金魚の飼い方

魚が出す膜・ぬめりとは!膜を出しやすい病気・ぬめりを強化する方法

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多くの魚は体を守るため、透明~半透明の粘液を分泌して体表に膜を張っています。
食用の魚を触った時に感じるぬめりがまさにこの粘膜で、魚の健康を左右する大切な機能です。

水槽で飼育する魚にも当然粘膜がありますが、健康な状態ではあまり意識されることはありません。しかし体調不良などが原因で粘液が過剰分泌されると、体が白っぽく見えたり、水にとろみがついて泡が立ちやすくなったりといったトラブルを誘発することがあるため、正常な粘膜を維持する工夫を怠らないようにしましょう。

今回のコラムでは、魚が出す膜・ぬめりに注目し、魚が膜を出す理由や膜が多くなる病気、ぬめりを強化するメリットと方法について解説します。
魚の膜・ぬめりについて理解が深まると、今よりももっと魚の健康状態を把握しやすくなりますので、ぜひ参考にしてください。

プロアクアリストたちの意見をもとに魚の粘膜・ぬめりについて解説


このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

魚の体表に付着しているぬめりは、体を守るためのいわば防衛機能です。
正常な粘膜を作れる環境を整えることで、健康的な飼育に繋がるでしょう。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、魚の粘膜・ぬめりについて解説します。

魚が出す膜とは


魚の体表を覆う膜やぬめりは、魚自身が体を守るために分泌しているものです。
粘膜の主成分はムチンという糖たんぱく質で、細菌や寄生虫などの病原体や有害物質が魚の皮膚に直接触れるのを防いでくれます

また、怪我をしたときの患部の保護や、体内の塩分や水分バランスを調節する浸透圧の安定にも関係しているなど、魚が水中で生きていくために欠かせない防御バリアといってよいでしょう。
さらに、この粘膜には抗菌作用や免疫をサポートする成分も含まれており、魚の寿命にも大きく影響を与えます。

まれに過剰分泌された粘膜が原因で水質に影響が出ることがあるため、粘膜=汚れというような捉え方をされることがありますが、ぬめり自体は決して悪いものではありません
むしろ適度なぬめりがあることは、魚が健康である証拠と考えられます。

魚のぬめりが増える理由


魚のぬめりが増える理由には、正常な反応であるケース少し注意が必要なケースの2パターンが考えられます。

粘液の分泌量が増えていると感じたら、その理由を把握した上で状況に応じて適切な対処をしましょう。

体表を保護するための粘液は問題ないケースが多い

水換えやレイアウト変更の直後など外部から普段とは異なる刺激を受けると、粘液の分泌量が増加することがあります。
これは体を守るための自然な反応であり、魚が健康な証拠です。
その他にも

  • 強い水流で体表がこすれる
  • 水草や流木にあたって体表に細かい擦り傷ができる
  • 同居魚に突かれた

などの理由で、軽いストレスが掛かると体を保護するために粘液が出ますが、一時的なものならば大きな問題はないでしょう

また、成長期の魚やコンディションが良好で代謝が活発な魚は、通常よりもしっかりしたぬめりをまとっていることがありますが、こちらも正常な反応です。

病気やケガが原因の粘液増加は要注意

通常よりも明らかにぬめりの量が増えていて、なおかつ

  • 体が白っぽく濁って見える
  • 体表の膜が糸状にめくれている
  • ふやけた薄い膜が剥がれ落ちる

などの症状がみられるときは、体調不良や病気の可能性が高いです。
不調による粘膜の増加は、アンモニアや亜硝酸の上昇による水質の悪化や急なpH変化、寄生虫、病原菌などの攻撃から体を守っている危険なサインと考えられるからです。

このような悪い方向での粘液の増加がみられるときは、体表や泳ぎ方、餌の食べ方などに異常が出ることが多いので、魚の様子をよく観察し、不調の原因を探ります
特に、ヒレをたたんで泳いでいる、水槽の底でじっとして動かない、呼吸のリズムが速い、体を砂利に擦り付けるなどの行動は、魚がすでにコンディションを落としているサインなので、早急な対処が必要です。

粘膜に異常が出る魚の病気


魚がかかる病気の中には、体表の膜やぬめりが増えるのが特徴の病気があります。
魚が膜を出しやすい病気の原因と対処法について解説します。

白雲病

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白雲病は、水中に生息する原生生物であるイクチオボドトリコディナなどに寄生されることで起こる病気です。

感染すると痒みや白点、充血といった体表の異常が出ることから、魚は粘膜を大量に分泌して体を守ろうとします。
この粘膜に覆われた様子が体全体が白っぽいモヤで覆われたように見えることから、白雲病という名が付きました。

白雲病の治療には、初期段階では水温25℃程度で強めにエアレーションを掛けた環境での塩水浴、症状が進行していたら『グリーンFゴールド顆粒』や『エルバージュエース』を使った薬浴が有効です。

薬を使用する場合は容量用法を守り、薬剤に弱いコリドラスなどのナマズ系やドジョウ系の熱帯魚、一部の小型カラシン、古代魚などの魚種を飼育している場合は特に使用量に注意します。
また、治療と並行して水換えや底砂掃除をしっかり行い、水質改善に努めましょう

水カビ病

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水カビ病は、体の一部に白い綿のようなものが付く病気で、体表やヒレの傷・弱った部分に真菌(カビ)が繁殖してしまっている状態です。

水温が低い環境や汚れが蓄積している時に発生しやすく、ストレスが溜まっている個体に感染が広がっていくことも少なくありません。
水カビ病にかかった魚がぬめりをたくさん分泌して、水中にもやのようなものが発生するのもこの病気の特徴です。

水カビ病への感染が確認されたら、病魚を隔離し『メチレンブルー』や『ヒコサンZ』を使った薬浴を行います。
水温を高めに設定して、魚の自己治癒力を引き出すのも効果的です。

また病気の広がりを防ぐため、本水槽の水換えや底砂掃除を行い、環境を改善させましょう。水カビ病の大きな原因は水の汚れなので、定期的に水換えをして清潔な環境を保つことで感染を予防できます。

エラ病

エルバージュエース 2g(0.5g×4) 動物用医薬品

寄生虫や繊毛虫が原因でエラ病を発病した魚は、寄生虫を引き離そうと粘液を過剰に分泌して、エラ機能の低下を引き起こすことがあります。

エラ病も水質の悪化で症状が進行しやすくなる傾向があり、アンモニアや亜硝酸の数値が高いとエラが直接ダメージを受けることも。
患部に細菌がつくとさらに炎症が広がり、命に関わるほど重篤化することも少なくありません。

エラ病を発症した水槽ではまずしっかり水換えをして、有害な成分を排出することが大切です。次にエアレーションを強めて、弱っている魚が呼吸しやすい環境を作ります。

初期段階ならばこれで自然治癒しますが、症状が改善しないときは塩水浴や、『グリーンFゴールド顆粒』や『エルバージュエース』 などの駆虫薬・抗菌薬を使った薬浴をしましょう。
塩水浴を行う場合は0.1~0.3%程度の低濃度からスタートし、魚の状態をよく観察しながら調整する方法がベストです。

ぬめりを強化する方法


体表のぬめりは適度な量であれば、免疫力を向上させて魚の体を保護してくれる効果があります。

最後に、魚のぬめりの分泌を促し、免疫や保護機能を強化する方法をご紹介します。

水換えで代謝を活性化させる

プロホースエクストラ M

適度なぬめりを分泌させるには、魚の代謝を上げるのが一番。
魚の活性を上げて代謝を促すには、定期的な水換えをして適切な水質を整えるのが良いです。

基本的には1~2週間に一度、1/3程度の水量を換水します。また、クリーナーポンプを使って底砂に溜まった汚れや餌の残りを吸い出すと、清潔な環境を保ちやすくなるでしょう。

新しい水は必ずカルキ抜きをしたものを使用してください。また、水槽に注ぐ前に水槽の飼育水と水温を合わせておくと、魚への負担を軽減できます。
さらに、水質検査薬で飼育水と新しい水のpHを確認し、合わせておくのもおすすめです。

水槽内では、酸素供給力の高いろ過フィルターやエアレーションをして溶存酸素量を増やすと、魚の回復力が高まります。

粘膜保護効果のある餌やコンディショナーを使う

テトラ (Tetra) アクアセイフ 500ミリリットル 有害なカルキ塩素を中和 観賞魚の粘膜やエラを守る バクテリアの定着を促す 重金属無害化 水質調整剤 アクアリウム 粘膜保護 熱帯魚 海水魚 金魚 メダカ カルキ抜き

免疫力を上げて粘膜を強くする効果が期待できる餌や、粘膜を保護する成分が入ったコンディショナーを使用するのも良い方法です

健康なぬめりの分泌を促す餌としては『金魚膳 粘膜強化』などが販売されています。

コンディショナーでは『テトラ アクアセイフ』『キョーリン プロテクトX』が効果的です。適度に使用すれば魚たちの健康を維持しやすくなります

ただし、水質の管理をコンディショナーに頼りすぎるのはよくありません。水槽管理の主役は、あくまで水換えやメンテナンスです。
日常のメンテナンスをこなしつつ、補助的にコンディショナーを使用すると、バランスの良い環境を整えられます。

まとめ:魚が出す膜・ぬめりとは!膜を出しやすい病気・ぬめりを強化する方法


魚が出す膜やぬめりには体表を保護する効果があり、細菌や寄生虫、外傷などから身を守ります。
さらに浸透圧のバランスを保つ上でも重要な役割を果たすため、適度な分泌量を保つことが大切です。

粘液の過剰分泌がみられるときは、原因をしっかり特定します。
水換えの直後や体表のすれなどで一時的に分泌量が増えているのならば問題ありませんが、病気や水質の悪化などに対する防衛反応でぬめりが増えているときは、水換えや薬浴をして状態を改善しましょう。

魚の体表に付く膜やぬめりのわずかな変化に気付くためには、日々の観察が何よりも欠かせません。
水槽を泳ぐ魚をよく観察し、ぬめりや呼吸の速さ、泳ぎ方などに変化が無いかチェックすることを意識しましょう。

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執筆者 Hara.kazu

子どもの頃から魚や昆虫を飼育し、アクアリウム歴は約30年になります。
グッピーやプラティ、ネオンテトラなどの入門魚飼育から始まり、シクリッドのブリーディングなどを経て、最近ではアクアテラリウムのレイアウトを楽しんでいます。

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