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CO2添加水草水槽の仕組みと運用ポイント!機材や設置方法など徹底解説

アクアショップなどで見かける色鮮やかで美しい水草水槽は、多くの場合でCO2(二酸化炭素)を添加して育てられています。

CO2には水草の光合成を促し、健康で色鮮やかに育てる効果があるため、より本格的な水草水槽を目指すのならば、CO2を添加して水草を育成してみると良いでしょう。
CO2添加は「機材が多く、難しそうだ」と感じるかもしれませんが、CO2ボンベと専用の機材を用意すれば、どなたでも設置可能です。

この記事では、添加装置の接続順やポイントを図と写真付きでご紹介しておりますので、CO2添加に初めて興味をもった方や導入をご検討されている方は、ぜひご覧ください。

※このコラムはアクアリウム情報サイト・トロピカの記事に、最新の情報を加えて再構成したものです。

プロのアクアリストが監修したCO2添加ポイントを解説


このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するアクアリストたちの経験・意見をもとに作成しています。

東京アクアガーデンでは、年間を通して様々な仕様の水槽を設置しており、CO2を添加した本格水草水槽の管理にも精通しております。
CO2添加は、専用の機材が必要なことからハードルが高いと思われがちですが、機材を揃えれば誰でもチャレンジすることができます。

この記事では、プロのアクアリストがCO2添加水草水槽の仕組みや機材の設置方法、運用のポイントなどを写真を交えてわかりやすくご紹介していきますので、ぜひご一読ください。

CO2添加とは?メリット、デメリットを解説

CO2を添加しなくても水草を育てることはできますが、あえて機材をそろえてCO2添加を行う理由には何があるのでしょうか。また、添加することでおこるデメリットはあるのでしょうか。

まずは、CO2添加とはどんなものなのか、また水草水槽にCO2を添加するメリット、デメリットは何があるのかについてみていきましょう。

CO2添加とは?

CO2添加とは、CO2を水中に添加することで水草の光合成を活性化させ、水草をよりよい状態で育成することを言います。

CO2添加無しでも水草を育成することは可能ですが、水草の中には熱帯魚が作り出すCO2だけでは光合成があまり促されず、うまく育成できない種類があります。
そういった種類の水草は、通常の育て方ではうまく育たずに間延びしてしまったり、きれいに群生しなかったりなど思うように育てることが難しいです。

そこで機材を利用して強制的にCO2を水中に溶け込ませることで、水草本来の育つ力を引き出します。

CO2を添加するにはさまざまな方法があり、主な添加方式は以下の4種類です。

■CO2添加方式の種類

  • 強制添加方式:CO2ボンベを使用して拡散器で水槽内に添加する方法
  • 発酵式:酵母や重曹を使用してCO2を自然発生させて添加する方法
  • 自然溶解方式:CO2を入れた筒から水槽内へ溶け込ませる方法
  • タブレット式:CO2タブレットを使用する方法

この中で確実にCO2の目的量を添加できる方法が、このコラムでご紹介するCO2ボンベを使用した『強制添加方式』です。
初期費用はかかりますが、それに見合うだけの効果が得られます。

CO2を添加するメリット

水草水槽にCO2を添加するメリットには主に以下の2つが挙げられます。

  1. 育てられる水草の種類が増える
  2. 水草をより生き生きと健やかに育成できる

メリットとしてまず挙げられるのが、CO2を添加することで、水槽で育成できる水草の種類が増えるという点です。
設備を揃えることで、CO2添加が必須となる少し難易度の高い水草も育てられるようになるため、水槽レイアウトの幅が広がり、より充実したアクアリウムを楽しめるでしょう。

CO2添加が必要となる水草は以下のようなものが挙げられます。

■CO2添加が必要な水草例

  • グロッソスティグマ
  • パールグラス
  • アルテルナンテラレインキー
  • ロタラナンセアン
  • ロタラインディカ など

どれも、美しい水草たちですが、水草育成用の照明だけでは育成しきれない種類です。
特に、ロタラインディカのような赤い色合いを持つ水草は、しっかり赤色に色づかせて観賞するためにCO2添加が必須となります。

また、一般的にCO2を添加しなくても育てられるとされる水草でも、CO2を添加すればより青々とハリのある葉にすることができる点もメリットとして挙げられます。
例えば加温なしで育てられることから初心者向けの水草としても名前の挙がるハイグロフィラ・ポリスペルマは、CO2を添加することで、葉が大きく鮮やかに成長します。

CO2を添加するデメリット

水草を美しく育成するのに大きな力を発揮するCO2添加ですが、デメリットも存在します。

まず挙げられるのがコストの問題です。
CO2添加器を用意する初期費用のほか、CO2ボンベの費用が継続的にかかります。
CO2の添加の方法や使う機材によって費用はまちまちなので、一概にどのくらいかかるとは言えませんが、ランニングコストがかかるのはどの方法でも変わりません。

「いきなりCO2添加器を導入するのが不安」「CO2を添加して効果を見極めてみたい」といった場合は、以下の記事で機材が無くてもCO2を添加する方法をご紹介していますので、一度試してみることをおすすめします。こちらは、CO2ボンベを切らしてしまったときの緊急対応にも使える方法ですので、ぜひ参考にしてみてください。

また、CO2はすべての植物の成長を促してしまうため、コケが生えやすくなってしまうのもデメリットです。

水槽内の水草だけで消費しきれるよう、CO2の添加量を見極められればある程度コケの繁茂を抑えることはできますが、コケを全く生えないようにすることは難しいです。定期的なメンテナンスや、エビなどのコケ取り生物の導入などで、コケを除去する対策をしましょう。

必要機材とCO2添加装置の接続方法・ポイント

水草水槽にCO2を添加するには、機材を用意し水槽に設置する必要がありますが、初めてだと何を用意したらよいのか、どのように設置するのかわからないことも多いです。

そこで、ここからはCO2を添加するのに必要な機材と設置方法を写真や図を使って解説していきます。

CO2設備の接続図と必要機材

CO2ボンベを使用した強制添加方式(自動管理タイプ)の接続方法をご紹介します。

基本の接続図はこちらのイラストの通りです。
黄色い配線の部分は耐圧チューブです。
CO2添加を自動管理する場合は、バルブではなく電磁弁を使いタイマーを接続します

添加にはレギュレーターをはじめとする以下の10個の機材・パーツを使用します。

■1.CO2ボンベ(専用小型ボンベまたはミドボン)

CO2ボンベについては、以下の記事で詳しく解説しています。

■2.CO2レギュレーター

■3.バルブもしくは電磁弁

手動でCO2添加のON/OFFを行う場合はバルブを使います。

自動化する場合は電磁弁とタイマーを使用します。

■4.タイマー

■5.スピードコントローラー

■6.逆流防止弁

■7.バブルカウンター

■8.耐圧チューブ

■9.CO2拡散器
10.エアチューブ

CO2拡散器については、以下の記事で詳しくご紹介しています。

接続順とポイント

※CO2のON/OFFを手動で切り替える場合は、(3)電磁弁+タイマーのかわりにバルブを使用します。

CO2ボンベからの圧力対策として、防止弁以前の部分は耐圧チューブを必ず使用しましょう。
逆流防止弁から先は、耐圧チューブからエアチューブに切り替えられます。
拡散器周辺はエアチューブのほうが柔らかいため使い勝手が良いです。

接続の開始点はボンベで、レギュレーターはアクアリウム専用のものを使用します。
添加の着地点である、拡散器(CO2ストーンなど)はフィルターの給水口(ストレーナー)の傍に配置することで、ろ過フィルターのポンプを利用して拡散率を上げることができます。

CO2ボンベは添加頻度や、水槽サイズによりサイズを変える必要があります。
添加量が多いにも関わらず小型ボンベを使用するとすぐに無くなるため、コスパが悪いです。そのような場合は大型ボンベであるミドボン(緑色のボンベで、中身が減ったら追加して繰り返し使えるボンベ)をおすすめします。

初期費用はかかりますが、長い目でみればリーズナブルです。

レギュレーターはボンベ内の強い圧力を減圧してくれる器具です。

こちらはレギュレーターを装着したCO2ボンベ(左)とバブルカウンター(右)です。バブルカウンターは、装置内に1秒間にいくつの気泡が浮き上がるかでCO2添加速度を計測するための器具です。

レギュレーターへ耐圧チューブを装着し電磁弁へ接続したら、同じく耐圧チューブでスピードコントローラーへ繋げます。
スピードコントローラーは必須ではありませんが、付けておくとCO2添加の細かいコントロールがしやすく、便利です。

スピードコントローラーからも耐圧チューブを使用して逆流防止弁を繋げます。

そこから先は柔らかいエアーチューブへの切り替えが望ましいです。
逆流防止弁にエアチューブつなげ、バブルカウンターへと接続しましょう。

上の画像がバブルカウンターです。

バブルカウンターをエアチューブでCO2拡散器に接続して完成です。
うまくCO2が出始めたら、照明の点灯時間に合わせて添加をします。

CO2添加量と照明時間の目安

CO2添加量:バブルカウンターが1秒あたり1、2滴ほど

照明点灯時間:1日8時間程度が目安

スピードの調整は、レギュレーター付近に付いている開閉バルブで大きく調整した後、細かい調整はスピードコントローラーで行います。

こちらは電磁弁の画像です。CO2添加を自動管理する場合は、電磁弁にタイマーを接続し、照明が点灯している間だけ添加するようにします。
そのほうがロスがなくトラブルも少ないため、おすすめしています。
ただ、電磁弁もタイマーもそれなりの値段がするため、予算によっては導入しなくても良いでしょう。

手動管理の場合は、電磁弁のかわりにON/OFFのバルブを用意します。

CO2水槽の設置のながれ・ポイントを写真で解説

必要機材とCO2添加装置の接続手順を確認したところで、ここからは実際にCO2添加装置を付けた水槽を設置する様子をご紹介していきます。

設置の流れは以下の通りです。

■CO2添加水槽の設置のながれ

  1. 水槽周りに養生シートを敷く
  2. 水槽底面にソイルを敷く
  3. 外部フィルター、ヒーターを設置
  4. 流木などのレイアウト物を設置
  5. 注水
  6. CO2添加器を設置
  7. 水草の植え付け
  8. 照明を設置
  9. CO2添加を開始

水槽の設置~水草の植え付け、CO2添加開始までの様子を写真でご紹介しますので、ご自宅に水槽を設置する際の参考にしてみてください。

通常の水槽の設置手順についてはこちらの記事でも解説しています。

■1.水槽周りに養生シートを敷く


まず、作業を開始する前に床に養生シートなどを敷いておきましょう。こうすることで作業中にソイルや水がこぼれても汚れを最小限に抑えることができます。

■2~3.水槽底面にソイルを敷き、外部フィルターやヒーターを設置する


水槽の底面にソイルを敷き詰め、外部フィルターの排水管を設置します。
添加したCO2が逃げてしまうのを極力減らすため、排水管はソイルを敷いた底面ぎりぎりに設置しましょう。

また、水温を一定に保つためヒーターは排水管の下に設置します。


水槽台の中には、外部フィルターやCO2ボンベなどが収められています。装置類はなるべく一か所にまとめて置いておくと、点検する際に一度に確認できるので便利です。
CO2添加器を設置した水槽台の中は、ろ過装置、CO2装置、電源など、たくさんの物を収納することになりますので、機材の配線がごちゃごちゃにならないよう、しっかり整頓しておくと良いでしょう。

■4.流木などのレイアウト物を設置し、注水する


排水管が設置できたら、流木などのレイアウト物を仮置きし、注水を開始します。
写真では、水の当たる部分にビニールを敷いていますが、これは水圧でソイルが巻き上がるのを防止するための措置です。


注水する飼育水はバケツに汲んでおき、ポンプを使って注水すると静かに注げて楽なのでおすすめです。

■5~6.CO2添加器を設置する


70%ほど注水したら、いよいよCO2拡散器を設置します。上の写真の水槽左端に見える小さな白いエアストーンがそれです。

CO2添加器はガラス製のものが多く破損しやすいため、ある程度注水した後に設置することをおすすめします。CO添加器を設置してから注水すると、水圧や水の振動で器具が破損してしまう可能性がありますので注意しましょう。

■7.水草を植え付ける


CO2添加器具が設置できたら、添加を始める前に水草を植え付けていきます。

今回使用したのはリシアとグロッソスティグマです。もともと浮草であるリシアは、浮き上がり防止のためにリシアマットと呼ばれる専用のマットに入れこんでレイアウトします。
マットに入れた状態で流木などに固定することで、流木からリシアが生えているような美しいレイアウトを作成できます。


前面のグロッソスティグマは一つずつピンセットで丁寧に植えていきます
根気のいる作業ですが、ここで確実に植え込むことで美しく育ちます。


水草を植え終わりました。植えた直後は物足りなく感じるかもしれませんが、日がたつことで水草が成長して生い茂るようになります。

■8.照明を設置する


水草の植え付けが終わったら、照明を設置しましょう。
リシアやグロッソスティグマは高光量を求めるため、今回は水草用の照明を2本設置しました。

■9.CO2添加を開始する


全ての設置作業が終わったら、最後にCO2添加を開始します。

背の低いグロッソスティグマにも行き渡るように、給水口に近い位置にCO2拡散器を配置しています。
あとは、適宜調整しながら水草の成長を待ちましょう。

全ての機器が正常に動作しているか最終チェックをして、水槽設置作業は完了です。

エアレーションをつける際の注意点


CO2を添加する場合、夜間にエアーポンプも接続することをおすすめします。

光の当たらない夜間は水草は光合成をせずにCO2を放出するため、エアレーションを行って水中の酸欠を防ぐ必要があります。

酸素とCO2は真逆のように感じられますが、水草や熱帯魚には酸素も必要ですので、エアレーションを行うことも大切です。また適度なエアレーションは、水面を揺らして油膜を除去する効果も期待できます。

ただし、CO2添加とエアレーションを同時に行ってしまうと、せっかく添加したCO2が逃げてしまいますので、稼働時間には注意します。
エアーポンプを稼働させるのは夜間の照明とCO2添加を停止している時間帯に限定しましょう。

まとめ:CO2添加水草水槽の仕組みと運用ポイント!機材や設置方法など徹底解説


CO2添加水草水槽の仕組みと運用ポイントを解説しました。

上の写真は、今回設置した水槽の後日の様子です。
植え付けたリシアとグロッソスティグマが美しく生えそろってきており、CO2添加の効果がしっかりと現れていると感じます。

予備知識なしではなかなか敷居の高いCO2添加ですが、手順通り行えば難しいことはなく、誰でも設置することが可能です。
CO2を添加することで水草のポテンシャルを引き出すことができ、より本格的な水草水槽に仕上がります。

コスト面でのデメリットはありますが、密度のある水草水槽を目指すのならば、ぜひ一度チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

水槽へのCO2添加について良くあるご質問

水槽へのCO2添加を行う理由とは?

水草の光合成を促し、美しい成長をサポートするためです。
葉の色が赤かったり、育ちにくかったりする育成難易度の高い水草は、照明だけでは十分に光合成をおこなわせるのが難しい種類です。
CO2添加を行うことで活性が上がり、密度のある色鮮やかな姿に育成できます。

CO2添加が必要な水草とは?

背の低い水草や赤い色が特徴の水草はCO2添加を必要とします。

  • 背の低い前景草(グロッソスティグマ、パールグラス、リシアなど)
  • 赤い水草(ロタラインディカ、アルテルナンテラレインキーなど)

これら以外の水草も、CO2があるとより美しい発色や密度で成長します。

CO2添加装置はエアチューブだけで接続してはいけませんか?

エアチューブを使う理由は、掃除屋やメンテナンスなどを頻繁に行う拡散器周辺は、耐圧チューブより柔らかくしなやかなエアチューブのほうが取り外しが楽なためです。
しかし、ボンベから逆流防止弁まではCO2の圧がかかるため、丈夫な耐圧チューブを使用したほうが長持ちでトラブルがありません。

CO2添加にタイマーは必要ですか?

CO2は植物が光合成をおこなっている時間=昼間・照明がついている時間に効果を発揮します。
タイマーを使い、点灯時間と同じ時刻に添加をするように設定することで、無駄をなくせるというメリットがあります。
効果的な添加を自動管理できるため、おすすめです。

 

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