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オーバーフローに使う循環ポンプの選び方によっては、水槽内の環境が大きく変わってしまいます。
経験なくポンプを選ぶのは非常に難しく、適当に選んでしまうと水槽の循環システムが正常に作動せず、当初の飼育目的が果たせなくなってしまいます。
また、クーラーや殺菌灯などの機材も接続するとなると、その分流量が必要となるためさらに選び方が難しくなってきます。
ここでは、数あるオーバーフロー用ポンプの中から、目的に合わせてスムーズに選ぶことができるよう解説していきます。
目次
オーバーフロー用循環ポンプの種類
オーバーフロー用循環ポンプには、水中ポンプとマグネットポンプの2種類があります。
それぞれの特徴を解説していきます。
水中ポンプ
水中ポンプを選ぶメリット
- 接続が簡単
- マグネットポンプより価格が安い
■接続が簡単
水中ポンプの接続口は、様々な径のホースサイズに適合できるようアダプターが付属されています。
これにより、オーバーフローのピストルサイズに合わせてホースを使うことができるため、簡単にセッティングすることが可能です。
また、濾過槽外で使用するマグネットポンプと比較し、水中ポンプは濾過槽内で使用するため漏水のリスクが軽減されます。
■マグネットポンプより価格が安い
120cmまでの水槽サイズなら、コストパフォーマンスが高い水中ポンプがおすすめです。
オーバーフロー水槽は、セットで購入するとそれなりの金額となるため、なるべくコストも抑えながら設計していきたいところです。
このような理由から、はじめてオーバーフロー水槽にチャレンジする方におすすめです。
では、次に水中ポンプのデメリットについて解説していきたいとおもいます。
水中ポンプを選ぶデメリット
150cm以上の大型水槽へは、循環水流が足りず使用することが難しいです。
循環水流が不足すると水槽内が淀んで水質が悪化し、熱帯魚を健康に管理することができません。
また、クーラーや殺菌灯などを接続することで、著しく水流が弱くなりろ過能力が低下するため注意しましょう。
マグネットポンプ
マグネットポンプを選ぶメリット
マグネットポンプは、150cm以上の大型水槽向きです。
水中ポンプでは流量が不足する大型水槽でも余裕をもって循環させることができます。
また、あらかじめクーラーや殺菌灯などの接続を考えて循環ポンプを選定することで、マグネットポンプ1台でメイン循環と機材循環をさせることができるため、シンプルな配管設計をすることができます。
なお、標準サイズの60cm水槽に使用することができるマグネットポンプもありますが、コストや配管作業を考えると水中ポンプがおすすめです。
マグネットポンプを選ぶデメリット
- 接続が難しい
- 水中ポンプより価格が高い
■接続が難しい
はじめてマグネットポンプを使う方が最も不安な点は、接続が難しいことではないでしょうか。
難しいといっても2,3回経験しコツさえ掴めば簡単と思えるのですが、はじめての場合は塩ビボンドを使用するだけでも難しく感じてしまいます。
接続に不安がある方は、水中ポンプを選ぶか専門店でコツを聞いてから配管作業をしてみましょう。
■水中ポンプより価格が高い
水中ポンプより水流が強いため、価格は高いです。
しかし、ただ水流が強いだけでなく耐久性が高いこと、そして大型水槽にはマグネットポンプ一択しか選択の余地がありませんから当初の予算に含めて検討しましょう。
水槽サイズ別に考えるポンプの選び方
循環ポンプを選ぶ基準として、1時間に水槽水量が何回転するかで決めます。わたしのおすすめは、海水水槽では6~8回転程度です。
それでは、水槽サイズ別に考えておすすめのポンプを解説していきます。
※水槽ポンプには50Hzと60Hzのものが販売されており、お住まいの地域によって使える周波数が異なります。
- 50Hz:東日本
- 60Hz:西日本
どちらの周波数のものが使えるか調べてから購入することをおすすめします。
また、周波数によって若干吐出量が変わります。
60cm水槽向けポンプ
60cm水槽のスタンダードサイズだと、水槽水量が70リットル前後です。
ここで選定したエーハイム1000の水中ポンプは、最大吐出水量は毎時1,000リットルです。
しかし、水中ポンプは揚程と言って上に水を吐出する場合は、水の勢いが低下します。
そこで、目安循環水量の倍近いポンプを選定しておきます。
あとは、設置後水流が強ければポンプ本体の水流調整パーツを使い調整します。
90cm水槽向けポンプ
90cm水槽のスタンダードサイズだと、水槽水量が190リットル程度です。
ここでも目安循環水量の倍近いポンプを選定しておきます。
このポンプも、設置後水流が強ければポンプ本体の水流調整パーツを使い調整します。
120cm水槽向けポンプ
120cm水槽のスタンダードサイズだと、水槽水量が250リットル程度です。
ここも同様に、目安循環水量の倍近いポンプを選定しておきます。
このポンプも、設置後水流が強ければポンプ本体の水流調整パーツを使い調整します。
150cm以上の大型水槽向けポンプ
150cm水槽のサイズだと、最低でも水槽水量が400リットル以上です。
マグネットポンプの老舗メーカーであるレイシーのマグネットポンプで選定すると、目安循環水量の倍近いポンプを選定する場合はRMD551以上のポンプが必要です。
マグネットポンプには、水流調整パーツが付属していません。
設置後水流が強い場合を踏まえ、配管を途中で分岐し迂回路を設けておきましょう。
なお、迂回路にはそれぞれコックを付けて最適な水流に調整しましょう。
クーラーや殺菌灯を接続する際の注意点
クーラーや殺菌灯を循環ポンプへ経由すると、抵抗がかかるため循環水量が低下し水槽を適正にろ過することができなくなる場合があります。
循環ポンプを水中ポンプとする場合でクーラーや殺菌灯を接続する場合は、別に機材を回す水中ポンプを用意すると簡単です。
マグネットポンプの場合も抵抗がかかることは同じです。
機材を循環ポンプ1台で接続する場合は、配管を分岐して考えると分かりやすいでしょう。
例えば、150cmの水槽でRMD551を使うことを例にすると、循環回転数を10,5回転の7割である7,35回転を水槽へ当てます。
そうなると、残った3割のポンプ水量である1,260リットルをクーラーなどの機材へあてることができます。
これが、水槽用クーラーや殺菌灯のメーカーの適合推奨水量かを調べ範囲内であれば選定が正しくできたということとなります。
もし、範囲外の場合は割り当て率やポンプ自体の選定を変更し適正な設計をしましょう。
まとめ: オーバーフロー用循環ポンプの種類と選び方
オーバーフロー用循環ポンプには、水中ポンプとマグネットポンプがあり、水槽サイズにより選び方が変わること、それぞれの特徴についても解説させていただきました。
オーバーフロー水槽の循環ポンプは、その水槽における生命線です。ここの設計を失敗すれば、水槽管理もうまくいきません。もし選び方や設置に迷うようなことがあれば、一人で考え込まずにプロに相談するという方法も視野に入れると良いでしょう。
東京アクアガーデンでは水槽や水槽台の制作、販売を行っています。オーバーフロー水槽に使うポンプも取り扱っており、経験豊かなスタッフからのアドバイスを受けながら商品を選ぶことができます。
無料で相談できますので、お悩みのことがありましたらぜひお気軽にご相談ください。
オーバーフロー水槽についての基本はこちらのコラムでご紹介しています。
これから、オーバーフロー水槽にチャレンジする方、また、今まで感覚で循環ポンプを選んでいた方は、ぜひ参考にしてみてください。
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