ロイヤルダムセルはロイヤルデムワーゼルとも呼ばれる、非常に美しい海水魚です。ちなみに、”デムワーゼル”とはフランス語で貴婦人のこと。海外でも貴婦人のように美しいと認識されている海水魚ということですね!
海水魚らしいその見映えから、ついつい複数匹飼育したくなってしまいますが、ロイヤルダムセルも比較的大人しいとはいえスズメダイの仲間です。気性が荒く、同種や混泳魚をいじめて水槽内環境をダメにしてしまうことも。
その荒々しさから、英語圏ではサファイア・デビル(サファイア色の悪魔)の異名を取るほどです。
この気性の荒さが発揮されてしまう一つの要因として、スズメダイの仲間の中でも小型で、30cm程度の小型水槽でも飼育できてしまうことがあげられます。
ロイヤルダムセルは空間全体をテリトリーとする性質があり、小型水槽では水槽全体を自分のものと認識してしまうため、他のタンクメイトにつらく当たるようになってしまうのです。
極端な話、単独飼育以外に道が無くなってしまいますので、この状態を避けるべく、混泳を考えるならばなるべく大きな水槽で飼育するのがおすすめです!
90cm以上の水槽ならば、魚同士が鉢合わせすることが少なくなりますし、テリトリーもストレスなく確保できるので、気の強いロイヤルダムセルに向いていますよ。
また、攻撃性を緩和する方法としては、下記の2つが主流です。
- 同種を含む、多くの種類・匹数の海水魚と、大型水槽で混泳させる
- ロイヤルダムセルとのサイズ差が顕著な大型魚(ヤッコなど)と混泳させる
2の大型魚は、体は大きいけれど肉食性が強すぎない魚種が向いています。
あまりにサイズ差が大きいと、捕食されてしまうのでくれぐれも気をつけましょう。
ロイヤルダムセルは危険を感じ興奮したりストレス下に置かれると、体色が黒く変色することがあるので調子をはかるバロメーターになります。
体色が変わっていたら、
- 水質や水温など基本的な環境があっていない
- 混泳魚との相性が悪い
- 体調が悪い
などの異変が起こっていないか確認し、早急に対策してください。
ロイヤルダムセルは他のスズメダイより幾分か穏やかな性格で、比較的飼育しやすい部類に入ります。
とはいえ攻撃性はやはり強いので、縄張り意識を減らす工夫が必要ですが 水槽内環境に馴染めば一際目立つタンクメイトになってくれること間違いなしです!