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『エラ病』という病気をご存知ですか。
金魚に発症することが多く、ひどい場合はエラの機能が低下して死んでしまうこともある恐ろしい病気です。体表に現れる病気とは違って、見えにくいエラに症状が出るため、気が付かずに処置が遅れしまうことも珍しくありません。
ただ、泳ぎ方が鈍くなったり鼻上げしたりと、行動には異変が現れやすいので、初期症状を把握して、早期治療することが大切です。
そこで、今回は原因や治療法、対策を含む、金魚のエラ病について解説します。
目次
エラ病とは
『エラ病』は、金魚に多く見られる病気で、その名の通りエラに発症します。
ただ、1つの病気を指すわけではなく、エラに症状が現われる病気の総称です。
有名なのは、
- 細菌性のエラ腐れ病(カラムナリス症)
- 非細菌性のエラ病(ギロダクチルス・ダクチロギルス症、キドロネラ症)
この2パターンで、原因が違うことから治療法も異なります。
症状
エラ病の症状は、金魚の動きに現れます。
具体的には、
- 泳ぎ方がおかしい(鈍い)
- 表層や底を弱々しく泳ぐ・動かない
- 頻繁で断続的な鼻上げ
- エラの動きが速い・遅い
といった異変が現れます。エラは、人間でいうところの肺と同じで、エラ病になると機能が低下して酸素を取り込みにくい状態になります。
症状が酸欠に似ているのは、そのためです。重篤化すると、エラが変色し機能不全によって、体に酸素が供給できず死んでしまうこともあります。
早期治療するためにも、餌の食べ方や泳ぎ方など、日頃からチェックを怠らないようにしましょう。
原因
冒頭で、少しお話ししましたが、エラ病の原因は1つではありません。
- カラムナリス菌
- 寄生虫・繊毛虫(ギロダクチルス・ダクチロギルス、キドロネラ)
この2つが主な原因で、それぞれに効果的な治療をすることがとても重要です。
カラムナリス菌
カラムナリス菌は、特に珍しいわけではない水中にいる常在菌ですが、魚が体調をくずしたり免疫力が低下したりなどすると、悪影響をおよぼします。
この菌が産生する、タンパク質分解酵素がエラにダメージを与えてしまうのがエラ病の原因の1つです。エラ病の他にも、「口ぐされ病」や「尾ぐされ病」といった病気が、カラムナリス菌によって発症することが知られています。
寄生虫・繊毛虫(ギロダクチルス・ダクチロギルス、キドロネラ)
もう1つの原因が、寄生虫や繊毛虫です。
これらが金魚のエラに寄生すると、粘液が過剰に分泌されエラの機能が低下してしまいます。水温が低かったり不安定だったりなどすると活動が盛んになるため、エラ病は夏よりも春や秋に発症しやすい傾向があります。
エラ病の治療方法
エラ病の治療法は、原因によって変わります。
細菌性の場合は、「グリーンFゴールド顆粒」や「エルバージュ」といった抗菌剤、非細菌性であれば寄生虫駆除剤などが効果的です。ただし、原因がはっきりしていないと最適な魚病薬を選ぶことが難しく、判断に悩んでしまうことも少なくありません。
そのような場合に、おすすめしたいのが「塩水浴」です。
エラ病の主な治療方法は塩水浴
塩水浴は、エラ病の効果的な治療方法として知られています。
魚病薬とは違い、細菌性、非細菌性関係なく回復が見込めるので、疑いがある場合は塩水浴から始めると良いでしょう。
エラ病に塩水浴が効く仕組み
塩水浴をすると、実は魚の粘膜はある程度剥離します。
モヤのようなものが沈殿しているのを見かけますが、あれが剥離した粘膜です。その際に、エラからも粘液が出るため、原因になっている細菌や寄生虫などを押し出すことで回復効果が期待できます。
さらに、飼育水に塩を加えることで濃度が金魚の体液に近付き、浸透圧調整による体力の消費を抑え、自己治癒力を高めることにもつながります。そのため、エラ病の治療目的であれば、塩水浴の水は毎日汚れを吸い出したり洗い流したりして、常に清潔に保つのが正解です。
塩水浴の濃度は、0.5%に調節して、きれいな水質を維持するために、給餌は控えましょう。
普通の食塩でも問題ありませんが、専用の塩はゆっくり溶けて金魚にも優しいのでおすすめです。ただし、にがりが入っているタイプの塩はアルカリ性に偏りすぎるため厳禁です。
効果が無い場合は薬浴しよう
エラ病は進行が早いため、最長2日しても回復(症状が落ち着かない)が見られないようなら、薬浴に切り替えましょう。
その際、塩水浴と同様に給餌は控えた方が良いです。
細菌か寄生虫か判断が難しいところですが、細菌性(カラムナリス菌)のエラ病であれば、口やヒレにも症状が現われることも少なくないので、判断する目安にしてみてください。
エラ病にしないための対策
エラ病は、治療も大切ですが、病気にしないために対策をしっかりすることが1番重要です。
細菌やと寄生虫などの特性を考慮して、
- 水温差をつくらない
- 水換えペースを見直す
この2点に注意して対策しましょう。
水温差をつくらない
エラ病にしないためには、金魚の体力を落とさないよう水温差をつくらないことがポイントです。
初めて水槽に導入する際は、きちんと水温合わせをして、追加導入の場合はトリートメント期間を設けてから水槽に入れるようにしましょう。特に、水温を急激に低下させるようなことは絶対に控えてください。
エラ病は、不安定な水温と低水温で発症しやすい傾向にあるためです。
水換えペースを見直す
エラ病に注意する場合は、水温が不安定な季節(春先や梅雨、秋口)は特に発症しやすいので、水換え・メンテナンスのペースを増やし、水槽内を清潔に保つようにしましょう。
水換えと一緒に「プロホース」などで底砂も掃除すると、より効果的です。ただし、底砂や汚れを巻き上げるような掃除の仕方をすると、病原菌を水槽内に蔓延させてしまう可能性があるため、注意する必要があります。
まとめ:金魚のエラ病とは!原因と治療方法!エラ病にしないための対策を考える!
金魚のエラ病は、珍しいものではなく回復が見込める病気なので、落ち着いて治療することが大切です。
疑いがある場合は、塩水浴から始めて症状の進行を見て薬浴に切り替えることをおすすめします。
ただ、すべての病気に言えることですが、「病気にしないこと」が最も重要なので、日頃から定期的にメンテナンスして清潔な水槽を維持しましょう。
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