メダカの飼い方

混泳してる魚が餌を横取りしてしまう!原因と対策、横取りを防ぐアイテム

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色とりどりの熱帯魚が仲良く泳ぐ水槽は、見ていて癒されるような穏やかな光景です。

しかし、実際に混泳水槽を運用してみると、小競り合いなどの混泳トラブルに頭を悩まされることも少なくありません。
中でも問題になりやすいのが餌が全体に行き渡らない一部の魚に横取りされてしまうといった、餌に関する問題です。

餌を食べられない状態が続くとその個体が衰弱してしまうだけでなく、餌を横取りしている個体も肥満になったり、消化不良を起こしてしまったりなどのデメリットがあるため、気づいたタイミングで解消に乗り出しましょう。

今回のコラムでは、混泳水槽で起こりやすい問題の1つである「餌の横取り」にフォーカスして、餌泥棒が発生する原因と対策、それを防ぐ方法をご紹介します。

プロアクアリストたちの意見をもとに餌の横取りが起きた時の対処法を解説

オフィスで水槽のメンテナンスを行う青い服のスタッフの背中
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

混泳水槽でよくあるトラブルの一つが、餌の横取りです。
餌は食べすぎも食べられなさすぎもよくありませんので、餌が全体に行き渡るよう工夫をしましょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、餌の横取りが起きた時の対処法を解説します。

混泳で餌泥棒が起きる3つの理由

水草が茂る水槽内を泳ぐ小型カラシンの仲間
まず前提として、餌泥棒が起きるのはほとんどが淡水魚の混泳水槽です。

常に強めの水流を発生させている海水水槽では、餌が一か所にとどまることなくすぐに拡散されるのに対し、水流が穏やかな淡水水槽では餌が滞留している時間が長く、動きの速い魚や気の強い魚による横取りが起こりやすいと考えられます。

ここでは、淡水魚水槽で餌の横取りが起こる3つの理由をさらに詳しく解説します。

理由1:泳ぐスピードの格差

餌の横取りが起こる理由の一つに、魚種の違いによる泳ぐスピードや遊泳力の差が挙げられます。
泳ぎが得意な魚とゆったりした魚を混泳している水槽では、餌を与えたときにどうしても素早い魚が早く餌にたどり着き、独占してしまうようなことがあるのです。

例えば、水流に乗って流れてきた餌を食べるスタイルのカージナルテトラと、餌を探してついばむタイプのバルーンラミレジィでは、俊敏なカージナルテトラが餌を食べてしまい、バルーンラミレジィまで餌が行き届かないことがあるでしょう。

カージナルテトラとバルーンラミレジィのような小型カラシンと小型シクリッドの組み合わせは淡水水槽の定番ですが、餌の面ではしっかり全体に行き渡るよう、少し工夫が必要な組み合わせと言えます。

理由2:遊泳層の違い

水草の間を泳ぐグッピーとコリドラスの仲間
浮上性やゆっくり沈下していくタイプの餌を使用している場合、どうしても水槽の上層を泳ぐ魚たちに餌を食べつくされてしまい、低層を泳ぐ魚の元まで餌が沈まない事態が生じやすいです。

特にコリドラスやクーリーローチといった底もの熱帯魚は、上層まで上がってきて餌を探すようなことがほとんどないため、遊泳層に合わせた餌やりを意識してみましょう。

プラティやグラミーなどの主に上層部を泳ぐ魚たちとコリドラスなどの底ものを混泳させる場合は、それぞれに向けて餌のタイプを変えて与えることが重要です。

理由3:体の大きさ・気の強さによる力関係

たとえ同じ魚種同士であっても、体の大きさや気の強さによる力関係で餌にありつけない個体が出てくることがあります。
これは縄張り意識の強いシクリッドの混泳水槽で発生しやすい事例で、弱い個体が水槽の隅やシェルター内部に追いやられて、ほとんど餌を食べられなくなってしまうことも。

逆に餌をたくさん食べた個体は体が大きく成長して体色も鮮やかになり、水槽内のボス的存在に成長します。

水槽別・よくある給餌トラブルとテクニック

底砂の上のエビと泳ぐメダカの横顔
餌の横取りが発生する原因とそれを防ぐための対策は、混泳水槽の状況によって様々です。

ここでは、よくある餌に関するトラブルと餌泥棒を防ぐテクニックを水槽のタイプ別にご紹介します。

小型熱帯魚水槽:テトラ・グラミー・コリドラス・エビの場合

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小型熱帯魚の混泳水槽でよく見られる、上層を泳ぐグラミー、中層を泳ぐテトラ、底層で生活するコリドラスやエビという組み合わせでは、遊泳層に注目して複数の餌を使い分けることで、餌の横取りを予防できます。

中層~上層を泳ぐ遊泳力の高い熱帯魚に向けて水面を長い時間漂うフレークタイプの餌を与え、低層の魚には沈下性タブレットを落としてあげると、全体に餌が行き渡りやすいです。
また、それぞれの餌をまく場所を対面などに離すことで、より低層まで餌が届きやすくなります

餌を一種類に絞ってしまうと餌が行き届かなくなるだけでなく、餌が水中に残る時間が長くなって水質の悪化などを引き起こすこともあります。
遊泳層が異なる魚を複数匹飼育している場合は、各階層に餌を素早く届けることを意識してみてください。

金魚水槽:金魚同士の場合

金魚元気 プロバイオケアフード 沈下性 70g

金魚は品種によって遊泳力の差が大きい魚で、遊泳力の強い和金タイプとゆったり泳ぐ琉金タイプでは餌を食べるスピードが大きく異なります

同じ金魚でも遊泳力の違う品種を同じ水槽で飼育している場合は、餌を複数個所に同時に撒く方法が効果的です。

ターゲットを絞り込めない状態を作ることで素早い金魚を分散させて、泳ぐのが遅い個体の前に餌が落ちてくる確率をアップさせます。
また、浮上性と沈下性の餌をミックスして餌がまとまらないようにする工夫も有効です。

金魚の場合は、同じ個体が大量の餌を食べ続けていると消化不良を起こしてしまう危険があるため、餌の食べに偏りがあるときは早めに対策を実施しましょう。

ビオトープ:メダカ・ドジョウ・ヌマエビの場合

コメット【タブレットタイプの沈下性のえさ】ドジョウの主食納豆菌15グラム (x 1)

ビオトープや無加温水槽で定番の、メダカとドジョウやヌマエビという組み合わせも、やはり遊泳層の違いによる餌の格差が起きやすいです。

どの種も性格は穏やかですが給餌面では上層のメダカが有利なため、気づかないうちに低層の生き物がやせ細ってしまうことがあります。
稀に水面まで泳いできてメダカと一緒に餌を探すドジョウもいますが、メダカ用の顆粒やフレークの餌はドジョウにとっては食べにくいため、あまり期待はできません。

メダカと底ものに同じように餌を届けるには、餌を落とすタイミングに気を配るのがおすすめです。
メダカは目の前に落ちてきた餌に集中する傾向があるため、まずはメダカ向けに浮上性の餌を与え、そちらに集まってきたタイミングでドジョウやヌマエビ向けの沈下性タブレットの餌を落とすのが良いでしょう。

ただし、沈下性の餌は水中にとどまる時間が長いと水を汚しやすい上に、大きいままだと底もの全体に行き渡らない可能性があるため、必要に応じていくつかに砕いて与えることを検討してみてください。

餌の横取りを防ぐアイテム3選

水面に口を出し浮草の間を泳ぐ赤い金魚と水草
餌の横取りは、効果的なアイテムを活用することでも防止ができます。

ここでは、餌泥棒を防ぐのに効果的な3つのアイテムをご紹介します。

長めのスポイト

ジェックス GEX おそうじラクラク クリーナースポイト 小型水槽用

水槽の底面にたまった汚れを吸い出したり、足し水をしたりするときに使用する柄の長いスポイトは、低層を泳ぐ魚たちに最短距離で給餌をしたいときにもぴったりです。
冷凍赤虫などをスポイトですくって対象の個体の目の前に落としてあげれば、確実に餌を食べさせることができるでしょう。

給餌リング

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給餌リング餌の拡散を防止して水面の一か所に留めるためのアイテムで、メダカなど水面付近を泳ぐ魚の給餌におすすめです。

給餌リングで一か所に集めた餌で上層の魚を誘導している間に、底面の魚や動きがゆっくりで餌を食べ損ねやすい魚に向かって直接餌を落としてあげれば、横取りされる確率がかなり下がります

給餌リングはサイズにバリエーションがあるので、魚の大きさや餌の量に合わせて調整すると効率的に給餌ができるでしょう。

セパレーターや隔離ケース

マツダ フィッシュセパレーター 60 M サイズ

セパレーターや隔離ケースを使って給餌スペースを分けるのもよい方法です。

これらのアイテムは、基本的には稚魚やいじめられてしまった個体など立場の弱い魚を隔離しておくために使用するものですが、様々な工夫をしても餌の食べに格差が出てしまうようなときは、物理的にスペースを分けて給餌すると確実に餌を届けられます

例えば大きめの水槽で動きの速い和金とおっとりした琉金を飼育している場合などは、セパレーターで区切ることで琉金が自分のペースでしっかり餌を食べられるようになるでしょう。
少し手間はかかりますが給餌の時だけセパレーターで分ければ、普段は広いスペースで飼育ができるので遊泳スペースの不足を気にする必要もありません。

まとめ:混泳してる魚が餌を横取りしてしまう!原因と対策、横取りを防ぐアイテム

水草の間を泳ぐネオンテトラの仲間とグッピーの混泳水槽
様々な特徴を持つ魚を一緒に育てる混泳水槽では、すべての魚たちに餌を行き渡らせる工夫が必須です。
放っておくと優位な魚が餌を独占してしまって、他の生き物がやせてしまうこともあるため、しっかり対策をしましょう。

餌泥棒は、遊泳力や遊泳層の違い、体格差などが原因で発生します。

餌の横取りを防ぐためには、餌の種類や餌を与えるタイミングを魚種に合わせて工夫する方法が有効です。
例えば浮上性と沈下性の餌をミックスして与えれば、上層と底層を泳ぐ魚たちに満遍なく餌を届けることができます。

また、餌の横取りを防ぐアイテムとして、柄の長いスポイト給餌リングを活用するのも良い方法です。

適切な給餌は、混泳水槽を泳ぐ魚たちの健康を維持するためにとても重要です。すべての魚がしっかり餌を食べているか常に観察し、問題がある場合は給餌方法を変更するなどの対策をしましょう。

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執筆者 Hara.kazu

子どもの頃から魚や昆虫を飼育し、アクアリウム歴は約30年になります。
グッピーやプラティ、ネオンテトラなどの入門魚飼育から始まり、シクリッドのブリーディングなどを経て、最近ではアクアテラリウムのレイアウトを楽しんでいます。

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