギンチャクが与える影響などを解説します。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにクマノミとイソギンチャクを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
カクレクマノミなど、クマノミの仲間を飼育するときに入れたくなるのが『イソギンチャク』です。
より自然なスタイルでクマノミを飼育できるようになりますが、イソギンチャクがろ過槽に吸い込まれたり、死んでしまったりなど、思わぬトラブルも起こりやすい生き物といえるでしょう。
イソギンチャク飼育には、サンゴを十分に育成できるような水槽環境が要求されます。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、クマノミとイソギンチャクについてを解説します。
クマノミがイソギンチャクと共生する理由
クマノミと言えばイソギンチャク、と思うほどに定番の組み合わせですが、そもそもどうしてクマノミはイソギンチャクのそばで暮らしているのでしょうか。
クマノミは海の中ではとても弱い存在ですが、クマノミはイソギンチャクの触手を利用して自分の身を守っているのです。
イソギンチャクには刺胞を持った触手があります。刺胞からは毒が出て、触れた生物をしびれさせることができますから、それを知っている他の生物はイソギンチャクに近づきません。
このことから、クマノミだけがイソギンチャクのそばで暮らすことができます。
また、イソギンチャクのほうも、クマノミに外敵を追い払ってもらうことができるので、持ちつもたれつと言えるでしょう。
とはいえ水槽の中にクマノミを食べようとする外敵は、基本的にいないので、水槽の中のクマノミにとってはイソギンチャクは不可欠な生物ではないのです。
イソギンチャクを飼育するデメリット
「クマノミがイソギンチャクの中で泳いでいるのはとても可愛い!」というのは、誰もが認める事実です。
著者も、もふもふとしている様子には目を細めてしまいます。
しかし、イソギンチャクとクマノミを一緒に飼育することで、デメリットが生まれやすくなるのです。
まず、イソギンチャクは水質悪化に弱いです。
そのため、ろ過装置のほかに『プロテインスキマー』を設置しますが、安いものではないので少しハードルを感じるでしょう。
次に、イソギンチャクは無脊椎動物です。生物ですから成長していき、次第に占有する範囲を広めていきます。
その結果、クマノミの遊泳スペースが減ってしまうことがあるのです。
また、イソギンチャクは移動します。
水槽内の棲みやすい位置に移動するため、サンゴを飼育している場合にはぶつかって弱らせることも。
なにより、「想定した位置にとどまってくれない・・・」ということもあります。
その場合は水流ポンプでイソギンチャクの好む水流に調整するのですが、海水魚飼育に慣れていないとちょっと敷居が高いです。
でもイソギンチャクがいないと寂しい水槽になりそうだ、という方は、こちらのような人工アクセサリーを水槽に導入するのがおすすめです。
クマノミが入り込む確率は少々低いですが、手軽に華やかさを演出できます。
生きたイソギンチャクの飼育方法は、こちらのコラムをご参照ください。
クマノミはイソギンチャクが無くても大丈夫!イソギンチャクを入れないメリット
イソギンチャクは飼育難易度が高く、デメリットが多いことを紹介しました。
では、クマノミ水槽にイソギンチャクを入れない場合はどんなメリットがあるのかを見て行きましょう。
飼育の難易度が下がる!
イソギンチャクを水槽に入れると、イソギンチャクにも気を遣いながら飼育する必要があります。
イソギンチャクは熱帯魚にくらべて水質悪化に敏感なので、管理維持のハードルが上がってしまうのです。
こまめな水換えからコンディショナーの添加、最適な照明の選定など、通常の海水魚飼育にさまざまな要素がプラスされます。
ですが、イソギンチャクを飼育しなければ、そこまで気を遣う必要がありません。
設備が簡易化できる!
イソギンチャクを飼育するためには、ろ過設備に加えて、以下の機材などが必要です。
- 最適なサンゴ用照明
- プロテインスキマー
- 水流ポンプ
- イソギンチャクの吸い込み防止カバー(コーナーカバーなど)
イソギンチャクは餌を食べて生きていますが、光合成も行うため、サンゴを飼育できるレベルの強いライトが必要になります。
また、自ら移動しますが体がとても柔らかいので、排水口付近に移動した際に吸い込まれることもあります。
そのため、できれば『吸い込まれ防止カバー』(オーバーフローのコーナーカバーなど)も必須です。
イソギンチャクがいなければ、設備を買い足す必要がなくなります。
イソギンチャクの餌が要らない
イソギンチャクは肉食で、餌が必要です。
こちらのような添加剤で養分を与えますが、水を汚しにくい固形タイプの餌もあります。
こうした商品は、通販やアクアリウムショップで購入できますが、取り扱っているところはあまり多くありません。
探して購入する手間も省けるので、労力が減るといえるでしょう。
水質悪化の危険が減る
イソギンチャクも飼育している場合、イソギンチャクのエサの食べ残しで水質が悪化することがあります。
また、イソギンチャクが死んだ場合、その死骸は水質を大きく悪化させる原因になることも困った点です。
気づくのが早くてすぐに取り出せれば良いのですが、目の届きにくい位置に移動していることも。
死んだことにすぐに気づけず、一気に水質が悪化して水槽が崩壊してしまったという例もあります。
こういった例を考えるとやはりイソギンチャク無しの飼育水槽のほうが、安定した管理が可能です。
まとめ:クマノミ飼育にイソギンチャクはいらない?イソギンチャクの影響を解説
クマノミと言えばイソギンチャク・・・でも、イソギンチャクがいなくても飼育できるということを解説しました。
とはいえ、イソギンチャクを飼育することで、海水水槽管理のスキルアップがはかれます。
水流調整や適切な水質管理、そしてエサやりなど、飼育が難しい生き物だからこそ、かなりの経験値を積むことができるでしょう。
海水水槽の運営は慣れていないと難しいものですから、まずは難易度を低めにしてチャレンジするのがおすすめです。
雰囲気を味わいたいな、という場合には人工アクセサリーもいいものですので、ぜひご検討ください。
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