エキノドルスとは!美しい南米産水草の特徴や育成環境、品種を紹介
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エキノドルスは、南米に自生するオモダカ科の水草です。
その独特な形態と多様な種類が、水草愛好家の間で人気があり、改良品種も多く登場しています。
同じ仲間でも、品種ごとに独特な魅力をもつため、コレクションしても楽しい水草です。
しかし、強い光を好んだり、極端な高温には弱いなどきれいに育成するためには気を付けたいポイントもあります。
このコラムでは、エキノドルスの魅力に迫りながら、その育て方や種類、さらに豆知識についてまでを詳しく解説していきます。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとにエキノドルスについてをご紹介
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
アクアリウムで育成できる水草には、数えきれないほどの品種が存在しますが、そのなかでもエキノドルスは存在感高めの水草です。
1株植え付けるだけでも、水槽の雰囲気を大きく変えることができるでしょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、エキノドルスの特徴や豆知識などをご紹介します。
エキノドルスの特徴
エキノドルスは、根から茎が生える『ロゼット型』の水草として知られています。
根元からたくさんの葉が放射状に伸びていく様子は、エキゾチックな存在感があり、美しいです。
多彩な葉の形状と色彩
エキノドルスの魅力の一つは、葉の形状と色の多様性にあります。
緑色の葉から赤色の葉、またはマダラに見えるものまで、様々な色合いが存在します。
また、葉の形状も種類によって大きく異なり、バリエーションに富んでいます。
例えば、代表的な品種の一つであるアマゾンソードは、その名の通りに長く大きな葉を持ち、エキノドルス・オゼロットは丸く赤茶色みのある葉をもつなど、同じエキノドルスの仲間でもさまざまな特徴を楽しめるのです。
水上葉と水中葉
エキノドルスには、水上に出る「水上葉」と水中で育つ「水中葉」の2種類の葉があります。
この二つの葉は、形状や色合いが大きく異なるのが特徴です。
このような変化は、エキノドルスの不思議な魅力の一つと言えるでしょう。
また、エキノドルスは、水上に美しい花を咲かせることでも知られています。
小さな白い花弁が特徴の可憐な花です。
また、花が終わると種子(実)ができますが、花と実の形状は種類によって異なり、エキノドルスの多様性を物語っています。
エキノドルスの育て方
エキノドルスは、適切な環境さえ整えれば比較的育てやすい水草です。
しかし、その育成にはちょっとした注意が必要となります。
植え付けとストック
底砂に植えつけ、しっかりと定着させることが大切です。
植え付ける際は、根を傷つけないよう注意しましょう。
また、エキノドルスは成長に伴って株が大きくなるため、定期的な株分けを行い維持していきます。
ちなみに、水中に浮かしたままでも、ある程度は育成できます。
植えつけ先が決まっていない場合は、しばらく浮かせながら液肥を添加して維持し、ストックしておくのも良いでしょう。
エキノドルスの好む環境
エキノドルスは、強い光を好む植物です。
水槽の照明を適切に設置し、十分な光量を確保することが重要です。
一方で過度に照明をつけてしまうと、コケが繁茂する原因になります。照明は8時間までと決めて、タイマーで管理するのがおすすめです。
エキノドルスは弱酸性から中性の水質を好み、pH5.0~7.0程度での育成に向いています。
pH値が高すぎると、葉の変色や成長の鈍化が起こることも。
GHやKHは6程度までが良いでしょう。
また、エキノドルスは水温によってコンディションが左右されます。
20~28度程度が適温とされていますが、基本的に高水温傾向が苦手で、28度を超えると弱る可能性があるので、25度ほどに維持するのが理想的です。
CO2添加について
エキノドルスの鮮やかな発色や成長を促すために、CO2添加を行い育成されることがほとんどです。
CO2は濃度が高すぎると魚などの生体が酸欠やCO2中毒になってしまうことがあります
そのため、二酸化炭素モニターを使って、適正値に収まるよう調整しましょう。
またCO2添加装置はやや高額な設備です。
手軽に始めたい場合は『化学反応式(発酵式)』の添加キットを使うのが良いです。
肥料について
エキノドルスを美しく育成するためには、水草用の液体肥料を定期的に投与するのが効果的です。
主に窒素、リン酸、カリウムを含む肥料を使用します。
肥料を添加しすぎると水質悪化につながるため、適量を守ることが大切になります。
エキノドルスのコケ対策
エキノドルスは大きな葉を持つ反面、成長が遅めな水草で、コケが生えやすいです。
ホレマニーなどの品種は遅いことで知られています。
コケ対策として欠かせないのが、『オトシンクルス』や『ミナミヌマエビ』などのコケ取り生体です。
特にオトシンクルスは適性が高く、活躍してくれるでしょう。
しかし、新芽をかじることもあるので、コケを食べさせるだけでなく餌も与えるようにすると防げます。
エキノドルスの種類
エキノドルスには、様々な品種が存在します。代表的な種類を紹介しましょう。
アマゾンソード
アマゾンソードは、エキノドルスの中でも最もポピュラーな品種の一つです。
剣型の葉が特徴的で、水景の主役として人気があります。
また、エキノドルスの中でもアマゾンソードに近い見た目でありながら、個性的な品種が存在します。
- アマゾンソード ブロードリーフ:幅が広く波打つ葉が特徴
- キューピーアマゾン:丸い葉が可愛い小型のエキノドルス
- チェーンアマゾン:小型で前景におすすめなエキノドルス
それぞれにサイズ感も異なり、用途に応じて楽しめるでしょう。
エキノドルス・オゼロット
エキノドルス・オゼロットは、丸みを帯びた赤味がかった葉が特徴的な品種です。
水景に彩りと奥行きを与えてくれます。
秋喉留守は基本的に成長が遅い水草なのですが、その中でも成長が早く、育てやすい点も人気の理由の一つです。
また、エキノドルス・レッドルビンなど、類似の品種も存在します。
エキノドルス・ホレマニー
エキノドルス・ホレマニーは、水上葉と水中葉の違いが顕著な品種です。
水上葉は大きく丸みを帯びた形状で、水中葉は細長い形をしています。
この品種は、水上葉と水中葉の対比が美しく、また成長力も旺盛なため、人気が高まっています。
エキノドルス・ホレマニーレッドなどの改良品種も登場しています。
エキノドルスの豆知識
エキノドルスは、南米原産の植物として長い歴史を持っています。
原産地と自生環境
エキノドルスの原産地は、熱帯雨林が広がるアマゾン流域一帯です。川沿いの湿地帯や森林内の池などに自生しています。
そのため、エキノドルスは高温多湿な環境に適応した植物と言えます。
良質な日光と豊富な栄養分があれば、旺盛に成長することができるのです。
エキノドルスの危機
20世紀に入ると、エキノドルスは熱帯魚の人気に伴い、世界中に広まっていきました。
水草として育てられるようになり、多くの品種が作出され、いまやアクアリウムに欠かせない存在と言えるでしょう。
ヨーロッパや日本などでも熱心な愛好家が存在し、エキノドルスの人気は世界的なものとなっています。
しかし、南米の自生地は、ダム開発などによって減少しています。
今後は原種の保護が課題になってくる可能性があると言えるでしょう。
まとめ:エキノドルスとは!美しい南米産水草の特徴や育成環境、品種を紹介
エキノドルスの魅力的な特徴から、豆知識まで、幅広くご紹介してきました。
エキノドルスは、形態の多様性と美しさなど、まさに魅力溢れる水草です。
これからも、エキノドルスの新しい品種が次々と登場することでしょう。
一方で、その原産地である南米の自然環境に影響を与えないような採集などが、これからより重要視されていくと考えられます。
エキノドルスを通して、熱帯雨林の大切さを改めて認識することができるはずです。
アクアリウム愛好者の間に、エキノドルスの魅力が一層広がっていくことを願っています。
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