魚の側線とは!水流や振動を感知する優れた器官や観察のコツを解説

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水の中を縦横無尽に泳ぎ回ることができる魚は、側線という人間にはない優れた感覚器官を持っています。
視覚、嗅覚、聴覚と合わせて周囲の情報を得るために重要な役割を担う側線は、外敵や障害物を避けたり仲間と一定の間隔を保って泳いだりなど、野生で生きていくために必要となる行動を司るといっても過言ではありません。
もちろん水槽の中でも、側線の効果はいかんなく発揮されています。
今回のコラムでは、魚にとって欠かせない側線の仕組みや観察のコツについて詳しく解説します。
普段何気なく見ている魚たちにも、実は複雑な体の仕組みが備わっており、それを知ることでさらに興味や愛着が湧くはずです。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに魚の側線について解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
魚の側線とは体の側面に見える線のことで、水圧や水の振動のわずかな違いを感じ取り、周囲の情報を把握するのに活用されています。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、魚の側線について解説します。
魚の側線とは?

魚の側線は、水中のわずかな流れの違いや振動の変化を感じ取ることができる感覚器で、魚たちは、この働きにより周囲の仲間や外敵の動きを把握しています。
魚の生態にも深くかかわる興味深い側線の働きについて、確認してみましょう。
側線は水流や振動を感じ取る感覚器
魚の側線は、水の流れが変化した時に生じるごくわずかな水圧の差や、水を通して伝わる振動を繊細に感じ取ることができる器官です。
例えば、周りを泳いでいる仲間の動きに変化があった時や、ほかの魚・天敵が接近してきている時には、必ず水の振動や水圧に変化が生まれます。このようなわずかな違いを側線で感知し、次の行動に活かしているのです。
さらに前方にある岩や水草など、障害物との位置関係を判断するのにも側線が使われています。
私たち人間が目や耳で周囲の状況を把握しているのと同じように、魚の側線は水中で生き抜くための情報を瞬時にキャッチする重要な器官と言えるでしょう。
魚の側線はどこにある?
側線は魚の側面にあります。魚の体を横から見るとエラの後ろあたりから尾びれに向けてうっすらと1本の点線のようなものが見えることがありますが、これがまさに側線です。
大抵の魚は体の上から2/3辺りに側線が走っていますが、種類によっては体の真ん中や少し下、途中で枝分かれしているなど、形や位置に特徴があることも多いので観察してみると面白いでしょう。
また、肉眼では確認しにくいですが頭部にも細かい側線の管が張り巡らされており、目の周りやエラぶたの上に感覚器である小さな穴が並んでいる魚もいます。
魚の側線の仕組み

では、魚は側線を使ってどのような仕組みで変化を感じ取っているのでしょうか。
ここでは、水中センサーとしての側線の仕組みを分かりやすく解説します。
入ってきた水の流れをセンサーで感知!
側線は両端と途中に小さな穴が開いた管のような構造をしており、中には有毛細胞というセンサーのような役割をする器官が収まっています。
側線の穴から入ってきた水の動きで有毛細胞がしなったり揺れたりすることで、魚が刺激を感じ取れる仕組みです。
有毛細胞は髪の毛のような細い突起を持つとても繊細な器官で、水のわずかな変化も敏感に感じ取ることが可能。
この働きにより魚は水中の状況や変化に気づくことができます。
水の動きが電気信号となって脳に伝わる仕組み
側線に入り込む水の水圧や水流に変化があると、有毛細胞の先端に付いているゼリー状の“クプラ(ふた)”が揺れ、電気信号となって神経を伝い脳へと伝達されます。
脳は届いた信号を「前方から水が押してきた」「右側で振動が起こった」といった情報に変換し、状況に応じて行動を起こすよう指令を出すのです。
魚はこうした信号を瞬時に読み取りながら水中を素早く泳いでおり、恐らく魚自身も意識しないレベルで、側線からの情報を使いこなしていると考えられます。
側線があるからできる魚の行動

魚は側線から得られる情報を、様々な行動に活かしています。
ここでは側線があることで成り立つ、水槽内でも観察可能な魚たちの行動をご紹介します。
側線があるから群れで泳げる!
アクアリウムでも特に人気の高い飼育スタイルである、小型魚の群泳。
ネオンテトラなどの小さな魚が一つの大きな塊のように統一された動きを見せてくれるのが大きな魅力ですが、実はこの群泳は側線があることで成り立つ行動の一つです。
魚は側線で近くを泳ぐ仲間の動きによって生じる水流の変化を敏感に感じ取り「その少し後ろを追う」「方向転換のタイミングを他の魚と合わせる」といった泳ぎ方の調整をしています。
暗闇や濁った水でもぶつからない
夜行性の魚や洞窟などの暗闇で生活する魚、土や落ち葉が多くて水が濁りやすい環境に生息する魚は、視力が弱くほとんど目が見えていない魚種も多く存在します。
そんな魚たちが視覚以上に頼りにしているのが、側線から得られる情報です。
前方の障害物や底砂の凸凹、岩肌の出っ張りなどの障害物により変化する水流を側線でキャッチして、体がぶつからないように進路を調整することができます。
このような行動は水槽で飼育している魚でも観察することができ、例えば、夜間に照明を消した後も魚たちがスムーズに泳いでいられるのは、側線がしっかり働いている証拠です。
エサを探したり天敵から逃げるときに活躍
側線は餌を捕まえるのにも役立ちます。底砂の上を這う小さなエビの動きや落ちてきた餌から生じる振動を側線でキャッチし、的確に餌を見つけ出すことができるのです。
また、天敵が急接近してきた時にも、側線で周囲の水流の変化をいち早く察知し、瞬時に体の向きを変えて逃げ出すことができます。
エサを探したり天敵から身を守ったりという、野生で生きていく上で欠かせない行動の原理に側線が深くかかわっています。
魚の側線を観察してみよう
魚の側線は、ちょっとした工夫で水槽の中でも観察できます。
魚種によって見つけやすさに違いはありますが、水槽の照明を少し横寄りに設置するか、スマホのライトを横から照らして、魚の体に対して斜めに光を当ててみましょう。
光の加減で体表の凸凹が強調され、側線の列が浮き出て観察しやすくなります。
また、真正面からではなく少し斜め上や斜め下から眺めてみるのも、魚の側線を観察するコツです。
うろこの並びに対して角度をつけることで、一本だけ少し違う列=側線の凸凹を見つけやすくなります。
特に金魚やコイの仲間、シクリッドは側線がはっきり浮き出て見えやすく、観察に最適です。
側線は傷ついても回復する?
魚の側線はもし傷ついてしまっても、軽いものならば時間と共に回復します。
水槽内で怪我をしてしまった時は、ウロコの損傷と同じようにしっかりケアをして、治癒を促してあげてください。水質が悪化していたり免疫力が低下していたりすると、傷口から水カビ病などの二次感染を起こす危険もあるため、治療中に異変が無いか注視しましょう。
一方、傷が重い場合や慢性的なダメージが続くと、完治が難しくなってしまうこともあります。
もし側線が傷ついてしまったら、水換えや底砂、フィルターを掃除して飼育水を清潔に保ち、ダメージを回復しやすい環境を整えましょう。
まとめ:魚の側線とは!水流や振動を感知する優れた器官や観察のコツを解説

側線は魚特有の感覚器官で、水流や水圧、振動などのわずかな変化を敏感に感じ取ることができます。
穴が開いた管のような構造で、その中にある有毛細胞と呼ばれる髪の毛のような受容器が水の変化をキャッチすることで、刺激が脳に伝わる仕組みです。
この側線によって、魚は群れで行動することができたり、暗闇や濁った水中でも障害物を避けて泳いだりすることができます。
また、餌を探す、天敵から逃げるといった野生で生きていく上で欠かせない行動にも側線の働きが欠かせません。
側線をはじめ魚たちには興味深い生態、性質がたくさんあります。
毎日水槽内の魚たちをよく観察して、私たちに癒しや感動を与えてくれる魚たちへの愛情を深めていきましょう。
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