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水草の葉に穴が開いてしまう原因と対策を解説!水草管理のポイント

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水草水槽を管理していくなかで、悩みを抱えている方は意外と多いのではないでしょうか。
初めて水草レイアウトを楽しむ場合には、水草のコンディションを維持するコツがわからず苦労するシーンもあるかと思います。

そのなかでも「葉に穴が開く」という症状は、見た目にもわかりやすく水景を損ねてしまいます。

一番に疑われる理由としてはエビによる食害が挙げられますが、水質や栄養面などの複合的な要因が重なっているケースも。

そのため、「これはエビに食べられているだけかな?」「もしかしてほかの原因があるのかも?」と考える際には、食害以外の要素もしっかり確認することが大切です。

そこでこのコラムでは、水草に穴が開く主な原因と、その対策をわかりやすく解説いたします。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロアクアリストたちの意見をもとに水草の穴あき対策を解説

このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。

水草を育てていると、葉の傷や穴が気になることもあります。
基本的には生体が齧ったり、水草の調子が崩れると穴が開きやすくなるため、日ごろの観察が大切です。

ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水草の穴あき対策を解説します。

水草に穴が開く原因について

水草水槽において、せっかくきれいに育ってきた水草に穴が開くのは残念ですよね。
葉に穴が開くと、どうしてもみすぼらしい印象になり、水景レイアウトの美しさも半減してしまいます。

まずは、どのような理由で穴が開くことが多いのか、いくつか代表的な原因をみていきましょう。

エビによる食害

まず、水草に穴が開く原因として真っ先に疑われるのが、エビによる食害です。
コケ取り生体として人気のヤマトヌマエビは力が強いことで知られています。コケだけではなく、柔らかい水草の葉もかじってしまうことは珍しくありません。

葉が小ぶりな有茎草の場合はあまり目立たないかもしれませんが、葉が大きくて柔らかいアマゾンソードやエキノドルス、ハイグロフィラ・ポリスペルマ、クリプトコリネ類などは、非常に食害を受けやすいと考えられます。

そもそもコケを食べてくれる生体は、水草そのものを口にする可能性も持ち合わせているという点は、しっかり意識しておくことが大切です。

また、ヤマトヌマエビは比較的大型の個体も多いため、「食害なんてあまり見たことがないな」という方も、数が増えるにつれて被害が顕在化してくるケースがあります。
「コケ取りのためにエビをたくさん入れたい!」と勢いで導入すると、いつの間にか水草がボロボロに……なんてこともありますのでご注意ください。

観賞魚による食害

続いて、水草を食害する魚についても見ていきましょう。

代表的な存在といえば、誰もが知っている金魚です。
金魚は草食性の強い面があり、とくに『金魚藻』と呼ばれるカボンバ、アナカリス、マツモなどの柔らかい水草を好んで突いたり食べたりすることが多いです。
「金魚水槽に水草を入れてみたら、すぐにボロボロになってしまった…」という経験がある方はまさにこれが原因と考えられます。

また、熱帯魚のなかでは、植物性の食性が強いプレコ類が要注意です。

プレコは口が吸盤状になっているため、大きく柔らかい葉を持つ水草に張り付いてそのまま食害してしまう可能性があります。
コケを強力に食べてくれるというメリットがある反面、水草をも同時に食べるリスクがあるわけですね。

コケ取り生体としてプレコの導入を検討している方は、その点もしっかり踏まえたうえで魚種選定をするようにしましょう。

栄養不足による水草の衰弱

葉に穴が開く理由は生体の食害だけではありません。実は、水草の栄養不足が原因となり、結果的に葉が穴だらけになってしまうこともあります。

水草には、窒素・リン・カリウムの三大栄養素がとくに必要です。
どれか1つでも不足すると、葉が溶けたり枯れが進んだりと、生長不良を起こしてしまいます。その過程で葉に穴が開く症状が現れることも少なくありません。

さらに、pHが合わない、底床の粒が大きすぎて根が張りにくい、水槽照明の強度や照射時間が足りないなど、ほかの要素が複合的に絡むと、水草がどんどん弱っていってしまいます。
栄養面だけに注目するのではなく、水質や底床環境を含め、水草全体の育成環境を見直すことが重要なポイントです。


水草に穴が開かないようにするには

ここからは、いざ「水草に穴が開いた!」となったときの具体的な対策について解説していきます。
エビや魚などの生体の導入数・種類だけでなく、水草本来の生長力を高めることも大きなカギ。ポイントを押さえて、より快適なアクアリウムライフを目指しましょう。

ヤマトヌマエビの量を制限する

(エビ)ヤマトヌマエビ(10匹)(+1割おまけ) 北海道・九州航空便要保温

コケ対策として、ヤマトヌマエビを大量に導入することは決して悪い手ではありません。
しかし、数を入れすぎるとコケがなくなったあとに水草を食害し始めるリスクがあります。

そのため、必要以上にヤマトヌマエビを入れすぎないように注意しましょう。
すでに導入していて、「穴が目立つな…」と感じ始めたら、一部を別水槽に移すなど間引きを検討してみてください。

また、ヤマトヌマエビを導入するときは、あらかじめ他のコケ取り生体との兼ね合いを考えておくのも得策です。
オトシンクルスなどの魚と合わせてコケ対策をする場合は、エビの数をやや控えめにしても十分に効果が得られるケースがあります。

水草を食べる観賞魚を避ける

次に、水草と相性の悪い観賞魚を避けることも大切な対策です。
先述したように、金魚や一部のプレコ類などは草食性が強く、水草をついばむ癖があります。

「レイアウト水槽も楽しみたいし、元気な金魚も飼いたい!」という場合は、金魚専用水槽と水草メインの水槽を分けるなど、割り切った飼育スタイルを取るのがおすすめです。

また、コケ取り目的でプレコ類を検討される方も多いですが、どうしても葉の柔らかい水草を食害されやすい点は頭に入れておきましょう。
「水草メインで楽しみたい!」という初心者の方には、オトシンクルスのほうが無難です。

食害被害となりにくい水草へ切り替える

(水草)★処理済み★ アヌビアス ナナ ゴールデン(水上葉)(1ポット分) 北海道航空便要保温

もし、金魚などの草食性の高い魚とどうしても同居させたいのであれば、食害に強い水草を選択するのも一つの手です。
葉が硬いアヌビアスの仲間はとても丈夫で、美しい緑色を長く楽しむことができます。アヌビアス・ナナなどは、育成難易度も低めなので初心者にも安心です。

また、ミクロソリウムなどのシダ系水草も比較的硬い葉を持っており、多少は食害されにくい部類に入ります。
エビや草食性の魚が多い水槽で、「どうしても水草がやられてしまう……」と悩む場合は、このような頑丈な水草をメインにレイアウトしてみましょう。


水草が育ちやすい環境に整える

実際のところ、水草に穴が開く原因の多くは、水草の生長がうまくいっていないことに起因します。
水草が生き生きと育つためには、栄養素や二酸化炭素(CO2)の供給、適切な照明、底床環境、水質の管理など、多岐にわたる配慮が必要です。

具体的な対策としては、

  • 成長に必要な栄養素(窒素・リン・カリウム)を液肥や底床肥料で補給
  • 水草の種類に合った照明器具と照射時間を設定
  • CO2添加が必要な水草を育成する場合は適切な濃度のCO2を供給
  • pHや水温など水質管理のこまめなチェック
  • 粒の細かいソイルや植えやすい底床の利用

などが挙げられます。

特に初心者の方は、「何が原因か分からない!」と焦りがちですが、一度に全てを変えようとせず、1つずつ改善していくことが成功への近道です。

照明時間を調節してみる、コケ取り生体の数を減らす、水草の栄養補給を意識するなど、小さなステップを積み重ねていきましょう。

まとめ:水草の葉に穴が開いてしまう原因と対策を解説!水草管理のポイント

水草に穴が開く症状の原因としては、エビや観賞魚による食害、そして水草自身の栄養不足や環境不適合など、さまざまな要素が考えられます。
今まさに穴の開いた水草でお悩みの方は、ここでご紹介した項目をチェックして、1つずつ対策を試してみるのがおすすめです。

また、すでに穴が開いてしまった葉は、そのまま放置しても問題ありませんが、見た目が気になる場合や腐敗が進みそうな場合は早めにカットして除去してしまってもかまいません。
傷んだ葉を適宜トリミングしながら、新しい葉を伸ばしていく管理を心がければ、水草全体の健康度は上がり、レイアウトもスッキリしてきます。

「食害から守る工夫」と「水草本来の成長力を引き出す飼育環境づくり」を両立させれば、穴が開くトラブルを大きく減らすことができます。
美しく茂った水草が泳ぐ魚たちとのコントラストを引き立て、あなただけの魅力的な水景を演出してくれるでしょう。

ご自分の水槽の状況に合わせて対策を取り入れ、快適なアクアリウムライフを楽しんでくださいね。



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執筆者 アクアガーデン

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