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プロが教える!水槽の水をピカピカの透明にするコツ

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アクアリウムショップなどに飾られている、洗練された美しい水槽に憧れを抱く方は多いです。
しかし、実際に自宅で水槽を初めてみると、なかなかあのようなキラキラの水槽にはならないことも。

その原因の一つに、水の透明度の違いがあります。
水は透明だと思いがちですが、実際の水槽の中の水を良く見てみると、微細なゴミや汚れ、光の加減などで濁って見えてしまう事も多く、なかなか透明にはなりません。

実はピカピカの透明な水にするにはいくつかのポイントがあり、メンテナンスの仕方やろ過器の選び方、エアレーションの仕方などのちょっとしたコツを実践することで誰でも自宅でも再現することが可能です。

今回は、自宅でもできる水槽の水をピカピカの透明な水にするコツを解説いたします。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストが水を透明にするコツを解説


このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するアクアリストたちの経験・意見をもとに作成しています。

水槽の水の色は、日常のメンテナンスや水槽の管理の仕方に起因する部分が大きく、透明にするにはちょっとしたコツがあります。

この記事では、東京アクアガーデンが5000件を超える水槽管理実績の中で培ったノウハウをもとに、水槽の水をピカピカにする方法を解説しています。

水槽の水をピカピカにするコツを動画で解説

この記事の内容は動画でもご覧いただけます。

水槽の水の透明度を上げるポイントなどを音声付きで解説します。

トロピカではYouTubeチャンネル『トロピカチャンネル』を公開しています。

アクアリウムの基礎知識やお役立ち情報を動画でわかりやすく解説しています。

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水が透明に見えない?原因は?

水は透明だと思いがちですが、実は軽微なゴミや光の屈折により、特に色が付いていないにもかかわらず白んで見えてしまう事があります。

まずは、ピカピカには見えない水槽と、透明でピカピカに見える水槽を比較してみましょう。

左の水槽は水に黄ばみ、くすみが見られて、せっかくの水景もぼやけてしまっています。対して右の水槽は、水がクリアでくすみは見られません。ピカピカの水で、光り輝くように美しい水槽です。

水の透明度だけで、アクアリウムにこれだけの違いがみられるのは驚きではないでしょうか。せっかくの水槽ですから、自宅でも右のようなピカピカの水槽を再現したいところです。

水槽の水が透明にならない原因は複数考えられます。まずは、基本的な原因と対策を考えてみましょう。

■原因1:ろ過装置の不備

水が透明にならない原因として真っ先に思い浮かぶのが、ろ過装置の不備です。

水槽の水は、魚のフンや餌の食べ残しや枯れた水草などの有機物によって日々汚れていきますが、これをろ過して、水をきれいに保つのに一役買っているのがろ過装置です。
当然ですが、ろ過装置も汚れますので定期的なメンテナンスが必要となります。

水が透明にならないときは、ろ過装置のフィルターが目詰まりなどして能力が落ちていないか一度確認してみるとよいでしょう。

ただし、ろ過フィルターの汚れを気にしすぎて過度に洗浄してしまうのもよくありません。
なぜなら、ろ過装置のフィルターには水をきれいにするバクテリアが住んでおり、フィルターを掃除する際に洗浄し過ぎると、汚れと一緒にバクテリアまで洗い流してしまうことがあるからです。

また、フィルターを洗浄するのに使う水にも注意が必要です。フィルター洗浄に殺菌用のカルキが含まれている水道水を使うと、有用なバクテリアも一緒に殺菌されてしまいます。これを防ぐために、フィルターを洗浄する水はカルキを抜いておきましょう。

また、水換えと同時にろ過装置の清掃をしてしまうと、バクテリアが減りすぎてしまう可能性があります。
清掃のタイミングにも気を付けてください。

ろ過装置のトラブルや清掃方法については、こちらの記事で詳しく解説しています。

■原因2:バクテリアの不足

サイクル 120ml+30ml

ろ過装置に不備がないのに水が透明にならない場合、バクテリアの不足が考えられます。

ろ過バクテリアという言葉を聞いたことはあるでしょうか。

水を透明にするには水をろ過する必要がありますが、水をろ過する方法は大きく分けて二つあります。
一つは物理ろ過といい、その名の通り物理的にフィルターなどで水の汚れをキャッチし、水槽から除去する方法です。ろ過装置がこれにあたります。
そしてもう一つが生物ろ過です。生物ろ過は、ろ過装置でキャッチできないような小さな汚れや溶け出してしまった有機物を、バクテリアに分解してもらう方法です。このバクテリアが、ろ過バクテリアと呼ばれています。

ろ過バクテリアが正しく活動することで、水槽の水は綺麗な透明の水になります。

水槽を立ち上げた直後であれば、ろ過バクテリアがそもそも不足していることが考えられます。そういった場合は、バクテリア剤を入れたり、バクテリアの住処を作ってあげたりすることでバクテリアが増えていきます。バクテリアは凸凹したところを好むので、流木、床材、岩などを水槽内に導入すると、より一層うまく住みつきます。

水が透明にならない場合は、こうしたことに気を付けながら水槽内の環境や水換え頻度を見直してみましょう。

ろ過バクテリアについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

■原因3:水換え不足

水をピカピカにするには、定期的な水換えも欠かせません。

バクテリアを増やしたり、ろ過装置を設置したりすることできれいな水を作る手助けはできますが、それでも定期的なメンテナンスは必要です。
水換えを怠ると、いずれ水が汚れてしまいますし、汚れた水の中ではバクテリアが活動をやめてしまうこともあります。

適度な水換え頻度は週一回、三分の一から半分ぐらいとされています。水槽の様子を見ながらしっかり水換えを行いましょう。

水換えについては、こちらの記事も参考にしてみてください。

■原因4:餌の与えすぎ

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水が汚れる原因の代表として挙げられるのが餌の食べ残しです。
餌の食べ残しがないよう、魚の様子を見ながらあげる、食べ残しがあればすぐに取り除くようにしましょう。与えてから10以内に食べきれる量が餌の適量の目安になります。

金魚などの一部の淡水魚は満腹中枢が鈍いため、与えられたら与えられただけ餌を食べてしまい、その結果、フンが増えて水の汚染が進んでしまいます。
こちらも、餌の量を決めて適度な量だけをあげるようにしましょう。

また、餌の種類によっては、餌の色素が水に溶けだしてしまい、それが水の濁りを招くことがあります。
その場合は、餌の種類を変えることで水の濁りが軽減されますので、試してみるとよいでしょう。

魚たちに与える餌の量は多すぎるとデメリットが増えてしまいます。少し足りないかなと感じる程度にとどめておくことが大切です。

餌については、こちらの記事も参考にしてみてください。

■原因5:水槽に対して魚が多い

水槽の容量によって、飼える魚の数には限度があります。
魚が多すぎると、フンなどの有機物がろ過装置で処理しきれず水が汚れる原因になりますので、水が汚れやすいと感じたら飼育数を一度見直してみましょう。

魚の飼育数の目安は、魚の体長1cmにつき水が1Lとされています。

熱帯魚の飼育数については、こちらの記事で詳しく解説しています。

水をピカピカにしよう!プロが教える5つのコツ

基本的な原因を確認したところで、キラキラのきれいな水にするためのコツを5つご紹介します。

■コツ1:設置時にワンランク大きいろ過器を選びましょう

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先ほどご説明した通り、水を綺麗にするにはバクテリアの存在が欠かせません

バクテリアを上手に管理するには、バクテリアが住む場所を確保してあげる必要があります。
バクテリアは、ろ過装置内のろ過材や底砂に住み着きますが、水が綺麗にならないということは、魚の数、または水槽内の汚れに対してバクテリアの浄化能力が不足している状況です。
つまり、魚の数や水槽の汚れに対して、ろ過装置のスペックが足りていないということになります。

水をきれいに保つためにも、ろ過装置は余裕のあるスペックを選ぶようにしましょう。
ただし、大型のろ過装置になると水流が強く、底砂を動かして水を濁らせてしまうことがありますので注意が必要です。

ろ過フィルターの選び方については、以下の記事が参考になります。

■コツ2:活性炭を使いましょう

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水を綺麗にするのに最も即効性のあるアイテムが、活性炭です。
活性炭は特に、魚の糞や餌の食べ残し、流木のアクが原因で発生する、黄色や茶色の水の濁りに効果を発揮します。
使用した翌日に効果を実感できることも多いので、おすすめのアイテムです。

活性炭については、以下の記事で詳しく解説しています。

■コツ3:殺菌灯を使いましょう

ゼンスイ 紫外線殺菌灯 UVバズーカ 13W

水にアオコが発生することがあると思いますが、殺菌灯を使うことでアオコを抑制することができます。
アオコは、別名グリーンウォーターと呼ばれ、その名の通り水が緑色になる症状のことです。
アオコが発生した場合には殺菌灯を検討してみましょう。

アオコについては、以下の記事で詳しく解説しています。

殺菌灯については、以下の記事もご覧ください。

■コツ4:照明は明るいものを選びましょう

ゼンスイ LED PLUS パーフェクトクリアー 60cm

照明は、色温度が6500K以上の白~青白いもので、水草の育成が可能な明るさのものを選びましょう。
照明の色は、黄色い光より白く明るい光のほうが、水の黄ばみや水中の微細な汚れを飛ばして見せてくれます。
水をクリアに見せたいならば、白い光のものを選びましょう。

照明については、以下の記事で詳しく解説しています。

■コツ5:定期的なメンテナンスを行いましょう

水をピカピカにするために欠かせないのが、定期的なメンテナンスです。

水換えを怠って水温が上がったり水質が悪化したりすればバクテリアが死んでしまいますし、そもそも水槽についたコケや汚れを落とさなければ、水を綺麗に見せることはできません。

1~4のコツを抑えながら、定期的なメンテナンスも欠かさず行いましょう。

水槽のメンテナンスは、こちらの記事も参考にしてみてください。

エアレーションは水を活性化させる効果がある

エアレーションも水を美しく保つために役立つアイテムの一つです。

エアレーションを行うと、水槽内に溶け込む酸素の量が増えて、様々な良い効果がもたらされます。
エアレーションにより期待できる主な効果についてご紹介していきましょう。

エアレーションの効果については、こちらの記事も参考になります。

■バクテリアの活性が高まる

バクテリアの活動にも魚と同じく酸素が必要です。酸素が十分にある状態であればろ過バクテリアが活性化しますので、、水の中の酸素を増やすことでより一層の高いろ過能力を発揮してくれるようになるでしょう。

また、好気性バクテリア(酸素を好むバクテリア)が増えることで、嫌気性のバクテリア(酸素を嫌うバクテリア)である病原菌の増殖を抑えることができます。病原菌の代表例としては、エロモナス菌があげられます。

水の白濁りが気になる場合にも、エアレーションが有効です。白濁りの原因は主にろ過バクテリアの不足によるゴミの浮遊や、バクテリアの死骸などですので、水の中の酸素が増えてろ過バクテリアが元気を取り戻せば白濁りも解消することが期待できます。

バクテリアについては、こちらの記事も参考にしてください。

■生体の活性化

魚たちは酸素を吸って生きていますので、酸素の量が多いほうがイキイキとした姿を見せてくれます。

豊富な酸素は、熱帯魚の健康を維持すると同時に、健やかな成長も促してくれるでしょう。

■水温の維持

酸素を多く含む水は、そうでない水に比べて温度が変化しにくくなりなります。エアレーションを行うことで、急激な水温変化を防ぐ効果も期待できます。

魚たちにとって水温の変化は大きなストレスとなりますので、水温を適温内で維持することはとても大切な管理です。

■いやな臭いの抑制

水槽から悪臭がすることがありますが、この原因は上でも述べた嫌気性菌(酸素を嫌うバクテリア)です。酸素を増やすことで嫌気性菌を減らしていやな臭いを抑えることもできるのです。

また、エアレーションを行うことで程よい水流が水槽内に生じます。程よい水流はよどみをなくしてくれます。その結果ゴミが一か所に集まって腐敗するのを防ぐこともできます。

水槽の臭いについては、こちらの記事でも解説しています。

まとめ:プロが教える!水槽の水をピカピカの透明にするコツとは


水槽の水をピカピカの透明にするコツについてご紹介しました。

アクアリウムをやっている方にとってお店のような美しい水槽は憧れです。
少しでもプロの管理している水槽に近づけるためには、水の透明度を上げることが重要です。

今回ご紹介したコツは、自宅でも実践可能なものばかりです。
コツを抑えて正しく管理すれば、自宅でもキラキラと光る透明な水を再現することができますので、ぜひ実践してみてください。

水槽の水質改善について良くあるご質問

水槽の水を透明にするには?

水槽の水は、水換えだけでなく飼育環境を最適化することで長期的に美しくなります。

こうした要素を調整することで、水質悪化の根本的な原因を解決していくことが、透明で美しい飼育水へとつながります。

水の濁りが取れない場合の対策は?

水の濁りは、水中の物質に偏りがあると発生しやすいです。
微細なゴミが舞っていることもあれば、水質悪化の場合もあります。
通常はこまめな水換えで解決できますが、改善しない場合や、臭い・流木のアクなどには活性炭を使用しましょう。
長期的に改善しない場合は、ろ過装置を増強します。

飼育水の臭い対策とは?

臭いが強まる場合は、水中に余分な養分やアンモニアがある・コケが蔓延していることが多いです。
過剰な養分はコケを育てる栄養となります。水換え頻度の見直しや、コケ掃除で解決できます。
臭いは活性炭で対処できますが、1カ月程度で効果が切れるため適宜交換しましょう。

エアレーションで水がきれいになりますか?

飼育水の酸素溶存量が増えると、ろ過バクテリアたちが活性化します。
すると魚のフンなどを分解しやすくなるため水がきれいになりやすいです。
エアレーション自体に直接のろ過能力はありませんが、ろ過をサポートします。

 

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執筆者 長嶋 美智子

トロピカライターの長嶋です。
金魚すくいで連れて帰った、和金の『よしえ(名前)』を飼育してました。
可愛らしい魚とワニが大好きです。
生物を飼う楽しさを伝えていけたらな、と思います!

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