魚の触り方!さわり方の基本をケース別に解説!便利なグッズも紹介
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飼育している観賞魚に、犬や猫のように触ってスキンシップを取る、ということは基本的にありません。しかし、水槽の移動や病気の処置など、触れなければならない場面も出てきます。
また、夏場には、釣りや川遊びをしていて魚に触れる機会も増えるでしょう。
「魚を触る」という何気ない行為ですが、間違った触り方をすると、魚に大きなダメージを与えてしまう可能性があるのです。
今回のコラムでは、魚を触るタイミングやケース別の魚の触り方を解説します。魚を触るときにあると便利なグッズも紹介しますので、参考にしてください。
目次
プロアクアリストたちの意見をもとに魚の触り方を解説
このコラムは、東京アクアガーデンスタッフであるプロのアクアリストたちの意見をもとに作成しています。
夏は特に魚を身近に感じやすい季節ですが、「魚を触るのは苦手」「魚を触ったことがない」という方も意外と多いものです。
正しい魚の触り方や道具の使い方を知り、よりアクアライフを充実させましょう。
ここでは、実務経験から得た知識をもとに、魚の触り方を解説します。
そもそも魚を触るタイミングとは
そもそも魚を触るタイミングとして、以下のような状況が考えられます。
- 飼育している魚を、別の水槽などに移動させるとき
- 川遊びや釣りで魚を捕まえたとき
- 飼育していた魚が死んでしまったとき
- 魚を調理するとき
日常生活では4番の調理の際が圧倒的に多いですが、アクアリウムやレジャーでは1~3番が想定されます。
生きている魚を触る場合には、ダメージを与えないように細心の注意を払いましょう。
また、中にはトゲを持っていたり、ヒレが鋭い種類もいます。人間側がケガをすることもあるので、十分に注意してください。
魚の触り方!ケース別に紹介
魚の触り方をケース別に解説します。
基本的に、魚に触る際はダメージを与えないようにすることが大切です。
それぞれのケースで、どんなことに注意したらよいのかを紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
魚の触り方の基本
どのケースにおいても、魚の触り方の基本は同じです。
まず手を水につけ、十分に冷えてから魚に触るようにしましょう。また、魚の体の下から、手をやさしく添えるように触ってください。
魚は変温動物のため、水温=体温です。そのため、36度程度ある人間の手で触ると、大きなダメージを与えてしまうこともあります。最近では「魚が人間の体温で火傷する」というのは迷信だと言われますが、魚は水温変化にも弱いため、ダメージを与えることには違いありません。
また、魚の体表はぬめりのある粘膜で覆われていますが、乾いた手で触れることでぬめりを傷つけたり剥離させたりしてしまいます。ぬめりの修復には大きなエネルギーを消費し、魚を弱らせてしまうので、やはり事前に手を濡らすなどの準備がとても大切です。
なお、爪が伸びていると傷をつけてしまう恐れがあるので、必ず短く切りましょう。
魚を飼育していて!
熱帯魚や観賞魚を飼育していて、魚に触れなくてはならなくなるケースもあります。
例えば、イカリムシに寄生された魚の処置を行う場合や、エラめくれなどの処置をする際などです。
このように魚に何かの処置をするときに、魚の体がギリギリ浸かる程度の水を入れた容器に入れて対応することもありますが、魚が暴れると上手くいきません。その際、濡らしたガーゼで軽く保定しながら処置を行いますが、素手で触ってしまうことも考えられます。
また、魚を別の水槽に移動させる場合にも、触る機会があるでしょう。
熟練した飼育者は、魚を素手で移し替えることもあります。大型魚を網ですくうと暴れてしまったり、ヒレの鋭い魚が網のネットに絡んで外れなくなってしまったりすることが理由です。
ただし、魚を素手で別の水槽に移動させるのは「玄人の技」と言えます。そのため、基本的には魚網(魚用ネット)を使用するようにしましょう。
なお、コミュニケーションの一つとして、お互いに慣れたうえで魚に触る方もいます。この場合も、手を十分に冷やした上で触りましょう。
イカリムシの処置については、こちらのコラムも参考にしてください。
川遊びをしていて!
川遊びをしていて生き物を捕まえる際、網越しにでも触ることがあります。
この場合も、まずは川の水で手をよく濡らし、冷やしてから触るようにしましょう。特に、上流域に生息する魚は体温も低いです。素手で触るとそれだけダメージを大きくしてしまうので、注意してください。
また、釣ったり採取したりした魚は、直接道路や地面に置かないでください。やけどや傷を負ってしまいます。必ず水を入れたバケツに素早く入れてあげましょう。特に真夏のアスファルトはとても熱くなっていて、危険です。手で触るより大きなダメージを与えてしまう可能性もあるため、注意してください。
魚をリリースしたり、飼育したりする場合は、ダメージを与えないように触ることが大切です。
採集については、こちらのコラムも参考にしてください。
飼育している魚が死んでしまったとき!
飼育している魚が死んでしまった場合、飼育水の水質悪化を防ぐためにも、速やかに水槽から出さなくてはいけません。
ただし、死んでしまった魚についても、素手では触らないほうがよいです。特に死んでから時間がたっている場合は、雑菌などの影響も考慮する必要があります。魚網やピンセット、割りばし、手袋、ビニール袋などを使って、手に触れないように回収しましょう。
また、魚が死んでしまってから時間がたてばたつほど腐敗しやすい点にも気を付けてください。
魚を触るときにあると便利なグッズ
魚を触るときにあると便利なグッズを紹介します。
魚を飼育していれば、必ず魚を触る機会がありますのでぜひ揃えておきましょう。
観賞魚用ネット
フィッシュネットなどの観賞魚用ネットは、直接魚に触れずに移動できます。2つの網で追い込むようにするとすくいやすいので、複数用意しておくのがおすすめです。
各サイズがありますが、魚の体長より少し余裕があるものがよいでしょう。
柔らかい素材でできている・柄の部分が伸びる・水ごとすくえるなど、各メーカーからさまざまな製品が販売されています。魚の体長によりますが、柔らかいタイプがおすすめです。また、水流がある場所では粗目を使用します。
飼育している生き物の特性に合わせて選んだうえで、1つのものを長く使うと手になじみ、より使いやすくなるでしょう。
ガーゼ
イカリムシなどの寄生虫やケガの処置をするときなど、局所的な処置を行う場合には水で濡らしたガーゼの使用がおすすめです。
ガーゼで優しく包むことで、素手で触らず、魚の体表の乾燥を防げます。処置の際、必要以上に魚の身体を擦らないように扱ってください。
このように、ガーゼをあらかじめ用意しておけば早めの処置ができ、魚の回復にもつながるでしょう。清潔に保管されたガーゼであれば、人間用のものを使っても問題ありません。
バケツ
水槽の移動や処置、釣りや採集など、どんな場合でも魚が水から出ている時間を極力短くしなくてはいけません。そのために、バケツは必ず用意しておきましょう。
魚の大きさに合わせて、5〜15Lのバケツがおすすめです。レジャーで使うのであれば、折り畳み式のものは持ち運びしやすくて便利ですよ。
バケツは魚を入れる以外にも、水換えなどさまざまな場面で必要となるのでぜひ用意しておきましょう。
番外編:魚つかみ
魚を釣りたいけど、「大きくて掴めない」「できれば魚に触りたくない」という方は、魚つかみを活用するとよいでしょう。大型のピンセットのような形で、暴れる魚もしっかりとつかめるので安心です。
ただし、魚つかみを使用するのは釣った魚を食べる場合に限られます。魚つかみでつかむことで、魚に傷をつける可能性が高いことが理由です。飼育目的の採集やリリースする場合には、魚つかみは使わず、魚の体長に応じて魚網を用意しましょう。
とはいえ、掴むのをためらって熱い地面に落としてしまうくらいなら、魚つかみでしっかりとつかんだほうがダメージが少ない場合もあります。状況に応じて、一番魚にダメージを与えない方法を選択しましょう。
まとめ:魚の触り方!扱い方の基本をケース別に解説!便利なグッズも紹介
今回は、ケース別の魚の触り方について解説しました。
魚を触るときは、極力ダメージを与えないようにすることが大切です。手を濡らして十分に冷やし、触れている時間をなるべく短くしましょう。
また、魚網などを活用し、必要以上に触らないようにすることも大切です。
魚にとって人の手は、場合によっては凶器のようにもなりえます。ちょっとしたことを意識するだけでも、魚へのダメージが減らせるので、紹介した方法を取り入れてみてください。
ほかにもさまざまなコラムがありますので、あわせてご覧ください。
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