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外部フィルターの流量は、水質に大きく関係します。
流量が低下すれば、ろ過できる水量が減少してしまいますので水質に悪影響を与えることも少なくありません。
見えないため判断が難しいですが、
- コケが生えやすい
- 水質が悪化するペースが早い
- 水が黄ばんだり白濁りする
- 油膜が発生する
といった場合は、流量が落ちている可能性があります。
外部フィルターの流量低下は、フィルターパットの目詰まりやパイプ・ホースの汚れといったメンテナンス不足が原因となって起こります。メンテナンスに特殊な技術は必要ありませんので、正しい方法で定期的に掃除をして流量を改善しましょう。
今回は外部フィルターの流量が落ちてしまう原因とその対処法、予防法をご紹介します。
目次
プロアクアリストによる外部フィルターの流量が落ちる原因と対処法の解説
このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するアクアリストたちの経験・意見をもとに作成しています。
東京アクアガーデンではこれまで5000件を超える水槽の設置・管理を行っており、ろ過フィルターの構造や特性を熟知しています。
外部フィルターはろ過能力の高い高性能な製品が多いですが、定期的なメンテナンスを行わなければ能力を存分に発揮することができません。
パーツが多く一見面倒に感じるフィルター掃除も、手順や掃除のコツを覚えれば手間を減らすことができます。
ここでは、外部フィルターの流量が落ちる原因と対処法を実務経験をもとに解説していきます。魚の健康維持にもつながる重要な内容ですので、ぜひ、ご覧ください。
外部フィルターの流量が落ちると発生するトラブル
流量とは1時間の間にフィルターの中を通ることができる水の量のことです。すなわち『流量が低下している=ろ過できる水量が減少している』と考えられますので、流量を改善しないと水槽に様々な悪影響を引き起こします。
流量が落ちることで発生するトラブルは以下のとおりです。
- コケが生えやすくなる
- 水質が悪化しやすくなる
- 水が黄ばむ
- 水が白濁りする
- 油膜が発生する
- 酸素不足
外部フィルターの流量が落ちると水流が悪くなり、水に動きがない淀みが発生しやすいです。水が淀んだ部分は汚れが溜まりやすく、コケが生えやすくなったりや水質の悪化したりすることが考えられます。
また、流量が少ないと酸素供給も減るため、ろ過バクテリアの活性が落ち、白濁りや油膜なども起こりやすくなります。水質の悪化や酸素不足は、魚の体調不良・病気に直結しますので、速やかに状態を改善しましょう。
このように外部フィルターの流量低下は水槽全体に様々な悪影響を与えますので、定期的にメンテナンスをして流量を維持することがとても重要です。
外部フィルターの流量が低下する3つの原因と対処法
ここからは、外部フィルターの流量が低下する主な原因を3つご紹介します。
対処法と掃除方法もあわせて解説していきますので、流量低下の改善はもちろん、外部フィルターのメンテナンスでお困りの方は参考にしてみてください。
ろ過フィルターのメーカーや型番によってはスピンドル(インペラーの軸になる棒)などの部品を取り出せないこともありますので、よく確認するようにしてください。外部フィルターは長期間使うものですので、メンテナンス性の高い製品を選ぶことで本来の性能を維持しつつ使いつづけやすくなります。
1.フィルターパットの目詰まり
外部フィルターの流量が低下する1番の原因は、フィルターパットの目詰まりです。
粗目のフィルターパッドはそれ程でもありませんが、細目のもの(白いウール)は小さなゴミが溜まって目詰まりしやすいです。魚の飼育数が多いと2〜3ヶ月で詰まってしまうこともあります。
フィルターパットの目詰まりの対処法!
フィルターのパットは、早めに交換することをおすすめします。
メーカーからは純正のパットが推奨されていますが、ノーブランドのものや100均のペットコーナーにあるウールを成型して使っても問題ありません。
他には荒目のパットのみ使用する、もしくはフィルターパットを使わないという方法もあります。こまめに交換するに越したことはありませんが、掃除や交換を長期間行わないのであれば、フィルターパットを使用せず比較的手間のかからない水換え主体で水質を維持するのも1つの手です。
2.ホースやパイプ、ストレーナーが汚れている
流量低下の原因のなかで意外と盲点なのが、パイプやホースの汚れです。
外部フィルターの流量といえば本体の内部を連想しがちですが、パイプやホースの汚れも大きな原因の一つです。また、ストレーナーにゴミがたまることで流量が落ちる場合もあります。
パイプやホースの汚れの対処法!
パイプやホースを掃除するだけで流量が回復することも多いです。
パイプやホースの汚れは、ホースクリーナーブラシを使うと簡単に取ることができます。もしホースが長くて汚れが取り切れないときには、漂白剤を使用して掃除をする方法もありますので試してみてください。
ホースが長すぎてることで流量が落ちている可能性もあるため、ホースの長さはできるだけ短くするのがポイントです。また、透明のホースを使用することで、汚れを確認しやすくなります。
ストレーナーの汚れは目に見えますので、こまめに確認して汚れている場合は掃除しましょう。
3.インペラーやシャフトの汚れ・破損
インペラーやシャフトの汚れも流量の低下につながります。
インペラーはフィルターの心臓部ともいえる重要なパーツです。多少の汚れなら問題ありませんが、汚れがたまると流量が落ちていきます。
また、シャフト(インペラーの軸になる棒状のパーツ)は磨耗して細くなっていくため、インペラーの回転に影響します。摩耗していなくても軸がずれていると、流量が低下したり、異音がしたりする原因になることが少なくありません。
インペラーやシャフト汚れの対処法!
インペラーやシャフトもこまめに清掃するようにしましょう。
水槽内の環境にもよりますが、半年に1回程度のペースでの清掃をおすすめします。また、インペラが折れていることもありますので、異変を感じた際は確認してみてください。
それでも流量が復活しない時は
外部フィルターの流量が低下する主な原因と対処法をご紹介しましたが、、
- フィルターパットの目詰まり
- ホースやパイプ、ストレーナーの汚れ
- インペラーやシャフトの汚れ、破損
こちらを解消しても流量が戻らない場合は、外部フィルターのモーターヘッド自体が壊れている可能性があります。
モーターヘッドが故障しているかの確認方法
故障しているかどうか確認するためには、モーターヘッドのみを水を張ったバケツなどに入れて電源を入れます。
モーターヘッドは、完全に水に浸かっても問題ありません。異音がしたり、排水量に問題があったりする場合は、モーターの故障が考えられますで、メーカーのカスタマーサポートに修理を依頼してみましょう。
問題なく動作していればモーターヘッド以外の部分が原因ですので、もう一度主な3つの原因を見直してみてください。
メーカーや製品によって構造や仕様が異なりますので、説明書などをよく確認してから行うようにしてください。
まとめ:プロが教える!外部フィルターの流量が落ちる原因と対処法の紹介
今回は外部フィルターの流量が落ちる原因と対処法をご紹介しました。
流量は外部フィルターを使用しているうちに徐々に低下していくため、気づいたときには水質に悪影響が出ていることも少なくありません。
外部フィルターをメンテナンスすることで流量を維持することができますので、面倒でも定期的な掃除は行うようにしましょう。
掃除の手間を少しでも減らしたい場合は、最初からメンテナンス性の高い外部フィルターを選ぶのもおすすめです。
流量の低下から水質が悪化すると、コケが生えやすくなったり、熱帯魚が病気になったりなどのトラブルに見舞われやすくなります。早めに対処して美しいアクアリウムを維持しましょう。
外部フィルターの流量について良くある質問
流量を改善する方法とは?
流量が落ちると、どんなトラブルが起きる?
流量が高いフィルターのほうが良い?
酸素供給力が高いという点では流量が高いフィルターが良いですが、飼育している生体によってはその限りではないです。
ディスカスのように強い水流をそれほど好まない魚種には、水流が穏やかなろ過フィルターが向いています。
流量が落ちたろ過フィルターは交換しかない?
しかし、水草の破片や餌の食べ残しなどの物理的な汚れが多い場合は、飼育環境・清掃方法を見直しすことで改善できます。
汚れが溜まりやすい原因を特定し、対策を行いましょう。
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このコラムへのコメントやお悩み相談に届いた質問の回答
外部フィルターを先日付けたんですが、水は正常に出てるんですが、ゴミを吸う力が弱いような気がします。じっと見ていると、小さいゴミを頑張って吸ってるだけなような気がします。外部フィルターは水槽の下ではなく、真横においてます
外部フィルターは横置きが可能な機種以外では、ある程度の高低差が無いと吸水力が弱まります。
水は重力によって一定の高さに保たれますので、水槽より下の位置に移動させると水流が起こりやすくなります。是非お試しください。
こちらの記事も、是非ご参照ください。
・【2022年度版】水槽用フィルター特集!おすすめ10選と選び方!
https://t-aquagarden.com/column/aquarium_filter
よろしくお願いいたします。
エーハイム外部式クラシックタイプは
外部式は水草水槽又は+小魚やエビ等の飼育には、最適なろ過で有ると思います。
私も中型シクリッドの混泳にサブとしてエーハイムエココンフォート2232を1台をテトラブリラントフィルターをストレナーの被せて、中のろ過槽へゴミが入らない様に対策をしていますが、生体中心の飼育水槽には外部式はどうしてもメンテナンス面は不利で、時間が掛かります…3ヶ月に一度はメンテナンスをすれば流量低下や、ろ材による目詰まり等は防げるますが、なにせ掃除に手間が掛かりますこれが外部式最大の欠点。
私は中型シクリッドにオーダーメイド上部式ろ過槽にリオ+1400を接続してエーハイム2232をスポンジをセットして回していますがどうしてもエーハイム本体にゴミは入りろ材は汚れます。
エーハイム単体ではすぐスポンジの目詰まりを起こして毎日スポンジを取り出して洗わないと行けない…外部式はろ過槽本体にゴミが入り目詰まりすると生物ろ過が機能しなくなり一発にアウトなので
私は上部式ろ過槽とサブで組み合わせています。
クラシックタイプは昔ドイツ製で製造されたエーハイムは確かに値段は高かったですが、耐久性と信頼性が高い非常に壊れにくいインペラーシャフトを定期的に交換すれば20年近くは持つ、さすがエーハイムと頷けますが近年クラシックと500はドイツから中国工場製造から私は耐久性と信頼性は落ちた感じがしますね。久々中国工場製のエーハイム2213を購入で使用して3ヶ月も 経たない間にホースの差し込み口が幾らナットで締めても緩んで水漏れの危険か有ったので即廃棄しました。話はそれましたが
外部式は水草水槽以外汚れの激しい生体中心の中大型魚の飼育には不向きと言えます。
コメントありがとうございます。
ご指摘の通りに中大型魚ではややパワー不足は感はありますので、複数台設置や上部フィルターとの併用が望ましいです。
また、大型魚の場合は最良の飼育環境を構築する場合、オーバーフロー式が良いでしょう。
水槽設備の選定についてはこちらのコラムで読者様にご紹介しています。
https://t-aquagarden.com/column/aquarium_design
よろしくお願いいたします。
水槽は60Lに底面フィルターとメガパワー6090フィルターのセットでモーターgexMP-6psを使用しています。
流量を増やして回転を上げたいのですが、gexメガパワー6090にモーターをMP-9psや12psを付けるのはまずいでしょうか?
よろしくお願い致します。
メーカー品に関するご質問は、メーカーへ直接お問い合わせくをお願いしています。
しかしながら、適応機種が違うためモーターを変えるのではなく、新しいフィルター機種に買い替えるのが良いと考えています。
よろしくお願いいたします。