和金とは!金魚の基本種の特徴から品種、飼育のポイントまで解説します
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和金は金魚の中でも特によく知られた品種で、丈夫で育てやすい魚です。夏場の金魚すくいでよく見る品種でもあり、飼育した経験がある方もいらっしゃるでしょう。
また、古くから親しまれている和金は、さまざまな体型の改良品種が作出されてきました。
今回のコラムでは、和金の特徴やさまざまな品種の紹介、和金を健康的に育てるためのポイントについて解説します。
「和金の色々なバリエーションが知りたい」「金魚すくいで持ち帰った和金をもっとよく知りたい」という方は、ぜひ参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに和金について解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
和金は金魚の基本種であり、日本人にとてもなじみ深い品種です。丈夫で何でもよく食べ、長生きすることから、初心者の方からベテランの方まで幅広く愛されています。
和金の知識を深めることで、アクアリウムの世界がさらに広がるでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、和金について解説します。
和金とは
和金とは、全ての金魚の基本となる品種です。
フナの体型そのままであることが多い金魚で、琉金などと比べると全体的に細長い特徴を持ちます。基本的にフナ尾ですが、3つ尾や桜尾など華やかな尾びれを持つ和金もいます。
体が長いため消化機能も良好な個体が多く、琉金などの丸みがある金魚よりも強健です。そのため、飼育環境が合えば10年以上も生きることもあり、長生きしてくれます。最も長寿だった、43歳まで生きた金魚としてギネス世界記録に掲載されている金魚も、和金体型をした金魚です。
また、和金は大型に育ちやすく、13〜20cm以上になることも珍しくありません。海外の貯水池などでは、放されてから巨大に育った和金が釣れることもあり、ネットニュースなどに取り上げられることがあるほどです。
和金の品種
和金は日本で長い歴史があり、さまざまな改良品種が作出されてきました。
観賞魚店で販売されている、バリエーション豊かな和金の品種をご紹介します。
和金
『和金』は、金魚すくいなどでよく見かける種類で、フナに最も近い体型をしています。
色彩は、朱色一色や朱色の中に白・黒などが混ざる場合もあり、フナ尾が基本です。
「金魚すくいの金魚」というと弱いイメージがあるかもしれませんが、実は強健で、成長すると15cm以上にもなるポテンシャルがあります。金魚すくいで持ち帰った和金も、しっかりポイントを把握して飼育すれば、元気に大きく成長してくれるでしょう。
更紗和金
『更紗和金』は、白と朱色の「更紗模様」を持つ和金です。
全体的にさわやかな印象を受ける色彩の和金で、3つ尾から4つ尾を持ちます。観賞性を重んじて改良されてきた品種で、白と朱色のバランスや色の濃さなどによって、良個体は高値で取引されることも。
一般的な和金と同様に、強健で育てやすい金魚です。
キャリコ和金
『キャリコ和金』は、朱色・白・黒の3色入るのが特徴の和金で、銀鱗を持つ場合もあります。3色のバランスは個体によってさまざまなので、自分好みのキャリコ和金を探す楽しみがあるでしょう。
成長速度が速く、更紗和金よりもさらに大きめの個体が流通していることが多い品種です。価格は更紗和金と同程度で、色彩や大きさによって高価で取引される場合もあります。
桜和金
『桜和金』は透明鱗と更紗模様を併せ持つ和金で、透明鱗によって黒目がちな可愛い金魚です。
透明鱗の下に透けるように朱色が入るのが特徴で、朱色と白がにじんだように柔らかな桜色に見えることから、桜和金の名前が付けられました。
全体的に優しい印象を受ける和金のバリエーションで、ほかの金魚と一緒に泳がせた時にもマスコット的な存在感のある金魚です。
もみじ和金
『もみじ和金』は、透明鱗を持つ和金です。透明感があることで、より濃い朱色を楽しめます。また、目は黒目を表現する個体が多く、体の朱色と目の黒色のコントラストも魅力的です。
もみじ和金の特徴である朱色は、成長とともに変化していきます。より濃くなっていく変化を観察するのも、楽しみ方の1つでしょう。
基本はフナ尾ですが、稀に3つ尾のもみじ和金が誕生することもあり、高値で取引されます。
美濃紅和金(みろくわきん)
『美濃紅和金』は、通常の更紗和金よりも朱色の濃さ、鱗のきめ細かさにこだわって改良された品種です。体型は顔のシャープさと体高の高さを意識して改良されており、カッコいい印象を受けます。
尾びれは3つ尾・4つ尾・桜尾のいずれかを表現し、朱色の濃さとくっきりした模様も相まって華やかな雰囲気です。
美濃紅和金は大きく成長することでも知られており、丁寧に飼育すれば30cm超えの迫力ある姿を楽しめるでしょう。
おまけ:隼人和金、隼人錦
『隼人和金』は、体高があり大型に成長する和金体型の金魚で、一般的な和金よりも体ががっしりとしており、肉厚なのが特徴です。また、大型化する和金の中でも特に大きく、40cm程まで成長することもあります。
肉瘤がなく尾が短い『ジャンボ東錦』から作出された『隼人錦』から、特に和金体型に似ているものを固定化したのが、この『隼人和金』です。そのため、血統としては厳密には和金ではありません。
ただし、そもそも金魚はフナを改良した品種で、生物的には同じ魚種です。こうした理由から、「和金」と呼んでも問題はないでしょう。
このように、異なる特徴を持つ金魚から生まれた品種も、和金になる可能性はあるのです。
和金飼育のポイント
和金は金魚の中でも特にフナに近い体型を持ち、丈夫で育てやすい金魚です。飼育のポイントをしっかり押さえれば、10年以上生きて長い付き合いを楽しめるでしょう。
ここでは、健康的に和金を飼育するためのポイントを解説します。
広めの水槽で飼育しよう
和金は泳ぎが得意で素早く、成長も早い金魚です。飼育環境が整っていれば、大きさ30cm以上、品種によっては40cm程まで成長するため、広めの水槽で飼育しましょう。
成長速度が早いということは、餌もたくさん食べて、フンの量も多くなります。その分飼育水も汚れやすくなりますが、広めの飼育環境を用意することで、飼育水をきれいに保ちやすくなるのです。
このような背景から、和金は単独飼育でも45〜60cm以上の水槽での飼育をおすすめします。複数匹で飼育する場合は、将来的な和金の体長を考慮して水槽サイズを選ぶようにしましょう。
餌は浮上性じゃなくてもOK
「和金には浮上性の餌が向いている」と言われることもありますが、実際に飼育してみると和金は何でもよく食べます。
もともと泳ぎが素早いうえ、給餌の際には特に激しく泳ぐので、浮上性の餌だけでは餌の争奪戦に出遅れる個体がでてしまうことも。このような場合には、沈降性の餌を浮上性の餌と混ぜて与えるのもよい方法です。
もちろん、冷凍赤虫も大好物なので、さまざまな餌をバランスよく与えて和金を大きく健康的に育てましょう。
まとめ:和金とは!金魚の基本種の特徴から品種、飼育のポイントまで解説します
今回は、和金の特徴や品種、飼育のポイントについて紹介しました。
和金は多くの改良品種の基本となった金魚で、フナに近い細長い体型をしています。そのため、消化不良を起こしにくく、初心者の方でも育てやすい金魚です。
また、和金にはさまざまバリエーションがあり、改良品種も多く流通しています。いずれも遊泳性が強いため、広めの飼育環境を用意してあげましょう。
餌は浮上性にこだわる必要はなく、沈降性の餌や冷凍赤虫などをバランス良く与えるのがおすすめです。
体型やカラーバリエーションも豊富なため、好みの和金を探す楽しみもあります。
コラムを参考に、奥深い和金の飼育を始めてみてください。
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