投げ込み式フィルターのメンテナンス方法!頻度についても解説します

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投稿日:2025.10.14|
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投げ込み式フィルターは、エアーポンプと繋いだ本体に水中に沈めておくだけでエアレーションとろ過を同時に行えるシンプルな仕組みのろ過機材です。
扱いがとても簡単で場所も取らないのが一番の魅力で、初心者の方でも導入しやすく、金魚やメダカの水槽セットなどにもよく組み込まれています。
そんな手軽な投げ込み式フィルターですが、便利な反面メンテナンスを怠ると水の流れが弱くなったり、水質が急激に悪化したりする原因になります。
水槽の環境を守るには、定期的な掃除や部品の交換をしてしっかり水をろ過できる状態を維持することが大切です。
この記事では、投げ込み式フィルターの具体的なメンテナンス方法やの頻度を、分かりやすく解説します。
正しいメンテナンスを身につけることで、魚が快適に過ごせる水槽を維持できるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに投げ込み式フィルターのメンテナンス方法を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
手軽に水槽をろ過できる投げ込み式フィルターは、しっかりメンテナンスをして状態を維持していれば、優れた酸素供給力を持つ優秀なろ過フィルターとして活用できます。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、投げ込み式フィルターのメンテナンス方法を解説します。
投げ込み式フィルターのメンテナンス方法

投げ込み式フィルターは比較的安価な機材であることから、汚れたら本体ごと交換してしまっているという方もいるかもしれません。
しかし実は、ろ材やウールマットなどの交換パーツが豊富で、分解もそれほど難しくないため、普段のメンテナンスの延長で投げ込み式フィルターの整備をすることができます。
ここでは投げ込み式フィルターのパーツごとに、掃除や交換方法をご紹介します。
分解して飼育水ですすぐ
投げ込み式フィルターの基本的な掃除方法は、パーツごとに分解して飼育水ですすぎ洗いをすることです。
まず、作業を始める前に必ずエアーポンプを止めましょう。
動作が停止したことを確認したら、本体をゆっくり引き上げます。勢いよく持ち上げると底砂が舞い上がり、水槽全体が濁ってしまうので注意してください。
取扱説明書に従ってパーツを分解したら、汚れた部分を洗浄していきますが、この時水道水で洗ってしまうと硝化バクテリアが流れてろ過能力が低下してしまうため、必ず水槽の飼育水を使って優しくすすぎ洗いをします。
本体や仕切りは軽くすすぐ程度、ろ材はこすりすぎず軽く振り洗いするイメージです。バクテリアを残しつつ通水性を回復させる目的で洗浄します。
掃除後は乾燥させる必要はなく、すぐに組み立てて水槽に戻しましょう。
ウールマットの交換
投げ込み式フィルターで最も汚れがたまりやすいのがウールマットです。
マットが茶色く染まり、水の流れが弱くなってきたら交換のサイン。メンテナンスの際に新しいものに交換しましょう。
全部まとめて交換しても大丈夫なのかと迷う方がいらっしゃいますが、結論から言うと問題ありません。バクテリアはウールマット以外にもプラストーンや砂利部分など、フィルター内部のさまざまな場所に定着しているので、ウールマットを交換したことですぐさま水質に影響が出るようなことはほとんどないでしょう。
特に金魚や大型魚を飼育している場合は、汚れが溜まりやすいので、早めの交換を意識すると安心です。
プラストーンの交換
プラストーンはエアーポンプからの酸素を細かい泡状にして水槽に送り込む重要なパーツです。
投げ込み式フィルターのプラストーンは水流が当たりやすい位置にあるため、普通のエアストーンより目詰まりしやすい傾向があります。
劣化してくると泡が大きく不均等になってきたり、音が大きくなったりするため、こまめに泡の状態を確認し、異常があるならば交換を検討しましょう。
交換用のプラストーンは通販やショップで簡単に手に入るので、予備を用意しておくと安心です。
ちなみに、交換ではなく、界面活性剤を含まない漂白剤で漬け置きして再利用する方法もありますが、それほど高いパーツではないので新品に交換するほうが簡単で確実でしょう。
エアチューブの交換
エアチューブは時間が経つと硬くなったり白濁したりして、目に見えない小さな空気漏れが起こることがあるため、定期的な交換が推奨されています。
交換の目安は半年から1年程度ですが、見た目を清潔に保ちたい方や、より安定したエアレーションを維持したい方は状態をみてもう少し頻度を増やして交換するのも良いでしょう。
エアチューブにはビニール製とシリコン製がありますが、長く使えるのはシリコン製です。ビニール製に比べるとやや割高ですが、柔軟性、耐久性に優れていて、取り外しを繰り返しても劣化しづらいという特徴があります。
砂利部分のすすぎ洗い
投げ込み式フィルターの底面にある砂利は、バクテリアが最も定着しているフィルターの心臓部ともいえる部分です。
ウールマットなどを全交換しても大きな問題にならないのはこの砂利があるからこそ。ここからバクテリアが再定着して、水質を安定させてくれます。
そんな砂利部分にはフンや餌の食べ残しといった物理的な汚れが溜まりやすいため、定期的に取り出して飼育水ですすぎ洗いをしましょう。
水槽用のクリーナーポンプでフィルター設置面の汚れを吸い出すのも効果的です。
この時、水質の急変を防ぐため、ウールマットと砂利の清掃は別日に行うようにしてください。
投げ込み式フィルターのメンテナンス頻度

投げ込み式フィルターの掃除頻度は、部位ごとに異なります。
一般的な目安は次の通りです。
- ウールマットの軽いすすぎ:隔週~月1回
- 本体と砂利部分の掃除:月1回
- フルメンテナンス(チューブ・逆止弁を含む):半年~1年に1回
あくまでこれは目安なので、金魚のようにフンが多く水を汚しやすい魚を飼育している水槽では、もう少し短い周期で掃除が必要になります。
一方で小型の熱帯魚やメダカだけの水槽なら、頻度を落としても水質を維持できる場合もあるでしょう。
フィルタ―から発生する泡の大きさや、水質の変化などを普段から確認しながら、魚種や飼育数、水槽の大きさに合わせて掃除の頻度を調整することが大切です。
投げ込み式フィルターのメンテナンスが必要な水槽症状

投げ込み式フィルターのメンテナンスは基本的には目安の日数を参考に定期的に行えば問題ありません。
しかし場合によっては、すぐに投げ込み式フィルターを掃除した方が良いケースがあります。
ここではメンテナンスすべき代表的なサインと、その際に取るべき対応を詳しく解説します。
ろ過フィルターの不調が原因で現れる魚や水質の不調を覚えておけば、トラブルが起こる前に素早く対処ができるようになるでしょう。
水質が悪化したとき
水が濁ったり黄ばんだりしているときは、ろ材や砂利に汚れがたまって通水性が落ちているサインです。特に投げ込み式フィルターの底面にフンや残餌が詰まると、一気に水質が悪化します。
水換えと同時にフィルターを取り出し、ウールマットや砂利部分を軽くすすぎましょう。
水が濁ったからといって慌ててすべての部品をゴシゴシ洗ってしまうと、ろ過バクテリアが激減して水質が不安定になるため、軽く汚れを落とす程度に留めてください。
飼育水が臭うとき
飼育水からイヤな臭いがするのは、水質悪化の前兆です。
特にアンモニア臭やドブのような異臭は、フィルターの働きが弱まっている時に多い現象なので、まずは酸素の出方が弱くなっていないか、泡が大きくなっていないかをチェックしてみましょう。
水槽の臭い問題の解消には、フィルターのウールマットやプラストーンの交換と同時に水槽内の掃除も行うと、より効果的です。
ちなみに、活性炭入りのろ材は一時的に臭いを軽減することはできますが、根本的な解決にはなりません。長期的に考えた場合、やはりフィルターの通水性を回復させることが一番です。
魚が病気にかかったとき
白点病や水カビ病などが発生して、本水槽で薬浴を行った場合はろ材を全交換する必要があります。
薬剤を吸着してしまったろ材をそのまま使用し続けると、治療が終わった後も水中に薬の成分が溶け出して、魚の不調や水質の乱れを招くことがあるからです。
特に『メチレンブルー水溶液』や『アグテン』などで染色されてしまったウールマットは、必ず破棄してください。
病気が発生した水槽では、再発を防ぐために思い切ってリセットする勇気も必要です。
再利用できるもの交換した方が良いものを見極めながら、環境を再安定させましょう。
魚を追加したらメンテナンス頻度を見直そう

投げ込み式フィルターを使って安定していた環境も、ちょっとしたきっかけで崩れてしまうことがあります。
様々な要因がある中、特に注意したいのが新魚を追加したタイミングです。
魚の数が増えれば必然的にフンや残餌の量も増えて、フィルターに負荷がかかります。導入直後の1〜2週間はろ過能力が追いつかず、水質が急変しやすいです。
そのため、この期間は餌を少なめに、水換えの回数を増やして慎重に様子を確認しましょう。
魚が元気だからと普段通りに餌やりをしていると、気づかないうちに水が汚れてフィルターの目詰まりに繋がります。
また、生体を追加したあとに泡の出方が弱くなったり水が以前より早く汚れると感じる場合は、掃除の頻度を見直すか、ろ過フィルターのパワーアップを検討しましょう。
まとめ:投げ込み式フィルターのメンテナンス方法!頻度についても解説します

投げ込み式フィルターのメンテナンスについて解説しました。
投げ込み式フィルターは構造がシンプルで、初心者でも扱いやすい優れたろ過器です。
安価なことから使い捨てのように使用する方もいますが、正しくメンテナンスをすれば長く使用を続けることができるでしょう。
- マットや砂利は飼育水で洗う
- ウールマットやプラストーンは汚れや泡の状態を見て交換する
- 年に一回は全体の動作確認やチューブの交換を行う
といったポイントを押さえて、メンテナンスを実践してみてください。
また、臭いや水質、魚に異変が起きたときは投げ込み式フィルターが汚れて目詰まりしている可能性があるため、状態を確認し適切に対処します。
大切なのは、バクテリアが残る程度にきれいにするという考え方です。日々の観察で小さな変化に気づき、柔軟に対応できるようになれば、安定した水槽管理ができるようになります。
メンテナンスを習慣化して、魚たちが安心して暮らせる環境を整えていきましょう。
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