
ろ材の掃除目安!コケ・濁り・魚の不調はフィルター掃除で解決しよう
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熱帯魚など、生き物の飼育は楽しいですよね。
しかし、ろ材の掃除を怠ると水槽内の環境が悪化し、コケの大量発生や水の濁り、魚の不調など多くのトラブルが起きる原因となってしまいます。
このコラムでは、ろ材の掃除目安や汚れているサイン、洗浄のポイントや交換時期をお伝えします。
魚たちの健康を守り、水槽の環境を維持していくために、ぜひ最後までご覧ください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにろ材の掃除目安やフィルター掃除のポイントを解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
- 飼育水が臭う・濁った、水槽内にコケが増えたら、ろ過能力が不足している!ろ材が汚れているとろ過能力が下がる!
- ろ材には寿命がある!汚れたり、崩れたり弾力性が無くなったら交換しよう!
- 活性炭やゼオライトなど、吸着系のろ材には期限がある!1~2ヵ月に1度交換がおすすめ
- ろ材は洗って再利用できるものもある!洗浄のポイント目詰まりを解消して水流を良くしよう!
水槽をきれいに維持することは、魚たちなど生き物の健康を守ることにつながります。
ろ材は水槽環境の維持に大きく貢献してくれるとても便利なものですが、定期的に掃除や交換が必要になります。ろ材の掃除や交換には目安がありますが、飼育生体や水槽の大きさなど、水槽環境に応じた対応が必要です。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、ろ材の掃除目安や汚れているサイン、洗浄のポイントや交換時期を解説します。
ろ材の掃除目安とは!
ろ材の掃除目安は、エーハイム社などが販売している外部式フィルターでは、4~6ヶ月ごとの掃除が推奨されています。
しかし、「4~6ヶ月ごとの清掃」というのはあくまでも目安に過ぎず、飼育している生体の種類や匹数、水槽サイズや水量によって変わってきます。
例えば、60cm水槽と90cm水槽を思い浮かべてください。それぞれの水量は約50リットル・250リットルと5倍もの差があり、同じ環境下であれば小さい水槽の方が汚れやすいことがわかりますね。また、グッピーやネオンテトラと巨大魚では、巨大魚の方が水槽が汚れやすいため、掃除の頻度が増えるでしょう。
このように、ろ材の掃除は飼育環境に依存するのですが、実際には水槽内の状態を見てメンテナンスを行うことが水質維持には一番確実です。
ここからは、水槽の水質維持に欠かせない、ろ材が汚れているサインについてご紹介していきます。
以下のコラムでは、金魚用のろ過フィルターや、おすすめ外部フィルターを紹介していますので、あわせて参考にしてくださいね。
ろ材が汚れているサイン
ろ材が汚れている場合には、以下のようなサインが見られます。
- コケが増えてきた
- 飼育水の濁りが取れない
- 魚の不調が多い
- 水槽が臭う
ろ材が汚れているサインについて、一つずつ確認していきましょう。
コケが増えてきた
「コケが増えてきた」と感じた場合には、ろ材が汚れていることを疑いましょう。
コケは、水槽内のフンなど、有機物が分解された汚れを養分にして増えます。ろ材が汚れていると、水槽内にコケが増えてしまう原因となる、余計な養分が増えてしまうのです。
コケが増えてしまう主な要因は照明によるものですが、ろ材が汚れていることもコケが増えやすい環境を作り出してしまいます。
飼育水の濁りが取れない
ろ材が目詰まりすると、水槽内の汚れや過剰な養分によって、「飼育水の濁りが取れない」という現象を引き起こします。
長期間ろ材の掃除を怠ると、生き物のフンや代謝物、残餌が水槽内に溜まってしまいます。そして、最終的にはろ材が目詰まりして、ろ過効率が落ちてしまうのです。
また、ろ材が目詰まりすることでバクテリアに十分な酸素が送られず、不活性化することで白濁りを起こすこともあります。
ろ材が目詰まりすることで、汚れをこし取ってくれる物理的ろ過と、有機物を分解する生物的ろ過、2つのろ過機能が働かなくなってしまうのです。
魚の不調が多い
魚たちに不調が多い場合も、ろ材が汚れているサインとして考えられます。
ろ材がうまく機能せず飼育水の養分が多くなっている状態では、雑菌が増えやすい環境となるため、魚たちが病気になってしまうリスクが高まってしまうのです。
雑菌が増えるなどの水質悪化は、魚たちにストレスを与えてしまいます。ストレスを感じることで免疫力が下がり、体調不良へとつながってしまうため、ろ材が汚れているか確認してみましょう。
以下のコラムでは、メダカや熱帯魚の病気について詳しく解説しています。
水槽が臭う
ろ材が汚れることで、ろ過しきれない養分が飼育水に漂うと、生臭く感じるようになります。正常な飼育水は臭わないので、「水槽が臭う」という場合は、飼育水がかなり汚れている状態と言えるでしょう。
また、フィルターとろ材だけではなく、底砂にも汚れが蓄積することでも臭う原因となります。
水槽が臭う場合は、ろ材の洗浄と換水をしつつ、底砂の中にクリーナーポンプを差し込んで、蓄積している汚れを排出しましょう。
ここからは、ろ材洗浄のポイントについて解説していきます。
ろ材洗浄のポイント
ろ材洗浄といっても、生き物にとって良い方法を取らなければいけません。
汚れきったスポンジマットや各種ろ材も、その中では有機物を分解してくれるバクテリアが生きています。そのため、一概に「ろ材が汚れてしまったから、水で洗えば良い」とは、言えないのです。
こちらでは、ろ材を洗浄する際の3つのポイントについてご紹介します。
基本は飼育水で揉み洗いする
ろ材が汚れてしまったら、飼育水で揉み洗いするのが基本です。
飼育水で洗うのはバクテリアの減少を防ぐためですが、ろ材の汚れがひどい場合にはその限りではありません。ろ材が目詰まりするほど汚れているということは、飼育水の状態も悪いということを覚えておきましょう。
ろ材の汚れがひどい場合は、カルキ抜きした水や水道水で洗い、リセットする方法がありますが、バクテリアが大幅に減少してしまいます。また、カルキ抜きした水や水道水でのリセットは、新しい水が得意な金魚などは問題ありませんが、魚によっては不調の原因となってしまうことがあります。
そのため、ろ材が目詰まりを起こして全く機能していないような場合を除き、ろ材の洗浄は飼育水で行いましょう。
なお、ろ材とひとまとめにして説明してきましたが、アクアリウムのろ材は以下の3つの種類に分かれます。
- 物理ろ材(ウールマット・スポンジなど)
- 生物ろ材(セラミックろ材など)
- 化学ろ材(活性炭など)
化学ろ材は使用期限があり再利用ができないため、洗浄できるのは物理ろ材・生物ろ材に限ります。
崩れたろ材は交換しよう
ろ材を長年使用していると、経年劣化で崩れてしまうことがあります。ろ材が崩れたまま使用すると、通水性が悪くなったり、バクテリアの吸着が減少してしまったりするので、見つけ次第交換しましょう。
なお、崩れやすいろ材は、主に生物ろ過を行うろ材です。長期間使用できるように工夫されていますが、崩れたり割れたりしてしまいますので注意しましょう。
新しいろ材に変更する手順
新しいろ材に変更する場合、いくつかのポイントがあります。
物理ろ過・化学ろ過を行うろ材は、適宜交換してもそれほど生体に影響はありません。ただし、生物ろ過を行うろ材に関しては、交換時に今まで使用していたろ材を少量混ぜると、バクテリアが定着しやすくなります。
ろ材の交換時期
ろ材には、物理ろ材・生物ろ材・化学ろ材の3種類があり、それぞれろ材交換のタイミングは異なります。
各ろ材の特徴や役割を理解し、掃除や交換時期の参考にしてください。
物理ろ材:ウールマットなど
ウールマットなどの物理ろ材は、茶色くなったり、弾力がなくなったりしてきたら交換のサインです。交換時期はメーカーや商品によって異なりますが、おおむね3週間から1か月が推奨されています。
なお、物理ろ材はあくまでも生体のフンや残餌など、物理的な汚れをキャッチするためにサブとして使われるろ材です。大抵は物理ろ材の下に生物ろ材を敷き、崩れた有機物をバクテリアが分解するという仕組みになっています。
物理ろ材は消耗品ですから、交換時期が来たらすぐに交換しましょう。
生物ろ材:セラミックろ材など
セラミックなどの生物ろ材は、割れたり、水槽のpH低下が止まらなくなったりしたら交換時期です。
生物ろ材は長く使えるように作られていますが、経年劣化により割れたり、崩れたりしてしまうことがあります。このようなろ材を使い続けると、生物ろ材に住み着いているバクテリアを減少させてしまうため、速やかに交換しましょう。
また、生物ろ材の穴に汚れ(有機物)が詰まってしまうと、水質が酸性に偏ってしまいます。そのため、pH低下が確認できたら、まずはろ材を洗浄してください。ろ材を洗浄してもpHの低下が止まらなければ、交換時期と言えるでしょう。
化学ろ材:活性炭など
活性炭やカキガラなどの化学ろ材には吸着の限界があるため、効果が感じられなくなったらすぐに交換しましょう。
化学ろ材を繰り返し使用することはできず、効果としては流木のアクなどの濁りや、臭いを取ることが期待されます。水槽内を良く観察し、効率よくフィルターを運用するためにも1~2か月を目安に交換するようにしましょう。
まとめ:ろ材の掃除目安!コケ・濁り・魚の不調はフィルター掃除で解決しよう
このコラムでは、ろ材の掃除目安や汚れているサイン、洗浄のポイント・交換時期をお伝えしてきました。
ろ材には物理・生物・化学の3種類があり、それぞれ特徴や役割、掃除や交換の目安が異なります。コラムを参考に、各ろ材に適した管理を行いましょう。
ろ材の汚れに気づかず、放置してしまうと水槽内のコケや濁り、臭いや魚の不調につながってしまう可能性があります。魚たちのために水槽内をよく観察し、状態を確認しながらしっかりメンテナンスを行ってくださいね。
ろ過に関して、こちらのコラムも参考にしてください。
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