水草を抜いてしまう生体と対処法!7種の生体と対策ポイントを解説
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アクアリウムといえば、生い茂る水草の間を、色とりどりの熱帯魚が泳ぐ様子を思い浮かべる方も多いでしょう。美しい水草レイアウトは、誰もが憧れる水景です。
しかし、実際に水草レイアウトを制作すると、水槽に入れた生体が水草を抜いてしまう、という問題に直面することがあります。
このコラムでは、水草を抜いてしまう7種の生体とその対処法を解説します。
また、水草レイアウトを維持する管理ポイントについてもお伝えしますので、参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに水草を抜いてしまう生体と対処法を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
「生き物と水草、どちらの育成も楽しみたい」というのは、多くのアクアリストが願うものでしょう。
しかし、生体の中には水草を抜いてしまうものがいます。美しい水草レイアウトを維持するためには、各生体の性質を見極め、適切な対策を講じることが大切です。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、水草を抜いてしまう生体と対処法について解説します。
水草を抜いてしまう生体と対処法
水草を抜いてしまう生体には、それぞれ異なった性質や特徴があります。そのため、水草を抜けにくくするためには、生体ごとに合った対策を行うのが重要です。
ここでは、水草を抜いてしまう7種類の生体とその特徴、水草を抜かれないための対処法を紹介します。
コリドラス
コリドラスは、主に水槽の底面を泳ぐ小型のナマズです。
砂の中に潜んでいる小さな生き物を食べているため、餌を探すときに水草を掘り起こしてしまうことがあります。特に、背が低いグロッソスティグマやキューバパールグラスなどの前景草は、軽いことやコリドラスの活動域と重なることから、引き抜かれてしまうことがあるのです。
水草レイアウトにコリドラスを導入する際は、水草がしっかりと根を張ってからコリドラスを水槽に入れるとよいでしょう。また、水草を流木などに活着させるか、重りを付けて沈めておくのもおすすめの対策です。
クーリーローチ
クーリーローチはドジョウの仲間で、細長い体を活かして砂の中で餌を探す魚です。積極的に砂に潜る性質があるため、水草を浮かせてしまうことが多々あります。
対策としては、コリドラスと同様に活着水槽がおすすめです。ただし、底床にソイルを使用すると潜る過程で粒を崩してしまいがちなので、水草水槽にはあまり向かない魚種と言えます。
大型プレコ
セイルフィンプレコなどの大型プレコは、泳ぐ勢いが強いため水草を抜いてしまうことがあります。
また、水草をかじることも多いため、水草レイアウトにはあまり向きません。特に、茎が折れやすく、根が張っていない有茎草などの水草とは相性が良くないでしょう。
力強く泳ぐ大型プレコには、アヌビアス・バルテリーのような根張りが良く、丈夫な葉を持つ水草が相性抜群で、活着性のある水草がおすすめです。
ポリプテルス
ポリプテルスは、底砂を敷かないベアタンクで飼育されることの多い古代魚です。ベアタンクで飼育されるのは、メンテナンスが楽なだけでなく、力強い泳ぎで底砂を巻き上げてしまうことが理由として挙げられます。
また、ポリプテルスは水槽の底面を主な生活圏とする熱帯魚のため、水草を引き抜いてしまうことがあるでしょう。そのため、水草には活着性のあるアヌビアスやミクロソリウムの仲間が向いています。
ドジョウ
ドジョウはクーリーローチと同じく、底砂に潜るために水草を浮かせてしまいがちです。
温和な魚ですが泳ぎに勢いもあり、根が十分に張っていない有茎草は簡単に浮いてしまいます。また、田砂や川砂で飼育することが多い魚のため、育てられる水草の種類も限定されるでしょう。
活着性のある水草を活用するだけでなく、水草をポットに植え付けて水槽内に配置する方法もおすすめです。
金魚
金魚は底砂利をつつきながら餌を探す習性があり、水草を食べてしまうため水草水槽には向かない魚種です。
活着水草以外なら、根張りの強いバリスネリアやクリプトコリネなどの水草なら同じ水槽で育成可能です。バリスネリアは背が高い水草なので、根元付近に流木や石などのレイアウト物を置くことで、金魚のつつきをガードできますよ。
ザリガニ
ザリガニは大きなハサミを使って、水草を切り落としたり食べたりする習性があります。
そのため、マツモやアナカリスのような成長が早く、浮草のように水槽に入れておくだけで育成できる種類がおすすめです。ただし、これらの水草もある程度はザリガニに食べられてしまいますので、定期的な交換が必要となります。
水草レイアウトを維持する管理ポイント
水草を抜いてしまう生体が泳ぐ水槽で、水草レイアウトを維持するためには工夫が必要です。
水草レイアウトをきれいに維持するための管理ポイントを、3つ紹介します。
無理な植えつけはしない!
水草が抜かれてしまう可能性が高い場合は、無理に植え付けるのは控えましょう。
根がしっかり張っていないのに何度も引き抜かれてしまうと、水草にとって大きなダメージになります。根や茎の根元が傷んでしまい、水草が枯れてしまったり、根元から溶けてしまったりする可能性もあるのです。
せっかく購入した水草を無駄にしないためにも、無理な植え付けは避け、それでも引き抜かれてしまうようならば活着水草への切り替えをおすすめします。
植え付けポットを利用する
水草が抜かれないように、水草用の植え付けポットを利用して管理するのも良い方法です。
ポットを利用する場合には、水草販売時に付いてくる黒いプラスチック製のものではなく、植木鉢タイプのものが良いでしょう。
ただし、ポット管理する場合でも、泳ぐ勢いが強い大型魚には注意が必要です。
大型プレコやポリプテルスなどは、ポットごと吹き飛ばしてしまうこともあるため、やはり活着水草がおすすめだと言えます。
また、水草が抜けてしまわないように、しっかり根張りしてから生体を導入することも大切です。新たに水槽を立ち上げる場合には、ミスト管理で水草を育成し、水上葉の状態でしっかり根張りできる時間を確保すると良いでしょう。
水草がしっかりと深く根を張ってから注水することで、抜けやすい有茎草も抜けにくくなります。
餌は十分に与える
水草を食べたり、つつく性質のある魚種の行動を抑えるのは難しいですが、餌が不足していると食害をするケースがあります。
植物性の餌を好む魚種は、餌の不足が原因で水草を食べたり、つついたりしている可能性も考えられるのです。水草を好んで食べている魚種がいるときは、人工飼料を十分に与えることで、被害を抑える効果が期待できます。
まとめ:水草を抜いてしまう生体と対処法!7種の生体と対策ポイントを解説
水草を抜いてしまう生体7種と対処法、水槽の水草レイアウトをきれいに維持・管理するポイントについて紹介しました。
それぞれの生体が水草を抜いてしまう原因はさまざまですが、種類や植え付け方を工夫することで、水草レイアウトを楽しめるでしょう。特に、活着水草での対策は有効です。
また、水草を無理に植え付けずに専用の飼育容器を用意したり、餌をしっかり与えたりすることで水草レイアウトが維持しやすくなります。
水草を引き抜いてしまう生体の性質や特徴を理解して対策をとり、生き物と水草の育成をどちらも楽しみましょう。
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