外部フィルターを設置するには!基本の使い方から起動・通水まで解説
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アクアリウム初心者の方は、外部フィルターと聞くと「設置が難しそう」「ベテラン向けのフィルターでは」と考える方も多いのではないでしょうか。
外部フィルターの設置や運用は、コツをつかめば初心者の方でも難しくありません。
このコラムでは、外部フィルターの導入から接続や起動方法、異音時の対処法などについて解説しています。
外部フィルターの基本的な使い方から、起動して通水までお伝えしていますので、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに解説!このコラムのポイント
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
- 外部フィルターの運用には高低差が必要!水槽は必ず水槽台に載せよう横置き可能な機種以外は、高低差が無いと水が循環できないよ!
- シャワーパイプは装着しなくても運用できる!水流を穏やかにするパーツだけど、飼育する生き物やレイアウトによっては無くてもOK
- 外部フィルターの起動には『呼び水』を行う!空気を抜いてフィルターへの通水を助ける作業だよ
- 異音がしたら、焦らず左右にゆする&再起動!空気が噛んでいることが多いよ。直らない場合は異物がないか、開いて確認しよう
アクアリウム初心者の方の中には、外部フィルターにハードルを感じている方もいらっしゃるでしょう。
外部フィルターは、基本的なルールや使い方を理解しておけば、初心者の方も導入することができます。また、接続や起動方法についても、そこまで難しい手順はありません。外部フィルターはバクテリアをたくさん保有しやすく、ろ過能力が高いため、魚たちに快適な水槽環境を用意してあげることができるのです。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、外部フィルターの設置や使い方、起動から通水までの基本的な流れを解説します。
外部フィルターを導入するには!
まずは、外部フィルターを導入する前の注意点をご紹介します。
よく考えずに外部フィルターを購入すると、「上手く設置できない」「水が十分にろ過されない」など、トラブルにつながりかねません。
外部フィルターを導入する際には、ぜひ参考にしてみてください。
外部フィルター設置の基本ルール
外部フィルターは一般的に、水槽と高低差がないと設置できないため、基本的には水槽台と併用します。
水槽台は、扉や下部の収納スペースが付いていなくても問題ありません。水槽を載せる耐荷重などの条件が整い、水槽と外部フィルターの間に高低差が作れれば、むき出しの水槽台でも運用できます。
見た目やスペースを考慮すると、水槽下に外部フィルターを納められる水槽台がおすすめです。水槽下に納められない場合は、水槽台の横に設置する形になるので、そのスペースを確保しましょう。
水槽台については、こちらの記事も参考にしてください。
水槽に合った外部フィルターの選び方
外部フィルターは、水槽のサイズと水量に合った能力のものを選びましょう。能力不足の外部フィルターでは十分にろ過できず、水質悪化につながります。
また、メーカーやグレードによって、以下のように細かな機能面が異なります。
- 取り外しが簡単なダブルタップがついている
- 呼び水機能がついている
- 高低差が無くても運用できる
飼育環境や予算などに合わせて、好みの機能があるものを選びましょう。
予算に余裕があれば、ワンランク上の機種を選ぶと、その後の拡張性が広がるのでおすすめです。
外部フィルターの接続方法
こちらでは、外部フィルターの接続方法をご紹介します。
メーカーや機種によって多少の違いはありますが、基本的な接続方法はどれも同じですので、参考にしてください。
ホースを接続し、固定しよう
各パーツ間の接続にはホースを使いますが、接続が甘いと水漏れの原因になるので注意してください。
確実に接続するためには、ホースバンドを使用するのがおすすめです。ただし、ホース交換時などの取り外し作業がやや煩雑になりますので、無理に使用する必要はありません。水漏れのリスク軽減と、作業のしやすさのどちらに重きを置くかで選んでください。
ホースはパーツとして付属している場合が多いですが、付属していない場合や、長さが足りない場合は市販のホースを用意しましょう。市販のホースを使用する際は、必ず径の合ったものを使用してください。
「ジョイントにホースが入らない!」という場合は、ホースが硬くて上手く入らないことがほとんどです。このような時には、ホースの先端をお湯に浸けてやわらかくすると挿しこみやすくなります。
ダブルタップを確認する
ダブルタップは外部フィルターのジョイントパーツのことで、ホースとフィルターの取り外しが簡単になるパーツです。エーハイムのダブルタップが有名ですが、各メーカーから同様のパーツが用意されています。
ダブルタップはメンテナンス時に漏水を防ぐ止水栓の役割を果たす、大切な機能をもったパーツです。方向を間違えないように接続してください。
ダブルタップを接続する際は、留め具を強くひねりすぎないようにしましょう。水漏れを心配して強くひねりすぎると、ホースの破損につながり水漏れを引き起こす可能性があります。
また、別売りで購入する場合は、必ずホース径が合ったものを購入してください。
シャワーパイプについて
外部フィルターの吐出口はシャワーパイプが一般的ですが、装着しなくても運用できます。
アクアガーデンでは、水流に弱くない生き物の飼育には、シャワーパイプを使わないことも多いです。水中に吐出口を配置すれば、水の音もほとんど気になりません。
シャワーパイプを使用するメリットとしては、以下の3つがあげられます。
- 水流を穏やかにできる
- 広範囲に水流を起こせる
- 配置によって酸素供給量を増やせる
飼育する生き物の種類や、レイアウトなどに合わせて、使用するかどうか決めましょう。
シャワーパイプについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
外部フィルターの起動方法!
ここからは、外部フィルターの起動方法を解説します。
各メーカーで、起動しやすいように機能を充実させていますが、基本的な起動方法を覚えておけばどの機種にでも応用できますので、ぜひ覚えておいてください。
ろ材はしっかり洗って導入しよう
ろ材は、使用前にしっかりと洗ってから使用しましょう。
セラミックろ材を選んだ場合は、表面に白い粉が付着していることがあるため、しっかりと洗うことで外部フィルター起動後の白濁りを防げます。
ろ材をセットする際は、順番に気を付けてください。機種によって上下どちらから通水するか異なります。ウールマットなどの物理ろ過が、一番手前側になるように設置するのが基本です。
呼び水を行う方法
呼び水は、外部フィルター起動時に欠かせない作業であり、水槽と外部フィルターから空気を抜き、スムーズな通水を行うものです。
呼び水を行うためのアイテム(エーハイム・スターターなど)が別途販売され、最近では呼び水機能付きの機種の販売も増えています。しかし、このような特別なアイテムが無くても呼び水は可能です。
呼び水のやり方はとてもシンプルで、吸水口を水中に沈めた状態で、ホースに口をつけて軽く吸い込むだけです。呼び水を行う際は、強く吸い込み過ぎると水を飲みこんでしまい、弱すぎると通水ができないことがあるので、程よい力加減で行ってください。
最初は力加減が難しいかもしれませんが、コツをつかめば簡単にできますので、挑戦してみましょう。
異音がする場合の対処法
外部フィルターを設置、起動後に異音がする場合は、なにかしらのトラブルが発生している可能性があります。
そのまま使用すると十分に水がろ過できないばかりか、故障にもつながりますので、異音がした場合の対処方法をご紹介します。
左右にゆする
外部フィルターから異音がする場合、まずはフィルターを左右に軽くゆすってみてください。
外部フィルター設置後に多いのが、ポンプ内に空気が噛んで異音がする、エアー噛みというトラブルです。エアー噛みが発生した場合は、フィルターを左右にゆするだけで空気が上に上昇する力で抜けて解決することがほとんどです。
ごく小さな気泡が異音の原因の場合は、ポンプを軽く叩くだけでも解決することもあります。
大きくゆすりすぎると、ホースが外れるなどの二次トラブルにつながるおそれがあるので注意してください。
異物がないかを確認する
外部フィルターを左右にゆすっても異音が消えない場合は、異物が噛んでいる可能性が高いです。
異音が続いている場合は、外部フィルターを開けて中に異物がないか確認しましょう。「インペラ」と呼ばれる、羽根車状のパーツに汚れが付いている場合も異音がすることがあるので、軽くすすいでみてください。
それでも異音がする場合、初期不良や故障の可能性が考えられるため、販売店に相談しましょう。異音がしたまま使用を続けると、さらに大きな故障につながるおそれがあるので、注意してください。
まとめ:外部フィルターを設置するには!基本の使い方から起動・通水まで解説
今回のコラムでは、外部フィルターの導入から接続・起動方法、異音時の対処法などについて解説しました。
設置や運用が難しそうなイメージのある外部フィルターですが、一度経験してみるとそれほど難しくありません。外部フィルターはろ過能力が高く、パーツが豊富で汎用性が高いので、コラムを参考にぜひ設置してみましょう。
外部フィルターについては、こちらの記事も参考にしてみてください。
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このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
元々35センチ規格水槽で熱帯魚を飼育していました。
最近になりまた熱帯魚や水草の飼育をしたいと思い始めています。次やるなら90cmスリム(90*25*30、約60リットル)に変えたいと思っていますが外部濾過フィルターを水槽下部に置く事ができません。
そういった場合は諦めるしかないでしょうか?
エーハイムのアクアコンパクト 2004を1つ持っているのですが、例えばこれを2台にしたりして運用すると問題ないでしょうか?
外部フィルターを水槽下部に置けない場合に有効な対処法があればご教授いただきたいです。
高低差を付けられない場合は「GEX メガパワー」など横置きできる機種を採用するのがおすすめです。
アクアコンパクト2台でも良いですが、1台の方がすっきりとしたアクアリウムになります。
CO2添加をする場合も高低差が必要のない発酵式などを選択しましょう。
横置き可能な機種についてはこちらでも紹介しています。
・【2025年度版】水槽用フィルター特集!おすすめ10選と選び方!
https://t-aquagarden.com/column/aquarium_filter
よろしくお願いいたします。