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近年、品種改良により奇抜な体型や華やかな色合いのものが作出され、密かなブームとなっているメダカ。
メダカ水槽といえば、シンプルなレイアウトが主流でしたが、最近では、アクアリウムとして凝ったレイアウトを楽しむ方も増えてきています。
そんな水槽の印象を決定づける大きな要因となるのが、底砂です。
底砂には、華やかなもの、シックなもの、目の細かいもの、実用的なものなど様々な種類があるため、見た目だけにとらわれず飼育や繁殖、観賞などの観点から目的に応じて使い分ける必要があります。
そこで今回は、目的に合わせた底砂の選び方と、メダカ水槽におすすめの底砂を5種類ご紹介します。掃除方法にも触れますので、底砂のメンテナンスでお悩みの方も参考にしてみてください。
目次
プロアクアリストによるメダカ水槽の底砂の解説
このコラムは、東京アクアガーデンに在籍するアクアリストたちの経験・意見をもとに作成しています。
東京アクアガーデンでは、これまでに5000件を超える水槽を設置してきた経験があり、メダカ水槽の設置・メンテナンス実績も豊富です。
底砂の種類によって飼育しやすさや観賞性が変わるため、メダカ水槽を上手く管理するためには底砂の特徴を理解して使うことが重要です。
業務の中で数多くの底砂を扱ってきた経験をもとに、メダカ水槽の底砂について解説していきますので、底砂でお悩みの方はぜひご覧ください。
メダカ水槽のおすすめ底砂5選を動画で知る
この記事の内容は動画でもご覧いただけます。
メダカ飼育におすすめの底砂とメリットを音声付きでわかりやすく解説しています。
また、東京アクアガーデンでは人気の記事やレイアウト法などを随時まとめ、YouTubeチャンネル「トロピカチャンネル」でご紹介しています。
水草水槽のレイアウト方法や熱帯魚飼育の疑問まで、続々アップしていきますので、ぜひご覧ください。
メダカの底砂!選定ポイント
メダカの底砂の選定ポイントは、次の3つに大きく分けられます。
- 飼育しやすさ
- 繁殖重視
- 観賞性を高める
快適に飼育したい場合は、粒が崩れにくかったり、水質が安定しやすかったりなど、メンテナンス性に優れる底砂をおすすめします。メダカを積極的に繁殖させたいのであれば、餌となるプランクトンの発生を促す栄養を含んだ種類が効果的です。
また、きれいなメダカをより際立たせたい場合は、黒やブラウン、白といったカラーを使い分ける必要があります。メダカには周囲の環境によって少し色を変える保護色という能力がありますので、黒やブラウンといった濃い底砂を使うと体色も濃くなります。
一方で白い底砂を使うと体色が薄くなることもありますが、水槽自体を明るく見せることが可能です。
底砂はろ過フィルターやレイアウトと相性の良いものを選ぼう
あまり関係ないようにも思えるろ過フィルターと底砂ですが実は相性があり、使用しているろ過フィルターによっておすすめする底砂の種類も変わります。
■ろ過フィルターと底砂の相性
- 上部フィルター:すべての底砂を使用できる
- 投げ込み式フィルター:砂利系(大磯砂など)向き、ソイル系は不向き
- 外掛け式フィルター:すべての底砂を使用できる
- スポンジフィルター:すべての底砂を使用できる
- 底面フィルター:砂利系(大磯砂など)向き、細かいソイルや田砂、ゼオライトは不向き
特に注意しなければならないのが投げ込み式や底面フィルターなど、底面に接するタイプのろ過フィルターを使用している場合です。この手のフィルターにソイル・田砂といった目の細かい底砂を使用すると、フィルター内部に底砂が入り込み、目詰まりの原因となります。
また、水槽のレイアウトに合わせて底砂を選ぶことも大切です。
例えば水中の有害なアンモニアを吸着して水質悪化や臭いを抑えてくれるゼオライトは、吸着効果がなくなったら交換する必要がありますので、水草が茂ったメダカ水槽を作りたい場合には向いていません。
要交換という点ではソイルも同じですが、メダカ水槽の水草を状態良く大きく育成したい場合におすすめです。
メダカ水槽におすすめの底砂5選
メダカ水槽におすすめの底砂を5種類ご紹介します。
目的に応じて適した底砂を選んでいますので、底砂選びの参考にしてみてください。
飼育なら:田砂
飼育が目的であれば田砂がおすすめです。
田砂は天然の砂で角がないため、メダカが触れても傷付く心配がありません。砂を掘ったり潜ったりする習性のあるドジョウなどと混泳させる場合にも、相性が良いです。
また、田砂の自然な色合いは、素朴なメダカの雰囲気によく合います。ソイルのように崩れることもありませんので、メンテナンスがしやすくとても扱いやすい底砂といえます。
繁殖なら:メダカ用ソイル
メダカを繁殖させたい場合は、栄養豊富なメダカ用ソイルが良いでしょう。
ソイルに含まれた栄養がメダカの餌になるプランクトンの発生を促します。とくに生まれて間もない稚魚(針子)は体が小さく大きな餌を食べることができませんので、豊富なプランクトンは餌に最適です。
水質を弱酸性に傾ける働きがあるため、メダカに適した水質作りに役立てることもできます。また、メダカと一緒に水草を入れたい場合にも、根が張りやすく栄養のあるソイルが良いでしょう。
ただし、ソイルは長い間使えるものではなく、栄養がなくなったり、粒が崩れたりしてくる1年に1回程度の頻度で交換する必要があります。
ソイルの特徴とメンテナンスはこちらのコラムで解説しています。
水質安定なら:大磯砂
アクアリウムでは一般的な大磯砂もメダカ水槽によく用いられます。
通水性が良く水質が悪化しにくいのが特徴です。ソイルのように粒が崩れることもないため、プロホースなどで掃除しやすい点も水質の安定につながります。
栄養があったり、水中の物質を吸着したりすることはありませんが、半永久的に使えますので買い替える費用がかかりません。やや暗めの色合いをしているため、メダカの色を際立たせる効果も期待できます。
臭いが気になるなら:ゼオライト
水槽の臭いが気になる玄関や店先など人通りの多い場所に水槽を設置している場合は、ゼオライトがおすすめです。
アンモニアなど水中の臭いにつながる物質を吸着する効果があり、水槽の嫌な臭いを抑えてくれます。
飼育環境や生体の数にもよりますが、半年から1年が目安です。再利用する方法はあるものの、塩水処理や塩抜き、天日干しといった工程が必要で手間もかかります。
新しいゼオライトに交換したほうが、簡単で手間もかからずおすすめです。
メダカ水槽の臭いが気になる方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
観賞なら:化粧砂
観賞がメインであれば、化粧砂をおすすめします。
見た目が美しく、粒のサイズやカラーバリエーションが豊富でメダカの魅力をより一層際立たせることが可能です。人の目を引く鮮やかな水槽を目指すならば、化粧砂はとても重宝するでしょう。室内飼育のメダカ水槽に化粧砂を敷くととても華やかになり、お部屋のインテリアとしての価値も高まります。
粒が崩れることもありませんので、長期間使用できるのも嬉しい点です。ただし、ソイルの栄養やゼオライトのような吸着効果は期待できないため、水質に関してはあまりメリットがありません。
また、明るい色の化粧砂はコケや汚れが目立ちやすいため、定期的にメンテナンスをして汚れが付かないよう工夫しましょう。
底砂の種類別!掃除方法
ここからは、底砂の種類別に掃除方法をご紹介します。
粒の形状や崩れやすさなど特徴がありますので、底砂に合った掃除方法でメンテナンスすることが重要です。また、水質に影響を与えるタイプであれば、効果が望めなくなったタイミングで交換する必要があるため、ここでご紹介する使用期間も合わせて確認してみてください。
砂利・田砂の場合
田砂はやや通水性が悪いため、プロホースなどを使用してしっかり掃除しましょう。
飼育環境によって頻度は変わりますが水換えの目安が2週間に1回程度ですので、そのタイミングで掃除することをおすすめします。大磯砂や化粧砂の場合、通水性は良いものの、隙間に食べ残しやフンなどのゴミが溜まりやすいです。こちらも定期的に汚れを吸い出して掃除をするようにしましょう。
砂利や田砂は粒が崩れる心配がないため、病気が蔓延したり、汚れが落ちなくなったりしない限り交換する必要はありません。
人工砂利・ソイルの場合
人工砂利・ソイルを掃除する場合は基本的に粒を“崩さない”ことが鉄則ですが、時間の経過とともに崩れてしまうのは仕方ありません。
崩れてしまうと隙間がなくなり通水性が悪くなるだけでなく見た目も良くないため、過度に手を加えて崩してしまわないよう心がけましょう。掃除する際も崩さないように優しく汚れを吸い出します。
掃除の頻度は、水換えと同じタイミングで問題ありません。
通常のプロホースでも良いですが、『ソイルの目詰まり用クリーナー』を使用するとより効果的です。ソイルを崩しにくく、崩れてしまった泥状のソイルを効率よく吸い出すことができます。
崩れたソイルが多かったり、栄養・吸着効果が薄れたりした場合は交換する必要があります。交換時期の目安は半年から1年です。
これはゼオライト(効果期間:約2ヶ月程度)にも同じことがいえます。
崩れて泥状になったソイルは交換が必要ですが、まだ粒が残っているものについては再利用が可能です。栄養や吸着効果はなくなっていますが、ソイルについたバクテリアを水槽に引き継ぐことができるため、水質の急変を抑える効果が期待できます。
まとめ:メダカ水槽のおすすめ底砂5選!底砂は目的別に選ぼう!掃除方法も解説!
今回は選び方と掃除方法をふまえて、メダカ水槽のおすすめの底砂を5種類ご紹介しました。
底砂は見た目や水質に影響しますので、選ぶ際はメダカ水槽をどのようにしたいか目的をはっきりさせることが肝心です。
- 安定した飼育がしたい:田砂や大磯砂、ゼオライト
- 効率的に繁殖したい:ソイル
- 観賞性を高めたい:化粧砂
といったように使い分けると理想の環境に近付けることができます。
また、底砂の効果はメンテナンスあってのものです。正しい掃除方法や交換時期を守り、定期的に掃除しましょう。
快適に美しくメダカを飼育するために底砂を役立ててみてください。
メダカ飼育の底砂について良くあるご質問
メダカにおすすめの底砂とは?
メダカの飼育容器に底砂を敷く効果とは?
メダカは底砂があると落ち着きます。それ以外にも下記のようなメリットがあります。
- 保護色の作用でメダカを色揚げできる
- 水草を植えられる
メダカは黒い底砂が敷かれていると、体色が濃くなる傾向があります。
楊貴妃系などの体色が濃いほど良い品種は、暗めの色合いの底砂を使用するのがおすすめです。
底砂の厚みはどれくらいが良い?
メダカ飼育のみなら2~3cm、水草を植えつける場合は4~5cmの厚みで敷くと良いです。
水草を植えつける場合は根張りへの考慮と、抜けにくい環境にするため、厚めに敷きます。
メダカ飼育のみなら、掃除しやすい厚みに抑えるのもおすすめです。
水草を植えたい場合におすすめの底砂は?
メダカと相性が良い水草の代表格であるマツモとホテイソウは浮草なので、底砂の種類によって水草育成ができないということはないです。
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