
はじめてのサンゴ飼育!初心者からのサンゴを育てるコツを解説します
コラムでは各社アフィリエイトプログラムを利用した商品広告を掲載しています。
ユラユラと揺れるサンゴや、美しいテーブルサンゴでレイアウトされたサンゴ水槽は、多くのアクアリストの憧れです。
しかし、「サンゴを飼育したいけど難しそう」「高い器材を揃えないといけないのかな?」など、サンゴ飼育に難しいイメージを持つ方も多いでしょう。
実際に、サンゴは魚とは違うため、環境が整っていないと飼育難度が高いです。ただし、必要な機材を揃え、ポイントを押さえれば初心者の方も十分に育てることができます。
このコラムでは、サンゴ飼育を始めるときに必要なものや、サンゴを上手に育てるコツを紹介します。
「これからサンゴを育ててみよう」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにはじめてのサンゴ飼育について解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
魚たちや水草とともに、サンゴの美しさは多くの人に認知されています。
サンゴは飼育が難しいイメージがありますが、ひと昔前より格段に飼育しやすくなっています。技術の進歩に伴い、安価で高機能な各機材が開発されていることも理由の一つです。
また、サンゴ飼育のコツを覚えておくことで、初心者の方もよりスムーズにサンゴ水槽が立ち上げられるでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、はじめてのサンゴ飼育について解説します。
サンゴ飼育を始めるには!
実際にサンゴを飼育する前に必要な準備を紹介します。
必要な機材を揃えて、サンゴに適した環境を作りましょう。
サンゴ飼育に必要なもの
サンゴは魚よりも環境に敏感なため、よりシビアな機材の選定が必要で、魚の飼育では使わない機材も使用します。
最初にサンゴに適した環境を整えることで、その後の飼育が格段にしやすくなるので、ぜひ参考にしてください。
水槽や照明
サンゴの飼育は必ずしも大型水槽である必要はなく、小型水槽でも飼育できます。
ただし、生き物とサンゴや、サンゴ同士がぶつからないようにすることが大切です。初めて飼育する場合は45cm以上の水槽を選ぶとよいでしょう。
ろ過方式としてはオーバーフローが理想的ですが、外部フィルターでも飼育できます。
外部フィルターを選ぶ場合は、オーバーフローと比べるとどうしてもろ過能力が劣るため、ワンランク上の機種を選定しましょう。
また、サンゴの多くは強い光に弱いですが、サンゴに共生している褐虫藻が光合成を行っているため、ある程度の光量が必要です。
最近では、サンゴの育成に適した光量、色味のLEDライトが各メーカーから発売されています。これらのサンゴ育成用の照明を導入するのがおすすめです。
照明選びは、こちらのコラムも参考にしてください。
ライブロック・サンゴ砂
ライブロックは、サンゴの固定台としてだけでなく、バクテリアの住処としても重要な役割を果たすので、必ず導入しましょう。
天然のライブロックは、バクテリアが付いているので水槽の立ち上げに便利ですが、シャコなどの望ましくない生物がついていることも。
バクテリア付きのレプリカライブロックであれば、こういったリスクは軽減できます。また最近では、アラゴナイト素材のレプリカライブロックもあり、品質がよく見た目も自然なのでおすすめです。
天然とレプリカ、どちらのライブロックが正解ということもないので、ご自身の飼育スタイルに合わせて選んでください。
また、底砂にはサンゴ砂がおすすめです。サンゴ砂にはアルカリ性に保つ効果がある上、サンゴの成長に欠かせないカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。パウダータイプのサンゴ砂を敷くことで、見た目が美しく、観賞性も高まるでしょう。
こちらのコラムでは、レプリカライブロックについて詳しく解説しています。
サンゴに向いた人工海水
人工海水は、サンゴの健康を支える重要なアイテムのひとつと言えます。
サンゴは無脊椎動物で、環境変化に反応する繊細な生き物です。そのため、人工海水はミネラル分が豊富で水質の安定性も高い、リーフ用(サンゴ用)を使用します。
「リーフ用は高価で選ぶのが難しい・・・」という場合は、『ナプコ インスタントオーシャン』がおすすめです。
東京アクアガーデンのサンゴ水槽も、ほとんどがこの製品を使って維持しています。海水魚やエビなどの生き物にも向いていて、水に溶けやすく扱いやすいです。
インスタントオーシャンは使い勝手とコストのバランスがよく、初心者にもおすすめできます。
水槽用クーラー・ヒーター
水温管理はサンゴ飼育において非常に重要です。基本的には25〜27℃を維持すると、サンゴは触手をよく開き、健康的に育ちやすくなります。
そのため、夏場には水槽用クーラー、冬場には水槽用ヒーターで温度調整をしましょう。
水槽用クーラーは、『ゼンスイ ZCシリーズ』が高い冷却性能と静音性がありおすすめです。東京アクアガーデンでは、ほぼすべてのサンゴ水槽に採用しています。
また、水槽用ヒーターは、サーモスタットを使用して細かな調整をするのがよいです。
水槽用クーラー・ヒーターについては、こちらのコラムも参考にしてください。
プロテインスキマー・カルシウムリアクター
サンゴは水質に敏感なため、海水中の汚れをできる限りゼロにするのがベストです。
そのため、有機的な汚れを除去するプロテインスキマーは必須と言ってよいでしょう。水中に浮遊する有機物を効率よく除去することで、水質の悪化を防ぎます。なお、海水魚たちの健康維持にも役立ちます。
また、サンゴの成長に必要なカルシウム分を供給する、カルシウムリアクターという装置があります。こちらはハードコーラルを飼育する場合は必要ですが、ソフトコーラル中心であればなくても問題ありません。
以下のコラムで、プロテインスキマーについて解説しています。
水流ポンプ
サンゴは自ら泳いで移動できないため、水流に乗ってくる餌や養分、プランクトンなどを獲得して生きています。
また、触手にゴミや粘液が溜まると弱ってしまうので、水流ポンプで適度な水流を作ることが大切です。
水流ポンプを設置する際は、ろ過フィルターの吐出からの流れとぶつけるようにするとよいでしょう。2つの水流がぶつかり合うことで、複雑な流れが発生し、より効果的です。
サンゴがややそよぐようなイメージで、位置を調整しましょう。
柔らかいバブルコーラルなど、種類によってはストレスになるため、水流が直接当たらないようにします。
サンゴを購入しよう
機材が整い飼育水槽が立ち上がったら、いよいよサンゴを購入しましょう。
最近はネット通販をしているお店も多いですが、初心者の方はアクアリウムショップでの購入がおすすめです。実際にサンゴの状態や大きさなどを目で見て選べるため、失敗が少なく安心して導入できます。
ネット通販での購入も選択肢の一つですが、写真や説明文だけでは判断が難しいことも多いでしょう。ネット通販を利用する場合は、信頼できるショップを選び、レビューや評価をしっかり確認することが大切です。
サンゴ飼育のコツ5つ!
サンゴを飼育する際のコツを5つ紹介します。
飼育が難しいイメージのサンゴですが、コツを押さえれば初心者の方も飼育できるでしょう。
サンゴが開かないときの対処法
サンゴは水槽に導入してすぐや、水換えの直後には触手を閉じてしまうことがあります。
これはストレスや環境の変化に対する反応で、一時的なものがほとんどです。環境になじみ落ち着いてくるとフワフワと開き始めるので、水流や照明を適切に保ちつつ、比重を1.026程度に調整して様子を見ましょう。
ただし、比重が高いと水質が悪化しやすくなるため、定期的な水換えも忘れずに行ってください。
サンゴの固定は接着剤がおすすめ
サンゴはライブロックに乗せるだけでは、水流や生き物の動きによって倒れることがあります。
また、サンゴは種類によって強い毒があり、ほかの個体に触れると攻撃を加えることになるため、適度に距離を取りお互いが触れないように配置しましょう。
サンゴの固定は、『ナプコ ホールドファストジェル』などの接着剤を使えば簡単にできます。レイアウト変更を考慮して、大きすぎないライブロックに固定するのがおすすめです。
サンゴの接着剤は、こちらのコラムも参考にしてください。
サンゴに餌を与えよう
サンゴは共生する褐虫藻の光合成によって栄養を得ていますが、種類によっては補助的に餌を必要とするものもあります。
特にLPSなどのサンゴはプランクトンなどの給餌をすると、より健康に育ちやすいです。
なお、サンゴ用の餌には動物性と植物性のものがあり、植物性の餌は水を汚しにくいため初心者にも扱いやすいでしょう。
また、骨格の形成や色揚げに役立つ『リーフエナジー』などの添加剤を活用するのもおすすめです。水流ポンプに乗せて、サンゴたちにまんべんなく運びましょう。
水質検査薬を活用しよう
サンゴは、硝酸塩やリン酸の濃度が上がると調子を崩してしまいます。
そのため、水質検査薬を使って定期的にチェックすることが重要です。弱っている場合は必ず原因があるので、それを知る上でも水質検査をしましょう。
検査には、試験紙タイプよりも試薬タイプが精度も高くおすすめです。いつでも測れるように、常備しておきましょう。
混泳魚の選び方
サンゴ水槽に魚を入れる際は、サンゴを傷つけない種類を選ぶことが重要です。
カクレクマノミやデバスズメダイ、ハタタテハゼなどは性格も穏やかでサンゴを突くことがなく、初心者にも扱いやすいでしょう。
一方でお掃除生体であるヤドカリや貝類は、サンゴをひっくり返したり傷つけたりする可能性があるため、慎重に選びましょう。東京アクアガーデンでは、お掃除生体としてオトヒメエビやシッタカ貝、マガキ貝などを導入しています。
まとめ:はじめてのサンゴ飼育!初心者からのサンゴを育てるコツを解説します
今回は、はじめてのサンゴ飼育について解説しました。
サンゴ飼育は一見ハードルが高そうですが、必要な設備と正しい知識をもとに始めれば、初心者の方も十分に楽しめます。
大切なのは「適切な環境づくり」と「日々の観察」です。
機材の選定・水質の管理・照明や水流の調整・サンゴに合った混泳生体の選定など、ひとつひとつ丁寧に行うことで、自宅でも美しいサンゴ礁のような水景を実現できます。
日々小まめに観察して、調子が悪い場合は原因を特定して改善することも大切です。小まめにケアをすれば、長期的な飼育も難しくありません。
コラムをきっかけに、ぜひサンゴの飼育に挑戦してみてください。
お問い合わせ
水槽や機材、熱帯魚のレンタル・設置・メンテナンスがセットになった水槽レンタル・リースサービス、
お手持ちの水槽をプロのアクアリストがメンテナンスしてくれる水槽メンテナンスサービス、
水槽リニューアルサービスや水槽引っ越しサービスなど様々なサービスがございます。
お見積りは無料となっておりますのでお気軽にお問い合わせください。