
2023年度最新版・海水魚ベスト15!プロ厳選のきれいで飼育が簡単な魚
観賞用として流通している海水魚には、さまざまな種類が存在します。
家庭で簡単に飼育できる種類から、水族館クラスの水槽設備がなければ飼育できない種類まで幅広く流通しており、個体の性質を知らないで購入することは控えたいです。
しかし、はじめて海水魚を飼育したいと考えている方にとって、個体の性質を把握するのはなかなか大変です。
飼育難易度や相性まで計画して購入しなければならないとなると、ハードルを感じがちです。
わたしは長年マリンアクアリウムを行っていますが、海水魚の性質を知るには飼育経験を重ねるしかないという結論に至りました。
ここでは、長年培った経験を基にし、はじめて海水水槽を運用する方でも、失敗しにくい海水魚をランキング形式にして解説していきます。
目次
1. カクレクマノミ
ランキング堂々1位は、ファインディングニモでおなじみのカクレクマノミです。
カクレクマノミは、ポップな体色と目が大きくクリっとしていること、また体全体を左右に振って泳ぐ姿がとても可愛らしいため人気があります。
■飼育方法
基本的にペア飼育をおすすめしています。
小さい個体を購入して、水槽内で自然とペアになるようにしましょう。
クマノミは性転換をするため、強い個体がメスになると言われています。
大きい個体ははじめからメスとなっている場合があるため、大きい個体を2匹入れると喧嘩をする可能性があるため注意しましょう。
餌は人工餌を良くたべるため、餌付けに苦労することは少ないでしょう。
カクレクマノミだけでなく、クマノミ類はとくにアンモニアに弱く肌を守っているフィルムが剥がれると病気にかかりやすくなってしまいます。
アンモニアが蓄積することのない、良質な環境を用意してあげましょう。
2. ナンヨウハギ
ニモ同様、ファインディングニモのドリーで有名なナンヨウハギも大人気の海水魚です。
鮮やかなブルーの体色に黄色が混じる色彩が美しい海水魚です。
■飼育方法
複数飼育でも単独飼育でも可能です。
ただし、5センチ以下の幼魚個体は複数飼育で管理することをおすすめします。
経験上、ナンヨウハギは他の海水魚と比較し白点病にかかりやすいと感じることがあります。
白点病は、環境因子の問題から発生することがほとんどです。
ろ過システムが整っていること、追かけ回す魚がいない落ち着いた環境で飼育しましょう。
なお、背びれに強烈な毒を保有しています。直接触れないように注意しましょう。
3. フレームエンゼルフィッシュ
海水魚の初心者にもベテランにも人気のあるフレームエンゼルフィッシュ。
海水魚では珍しい、真っ赤な体色は見る人を惹きつけます。
わたしもとても好きな海水魚で、かっこいい魚です。
■飼育方法
同種間では小競り合いをするため、原則単独飼育です。
単独飼育といっても、同種または他の小型ヤッコとの混泳を回避しましょう。
どうしても混泳をさせたい場合は、水槽サイズを大きくするかライブロックを組むなど縄張りを分散させると良いでしょう。
人工餌もすぐに食べるようになるため飼育しやすい海水魚です。
4. ハタタテハゼ
ハゼのなかでも遊泳ハゼと呼ばれる種類で水槽内を遊泳する姿はとても美しく品がある海水魚です。
可愛らしい姿にやさしい色合いからか、とくに女性から人気があります。
■飼育方法
単独飼育をおすすめします。
同種間では小競り合いがあるため、120センチ水槽以上のサイズから複数飼育にチャレンジすると良いでしょう。
他の種類の魚とは混泳可能ですが、おとなしい性格なので初めに水槽へ入れてあげることをおすすめします。
5. レモンピール
黄色い体色に目の周りがブルーリングで囲まれている美しい小型ヤッコです。
フレームエンゼル同様、ハワイやマーシャル諸島から日本に入荷してきます。
フレームエンゼルは男性から、レモンピールはその可愛らしく美しい姿から、女性にも人気が高い海水魚です。
■飼育方法
フレームエンゼル同様、人工餌もすぐに食べてくれます。
同種間では小競り合いをするため、原則単独飼育です。
同種または他の小型ヤッコとの混泳を回避しましょう。
どうしても混泳させたい場合は、水槽サイズを大きくするかライブロックを組むなど縄張りを分散させると良いでしょう。
人工餌もすぐに食べるようになるため飼育しやすい海水魚です。
6. ウズマキヤッコ
海水魚の皇帝と呼ばれているタテジマキンチャクダイの幼魚です。
体の中心に渦を巻いているような模様がある、個性的な海水魚です。
大型ヤッコという種類に属していますので、成魚となれば30センチ以上と大型になります。
ただ大型となるだけでなく、成長過程で体の象徴である渦が消失し鮮やかな色合いへ変化していく姿が、この海水魚の最大の特徴、そして最大の魅力です。
■飼育方法
餌付けは簡単で、すぐに人工餌を食べてくれます。
はじめは小粒の餌で良いのですが、大きくなるに連れて粒が大きい餌を織り交ぜえて与えていくと良いです。
また、大型となる海水魚です。大きくなることを見越して90センチ水槽以上を用意することをおすすめします。
7. デバスズメダイ
淡いエメラルドグリーンの鮮やかな色彩で、サンゴ水槽に最も似合う海水魚ではないかとおもいます。
観賞魚ルートで入荷する海水魚のなかでも珍しい、群れで飼育できる海水魚です。
予算をかけずに水槽を華やかにしたいときにうってつけの海水魚です。
■飼育方法
海水魚のなかでも最も飼育が簡単な種類です。
できれば、石垣産や沖縄産の国内から入荷されている個体を選ぶと状態も良いことが多くおすすめです。
デバスズメダイの病気で、肌擦れによる擦過傷と呼ばれる病気を発症することがあります。
擦過傷にかかると、一気にデバスズメダイ同士に伝染し衰弱してしまいます。
購入する時は、肌に血が混じっていないか確認して肌がきれいな個体を選びましょう。
飼育は非常に簡単で、すぐに人工餌を食べてくれます。
前述でお伝えした擦過傷には十分注意しましょう。
8. コバルトスズメダイ
真っ青な色彩が美しい、ザ・海水魚と言える美しい海水魚です。
デバスズメダイ同様、擦過傷を発生する可能性があるため、購入時は国内産のコバルトスズメダイを購入することをおすすめします。
■飼育方法
デバスズメダイと異なる点は、コバルトスズメダイは群れを作りません。
そのため、2,3匹だと同種間での小競り合いが発生してしまうことも多いですので、単独飼育または、喧嘩ができないように数多く水槽へ投入することをおすすめします。
また、尻尾まで青いオス個体はとくに気が強いため、後から水槽に入ってくる魚を執拗に追かける場合もあります。
コバルトスズメダイを導入する際は、混泳に注意しましょう。
9. シリキルリスズメダイ
真っ青な体色に尻尾だけ黄色の色彩をもつ鮮やかな海水魚です。
コバルトスズメダイより鮮やかな海水魚を導入したいと考えた時に、シリキルリスズメダイを選ぶと良いでしょう。
■飼育方法
コバルトスズメダイ同様、単独または数多く泳がせて喧嘩を分散させると良いです。
気が強いため、導入前によく検討をしましょう。
10. ホンソメワケベラ
他の海水魚に寄生しクリーニングすることで有名なクリーナーフィッシュです。
水色と白と黒の3色をメインに構成されて色合いは、水槽内でも引き立ちます。
■飼育方法
ホンソメワケベラは単独飼育がおすすめです。
餌付けは簡単ですが、入荷状況が良くない場合も多いため専門店に入荷してから1週間以上経過した落ち着いた個体を選ぶようにしましょう。
11. ヤエヤマギンポ
目立つ体色ではないのですが、岩の上にちょこんと乗り目がくりくりした姿から人気があります。
ライブロックに発生するコケを捕食してもらうために掃除屋として導入することが多いのですが、いつの間にか1番のお気に入りとなってしまうことがあるような、なんとも不思議な存在感を放つ魅力的な海水魚です。
■飼育方法
同種間だと小競り合いがあるため、単独飼育が基本です。
人工餌も自然と食べるようになります。
12. アカネハナゴイ
水槽を華やかにしたいと相談を受ければ真っ先に紹介したい魚が、アカネハナゴイです。
ピンク色の美しい色彩を持ち群れで飼育できるため、水槽を一気に華やかにすることができます。
■飼育方法
最低でも3匹以上で飼育するようにしましょう。
ややおとなしい性格なので、複数で飼育することでストレスを軽減し人工餌をすぐに食べるようになります。
個体や環境によってはすぐに人工餌を食べない場合もありますので、その場合は冷凍ブラインシュリンプを与えて徐々に人工餌に慣らしていきましょう。
13. ソメワケヤッコ
紺色と黄色のツートンカラーが美しい小型ヤッコです。
小型ヤッコのなかでも金額はリーズナブルですが、すぐにその美しさを鑑賞でき導入満足度がとても高い海水魚です。
水槽内で華やかに遊泳し、品格のある海水魚です。
■飼育方法
小型ヤッコのなかでも、やや神経質なところがあります。
環境や個体差に左右されることが多く、人工餌をすぐに食べる個体もいれば、冷凍ブラインから慣らしていく必要がある個体まで様々です。
小型ヤッコ全般に言えることですが、できるだけ小さい個体を選ぶことをおすすめします。
小さい個体は大きい個体と比較し、人工餌に慣れやすいからです。
14. マンダリンフィッシュ
おしゃれな名前が付いたマンダリンフィッシュ。
とてもカラフルな色彩を持ち、泳ぎ方がかわいい海水魚です。
ディズニーのキャラクターであるスティッチに似た顔から、女性からも人気がある海水魚です。
別名でニシキテグリという名前でも呼ばれています。
■飼育方法
他の魚との小競り合いはほぼありませんが、単独飼育が向いています。
人工餌は食べますが、相当落ち着いた環境で半年以上経過しない限り難しいです。
基本的にプランクトンフィーダーなので、サンゴ水槽に泳がせれば自然に発生する微生物やサンゴフードなどを捕食して飼育することが可能です。
15. イエローコリス
体全体が黄色い個体のイエローコリス。
原色の黄色い個体は水槽内でとても目を引きます。
■飼育方法
単独でも複数飼育でも可能です。
イエローコリスなどのベラを飼育するポイントは、底砂を敷くことです。
底砂の種類も重要で、粒が荒い砂ではなく細かいパウダータイプの底砂にしましょう。
粒が荒いと砂に潜る際に体を傷つけてしまうからです。
それ以外は、人工餌にも慣れやすいため飼育は簡単です。
まとめ: 2023年度最新版・海水魚ベスト15!プロ厳選のきれいで飼育が簡単な魚
いかがでしたか。
20年近くいろいろな海水魚を飼育経験した結果、15種類に厳選して選び解説しました。
選び方の基準として、美しいけど飼育が簡単で、なおかつお客様から人気が高い海水魚に焦点を当てました。
海水魚を選ぶ際の判断基準として、本記事を参考にしていただけると嬉しいです。
それでは、素敵なマリンアクアライフをお過ごしください。
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