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「水槽の水換えは大変だなぁ」と、自宅でアクアリウムをしている人なら誰でも思ったことがあります。
ですが魚を飼っていたら絶対に行わなくてはいけないのが、この水換え作業です。
バケツに水槽の水を吸いだして、新しい水に入れ換えるというシンプルな作業なのですが、なかなかに重労働です。
そこで今回は水換えをしなくても水槽を維持できるといわれている『ASPシステム』についてと、そもそも水換えをする理由は何なのか紹介していきます。
目次
そもそも水換えをする理由とは?
淡水水槽の場合、魚のフンやエサの食べ残し、熱帯魚の体表から分泌される粘膜などがバクテリアに分解され硝酸塩に変化し、蓄積されていくため、それを排出するために換水が必要です。
硝酸塩の蓄積というと難しく聞こえますが、簡潔にいうと、フンなどの汚れが水中に溶けこんでしまうので、定期的に換水を行って汚れを排出する、というものです。
汚い水を抜いてきれいな水を入れる、というと簡単に思えますが、水が重いことから作業は意外に重労働です。
新しく入れる水は水槽の水と温度やpHなどの様々な条件を近づけてから、しかも少量ずつしか入れることができません。
水道に含まれるカルキ(塩素)も除去しなければならず、何本も水槽を管理している人は半日がかりの作業になることもあります。
水換えなしで水槽は維持できるのか
水替えをしない水槽は以下に紹介するシステムを導入すれば、できなくもないですが、結論としては、完全に水換えをしないというのは現段階では難しいです。
しかし、水換えの頻度を伸ばすことはできます。
水換えが不要のASPシステムとは
水換え不要のアクアリウムで今注目を浴びているのが「ASPシステム」です。
ではこの「ASPシステム」とはどういったシステムなのかを簡単にまとめました。
ASPシステムの特徴とは?
株式会社アクアシステムが打ち出している、熱帯魚の飼育方法です。
ASPとは、「Aquarium Success Program」の略で、
- 水換えがほとんど不要(半年~1年)
- 立ち上げ後すぐに熱帯魚飼育が始められる
- 底面フィルターの使用で水槽周りがスッキリ
- メンテナンスは蒸発して減った分だけの水を足せばOK
といういうような仕組みを水槽の中に作りあげることを言います。
今までの熱帯魚飼育だと、定期的に水換えを行ったり、バクテリアの発生を待つ必要があります。
時には水槽周りもゴチャゴチャしてしまい、観賞性を損なうこともありますが、こういったアクアリストのお悩みを一気に解決してくれるのが、ASP方式であると言われています。
ASPシステムに必要なもの4つ
では、ASPシステムにはどんな機材が必要なのでしょうか。
ASPでは専用の底床・フィルター・バクテリア・カルキ抜きを使用して初めて完璧な飼育スタイルになります。
用意する4つが以下のものになります。
底床材:プロジェクトソイル
通常のソイルに比べ、バクテリアの定着を効率良くしてくれます。 このソイル自体もろ過能力が高く、ASP方式には欠かせません。
種類も9種類揃っていて、色や粒の細かさ、水草用、めだか用などがあります。
ろ過フィルター:プロジェクトフィルター(底面フィルター)
普通の底面フィルターと違って、特殊な構造になっています。
他社の底面フィルターは厚さがないのに対し、プロジェクトフィルターは若干厚さがあります。
パーツを組み換えればどのサイズの水槽でも使用可能です。
バクテリア剤:バイオバランス
ASP方式で使用するこのバクテリアは、活きた状態で封入されています。
なので、立ち上げすぐに魚を投入できます。それ以降は週一での添加を推奨しています。
立ち上げに必須のカルキ抜き:CLC
水槽立ち上げすぐに魚を導入するためにはこのカルキ抜きも欠かせません。
通常のカルキ抜きと異なり、活性酸素を無害化する抗酸化アミノ酸が配合されています。
CLCを添加した瞬間から水道水を完全に無害化してくれます。
ASPシステムのデメリットとは?
水換えも楽になるし、見た目もスッキリするし、デメリットなんてないのでは?と思いますが、
「ソイルしか使用できない」というのがデメリットになるのではないかと思います。
砂利を使いたい場合は不向きですし、ソイルの場合1年に1回はリセットしなければなりません。
リセット前提に水槽内をレイアウトするのは、評価の分かれるポイントであると思います。
そして、初期費用がどうしても高くついてしまいます。
さらに、水換えの頻度は減らせるといっても、コケは通常の水槽と変わらず発生します。
また底面フィルターを使用しているためソイルが目詰まりを起こすこともあるようで、底床の清掃もある程度は覚悟しないといけないかもしれません。
ASPシステムのまとめ
今回はASPシステムの内容、メリット・デメリットなどをまとめました。
立ち上げからすぐに熱帯魚が飼えて、水換えも不要ということで、アクアリウム初心者には嬉しいです。
少し値段がはってしまうのがネックですが、新しいろ過方式の一つとして注目されています。
それではよりよいアクアリウムライフを!
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